目が覚めたら個性溢れる世界でした   作:真明

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どうも皆様真明です!今回は真弥君の個性が覚醒する回です
それでは
『どうぞ!!』

正直一日で7人の方にお気に入り登録して貰えるとは思っても見ませんでした、評価までもらい感無量です!


自分なりの理由

病院で個性が発覚し、怪力無双と言う名前を付けられてから4年、真弥は個性のコントロールの修行に明け暮れていた今は土を詰め込んだドラム缶を持ち上げられないかの検証中

真弥「ふんぬぬぬ!…ダメだ個性の発動方法がわかんない…もう1回!」

何度力を込めてもあの時のような力が出ず悩みながらドラム缶を持ち上げようとしているとそのドラム缶を持ち上げる人がいた

???「HAHAHAどうしたんだいこんなものを持ち上げようとして?」

真弥「お、オールマイト!?どうしてここに!?」

そう、平和の象徴オールマイトだった、近くで見る迫力が凄まじく後ずさる真弥、ドラム缶を置き向き直りこちら見るオールマイト、どうやらこちらが話すのを待っているようだった

真弥「こ、個性の練習です。でも上手くできなくて」

オールマイト「ほう?どんなものなんだい?話してみるといい」

真弥は自身の個性の事それが全く発動しないことを包み隠さず話す、オールマイトは心底驚いたような声を上げる

オールマイト「ほう、その一回切り全く使えず何が足りないのか考えていると?」

真弥「はい、力の入れ方やバランス、いろんな方法を試してみましたがどれも上手くいかず、友達には実は無個性だろって言われる始末で…」

顎に手を当て考える素振りを見せるオールマイト、するとなにかに気づいたのか質問する

オールマイト「君は個性が怖いんじゃないか?」

その言葉に訳が分からないと言う顔をしながらオールマイトを見る真弥、オールマイトは尚続ける

オールマイト「恐らく君は無意識の内に個性に恐怖しているんだと思うぜ?誰かを傷つけたらどうしよう?とかそういう風に考えちまってるんじゃないか?」

その言葉を聞き驚きの表情をする真弥、実際それは真弥が日々考えていたことであった、それがストッパーとなり個性を自粛していた事に気付かされる

真弥「ならどうすれば?」

オールマイト「君は個性を悪い方に捉えているんだ、強い力がある=誰かを傷けるって言うふうにね、ならその逆強い力がある=誰かを守れるって考えにはならないか?」

真弥「それは、なりますが」

オールマイト「まぁそう簡単な事じゃないさ、ゆっくりそういう風にスイッチを切り替えればいいのさ、さて私はそろそろ行くよ、頑張りたまえ早乙女少年!」

そう言い残しオールマイトは目の前から消える真弥はオールマイトに会えた事より個性に関する助言をして貰えたこと何より

真弥「僕を一目で男だと見抜いてくれた!」

その事が何より嬉しかったらしい…

 

帰り道、ランニングを兼ねて遠回りをしていると誰かが言い争っているのが聞こえてきた

響香「いい加減にしなよ!本気で怒るよ!」

少年「怒ってみろよ、俺の母さんは偉いんだからな!お前の家族なんてこの街で住めなくしてやる!」

真弥「あれって響香?何を言い争ってるんだろ?」

近ずいくにつれその喧嘩も熱を帯びていき遂に少年の方がキレる

少年「お前ほんとにウザイんだよ!変な耳しやがって!」

そう言って響香の個性である耳を引っ張るそれを見た瞬間真弥は走っていた、取り巻きの1人が棒を振り上げていたからである、響香もそれに気付くが耳を引っ張られているため身動きが取れずにいた目を痛みに備えるため目を瞑るが何時になっても痛みが来ず目を恐る恐る開けると真弥が腕をクロスすることでその一撃を抑えていた

少年「な、なんだよお前!」

真弥の存在に驚き距離を取る一同

響香「真弥、どうして!?」

真弥「何やってるの?君らさ」

その時の真弥の声はかなり低かった、普段の真弥を知っている響香からしてみれば異常なほど低かった、真弥は怒っていた、別に男が集団で女を虐めていたからではない、男が背後から棒で女を殴ろうとしたからというのもあった、何より怒っているのは人のアイデンティティとも言える個性を馬鹿にしたからである

真弥「そこの君ささっきなんて言った?変な耳?何処がさ?立派な個性だよね?それを馬鹿にするってことは君の個性はこの子より凄いんだよね?」

真弥の言葉に押し黙る少年、ここにいる少年はみな無個性なのだ、無個性だから個性を持っている人が羨ましく妬ましい故に手を上げる事件は少なくないそれを知っているため真弥は少年達に問いかける

