僕アカ×東方 〜私の個性はほぼ全キャラの能力〜   作:響緑

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DVDを二週間借りて、ある程度の流れや主人公がどう関わってくるかなどを考えが纏まったため投稿スタート。



二人の英雄
I・アイランドへ


「どうしましょう。」

 

今私が悩んでいるのは巨大人口移動都市<I・アイランド>への招待状。

何でも私のお爺様がI・アイランドのアカデミーを改築する際の資金を全て出したそうで、そのお礼としてお父様宛に四枚の招待状を出したそうだ。

しかしお父様が植物状態の今、お父様の代わりに私が行くとして、残り三枚はどうするか。

 

「お嬢様?それはなんなんですか?」

 

「I・アイランドの招待状よ。」

 

「それって、世界中の科学研究者たちの英知が集まった島で、個性やヒーローアイテムの研究成果を展示した“I・エキスポ”が開催さている場所ですよね。」

 

「あなたも行く?」

 

「いいんでしょうか?」

 

「あら、私のメイドなんだし当然でしょ?」

 

あ、喜びの仮面が荒ぶっている。

相当喜んでいるようだ。

あと二人、誰を連れて行こうか。

百ちゃんも持っているから、いらないかな。

 

「緑谷さんを誘ってみようかしら?」

 

緑谷さんならとても喜びそうだ。

 

「I・アイルランドへの招待状を貰ったんだけど、貴方も行きませんか?」

 

《あ、えっと〜。オールマイトと一緒に行くことになったから、招待状はいらないよ。誘ってくれてありがとう。》

 

残念。

爺でも誘ってみようかしら?

 

《残念ながら、その日には依頼のお客様がいらっしゃいます。お誘い頂き感謝いたします。》

 

爺もダメなのか。

そう言えば百ちゃんは誰を誘ったのかな?

 

《それでしたら耳郎さんと麗日さんを誘いました。その他の皆様は翌日の一般公開の日のチケットを渡しましたが?》

 

流石百ちゃん、仕事が早すぎる。

男性陣には明日渡すようだ。

 

「切島さん、爆豪さん、轟さん、緑谷さんは招待状を持っていらっしゃるから、それ以外・・・。」

 

ぱっと浮かんだのは小槌さん。

彼は興味あるのかしら?

 

《俺が一緒に行っていいのか?俺を誘うより、女子を誘った方がいいんじゃねぇか?》

 

「百ちゃんに先手を打たれたわ。男性陣にも明日渡すらしいし、小槌さんを誘ったのよ。」

 

《・・・そっか。当日○○空港で待ち合わせでいいか?》

 

「ええ。」

 

電話を終えると、こころがニンマリした仮面で私をみてた。

 

「彼氏ですか?」

 

「違うわよ?男友達よ。」

 

さて、もう一人を決めなくては・・・

 

 

(小槌視点)

 

電話を切り静かになった自分の部屋で、私はベットに倒れこんだ。

ベットから悲鳴をあげるが、そんなの気にしている気分ではない。

なんだろうこの気持ちは・・・

心を抉り取られるような・・・

 

「お兄ちゃん、顔赤いよ?・・・今、治してあげる。」

 

ベットに倒れこんでいる私をみて慌てだす山女魚を、お母さんはとめる。

 

「ダメよ、山女魚。宿儺のこの病気は貴女には早すぎるもの。」

 

「え?まさか・・・お兄ちゃん死んじゃうの?」

 

涙目になりながら両者を見比べている。

 

「死にはしないわ。でもこの病気は本人の気持ちに関わることだから、治せないわね。」

 

お母さんはこの症状に思い当たる節があるらしく、終始笑顔。

かたや山女魚は私を心配そうに見つめている。

 

「これはね、恋煩いって言う病で人には絶対感染しないわ。」

 

「ば、馬鹿。そんなんじゃねえよ。」

 

「何よ、更に顔を赤くして説得力ないわよ?」

 

「出ていってくれよ。」

 

「はいはい、反抗期ね。」

 

お母さんが山女魚を連れ出て行く。

一人になった私は、ゆっくり呼吸する。

再度静かになった自分の部屋。

 

「俺は知らないうちに彼女に好意を持っていたのか。」

 

いや、薄々は分かっていた。

ライバルだと思っていた最初の頃とは違い、彼女のもつ人柄に惹かれていることを・・・

気持ちを落ち着かせる。

そして前世の記憶を思い起こす。

 

「こんなイベントあったか?」

 

期末とショッピングの間に、こんなイベントがあるとは記憶にない。

それにI・アイルランドも聞いたことがない。

もしかして(イレギュラー)のせいで起きたイベントなのだろうか。

 

「とりあえず準備を・・・」

 

動き出した体は、数歩動いて止まった。

男子って何を持っていけばいいのだろうか。

男子だから化粧品とかもっていかんだろうし、くしはありか?

