宇宙空間を、1隻の宇宙船が漂っていた。それは、自ら動く力を失って、ゆっくりと回転しながら漂っていた。側面には日本の国旗のマーク、地球の船だ。
ZETA日本支部、その中にある南部隊の部屋。
コンピュータをいじっていた直江ミカは顔を上げた。
「群馬山中に巨大な生体反応が落下するのを確認しました」
「巨大な生体反応?宇宙怪獣か?」
隊長の南部トオルは訊いた。
「はい、恐らくは…」
南部はそれを聞くと命じた。
「ツバサ、黒田、すぐに現場に調査に向かってくれ」
「了解!」
名前を呼ばれた2人は敬礼をした。
ゼータウイングが、群馬山中の上空を飛行していった。
もちろんそこには、ツバサとキョウスケの2人が乗っていた。
しばらく飛んでいくと2人の目の前に巨大な怪獣が現れた。
怪獣といったが、怪獣というよりはヒューマノイドのような見た目で、頭は肩と繋がった奇妙な姿をしている。
「アイツだな…」
キョウスケは言った。
怪獣もゼータウイングに気がついたようだ。
そして、気がつくとすぐに口から炎を浴びせてきた。
「なぁっ、いきなり攻撃か…!」
キョウスケはゼータウイングを旋回させてそれをかわす。
「ならばこっちも!」
後部席でツバサがミサイルのボタンを押した。
ミサイルは怪獣に次々と命中していった。
怪獣は鳴き声をあげると再び口から炎を吐いてくる。
ゼータウイングはまたしてもそれをかわす。
「よし、ツバサ、スペルゲンミサイルだ!」
「了解!」
ゼータウイングの下部からミサイルが飛び出し、発射される。
それは怪獣の胴体に命中した。
怪獣はそのまま地面に倒れ込む。
「やったか!?」
しかし怪獣は再び立ち上がった。
そして口から炎を発射する。
「まずい!」
炎はゼータウイングに命中した。
「メインエンジンがやられました!」
ゼータウイングはだんだんと高度を下げていく。
「やばいぞ…、脱出だ!」
2人はパラシュートを展開して外に飛び出した。
怪獣はいつの間にか消えていた。そして、森の中にはツバサとキョウスケの2人だけが取り残されていた。
「本部、こちら黒田、ゼータウイングが撃ち落とされた。我々は無事だ。すぐに助けに来てくれ」
キョウスケはそう連絡を入れていた。
一方、ツバサは森の中を歩き回り、見回りをしていた。
その時、近くの茂みがガサガサいいはじめた。
ツバサは咄嗟にレーザーガンを構える。
しかし茂みから出てきたそれは、人間の男だった。
彼は苦しそうに地面に倒れ込んだ。
「お、おい、大丈夫か?」
ツバサはレーザーガンををしまうと男に駆け寄った。
そして、キョウスケを呼ぶ。
「黒田さん!来てください!」
「どうした?」
キョウスケはすぐに現れた。
「ここに人が…」
キョウスケはそれを見ると、少し慌てて駆け寄った。
「おい、大丈夫か!?しっかりしろ!」
キョウスケは男を抱き起こす。
すると、男は目を開き始めた。
「う…」
「気づいたか。大丈夫か?」
キョウスケは訊く。
「お前は…、誰だ?」
男はそう訊いた。
「俺はZETA隊員の黒田キョウスケ、そしてこっちが同じくZETA隊員の龍ケ崎ツバサだ」
キョウスケはそう答える。
「そうか…、俺は北条ミラ…。みんなジャミラって呼んでた…」
男はそう答えた。
「わかった。それでジャミラ、何があったんだ?どこが痛む」
するとジャミラは答えた。
「俺は…、見捨てられた…、仲間の宇宙船からも…、そしてステーションからも…」
「宇宙人…、なのか?」
ツバサがそう訊くと、ジャミラは叫ぶように言った。
