ウルトラマンフレイス   作:サザンクロスじわさんZ

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第9話です。とりあえず1クールのクライマックスまで突き進んでいる感じです。


第9話 正義の意味(奇獣ガンQ、破壊の女神ユタ登場)

フレイスはガンQの巨大な頭部を押さえつけるがガンQが激しく暴れたためはね飛ばされた。

ガンQは倒れたフレイスの上に馬乗りになるとその指のない腕を何度も叩きつけた。

だがフレイスも負けてはいない。

「デュアー!」

ガンQに蹴りを入れて後方に飛ばした。

ガンQはそのまま円形の建物の上に落下する。

フレイスはそこに腕を十字に組むとフレイシウム光線を放った。

しかしガンQは立ち上がるとその巨大な目玉で光線を吸収してしまった。

「トゥアッ!?」

フレイスも驚いた素振りを見せた。

そこにガンQは突進していく。

「デュアー!」

フレイスは石油タンクの上に叩きつけられた。

周囲は炎に包まれる。

ガンQはさらにフレイスを吸収しようと引力で引っ張り始めたのだ。

「まずい!援護しろ!」

スターイーグルは一斉にレーザーを放つ。

ガンQが一瞬怯んで後退りをする。

フレイスはそれを見逃さなかった。

立ち上がるとガンQの顔面に蹴りを入れた。

ガンQは大きくスパークすると後方に倒れる。

フレイスはそんなガンQを持ち上げた。そしてそのまま上に放り投げると右手を空につきあげる。

するとそこから巨大な十字形の光のカッターが発射された。フレイスクロスカッターという技だ。

ガンQはカッターを喰らうと4つに裂けて爆発した。

フレイスは光に包まれていつもどうり消え去る。

「何故なの?どうして倒されることを分かっていて…!」

あるビルの一室、ユタがサラリーマン風の男に詰め寄っている。

「そうだな。私が彼を戦いに行かせたのはやつの…、ウルトラマンの戦闘データを得るためだった…」

男は答える。

「そんな…、ロードは私たちにとって大切な仲間だった…。なのにあなたは彼を裏切ったのよ!」

ユタはさらにつめよっていく。

「ユタ…、お前にもいずれ分かる…。我々を混沌より生み出したあの方達がどんなに恐ろしいかを…」

それを聞くとユタは完全に怒る。

「あなたは…あんなわけのわかんない異次元人共を恐れて仲間まで売るような人だったのね!そんな…そんな人だとは思っていなかった…。私はあなた達とは決別します!さようなら」

そう言ってドアを思いっきり開けて出ていった。

「勝手にするんだな…、ユタ…、お前はあのお方達の…、ヤプール達の怖さを知らない…」

そして付け加えた。

「それとドアぐらい閉めて出ていけ…」

ユタは泣きながら公園のベンチに座った。

そして考える。

ロードの仇を取るには当然ウルトラマンは倒さねばならない。しかしそれと同じくらいに倒さなくてはならないのはもう1人の仲間、いや今さっきまで仲間だったジュダとそれを裏で操っているヤプールとかいうやからではないかと…。

「お姉さん、なんで泣いてるの?飴あげるよ」

見ると、小学校高学年くらいだろうか、1人の少年が立っていた。

「ありがとう…」

ユタは泣きながら言うと飴を口の中に入れる。

「ツバサ兄さーん!」

少年は遠くに向かって手を振っている。

見ると向こうではZETAの制服を着た青年が手を振り返していた。

青年は

「おぉ、ケンタじゃあないか。久しぶりだな」

と言ってこっちに来た。

「ツバサ兄さん、このお姉さんが泣いてるんだ。どうにかしてやってください」

「どうしたんだ?こんな歳をして泣くとは何事だ?」

ツバサはなんのデリカシーもなく訊いてくる。

「うるさい…」

余計なお世話だとユタは思った。

だが少し考えておのれの考えを改めた。この男は恐らくZETAの隊員だ。なにか聞き出せるかもしれない。

「ウルトラマンについて…、知ってることを教えてください…」

ツバサはかなり怪しみながらもこの大学生くらいの女と話をしている。

2人は公園の花壇のあいだに迷路のようになった通路を歩いている。

「ウルトラマンについて知ってることか…。俺もさすがにそんなないなぁ。だが前にもこんな質問されたようなないような」

ツバサはまさか自分がそのウルトラマンだとは言えないなと思いながら言った。

「そうか…、でもあなた…えーと、確かツバサとか言ったっけ?ウルトラマンが行なっていることは本当に正義と言える?」

「と言うと?」

「確かに彼はこの地球及び人類にとっては正義かもしれない。でも宇宙的に…、自然的に見て彼は正義なのか…?」

「面白いことを言うなぁ。君は…、確かに君の言うことは正論だ。でも…、ウルトラマン自身は果たして単純に正義のためだけに戦っているのだろうか?俺はこう思うんだ。彼はきっと守りたいんだよ。この星が…地球人が好きだから…」

するとユタは立ち止まって言った。

「あなたとはなんか分かり合える気がするわ。敵味方としてじゃあなかったらね」

「えっ…」

「もぉ、勘は鈍いようね…。私の名は破壊の女神ユタ。そしてあなたは…ウルトラマン…ね」

ツバサは驚いて後ずさりする。

「なっ…、いつから気づいていた?」

「話していてね。嘘つくのはあんまり得意じゃあないみたいね」

そう言うとユタはあの、ガイガレードと戦っていた時の姿になり巨大化した。

ツバサもフレイスフラッシャーを掲げてフレイスに変身する。

(どうして…!?目的はなんだ!)

ツバサはフレイスの中でそう言う。もちろんこの声はテレパシーのようなもので普通の人には聞こえない。

(邪悪の戦士ロード…、あなたが倒した私の仲間の仇を取るため…!)

ユタはそう言うとフレイスに突撃する。

フレイスとユタは同時に拳を突き出した。2人の拳は思いきり激突する。

(もうやめよう!分かり合える気がするって言ったじゃあないか!)

ツバサは言う。

(ただし、敵じゃあなかった場合のみね!)

ユタはフレイスに蹴りを入れる。そしてさらにバランスを崩したフレイスの顔面にパンチをした。

フレイスは地面に倒れ込む。

それをユタは踏みつけた。彼女の足は少しヒール状になっていてそれで痛みつける。

(これが…!私の心の痛みよ!仲間を殺され!別の仲間には裏切られた!)

フレイスのカラータイマーが点滅を始める。

「ハァァァァッ!」

フレイスはバーニングモードにタイプチェンジをした。

そしてユタの足を払い除けると体制を立て直した。

 

その頃、宇宙では…。

宇宙ステーションジュピター3と呼ばれる宇宙ステーションがあった。

そこの作業員は3人、円盤型の小型の宇宙ステーションであった。

不意に、モニターをみていた作業員が叫ぶ。

「おい、見ろ、怪獣だぜ…」

見ると宇宙空間を深緑色のマンタのような怪獣がこっちに向かって飛行してくるのだ。

「こっちに来てるぞ…」

別の作業員も言う。

「あっ!消えた!」

不意に画面から怪獣が姿を消す。その時だった。宇宙ステーションは大きな衝撃に揺れる。

「うわぁぁぁぁっ!」

宇宙ステーションジュピター3は怪獣に抱えられ、少しずつ、その腹部にある口に飲み込まれていった。

そして怪獣はその食事を終えると真っ直ぐ地球人に向かった。




今回はここまでです。次回、宇宙大怪獣ベムスター登場予定!お楽しみに!
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