誰かのプロローグ-幼稚園くらいの頃
「大きくなったらタカくんと結婚する〜」
「うん!幸せにするよ!」
「タカくん好きぃ」
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気がつけば身体はコーヒー専門店に向かっていた。夕食までは時間があるし、一杯だけ飲んでいこう。ドアに手をかけると額にドアをぶつける
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まだ開けてもいないのになんでぶつかったんだろうか?前を見ると無愛想な顔でこちらを見てくる年上の女性がいた。どうも店から出ようとしていたようだ。
「ご、ごめんなさい」
体をドアから離し彼女を通す。彼女は無言で店を出た。いよいよ入ろうとすると
「店じまい」
「え?」「だから閉店」
彼女は看板を片付けていた。閉店だったようだ、まぁまた機会があれば高木さんと入ってみるかな...帰り道に引き返そうとすると首襟を掴まれる
「...ちっ、特別だからな。入りな」
「あ、ありがとうございます...」
そんなに残念そうに見えたのだろうか。閉店のようだが、お店に入れてくれた。中はカウンターだけのこじんまりとしたお店だった。カウンターに座るとバンッと水を置かれた...やはり迷惑だったのだろうか。
「注文は?」
「じゃ、じゃあブレンドで..」
「ない」
「あ、それじゃあ....き、キリマンジャロ..」
「あ?」
「す、すいません..じゃあおすすめで」
お姉さんは面倒臭そうに冷蔵庫からウォーターサーバーを取り出し、アイスコーヒーを入れバンッとアイスコーヒーの入ったコップを置く
「とっとと飲んで帰りな。コーヒーの味も分からねぇガキが来るとこじゃねぇよ」
ずっと無愛想な理由が分かった。そりゃそうだよな高校生風情が背伸びしてコーヒー飲むなんて生意気だよな..お姉さんの言うとおり早く飲んで帰ろう。
.......
「美味しい...ウォータードリッパーで抽出した本格的な水出しコーヒーですね」
「!よくウォータードリッパーなんて知ってるな高校生。美味いだろ?うちのコーヒー」
先程の態度とは違い、お姉さんはとても嬉しそうに感想を聞いてきた
「美味しいです!時間をかけて抽出される水出しコーヒーは風味がいいですね」
「分かってんじゃねぇか高校生。さっきはごめんな、バカにして。いやぁ濁流の連中がたまに来んだがどいつもこいつもコーヒーの味も知らねぇガキばっかりでよぉ君もその類だと思ってな」
「いや...そんな、こんな若輩者がコーヒーなんて飲むなんて烏滸がましいことはご最もですから」
「そりゃ違うぜ高校生。味が分かるのに年齢なんて関係ねぇよ。まぁゆっくりしていきな」
「でももう閉店するんじゃ..」
「あ?よく見てみ。閉店は18:00、常連以外が来んのヤダから看板片付けただけよ」
「あ..そうでしたか」
「あ、そうだ。高校生にならうちのブレンド飲ませてやるよ。私からの奢りだ」
お姉さんはそう言い、コーヒー豆を電動ミルに掛け挽いた豆をドリッパーにセットする。沸騰前のお湯を淹れていく
「お待たせ...じゃあ話を聞かせてもらおうか」
「ありがとうございます...えっと..お話とは」
「あぁ?んなシケた面でうちのコーヒー飲むつもりじゃねぇだろうな?バーじゃねぇんだぞ、とっとと吐け!顔見てるだけで不味くなる」
「...実は」
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「なんだ高校生、んな奴に虐められてんのか」
彼女がいること、別れるよう脅されていること、本当に自分が彼女の彼氏でいいのか悩んでいる事を打ち明けた。
「...バカだなぁ。んなもん高校生、お前の気持ちだろ」
「気持ち..ですか...」
「高校生は彼女のこと好きなんだろ?」
「はい....好きです..!」
「じゃあそれでいいじゃねぇか。周りがどう言おうと好きなら図々しく彼氏でいりゃいいんだよ」
「...でも、僕彼氏らしいことも出来てないし顔も良いわけでもないし、ファッションセンスも悪いし...」
「なっさけない奴ゃなぁ...じゃあお姉さんが人肌脱いでやるか。高校生、名前は?」
「佐藤隆之です」
「じゃ、隆之!お前をモテる男にしてやるよ」
「いや...その..モテたいとかそういうんじゃ..」
「ったくうるせぇな。んなんじゃ彼女取られるぜ?男は野獣なんだからお前よりモテる奴が狙ってんだ自己防衛ぐらいできねぇとダメだろ」
何か面倒な事になったが、お姉さんの好意を反故にするのも気が引ける。だけどモテるって何をするんだろうか?
「じゃ...お願い..します」
「よし来た!じゃあ今週の土曜は服装からだ!女もイチコロのファッションって奴を教えてやる」
「はい!」「よしいい返事だ。よろしくな隆之。私は聖川藍魅、アイミって呼んでくれ」
こうしてアイミお姉さんとの厳しい恋愛レッスンが始まりました。
閲覧ありがとうございました。
高校生にとって喫茶店とかは敷居が高いですよねぇ。私も祖父に連れて行ってもらったくらいで高校時代は..