超獣が、暴れていた。カブトガニと爬虫類を混ぜたような見た目をしたその超獣はビルをなぎ倒しながら街を進んでいく。
だがその前に立ちはだかる者がいた。赤と銀の巨人、ウルトラマンジークだ。
「シュア!」
ジークは光とともに現れると構えをとった。
そして進んでくる超獣に蹴りを入れた。
超獣はそれを食らうと少し後ずさる。
だがそんなことで怯む超獣ではない。すぐに体勢を立て直すとジークに掴みかかった。
そしてそのままジークを押しつぶそうとする。
ジークはビルの上に倒れ込み、ビルを破壊してしまった。
ジークの上に馬乗りになった超獣は口から溶解泡を吐き出し、ジークを溶かそうとする。
ジークはそれを喰らうと悶え始めた。
そしてカラータイマーが点滅を始める。
だがそれで負けるジークではなかった。
超獣のハサミ状になっている口にチョップを決めると、それを破壊したのだ。
超獣は悲鳴をあげながら後ずさる。
ジークは立ち上がると再び構えをとった。
そして腕をL字型に組むとジークロスショットを発射した。
超獣は爆散する。
ジークはそれを見届けると光に包まれて消滅した。
その様子を異次元から見つめる者がいた。そう、あのヤプールたちだ。
「キングクラブよ…。でかしたぞ。おかげでウルトラマンジークの戦闘データは手に入った。あとは…、それを元にして最強の異次元超人フレイスキラーを作り上げるだけだ…。ふははははははっ!」
「そうか…、ついに我らの地球侵略は実るのだな…。ならばこの私が奴を…、フレイスを異次元世界へとおびき寄せることにしよう…」
竜ヶ崎ツバサは結城ケンタ、マヤの2人が入院している病院にお見舞いに来ていた。
あのホタルンガ戦のあと、2人はこの病院に運ばれたのだ。
そして隣同士のベッドに寝かされていた。
「気分はどうだ?」
ツバサはケンタに訊いた。
「うーん、悪くは無いですね…」
ケンタはそう答えた。
「そうか…、それと、これ、お見舞いに」
ツバサはそう言うと新品のカメラを取り出した。
「わぁ…!」
「ずっと欲しいって言ってただろう?」
「ありがとうございます!」
それからツバサはマヤの方へ向かう。
「助けてくださってありがとうございます…」
マヤはそう言って感謝した。
「いやぁ…、じ、実際に助けたのはウルトラマンだから…」
「そうですか?なんか今ちょっと挙動不審に見えましたが…」
「いや〜、気のせい気のせい」
ツバサは適当に誤魔化した。さすがにここで正体をばらす訳にはいかない。
「え〜と、それでこれがお見舞いね」
ツバサはカラーペンのセットを取り出した。
「確か…、絵を描くのが好きだっただろう?」
「えっ…、いいんですか?こんなに貰って…」
「いいってことよ。ZETAの給料はこのためにあるんだぜ!」
ツバサは言った。
「いつもいつもありがとうございます」
マヤはそう言ってまた頭を下げた。
ツバサは2人のいる病室からお見舞いを終えて、出てきた。
その時だ。不意に廊下の向こうの方にいる黒づくめの男に目がいったのだった。
黒いフードを目深に被っており顔はよく見えない。
だがツバサは直感的にそれがただの人間ではないことを見抜いた。
男はツバサの姿を確認するとくるりと背を向けて逃げるように歩き始めた。
「あっ、待て!」
ツバサはそれを追って早足で歩き始める。
男はツバサから逃げるように、ただし、見失われないように歩いていく。
やがて2人は病院の地下駐車場へとたどり着いた。
そこでやっと例の男は立ち止まって、こっちを向いた。
ツバサもそれと向き合うように立ち止まる。
「やぁ、竜ヶ崎ツバサ、いや、ウルトラマンフレイスよ」
男が言った。
「俺の正体を…、お前はやはり…!」
「そう…、ヤプールだよ」
男はそう言うと本来の姿に戻っていった。
ツバサはヤプールに向かってレーザーガンを構える。
「おおっと、そんな危ないものを構えるんじゃあない。もうどうせ君は罠にはまっているのだからな」
ヤプールがそう言った瞬間、ツバサの背後に時空の裂け目が現れて…。そして…。
ツバサは抵抗する暇もなくそこに吸い込まれていった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ツバサは向こう側の世界の、急斜面を転がっていった。
そこは、紫色の空に、赤い礫の広がる。さながら別の惑星かなにかのような世界だった。
そして上に目をやると、そこには赤と金色のウルトラマンのような巨人が立っていたのだ。
「なっ…、あれは…!」
「驚いたかね、あれはフレイスキラー貴様の死刑執行人だよ」
いつの間にか宙に浮かんでいたヤプールは言った。
「なんだと?そんなもの…、返り討ちにしてくれる!」
ツバサはそう言うとフレイスフラッシャーを取り出した。
「さぁーて、どうかな。今回はちょっとばかし今までとは違うぞ」
「やかましい!フレェェェェェェイス!」
ツバサはフレイスフラッシャーを展開させ、フレイスに変身した。
「デュア!」
フレイスはフレイスキラーと向き合うと構えをとった。
それを見たフレイスキラーもゆっくりと構えの体勢になる。
「デュア!」
フレイスは右手からハンドカッターと呼ばれる光弾を発射する。
だがその時、信じられないことが起きた。
なんとフレイスキラーはジークの使う小形バリアーでその攻撃を防いだのだ。
「ふははは…、フレイスキラーの能力!それはウルトラマンジークの使える技を全て使用することが出来ること!フレイス!貴様など敵ではない!」
フレイスキラーは右手から光の鞭を延ばし、フレイスを打ちのめした。
フレイスは地面に倒れ込んでしまう。
さらにフレイスキラーはその鞭をしまうと倒れ込んだフレイスを踏みつけた。
そして右手に持っていた鎌状の武器でその背中に何度も切りつけたのだった。
フレイスのカラータイマーが点滅を始めた。
だがフレイスキラーは攻撃を緩めない。
フレイスにヘッドロックをかけて無理やり立ち上がらせるとその腕を掴み何度も地面に叩きつけた。
さらに仰向けに倒れたフレイスの顔面を踏みつける。
「ふははははははっ!よし、いいぞ!もっとやるのだ!」
フレイスのカラータイマーの点滅が速くなっていく。
そんなフレイスのカラータイマーにフレイスキラーは鎌状の武器を振り下ろした。
カラータイマーにヒビが入っていく。
そして何度も何度も武器を振り下ろした。
何回振り下ろしただろうか。やがて、フレイスのカラータイマーは割れ、彼の目の光もゆっくりと消えていった。
フレイスキラーは勝利の雄叫びをあげるかのように両腕を天に向けて伸ばした。
眠いのは深夜帯まで小説書いてるからか(((おい