ここは日本アルプス、雪がうっすらと積もった森林地帯に、怪獣が暴れていた。
怪獣の名はドラコ、あの遊星セルバーにいた怪獣である。
そしてドラコは今、ZETAの戦闘機であるスターイーグルとの戦闘中なのであった。
スターイーグル2機は飛び回りながら光線を打ち込んでいく。
ドラコもそれを打ち落とそうと鎌を振り回しているが、全然命中しなかった。
「よし、あれを使うぞ」
ZETA日本支部伊達隊の蒲生リョウマは言った。
「ラジャー、スペルゲンミサイル発射準備!」
同じく伊達隊の波多野リン隊員が言うと、スターイーグルから大型のミサイルが発射される。
ミサイルはドラコに命中すると大爆発を起こした。
ドラコはゆっくりと地面に倒れると絶命した。
「そんなの間違ってます!」
ZETA日本支部南部隊の部屋にツバサの声が響き渡る。
「待て、私とて辛いのだ…。だがもう今更…どうにもできん…」
南部隊長は言った。
「しかし…」
それでもツバサは食ってかかろうとする。
すると南部は言った。
「そうだ…。私も止めたかった…」
世界各地のミサイル発射台から核ミサイルが遊星セルバーめがけて発射された。
「とうとう始まってしまったか…」
その様子を見て、南部が呟いた。
その頃、ZETA専用車両、ルーバーで街をパトロールしていたツバサは1人の男に呼び止められた。
緑色のジャージを着たスポーツマンタイプの男だった。年齢はツバサと同じくらいに見える。
「なにか、用でしょうか?」
ツバサはルーバーを止めると窓を開けて言った。
すると男は、
「ZETAの隊員か?」
と訊いてきた。
ツバサはうなづいた。
「そうか…、ならばウルトラマンについて知っていることを全て話せ」
何を言うかと思えばこれだ。
ツバサは呆れてその場を去ろうとした。
しかし男は割かし強い力でツバサの手を掴んで逃げないようにしてきた。
「いいから話せ…!」
男は威圧してくる。
「待ってください。俺もよく知らないんですよ。こっちが訊きたい」
ツバサは自分がウルトラマンだとも言えないのでそうやって逃れようとした。
すると相手も意外とあっさりと掴んでいた腕を離した。
「そうか、それは無礼なことをした。お詫びに何かをやろう」
なんかものすごく上からな態度で言ってくる。
「あなた…、何者ですか?」
ツバサは訊いた。
「俺は宇宙の混沌より生まれし邪悪の戦士ロードだ」
男は言った。
「うわぁ…厨二こじらせてやがる…」
ツバサは呟いた。
「ん?何か言ったか?」
「いや何も」
「そうか…、ならば邪魔したな」
ルーバーが居なくなってしばらくするとロードの元へ大学生くらいに見える女が現れた。
「ロード、かなり怪しまれてたんじゃあない?」
女は言う。
「いや、だが構わんさ。俺にとってウルトラマンが倒せればそれだけでいい…」
ところがその瞬間、地面が大きく揺れた。
見るとちょうど今、宇宙怪獣が飛来した所だった。
「まずい!ユタ!どうする!」
ユタと呼ばれた女は答えた。
「もちろん戦うわ。これは私たちの力を見せつけるチャンスよ」
「わかった。行け!」
ユタは頷くと本来の銀色の姿になり巨大化する。
頭の横からは角が伸び、全体的には女性的なフォルムになっている。
ユタは怪獣めがけて独特のファイティングポーズを決めた。
ツバサも我が目を疑っていた。
いきなり怪獣が現れたかと思ったら今度は謎の女戦士が現れたのだ。
「ガイガレードの前に宇宙人らしき生物が出現!ただいま両者は戦闘中!」
とりあえずZETAに報告を入れた。
ユタはガイガレードの攻撃を素早い動きで次々とかわしていく。
「流石だな…、ユタ」
ロードが呟く。
ユタはロードに向かってうなづいたがそこに隙が生じてしまった。
ガイガレードの両手のカッターの直撃を受けてしまったのだ。
「アウッ」
ユタは後方のマンションに倒れ込んだ。
(せっかくいいシーンだったのに攻撃するのは反則よ!)
もちろんこの声は普通の人には聞こえないテレパシーのようなものだ。
だがフレイスと一体化していたツバサにはハッキリと聞こえた。
「いや、そりゃそうだろ…」
ツバサは呆れて呟く。
ユタはそれでも体制を立て直し、ガイガレードの腹部にキックを浴びせた。
(これでも喰らってなさい!)
ユタは拳を青く発光させてガイガレードを殴った。
するとガイガレードはそこからだんだんと凍っていったのだった。
そしてガイガレードが完全に凍りつくとユタは人間態に戻った。
「ふぅ、疲れたわ」
ユタはそう言うと地面に座り込む。
「おいおい、ユタ、待てあのまんま放置したら…」
ロードがそう言った瞬間だった。
ガイガレードを覆っていた氷が割れ再びガイガレードは活動を開始した。
「もぅ、ホントにちょっとは大人しくしてなさいよ」
ユタは言った。
その時、光とともに現れたのはフレイスだった。
「デュアッ!」
フレイスも独特のファイティングポーズを取るとガイガレードに向かって飛び蹴りを浴びせた。
しかし相手はビクともしない。
ガイガレードは両腕でフレイスをしっかりと押さえつけたのだ。
それをフレイスはガイガレードの顔面にパンチをすることで抜け出した。
そして後方にバック転で移動すると。手から次々とフラッシュ光弾と呼ばれる光弾を発射した。
しかしガイガレードにはあまり効果はないようだ。
するとフレイスは青い光に包まれタイプチェンジをした。
青と銀色の体色の、スピード攻撃と冷凍技に優れたブリザードモードだ。
「トゥアッ!」
そしてフレイスは再びガイガレードに飛び蹴りを浴びせた。
今度は掴まれる間もなくガイガレードを地面に倒すことに成功した。
そしてフレイスはガイガレードを持ち上げると飛び立った。
ZETA日本支部南部隊の部屋。
「ウルトラマンは…、ガイガレードをどこへ…」
南部は言った。
「どこか宇宙へ運んでいったのよ。もう地球人の攻撃も受けないようなどこか遠くへ…」
ミハルは答えた。
「おい、ウルトラマン行っちまった…」
飛び去ったウルトラマンを残念そうに見つめるのはロードとユタだ。
「せっかく倒せると思ったのに…」
ユタが言うとロードは突っ込んだ。
「多分半分以上はお前のせいだ」
「そんなこと言わないで」
ユタはロードを見つめる。
「いや、そんな目で見てもだめだぞおい」
「で?次はどうすんの?ロード?」
するとロードは答えた。
「この俺が直々にウルトラマンとの決闘を申し込む」
ちっきしょうバグめ許すまじ