いや、持っていったらナルシストだと思われないだろうか。

なんで私こんなに悩んでいるよ〜。

 

 

end

 

○○空港に到着し、小槌さんを探す。

結局もう一人は決められず当日を迎えてしまった。

 

「小槌さん、待ちましたか?」

 

「いいや、ついさっき来たところだ。そちらのメイドは?」

 

「はい、私はお嬢様専属メイドこころと申します。今回の旅行の付き添いとしてまいりました。」

 

喜びの仮面が荒ぶるこころ。

本当に楽しみなのね。

こころが近づき、小声で呟く。

 

「ところでお嬢様、どうしますか?」

 

チラッと振り向くと、女の子が慌てて隠れた。

 

「それじゃ行きましょうか、そこに隠れている君もどうですか?」

 

「や、山女魚!どうやってきたんだ!」

 

「飛んできた。」

 

飛んできた?

妹さんは無個性だと聞いたのだが・・・

 

「親父、山女魚を・・・はぁ⁉︎二人で温泉旅行!ちょっ!」

 

「親戚とかいないの?」

 

「いるのはいるけど、今から迎え呼ぶとなると出発時間に間に合わねぇ。」

 

「飛行機乗れるの?」

 

キラキラと目を光らせる。

 

「山女魚ちゃん、飛行機初めて?」

 

「うん。」

 

このまま帰らすのもかわいそうだ。

 

「私達と旅行行こっか。」

 

「わーい。」

 

「大丈夫なのかよ?」

 

「もう一枚あるから、大丈夫よ。」

 

荷物検査を終え、飛行機に乗る。

 

「この飛行機もしかして・・・」

 

「私のプライベートジェットよ。」

 

「凄〜い、広〜い。」

 

はしゃぎ回る山女魚ちゃん。

 

「小槌さん、山女魚ちゃんに個性が?」

 

「あぁ、ハズレ個性だけれどな。無個性だと思っていた山女魚にとっては、それすら別にいいみたいだけれどな。個性は菌。」

 

空中に漂う菌となって飛んできたわけね。

 

「山女魚ちゃん、一緒に連れて行く条件を言うわ。①個性を使用は、私かお兄さんが許可した時だけ。②私かお兄さんと一緒にいること。分かったかしら?」

 

「うん。」

 

飛行機が飛び立つと、山女魚ちゃんは大はしゃぎ。

暫くすると、山女魚ちゃんは夢の中。

小槌さんはそんな妹を温かい目で見ている。

到着したロビーは、オールマイトのファンでいっぱいだった。

囲まれているオールマイトも大変そうだ。

全てのファンにファンサービスをし終え、私は声をかけた。

 

「お疲れ様です、オールマイト。ここでも人気ですね。」

 

「東方少女と小槌少年、久しぶりだな。後ろの二人は初めましてだね?」

 

「はい、お嬢様専属メイドのこころと申します。」

 

兎の仮面ということは、緊張しているようだ。

 

「は、初めまして。小槌 山女魚です。」

 

山女魚ちゃんは小槌さんの後ろに隠れてしまった。

恥ずかしいらしい。

 

「ここから離れましょう。またファンに囲まれたら困りますから・・・」

 

「そうだな、東方少女。そうだ、君達も私の友人と会ってみるかい?」

 

そのままの流れで私達もついて行くことに。

移動中、ヒーローオタクでもある山女魚ちゃんは緑谷さんと仲良くなりつつある。

緑谷さんもヒーローオタクなのかしら?

 

「ライトおじ様。」

 

私達と同じくらいの女の子が、オールマイトの友人?

いや、違うわね。

友人の子供さんといったところか。

案内されてやってきた場所は、どこかの研究室。

 

「ようデイブ、元気だったか!」

 

「トシか?久しぶりだな!」

 

昔からの親友であるオールマイトとデヴィットは久々の再会を喜び固く握手を交わす。

 

「紹介しよう少年、こちらは―――」

 

「デヴィット・シールド博士ですよね!個性研究の第一人者‼︎天才科学者と呼ばれる大物で、オールマイトのコスチュームやサポートアイテムの開発を担ってて、その成果は―――「あー・・・少年。今はそのくらいにしとこうか」あ、すいません。つい・・・」

 

「紹介の必要はなかったかな?デヴィットだ、よろしく。」

 

私達がデヴィットに会った一方で、危険も近づいていた。

 

「ブツは受け取った、予定通りで助かる。なに?オールマイトがここにいるだと?いや、大丈夫だ。予定通り事を進めるぞ。」




備考
特になし


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