ある日のことである。
ZETA日本支部、南部隊の部屋でいつもどうり隊員達が思い思いに過ごしていると、直江ミカがコンピュータを見ながら呟いた。
「なんてことを…」
「ん?どうしたんだ?」
それを聞いた黒田キョウスケがコンピュータをのぞき込む。
「見てください、これを…」
そこには、『ZETAは地球の敵!日本オカルト連合講演会』と書かれた記事が載っていた。
「なんなんだこれは…」
キョウスケは呆れこんで言う。
「いくらなんでも酷すぎますよ!こんなデタラメ!」
ミカはそう怒っていた。
「いやまぁ落ち着けって、こういう奴は俺達が前世で潰した蚊の生まれ変わりなんだとでも思っとけば…」
「ツバサさんはどう思うんですか?」
ミカはキョウスケが言い終わらないうちにツバサに話題をふる。
「え、なんの話?」
紙パックジュースを飲んでいたツバサは顔を上げた。
「ちょっと!これ見てくださいよ!」
「なんだ?」
ツバサもコンピュータをのぞき込んだ。
「あぁー、こういうのはな。こうするんだっ」
そう言うと、その画面を閉じてしまった。
「あーっ!!」
ミカは軽く発狂しかかった。
しかし、事件はそれだけでは済まなかったのだ。
別の日、岡山市内を大量の救急車が行き交っていた。
そして…。
「あー!またですよまた!」
またしてもミカはコンピュータを見ながら発狂した。
「今度はどうしたんだ?」
キョウスケとツバサがすぐさまその画面をのぞき込む。
そこには『岡山市内、放射能汚染か、これも全てZETAのせいだ』と書かれていた。
「なんか聞いたことのある言い回しだなぁ」
ツバサは呑気に言った。
「だが待て、本当に放射能汚染なら原因はなんだ?これは事実なら相当怪しいぞ…」
キョウスケはそう言って目を光らせる。
「じゃあっ!ちょ、調査しちゃいますか!?」
ミカも目を輝かせて言った。
「あぁ、その方が良さそうだな…」
「楽しそうで何よりだなぁ」
他人事かのように呟いたツバサに対してミカは言った。
「さぁ!ツバサさんも、行きますよ!」
「え、えぇ!?」
そして、3人を乗せたルーバーが向かった先、そこは岡山市、ではなく東京都調布市であった。
運転席にツバサ、助手席にミカ、そして、後部座席にキョウスケがいる。
「しかし…、どうして現地じゃあなくオカルト連合本部なんだ?」
ツバサは運転しながらそう疑問を口にした。
「勘です!」
ミカはいとも簡単にそう答えた。
「勘ねぇ…って勘!?」
ツバサは危うくハンドルをきりそうになった。
「女の子の勘はナメないほうがいいぞ…」
後ろの方でキョウスケがそう言った。
「はぁ…。了解です…」
ツバサはこの2人にタジタジになって言った。
やがてルーバーは日本オカルト連合本部駐車場へとたどり着いた。
3人は、意を決すると建物の中に入っていった。
「ZETA所属の方ですね」
受付は3人の服装を見るとそう言った。
3人は頷く。
「連合総裁、相良ランブ様から丁重に案内するようにと仰せつかっております」
そして受付の人はカウンターから出ると3人を先導して歩き始めた。
そして、そのまま4人ともエレベーターに乗り込んだ。
その時だった。
エレベーター内に閃光が走ったかと思うと、ミカとキョウスケが気絶して倒れ込んだのだ。
「なっ…」
ツバサが驚いていると、受付は銃を構えて突きつけてきたのだ。
「なるほど…、あなたが…、ウルトラマン…」
「なんだと…?」
すると受付は不敵な笑みを浮かべて言った。
「今の光は普通の人間が浴びると気を失ってしまうの、でもあなたはそうはしなかった…。つまりあなたはランブ様の求めるウルトラマンだということよ」
そうしているうちにエレベーターの扉が開く。
ツバサはランブの部屋にまで連行されていった。
「ランブ様、お連れしました」
受付はそう言うと、突きつけていた銃をツバサから離した。
奥の大きな机の後ろにある回転椅子が、回転し、相良ランブの姿が現れる。
「ご苦労だったな。アヤくん。もう下がっていいぞ」
「はい」
アヤと呼ばれた受付はそう言われると部屋から出ていった。
「さて、君がウルトラマンか」
ランブはアヤが出ていくのを見届けると言った。
「そうだ。お前は何者だ」
ツバサは言った。
「私か…、私はだな…」
ランブはそう言うと、宇宙人の姿になった。
「私の名はザラブ星人ランブル。この地球を侵略しに来た」
「そうか…、それでZETAへの不信感を煽っていたのかっ!」
ツバサはそう言うとレーザーガンを抜いて、ランブルの方へ向ける。
「待て待て、見たまえよ」
ランブルはそう言って、背後のスクリーンに映像を映し出す。
そこには銀色のテープのようにも見える拘束具で縛られたミカとキョウスケが映し出されていた。2人は意識を失っていた。
「見たまえ、私はあの二人をすぐにでも殺せる立場にいるんだ」
「卑怯なっ!」
「どうだね、ウルトラマンくん、ひとつこの私の仲間になってはどうだね、ここの職員はみんなそうだ。人間だが私が仲間にした。もちろん、全員は大変なので、何人かは洗脳しているがね」
「断る!」
ツバサはキッパリと言った。
「そうか…、ならば」
スクリーンの中、ナイフを持ったアヤがキョウスケとミカに迫っている。
「やめろぉぉぉぉ!!!!」
ツバサは叫んだ。
「もう遅い!」
ランブルはそう言う。
しかし画面の中、突如、アヤは何者かにレーザーガンで撃たれ、倒れ込む。
ミハルとショウが救出に現れたのだ。
「なっ!そんなはずは…!こうなったらァァァ!!」
ランブルはそう言うと巨大化し、ビルの外へと出現した。
ツバサもフレイスフラッシャーを構えてフレイスに変身した。
「デュア!」
フレイスはランブルに向かって構えをとる。
ランブルも構えとったが、やがてくるりと向きを変えてフレイスから逃げ始めた。
フレイスもそれを追って走り出す。
そして、空中に飛び上がると逃げるランブルの目の前に着地した。
ランブルはそれを見ると逃げるのを諦め、フレイス目掛けてパンチを放つ。
しかしフレイスはそれを受け止めるとランブルを投げ飛ばし、地面に叩きつけた。
「待て、待て待て待て、やめよう、暴力はやめよう」
ランブルはそう言い始めた。
フレイスはそれを聞いて一瞬手を止める。
「とでも言うと思ったかぁ!!」
ランブルは油断したフレイス目掛けて蹴りを放った。
フレイスはビルに向かって倒れ込み、そのままビルは倒壊した。
「はっはっは、今のうちだ!」
ランブルはそう言うとどこかに消え去った。
ザラブ星人回、2話構成です。お楽しみに。