スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
毎回毎回こういうところで運を使ってるのかなぁ・・・・・・
クッパ姫というのは
えてして萌えとキュン死の満ち溢れた存在だ
・ターニャ・フォン・デグレチャフ(幼女戦記)
・
クッパの顔を綺麗にし、赤くなった目もとに濡らしたタオルをあてる。
これをするだけでも多少は目もとの赤さを誤魔化せるだろう。
「それで、どうして泣いていたのか教えてもらえるかしら?」
「ひっく・・・・・・う゛、う゛む・・・・・・」
顔を綺麗にする間に少しだけ落ち着いたのか、クッパはしゃっくり混じりに話し始めた。
「その・・・・・・ワガハイ、慣れてないけど・・・ひっく・・・メイクをしようとして・・・・・・」
「それは、まぁ、分かるわ」
クッパの言葉にピーチ姫は先ほどのグシャグシャの顔を思い出す。
あんなことになっているのだから、そりゃあ慣れてはいないでしょうね・・・・・・
まぁ、見たときにはグシャグシャだったから、もしかしたら上手くできるのかもしれないけど。
「それで・・・・・・メイクは、自分なりに上手くできたと思う・・・ひっく・・・のだ。でも、シャツを着ようとしたら・・・・・・う゛、う゛う゛う゛・・・・・・」
「ほら、泣かないの。目もとが赤くなっちゃうわ」
どうやらメイク自体は上手くできていたらしい。
再び泣きだしそうになったクッパを優しく撫で、ピーチ姫は落ち着かせようとする。
クッパを落ち着かせつつ、ピーチ姫はクッパが泣いてしまった原因を考えた。
メイク自体は上手くできたのよね?
それでシャツを着ようとしたら、ってところで泣き出した。
そういえば汚れたシャツが落ちていたわね。
そう考えたピーチ姫はキョロキョロと先ほど見かけたシャツを探す。
シャツは鏡の近くに落ちており、鏡の前にはいくつかの化粧品も置かれていた。
「これね。・・・・・・あちゃあ」
クッパの背中を優しくポンポンと叩いてから、ピーチ姫は落ちているシャツを拾って確認する。
落ちていたシャツは白地の可愛らしい柄物で、本来であればちらほらと花びらが描かれていたのだろう。
しかし、ピーチ姫の見たシャツにはアイシャドウやチーク、コーラルピンクのリップなどがついてしまっており、とても可愛らしい柄があったとは思えなかった。
「なるほど・・・・・・。メイクをしてからシャツを着ようとしたから、シャツにメイクがついちゃったのね・・・・・・」
「そ、そうなのだぁ・・・・・・。こんな、こんなはずじゃ・・・・・・、うああぁぁぁぁぁ・・・・・・」
クッパがやってしまったのは言ってしまえばとても初歩的なミス。
慣れた人や、落ち着いている人であればやってしまうことはないだろう。
が、クッパはまだメイクの初心者であり、マリオたちと出かけるということで多少は落ち着きがなかった。
それゆえに起きてしまった悲劇だった。
ピーチ姫の言葉にクッパは頷き、また泣き出してしまう。
不意に扉がノックされ、声が部屋に飛び込んでくる。
「姫様、キノピコです。なにかご用ですか?」
「ああ、来たのね。入ってちょうだい」
ピーチ姫の言葉に扉が開き、キノピコが部屋の中に入ってくる。
キノピコは泣いているクッパの姿に驚きつつ、ピーチ姫のそばへと移動した。
「実はクッパのシャツがこんなことになっちゃってて・・・・・・。どうにかできるかしら?」
「うわぁ・・・・・・。ふんふん、これなら大丈夫ですね。化粧品の方も衣類についても落とせるものみたいですし。ただ、洗濯をしてしまうので今日は着れなくなってしまうんですけど・・・・・・」
ピーチ姫の差し出したシャツを見てキノピコは思わず声を出す。
シャツについた化粧品を調べ、キノピコはドンと胸を叩く。
どうやらクッパの使っていた化粧品は洗濯で綺麗に落とせるものだったらしく、キノピコは自信満々に答えた。
「それならお願いするわね。クッパの今日の服の方は私に任せてちょうだい」
「分かりました。こちらのシャツはちゃんと綺麗にしますから、泣かないでください。では、失礼しますね」
泣いているクッパに優しく声をかけ、キノピコはシャツを持って部屋から出ていった。
ひっく、ひっくとしゃっくり混じりになりながらクッパはキノピコの出ていった扉を見つめる。
そんなクッパを見ながらピーチ姫はクッパの服について考えるのだった。
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
そういえば、デイジーってマリオに助けてもらったんだよね?
「ええ、そうよ」
それなのにどうしてルイージを好きになったの?
普通に考えたらマリオのことが好きになりそうだけど・・・・・・
「あ~・・・・・・。そりゃあ、ね?最初はマリオのことが気になっていたのよ。でも、ピーチがマリオのことを好きだって知ってたし、マリオ自身は私のことをただ助けたお姫様としか思ってないって分かっちゃったからね・・・・・・」
そうなんだ・・・・・・
「それで、何て言うんだろ。虚脱感?とりあえずやる気がなくなって散歩してたのよ。そしたらルイージが来てね」
ルイージも一緒に来てたんだっけ?
「そうなのよ。ルイージは私が元気がないことに気づいて元気づけようとしてくれたの。空回りして失敗もしてたけど、とても嬉しかったなぁ・・・・・・」
そっか、それでルイージのことが好きになったんだね?
「ん~・・・・・・ちょっと違うわね。そのときは面白い人だなって思っただけなのよ。でも、話していく内にどんどん楽しくなって、どんどんルイージのことが気になり始めたの」
つまり、それが?
「そ。私がルイージを好きになった瞬間」