まず大きさが違うのと、操作がしやすさでしょうか。
アニメ版より先にあるものが登場。
なんだかわかるかな〜。
「一緒に行けない?」
「はい、お嬢様は一足先にレセクション会場に行かねばならないのです。」
I・アイランドのアカデミーの資金を出したお爺様はいないが、スピーチしてほしいと言う依頼があったのだ。
「こころ、貴方は小槌さんと一緒に行って?」
エネ◯の顔とまではいかないものの、驚いているようだ。
「私が・・・お邪魔でしょうか?」
「違うわ、山女魚ちゃんの着付けよ。」
私とこころは山女魚ちゃんを見る。
小槌さんにどうやって着るか聞いているみたいだ。
小槌さんは小槌さんで、女性服の着方を知らなさそう。
「せっかくだからおめかしもしてあげなさい。
「し、しかし・・・分かりました。」
○
レセクション会場に入ると、オールマイトを始め各国のプロヒーローが集まっている。
視線が向けられている理由は、和服姿なことと神の使者としての知名度か?
《では、次にアカデミー建設に多大なる貢献をして頂いた方を代表して東方さんにスピーチをお願いします。》
私が一段高い舞台に上がり、挨拶を始める。
《神の使者 Orientです。本来ならお父様がスピーチをするはずでしたが体調を崩し入院中の為、娘である私が代わりにスピーチすることをここで報告します。》
報道機関には父親の入院は体調不良となっている。
ただの体調不良ではなく、長期入院が必要な病名が付いている。
《私のお爺様はヒーロー向きの個性ではありませんでした。それでもヒーローになりたかったお爺様は、I・アイランドで進行していたアカデミーの建設に力を貸したと聞いています。私はそんなお爺様をとても尊敬しています。まだまだひよこの私ですが、いつかはオールマイトと肩を並ぶようなヒーローになりたいと思います。》
私はそれだけ言うと舞台から降りる。
本来ならこういうことは言わない方がいいのだろう。
自分に言い聞かせる為でもある。
《えー・・・最後にオールマイトに乾杯の音頭をとってもらいます!》
いると分かっているのなら、そうなることは当然か。
何やら何を言うか迷っているみたい。
しかしオールマイトが言葉をしゃべることはなかった。
《I・アイランド管理システムよりお知らせします。警備システムにより、I・エキスポエリアに爆発物が仕掛けられたという情報を入手しました。I・アイランドは現時刻をもって厳重警戒モードに移行します。島内に住んでいる方は自宅または宿泊施設に。遠方からお越しの方は近くの指定避難施設に入り待機して下さい。尚、今から10分後以降の外出者は、警告なく身柄を拘束されます。くれぐれも外出は控えて下さい。》
そのアナウンスと共に、数人の警備員とは似ても似つかない戦闘服の集団が会場内に入ってくる。
そして顔に傷のある男が喋り出した。
「そういうわけだ。警備システムが俺達が握らせてもらった。反抗しようとは思わない事だ。もしそんなことをしたら・・・」
モニターが映し出されて、そこでは観光客達が警備ロボに包囲されている光景が映し出される。
「もう、言わずとも分かるよなぁ?・・・そう、人質はこのI・アイランド中の人間全員だ。お前らも含めてな、やれ。」
地面から捕縛装置が起動し、瞬く間に会場にいたヒーロー達は拘束されてしまった。
「オールマイト。いい様だな。そこで大人しくしているんだな。暴れようとしたら客の命はないと思え。他のヒーロー達も大人しくしているんだな。」
「Shit!」
私はと言うと捕縛装置で捕まってはいないものの、テロ犯から離れた位置にいた。
これくらいの人数であれば萃香さんや咲夜さんで片付けれるのだが、捕縛装置を起動させたと言うことは他にも仲間がいる。
その仲間によって一般市民を殺されてしまう。
そう考えると思うように動かずにいた。
あ、テロ犯と目が合ってしまった。
人をかき分け私に近づく。
「・・・テメェ、何処かであったことがあるな。」
「他人の空似ではありませんか?私は貴方と会ったことも、見たこともありません。」
「一般人としてはかなり図太い精神だな。目の前にいるのはテロリストだぞ?」
「一周回って落ち着いているだけです。」
チラッとオールマイトの方を見ると、白い煙が出ているように見える。
時間が近づいている証拠だ。
「・・・ボス!そいつ神の使者です!」
「何?こんなガキがか?」
ギロッと睨むテロ犯のボス。
「そう呼ぶ人もいますけど、私は一般人ですから・・・うわっ。」
捕縛装置が起動したみたいだ。
バランスを崩し顔から落ちそうになるが、なんとかそれを防いだ。
「ボス、複数個性を持っています。例のアレ使うべきなのでは?」
例のアレ?
