ここは、あるマンションの一室、子供部屋と見られるその部屋のベッドには1人の少女が眠っていた。そして、ベッドの足元には大きな鏡が立てかけてある。
不意に、少女は目を覚ました。
そして、ゆっくりとベッドの上に起き上がる。
やがて音も立てずにベッドからおりると、真っ直ぐに鏡の方に向かっていった。
そしてそっと鏡に手を当てる。
すると鏡に映った少女の姿は顔面にカラフルな発光体を持つ、灰色の宇宙人の姿へと変化していった。
「よろしくね、もう1人の私…」
少女は鏡の中の宇宙人に向かってそう囁いた。
街中をZETAの専用車両、ルーバーが走っていく。
それを運転しているのは、ツバサだ。
「今日も異常なしっと…」
ツバサがそういった時だった。
ルーバーの目の前に1個のサッカーボールが転がってきた。
「危ないっ」
それを追って少年が道路に飛び出す。
ツバサは咄嗟にブレーキをかけた。
するとその時だ。
1人の少女が目の前にダイブして、少年を抱えて転がりながら、路肩に目にも止まらぬ速さで移動したのだ。
しかも既にサッカーボールまでその手には掴まれていた。
「えっ…」
ツバサは停止したルーバーの中で目を擦っていた。
「もう大丈夫よ」
少女は少年を立たせると言った。
「お姉ちゃん!ありがとう!」
「今度から気をつけてね」
少年はサッカーボールを持って走り去っていった。
その様子を車の中から見ていたツバサは思わず窓を開けて言う。
「君は…、あの身体能力は…」
少女はこっちに気づくと言った。
「ZETAの人ですか?それなら話は早いです」
「と言うと?」
「私はもう1人の私、宇宙から来た私にあの力を授かりました」
少女は言った。
「もう1人の君?」
ツバサがそうきくと少女は続けた。
「はい、私の名前は京極ネオンといいます。そして…、彼もネオンと名乗っていました」
「待ってくれ、彼、もう1人の君っていうのは、何者なんだい?」
「私の部屋には、亡くなった父が昔買ってきた大きな鏡があるんです。彼はある日、その鏡に現れて、私に言うのです。自分は遠い宇宙から来たネオン星人だと…。私に特別な力を授けに来たのだと…」
少女は話し終わる。
「なるほどねぇ…」
ツバサはそう呟いた。
基地に戻ると、ツバサは一連の話を仲間にも話す。
「しかし腑に落ちないな…、なんでそのネオン星人とやらは、その子、ネオンちゃんに力を授けようとするのか…、何かもっと調べた方がいいような気がするなぁ、これは…」
話を聞きおわると、ショウはそう言った。
「そう言うと思ってもう既に家の場所は教えて貰ったぜ」
ツバサは住所の書いてある紙切れをデスクの上に置く。
「さっすが、仕事が早いこと」
ショウは感心した。
「で?どうするの?宇宙人がその鏡だけにいるのなら、調査はかなり難しいわよ」
ミハルはそう言う。
「あぁ、もうネオンちゃんの家に直接おじゃまするしかないだろうなぁ」
ツバサは呟いた。
マンションのインターホンが鳴り響き、ネオンはドアを開けて顔を覗かせる。
「やぁ、ちょっとその鏡を見てみたいと思ってね…」
そこには、ツバサとショウの姿があった。
そのまま2人はネオンの部屋に通される。
「お母さんは…、どうしたの?」
ショウはそうネオンに訊いた。
「昼間はほとんど居ません。忙しいんです。仕事で…」
ネオンはそう言ってため息をついた。
「そんなため息をつきなさんなって…、お母さんだって君のためを思って…」
ショウはそう慰める。
「そうですよね…」
ネオンは頷いた。
「うーん、やっぱダメだな…、どっからどう見ても本物の鏡だぜこれは…」
ツバサがそう言いながら、鏡を調べている。
「ネオンちゃん、普段どういう時に、その、宇宙人はでてきてくれるんだい?」
ツバサは思い立ったように訊く。
「分かりません、何か…、今来るぞって感じのテレパシーのようなものを感じるのです…」
「テレパシー…ねぇ…」
「それって…、テレパシーならばもしかしたら来て欲しいってのはこっちが願ったら来てくれるかもしれないってことか?」
ショウは口を開く。
「分かりません。でも…、やってみます」
ネオンはそう言うとゆっくりと目を瞑った。
しばらく続く沈黙。
そして…。
「おい!見ろ!」
鏡の表面が揺らぎ始め、ネオン星人が、姿を現した。
「どうした…、もう1人の私よ…」
ネオン星人はそう言う。
しかしその時だった。彼の目に、ZETA隊員の2人の姿が目に入った。
「何故だ!なぜお前らがここに!」
ネオン星人は明らかに取り乱している。
「俺たちを見て取り乱すってことは…」
「それってつまりよォ…」
2人は口々に言った。
「しまったぁ!」
だが咄嗟にネオン星人はツバサの腕を掴むと鏡の中に引きずり込んだ。
「なっ!」
「ツバサ!」
「お兄さん!」
ツバサが気がつくと、そこは真っ暗な空間だった。
「ようこそ、我がネオン星人の侵略基地へ…」
不意に現れたネオン星人はそう言った。
「やはり貴様…、侵略者だったのか…」
ツバサはそう言う。
「その通り!私はここ、鏡の世界に誰にも気づかれないように侵略基地を作り、その機会を伺っていたのですよ。そして、侵略基地の稼動には若い地球人の命が必要になる。そこで私は我々の種族と同じ名前を持ち、京極ネオンに取り入ったというわけです…。しかしあなた方が現れた…。これは計算外でした。しかし私は機転を利かせ、京極ネオンの代わりにあなたを基地のコアにしようと決めたのですよ…」
ネオン星人はそう言い終わった。
「ちくしょう!させるかよ!」
ツバサはフレイスフラッシャーを出すとそれを前に掲げた。
するとフレイスフラッシャーが展開し、光がほとばしる。
「なっ…、お前はっ!」
フレイスがその姿を現すと、辺りは赤っぽい光が空のように満たしている。侵略基地の景色へと変化した。
ネオン星人もいつの間にか巨大化している。
そして2人は同時に構えをとった。
それから、じりじりと詰め寄っていく。
「デュア!」
2人のキックが空中でぶつかりあった。
それからパンチもぶつかり合う。
ネオン星人はフレイスから離れると顔面から虹色の光弾を発射した。
フレイスはそれを転がって避ける。
そして、ハンドショットを放った。
ハンドショットはネオン星人に命中した。
だが今度はネオン星人が右手から光線を放ってきた。
フレイスは空中に飛び上がってそれを避けるとキックの体勢に入る。
フレイスの、キックがネオン星人に炸裂した。
フレイスはそのまま地面に着地する。
ネオン星人はフレイスの背後で爆散した。
そういやウルバトにガンQ実装されましたね。(なお石が足りない模様)