スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
本当にありがとうございます。
クッパ姫可愛い現象!!
・南千秋(みなみけ)
・
着替えとメイクを終え、ピーチ姫は食堂へ向けて廊下を歩く。
ふと廊下の先を見ると何人かのキノピオが1つの扉の前に集まっているのが見えた。
「あら?」
今の時間は各部屋の洗濯物を集めたり、部屋の掃除をしたりしているはず。
キノピオたちが部屋に入らずにいるのはそうそう無い事態だ。
なお、鍵を担当するキノピオが鍵を忘れて部屋に入れなくなり、鍵を取りに行っているあいだ他のキノピオは待ちぼうけをしている、なんてこともたまにある。
「あ、姫様。実は部屋の中から泣き声が聞こえてきてまして・・・・・・」
「泣き声?」
ピーチ姫の姿に気づいたキノピオは扉の前から移動し、扉の前に集まっていた理由を言う。
キノピオの言葉にピーチ姫は首をかしげながら扉に近づいて耳を澄ませた。
「う゛・・・・・・ひっく・・・・・・う゛う゛・・・・・・ずず・・・・・・」
「あら、ホント」
「誰かが泣いているのなら入らない方がいいのかと悩んでまして・・・・・・」
扉の向こうから、少し聞き取りにくかったが誰かの泣き声が聞こえてきた。
ピーチ姫が泣き声を聞いたことが分かり、キノピオはどうすれば良いかを尋ねる。
もしも、中の人物が泣いている姿を見られたくないのなら。
そう考えてキノピオたちは部屋に入らずにいたのだ。
キノピオの言葉にピーチ姫は考えながら、あることに気づく。
あら?
そういえばこの部屋は・・・・・・
「・・・・・・そうね。悪いのだけど、キノピコを呼んできてもらえるかしら?あと、この部屋の掃除は後に回してちょうだい」
「はい、分かりました」
ピーチ姫の言葉にキノピオたちは頷き、他の場所の掃除へと向かっていった。
キノピオたちの姿がなくなり、ピーチ姫はそっと扉を開けて部屋の中へと入る。
「う゛う゛う゛・・・・・・ひっく、ひっく・・・・・・」
「やっぱり、あなただったのね。クッパ?」
部屋の中で泣いていた人物。
それは涙と鼻水、そして涙によって落ちてしまったメイクによってグシャグシャになった顔のクッパだった。
クッパはピーチ姫に気づくと、さらに涙を流す。
「び、ビーヂびめ゛ぇ゛ぇ゛・・・・・・」
「あーもう、顔がグシャグシャじゃないの。何があったのよ?」
ヨロヨロと近づいてきたクッパの顔を優しく拭きながらピーチ姫はクッパに尋ねる。
部屋の中を見渡してみると、床にやや汚れたシャツが落ちていることに気づいた。
「ひっく・・・・・・わ、わが、ワガハイ・・・な、慣れてないけど・・・・・・ひっく・・・・・・メイクを、しようとして・・・・・・」
ぐしぐしと目もとを擦りながらクッパは話す。
目もとを擦るたびにメイクが広がり、さらに酷いことになってしまっていた。
「もう、落ち着いて。ほら、まずはメイクを落とすわよ」
「う゛、う゛む゛・・・・・・」
あまりにも見ていられない状態に、ピーチ姫は化粧落としを用意してクッパの顔を拭いていく。
クッパは特に抵抗もせずに顔を拭かれていた。
そして、しばらくしてグシャグシャになったメイクの下から、泣いたことによってやや目もとが赤くなったクッパの顔が現れた。
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
「敵同士だったといえば、クッパも女性になってたのは驚いたわね」
あ、それは確かに。
私の冠はカメックおばばのおばあちゃんが作ったものだったんだけど、クッパはどうやってなったのかな?
「それが、教えてくれないのよね~。なんでなったのかはマリオとクッパの秘密みたいだし」
でも、2人だけの秘密があるって羨ましくない?
「・・・・・・わかる」
だよね!