ちなみに怪獣のリクエストの方は1人何回でもかまいません。
龍ヶ崎ツバサがフレイスと名乗る未知なる生命体と遭遇して1週間になった。しかし彼はまだその事を誰にも言っていない。なにか話してはいけないような気がしたのだ。
そして今この状況、またしても彼はピンチに見舞われていた。
とあるショッピングモールの地下駐車場。その中を黒い影が素早く移動している。
そして、銃を構えその影と対峙している男が2名、龍ヶ崎ツバサとZETA日本支部南部隊のベテラン隊員黒田キョウスケだ。
「ちくしょう…、なんて素早い動きなんだ…」
キョウスケはまるでこっちを撹乱するかのように高速移動を続ける敵を見ながら言った。
敵の名はバーディン星人。このショッピングモールを密かに自らの軍事基地に改造し、そこから地球侵略をしようと企んでいたのだ。
「えぇい!こうなったら闇雲に!」
ツバサが高速で移動するバーディン星人目掛けてレーザーガンをぶっぱなした。
しかしもちろん命中するはずもない。
そして次の瞬間、ツバサとキョウスケは後方に吹っ飛ばされたのだった。
見ると目の前にバーディン星人が立っていた。恐らくこいつの高速タックルをくらったのだろう。
バーディン星人の姿は黒光りする昆虫、といった感じだ。黄色く光る複眼に細身の体、そして背中には昆虫型の羽根がついている。
「しまっ…た!」
その時、バーディン星人が突如として側面からのレーザーをくらい倒れたのだ。
見るとそこには、同じくZETA日本支部南部隊隊員の朝倉ミハルがレーザーガンを構えて立っていた。
「無事、任務完了ね」
ミハルが言った。
そして、ここは長野県の山中にあるZETA日本支部の基地。
そしてその中の南部隊の部屋。
南部隊は全部で7人、隊長である南部の他にツバサ、ショウ、ミハル、キョウスケ、それに隊の愛すべきデブキャラである南条シンペイとオペレーターとして主に活躍する直江ミカで構成されている。
「なるほど…今回の宇宙人?はそんなに手強いやつだったのかぁ。まぁ俺がいればちょちょいのちょいだったかもしれんがなぁ〜」
ショウはツバサ達の報告を聞いてから言った。
「へぇ〜、じゃあ今度1人で怪獣でも倒してくれば?」
ミハルがここぞとばかりにからかう。
「いや、でも…ね…うん、やっぱちょっと手加減してあげないと…」
ショウは苦し紛れに言った。
「まぁでも1人で怪獣を倒せるのはこないだ御三方が目撃した光の巨人くらいですかね」
ミカは手元のコンピュータから光の巨人のデータを出すと言った。
「あっそうそうそれだよ…俺…ずっとこいつの名前どうするか考えてたんだよな…」
シンペイがおもむろに口を開いた。
「それで?何になったんですか?」
「スーパージャイアントとかってどうかなーと」
「却下!」
辛辣に言ったのはミハルだ。
「なんかこうもっと神秘性みたいなのが欲しいのよねぇ。フェニックスとかユニコーンとかみたいな…」
「なんだよそのガンダムみたいなネーミングセンス」
すかさずシンペイが反論する。
「うるさいわねぇ。いいでしょ?それで」
ミハルはあくまでも自分のネーミングを押し通そうとする。
その時キョウスケがボソッと呟いた。
「ウルトラマン…てのはどうかな?」
一同はその一言でハッと固まった。そしてしばらくすると一斉に言った。
「それだ!」
その頃、あのバーディン星人との戦闘があったショッピングモールである異変が起きていた。
なんとそのショッピングモールの地下でまるで何かが動いたような地震が発生したのだ。
それからしばらくして、
「君たちが昼間調査したショッピングモールの地下に明らかに異常な振動を感知したらしい。一同、調査してきてくれないか?」
南部隊長は自らの隊のメンバーを集めるとそう命じた。
スターイーグルをはじめとする戦闘機達が基地の格納庫を飛び出し、地上カタパルトにセットされる。
そして次々と陸を離れていった。
その時だった。あのショッピングモールの建物を突き破り、一体の昆虫怪獣が出現した。
怪獣のは夜の都会の空に向かって咆哮する。
怪獣の見た目はバーディン星人と似ているが体つきはがっしりしており目が赤く光り、さらに両腕は鎌状になっていた。
そして背中の羽根はない。
「例のショッピングモールより怪獣が出現しました!」
ツバサ達にミカからの通信が入る。
「了解、これより作戦を怪獣討伐に移行します」
キョウスケがそれに答えた。
怪獣は市街地を破壊しながら進んでいく。
「あいつ…あの宇宙人が隠し持っていた置き土産…といったところか」
現場に到着したツバサたちは次々と怪獣に向かってミサイルを打ち込む。
しかし敵はビクともしない。
「こないだの地底怪獣と同じ展開だぜ…」
ショウが呟く。
その時だった。怪獣は目から光弾を発射してきた。
突然のことにシンペイの戦闘機に命中してしまう。
シンペイはすんでのところでパラシュートで脱出に成功した。
「ちくしょう!南条がやられた!」
キョウスケが言う。
怪獣は再び光弾を放ってきた。
今度は全員それをかわすことが出来たがミハルのスターイーグルが怪獣に近づきすぎてしまった。
「きゃぁぁぁっ!」
両腕の鎌でがっちりと捕まえられたのだ。
(まずい…このままだとみんなが…。あの力を使うしかないのかっ…)
ツバサは懐からフレイスフラッシャーを取り出すと見つめた。
(だが…果たして俺に…この力が使いこなせるのか…)
その時、ツバサの目の前に光弾が迫っていた。
「まずいっ!」
ツバサは咄嗟にフレイスフラッシャーを天に掲げる。するとフレイスフラッシャーの側面が展開され閃光が迸った。
「ダァァァ!」
フレイスは登場するなり怪獣目掛けて飛び蹴りを浴びせる。
怪獣はその拍子にミハルのスターイーグルを離してしまった。
フレイスはそれをキャッチするとそっと地面に置く。
「ウルトラマン…、ありがとう…」
ミハルは呟いた。
怪獣は起き上がるとフレイスの上に飛び乗った。
フレイスは地面に抑え込まれてしまう。
さらにそのフレイスに怪獣の蹴りが入った。
「デュアッ」
フレイスは仰向けになる。
そして胸のカラータイマーと呼ばれる発光体が赤く点滅を始めた。
エネルギー残量が残り僅かなのだ。
さらに怪獣は容赦がない。フレイス目掛けて両腕の鎌を振り下ろした。
フレイスはそれをかわすと再び立ち上がる。
そして腕を十字に組み最後の力を振り絞ってフレイシウム光線と呼ばれる光線を発射する。
しかし、予想外のことが起きた。
怪獣はいくら光線を喰らっても爆発しなかった。
2話はここまでです。まだ2話なのに結構な強敵を出してしまいました。
ちなみにバーディン星人の由来はウルトラマンレオに出てくる昆虫星人バーミン星人をもじったものです。