「そうだな、それもありだな。」
「な、何をする気だ。貴様!」
「うるさいヒーローだな!」
ヒーローに蹴りが入る。
一般人から小さな悲鳴があがる。
どうすべきだろうか。
分身を作って緑谷さん達に知らせる?
いや、個性を複数持っていることを知っている以上、私の行動を警戒している。
そんな時をすれば、人質は無事じゃないだろう。
「持ってきました。」
持ってきたのは・・・え?
「じゃな、未来のヒーロー。」
パーン パーン
・
・・・
・・・・・
・・・
・
まさか拳銃で撃たれるとは思っても見なかったけど、生きてはいる?
急所が外れたのだろう。
数分くらい意識を失っていたようで、ボスらしき人と数人がいない。
ここから見えない位置にいるのかもしれないが・・・
それにしてもなぜ銃声が二つも聞こえた?
緑谷さん達に伝えるために、萃香さんの個性で・・・
個性が発動しない?
もしかして相澤先生みたいな個性持ちが、テロ犯にいるのだろうか?
「・・テロ・・・・・してる。」
オールマイトの声?
もしかして耳郎ちゃんが聞いているのだろうか?
ここからは確認ができないけど、やってみる価値はあるだろう。
(耳郎視点)
オールマイトから聞いた話は衝撃的だった。
東方のことが心配だが、聞いた話を皆に伝えないと・・・
「耳郎ちゃん、聞こえてますか?」
これは東方の声だ。
「オールマイトがなんと言ったかは知りませんが、私は無事です。急所ではないとはいえ血を流してしまい、貴方達を助けることが出来ません。私が怪我していることは山女魚ちゃんには内緒にしていてください。」
少ししか会っていないが、その気持ちはよく分かった。
あの子は必ず無茶をする。
怪我をしたと知れば、嵐の中だろうが飛び込んでいくだろう。
「緑谷、やばいことになっている。」
私は皆にあって、会場で何が起こっているのか外はどうなっているかを話した。
「お嬢様は大丈夫でしょうか?」
「あぁ、大丈夫みたいだ。敵が二人常に見張っていて動けずにいるらしい。」
私達は踊り場でどうすべきか話し合った。
山女魚とメイドをこの踊り場に残し、制御室へ向かうと言う案もあったものの、結局は二人も連れて制御室を目指すことになった。
そこで私達は非常階段を登り、カメラに映らないようにした。
メリッサさんの話では、何もなければこの非常階段だけで辿り着けるとのこと。
何もなければいいけれど・・・
end
個性が使えない
お父様の個性以外でそれが出来そうなのは、鈴仙・優曇華院・イナバの能力“波長”くらいだろう。
だがそれはないと断言できる。
イレイザーと同じで、目を開いている間しか個性使えないと思われる。
個性が使えなくなってから、おそらく5分は経過しているだろう。
一般的な人達がそんな長くまばたきをせずいられるとは考えにくい。
だとすると・・・
備考
特になし。
アニメ版より先に登場したもの・・・・エリちゃんの血が入った個性分解弾
次回から暫くは主人公の出番は少なめなのに加えて、映画と同じになるかも?
出来るだけオリジナルを加えつつ、書いていく予定です。