「違う!俺は…、俺は…、地球人だ!」
そしてツバサに掴みかかった。
すぐさまそれをキョウスケが取り押さえる。
それでもなおジャミラは叫んでいた。
「お前達は俺を裏切った!見捨てた!そして挙句の果てには宇宙人だと!?ふざけるなっ!お前達が俺をこんなんに変えたんだ!だから復讐してやる!一人残らず殺し尽くしてやる!」」
そう言いながらジャミラのめが赤く光り始めた。
「黒田さん!危ない!」
ツバサは咄嗟にキョウスケを突き飛ばす。
そして、次の瞬間、上を見上げると、そこにはあの怪獣がいた。
「俺を怪獣に変えたのはお前達だ!」
この声は、フレイスと一体化しているツバサにしか聞えない。だがそれでもなおジャミラは叫び続けていた。
「さぁぁぁぁ!復讐してやるぞ!地球人どもよ!」
「まずい…!どうします?」
ツバサはレーザーガンを構えながら訊いた。
「どうするもないだろ、戦うまでだ!」
キョウスケはそう言ってレーザーガンを撃ち始める。
ツバサも負けじと撃ちまくった。
だがジャミラはこっちに向かってゆっくりと歩いてくる。
「やばい…、ちくしょう…!」
ツバサはそう言うと、ジャミラの方へと駆け出した。
「おい!待て!」
キョウスケは呼び止めようとする。
しかしツバサは木陰に飛び込むとフレイスフラッシャーを天にかざし、展開させた。
そしてフレイスに変身する。
「デュア!」
光とともに現れたフレイスがジャミラに飛び蹴りを浴びせた。
「ジャミラ、もうやめよう!こんなこと!」
ツバサは言う。
「いいや、ダメだ!俺は許さんぞ!」
ジャミラはそう言うと突進してきた。
しかしフレイスはそれをかわすとジャミラを抑え込む。
そしてその顔面に蹴りを入れた。
ジャミラはそれをくらって後ずさった。
「デュア!」
フレイスは構えをとる。
再びジャミラは突進してきた。
フレイスはそんなジャミラに組み付くと、横に投げ飛ばした。
ジャミラは地面に倒れ込む。
だがすぐに立ち上がるとフレイスに掴みかかってきた。
「やめろ!こんなことをしても何もならない!」
「お前に俺の気持ちは分かるまい!宇宙空間、ずっと一人ぼっちで漂い続けたこの俺の気持ちは!」
そう言ってジャミラはフレイスを地面に押し倒した。
そしてその上に馬乗りになる。
だがフレイスはすぐにジャミラごと寝返って、さっきと完全に真逆の体勢になった。
「お前だって地球人だったんなら分かるはずだ!この星の素晴らしさを!」
「素晴らしさ?そんなものない!ここは醜い地球人達が暮らす星だ!そんなものあるわけがない!」
「人間だった頃!お前には愛するものはなかったのか!守りたいものはなかったのか!」
「なっ…、愛するもの…、守りたいものだと!?」
「そうだ。お前のやろうとしていたことはそれさえも滅ぼそうとしていたのだぞ!」
「やめろ…、やめろ…、やめろ…、やめろぉぉぉぉぉ!」
フレイスはゆっくりと立ち上がるとジャミラから離れていった。
ジャミラもそれを見て立ち上がる。
「忘れていた…、かつて俺にもそんなものが…」
ジャミラは言った。
「地球の戦士よ、さぁ、俺にトドメを刺せ、早く!」
「何故だ…!まだ人間に戻れるかもしれない!」
「いいやダメだ!この醜い生命体は俺の復讐心に取り憑いた!だからここで滅ぼさないとダメなんだ!さぁ!やってくれ!」
フレイスは頷くと、腕を十字に組んだ、そしてフレイシウム光線を発射した。
光線はジャミラに命中し、そして爆発した。
てか何気に新年初投稿なんだなこれ