ある山中を通る道路。そこを1台のトラックが走り抜けていく。トラックの側面にはZETAのマーク。これがZETA所有の何かを運んでいることが分かる。
だが次の瞬間であった。暗闇の空が割れ、そこから超獣が地上に着地したのだ。
「うわぁぁ!超獣だぁ!」
トラックの運転手はハンドルをきってUターンさせる。
だが超獣はジャンプをするとトラックの正面に着地した。
そしてハサミ状になった両手でいとも簡単にトラックをひねり潰してしまった。
「木曽山中に超獣が現れ、ZETA新型ミサイル。Vセブンを輸送したトラックを破壊したらしい」
ZETA南部隊隊長の南部トオルが言った。
「またしても超獣か…!やはりヤプールの地球進行は本格化しているとして捉えた方がいいな」
キョウスケは言った。
「だが木曽山中なんてこのすぐ近くじゃあないか。いつ攻めてきても…」
ショウも言う。
「その通りだ。だから我々で…。我々が超獣の行方を操作し、そして撃破する!」
「了解!」
空からはゼータウイングが、陸からはルーバーが、そして地中からは地底戦車ネオペルミダーが捜索を開始した。
「この辺…らしいな。例のトラックが破壊されたのは…」
ツバサはその場所まで来るとルーバーを停めて、車を降りた。
「だがいつまでもやつがここにいるとは思えないな。もうとっくに別のところへ…」
ツバサと一緒に来たショウは言う。
だがその時、ツバサはそれを聞いていなかった。
「ツバサ…ツバサ…ツバサ…」
何者かが森の中から呼んでいる声が聞こえるのだ。
ツバサはそれに引き寄せられるように森の中に歩いて入っていった。
「お…、おい待て!どこに行くんだ!」
ショウもすぐにそのあとを追った。
ツバサはやがてひとつの沼の前に立ち止まる。確かにちょうどそこから声が聞こえていたのだ。
「よく来たな…、竜ヶ崎ツバサよ…」
沼の水面にヤプールの姿が映し出された。
「お前は…、ヤプールっ!」
ツバサはヤプールを見た瞬間、我に返って叫ぶ。
「いかにも、その通り、私はヤプールだ。だがそんなことわざわざ言わずとも分かるだろう?」
「あぁ、そうだな。だが貴様!なんのために俺をここに…!」
「ククク…、いやぁ、少し君に知らせたいことがあってね…。今回現れた超獣…、大蛍超獣ホタルンガの両目には君の友人、結城ケンタと結城マヤが人質として入っているのだよ。だからくれぐれも気をつけたまえ。攻撃をする時には傷つけないようになァ!クククククククッ!」
ヤプールはそう言うと消えていった。
「ちくしょう…。おのれヤプールッ!」
その時、ようやくショウがツバサのもとへ追いついた。
「おーい!どうしたんだ!急に森の中に入ったりして!」
「有馬、大変なんだ。今回の超獣には人質が…!」
その頃、ゼータウイングの前に、ホタルンガは現れていた。
「こちら朝倉、こちら朝倉、超獣が出現しました」
ゼータウイングを操縦しているミハルは本部にそう報告した。
「よし、攻撃開始!」
隊長は本部からそう指示をした。
「了解!」
ゼータウイングはホタルンガめがけてレーザーを発射し始める。
「よっしゃ!どんなもんだい!」
後部に座っていたシンペイは言う。
「このままいくわよ!」
ミハルはそう言うとミサイルを数発発射した。
ミサイルはホタルンガの頭部に見事に命中する。
だがその時だった。地上のツバサ達からの通信が入ったのだ。
「超獣の目の中には人質がいる!」
ツバサは言った。
「人質?どういうこと?」
「詳しくはあとだ!だが頭部への攻撃はやめるんだ!」
ショウも言う。
「いきなり攻撃するなってそんな…」
シンペイはボヤいた。だがミハルは、
「分かったわ。攻撃の集中ポイントを体及び足に変更する!」
と言い、ホタルンガの胴体めがけてミサイルを打ち込む。
するとホタルンガは頭部から溶解液を発射した。
液はゼータウイングに命中し、ゼータウイングは煙をあげながら高度を下げ始めた。
「なんてことだ!メインエンジンがやられた!」
シンペイが叫ぶ。
「分かってるわよそんなこと!脱出するわ!」
そう言うとミハルはパラシュートを展開し脱出した。シンペイもすぐにそのあとに続く。
2人は、地上に降りるとツバサ達と合流した。
「敵の武器は頭部にあるのにそれを攻撃できないなんて…!」
ミハルは言った。
「だがどうやって救出するんだ?」
シンペイが疑問を口にした。
「頭部を破壊しないように倒す。それしかないだろうな」
ツバサは言った。
そしてホタルンガに向かってレーザーガンを撃ち始める。
ホタルンガはそれに気づくとこっちに向かってきた。
「やばいな…、こっち来るぜ…!」
ショウが言ったその瞬間だった。
ホタルンガはこっちめがけて溶解液を発射してきたのだ。
4人は咄嗟に近くの物陰に隠れる。
そしてツバサは岩陰に飛び込むとフレイスに変身した。
「デュアー!」
フレイスはホタルンガに飛び蹴りをあびせた。
ホタルンガはバランスを崩して地面に倒れる。
フレイスはその上に馬乗りになった。そして喉元にチョップを浴びせる。
だが次の瞬間、ホタルンガは至近距離からフレイスに溶解液をあびせた。
フレイスは苦しみながら後退した。
ホタルンガが立ち上がるとフレイスに向かって体当たりした。
フレイスは地面に倒れる。
そしてカラータイマーは点滅を始めた。
ホタルンガはそんなフレイスに次々と蹴りを入れた。
「これはまずいぞ…、ウルトラマンも人質のことを知っていて本気を出せないんだ!」
シンペイは言った。
「ウルトラマーン!頑張ってー!」
ミハルが叫んだ。
フレイスはその声を聞くと、ゆっくりと立ち上がった。
そして右手に全身の力を込めるとホタルンガの首にチョップを放つ。
次の瞬間、ホタルンガの首は切断され、フレイスに抱えられていた。
フレイスはその首を置くと胴体に向かってフレイシウム光線を発射した。
ホタルンガは爆発した。
そしてその瞬間、ホタルンガの首も光に包まれて消滅し、そこにはケンタとマヤが倒れていた。
フレイスはそれを見届けると消え去った。
「よし!人質は救出されたぞ!」
「やったわ!ウルトラマンがやってくれたのよ!」
ショウ達は次々と歓声をあげる。
やがてそこに、人質ふたりを抱えたツバサが遠くからやってきた。
「おーい!」
「やっぱりおかしいわ…、ツバサ」
ミハルはそれを見て小声で呟いた。
今回はちょっとマイナーな超獣でした。何人の人が知ってるかな。あとウルバト配信もうすぐだよねきっと!最近公式のツイート多いし