少年「お、俺こいつ知ってる隣町の無個性野郎だ!」

その一言を聞き顔がニヤける少年達

少年「へえ無個性なんだお前、それなのに俺らに刃向かったの?」

真弥は黙って聞いている

響香「黙んなよ!お前らだって無個性だろ!」

少年「うるせぇ!此奴は無個性の癖に俺らの邪魔をしたんだ!」

真弥「…うるさいなぁ犬か君ら」

その一言に喚いていた少年が押し黙るその顔は怒りに満ちていた

真弥「聞こえなかった?うるさいよ犬がって言ったのそれとも犬の言葉じゃないもわかんない?ごめんね?僕は犬の言葉わかんないんだ」

少年「ふざけんなよ無個性の癖に!」

真弥「君らも無個性だろ?それになんの違いがあるんだい?」

真弥の言葉に顔を真っ赤にする少年達

少年「うるさい!」

先程まで後ろに立っていた少年が鉄パイプで真弥の後頭部を殴る、しかし曲がったのは鉄パイプの方だった

少年達「え?」

真弥「はぁ、今になって使えるようになるのか、大体使えなかった理由がわかったよ…」

真弥が後ろを振り返る、その顔は怒りを通り越し無表情だった

少年「あ、あぁ…」

無表情だと言うのに伝わる怒気は凄まじく少年は手に持った鉄パイプを落とし腰を抜かす

真弥「さっきさ僕の事を無個性って言ったけど聞きかじった程度の情報を鵜呑みにするのはいけないなぁ」

無表情のまま辺りを見渡す真弥、その目を見た瞬間全員が震え上がり身動き出来なくなる、真弥は転がってきた鉄パイプは掴みそれを片手でへし折る

少年「て、鉄パイプを片手で!?」

真弥「軽く曲げるつもりだったのにまだコントロールが上手くいかないなぁまぁいいや、君らもこうなりたい?」

その言葉を聞き全員が蜘蛛の子を散らすように逃げていく、それを冷めた目で見届けた真弥は響香へと向き直る

真弥「響香大丈夫?」

響香「真弥、あんた個性が?」

真弥「うん、今ので感覚を掴めた、それになんで使えなかってのかもわかったよ、それじゃ帰ろ家まで送るよ」

響香の手を掴み真弥は響香の家を目指した

 

響香を家に送り届けた後真弥は1人元の公園に来ていた、そこには砂が満タンに入ったドラム缶がまだ置いてあった、真弥はそれに近づきそれに触れ、楽々と持ち上げる

真弥(やっぱりだ、さっきとは比べ物にならないくらい簡単に持ち上がる、僕に足りなかったものそれは…)

そこまで思考していると後ろから拍手が聞こえる、ドラム缶を置き振り返るとそこにはオールマイトが立っていた

オールマイト「見ていたよ早乙女少年!見事個性を我が物にしたようだね!」

真弥「見てたなら止めてくださいよ、ありがとうございます」

愚痴を言いながらもお礼を言う真弥オールマイトは歯を見せるように笑いながら問いかける

オールマイト「答えは見つかったのかい?」

真弥「えぇ、貴方の言う通り考え方を変えてみたんです、傷ける事は悪いことじゃない、理由なき力が悪なんだと、だから理由を作ったんです、誰でもいい、僕の手の届くとこにいる人は何がなんでも守ろうって」

その答えを聞き満足そうに頷くと頭を撫でてくれる

オールマイト「立派なことじゃぁないか、けどね、それで君がボロボロになるようじゃ元も子もないぜ?」

真弥「分かってます、だから強くなります、誰にも負けないよう、父がなれなかったヒーローになってそれを為してみせます!」

真弥は拳を握りオールマイトを見つめる、その目には覚悟が滲み出ていた、その覚悟を見たオールマイトは撫でていた手を離し振り返る

オールマイト「そうか、君ならきっとなれるよ!それじゃぁな早乙女少年!夢を諦めるんじゃぁないぞ!」

そう言い残しオールマイトは走り去った、今度は僅かだが動きが追えたような気がした

 

 

それからというものの真弥の生活は大きく変わった、個性が使えるようになった事を皆に言うと皆驚いていた、何時もの公園で特訓をしていると響香がよく遊びに来るようになったりそうやって互いの個性を伸ばしあっているといつの間にかトラックを持ち上げられるようになったりと個性をコントロール出来るようになっていた。真弥が驚いた事は何故か響香がプロレス技を使える様になっていた事だった




という訳で今回はここまで!個性は持っている人なら基本普通に扱えると思いますが真弥君は元は無個性どころかそういったものが一切なかった世界の住民でしたからそこに対する葛藤があってそれが原因で個性が上手く使えなくなっていました、多分ね誰でもそうなると思うのいきなり強い力が手に入ったら最初は両手を振って喜ぶかもしれませんがその力で誰かを傷つけたらと考え出すと途端に使えなくなると思うんです、彼はそれをずっと心の中で考えていたので自然とセーフティがかかっていたわけです

コメントで体力測定での個性の使用は禁止では?と言うコメントをもらい一部訂正しました
さて次回はいよいよ雄英高校試験回となる…かも?
それではまた次回お会いしましょう
『待て次回!!』

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