スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
偽りのクッパ姫では、俺は萌えぬ!
それもまやかしだ。
・リク(KINGDOM HEARTS)
・
メリーゴーランド。
それは馬に似せて作られた上下する席や、馬車に似せて作られた席が存在する回転する足場のアトラクション。
キノコランドでは馬以外にもヨッシーに似せて作られた席が存在する。
メリーゴーランドを背に3人の美女に選択を迫られる。
当事者になるまでは少しだけ羨ましく思っていたが、実際になってみるとここまでここまでプレッシャーを受けるものだとは思ってもいなかった。
目の前の3人、ピーチ姫、クッパ、ナハトの3人を見ながらマリオは頭を悩ませる。
3人からの好意は理解している。
だが、その好意こそがマリオが頭を悩ませる理由でもある。
マリオは言ってしまえば優しい男だ。
・・・・・・いや、はっきりと言い切ってしまおうか。
キノコ王国の英雄、マリオ・マリオは“ヘタレ”である。
ちなみにマリオのファミリーネームがマリオであることを知っているものは少ない。
「えっと・・・・・・」
「マリオ、あなたが一緒に乗りたいと思った相手を選べばいいのよ」
「別に・・・・・・ワガハイではなくても構わないのだ」
「マリオ、一緒に乗ろう」
マリオが悩んでいることに気づいたピーチ姫は優しく声をかける。
クッパは少しだけ寂しそうにしながら、他の2人を勧めており、ナハトはいつも通りの様子だ。
「お、俺は・・・・・・」
3人のうち誰を選べばいいのか。
どうしようもないほどにマリオは悩む。
誰か1人を選ばなければならないことは分かっているのだが、誰を選べばいいのか。
そして、1人を選んだ場合に他の2人とはどうなってしまうのか。
それらのことがどうなるか分からないことが怖くてマリオは1人を選べずにいた。
「う、ううう・・・・・・」
「・・・・・・なんて、困らせてごめんなさいね。今回は4人で馬車のやつに乗りましょう」
呻くマリオにピーチ姫は一転して馬車に乗ることを提案する。
ピーチ姫の言葉にマリオとクッパは少しだけ驚いた表情を浮かべた。
「マリオ、あなたを困らせることはしたくはないの。・・・・・・でもね。私たちは、いつかあなたに自分を選んでもらいたいと思っているのよ」
「・・・・・・ごめん」
そう言ってピーチ姫はクッパとナハトの手を引いてメリーゴーランドの馬車の中へと入っていった。
3人の後ろ姿を見ながらマリオは小さく謝るのだった。
なお、馬車の中に入ったら入ったで座る位置をじゃんけんで争うことになったのだが、気にしなくてもいいだろう。
マリオがピーチ姫、クッパ、ナハトの3人から誰を選ぶのか。
いや、むしろマリオは1人を選べるのか。
それはまだ誰にも分からない。
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
「へぇ、とても綺麗な星の欠片だね。雑貨屋さんで加工してもらったのかな?」
うん。
チェーンが売り切れてるお詫びにって、やってくれたの。
ルイージはチェーンがどこかにないか知らないかな?
「うーん、チェーンかぁ・・・・・・。あ、そうだ。あれがあった」
それって・・・・・・懐中時計?
「うん。それで、これのここを・・・・・・こう!」
え?!
懐中時計の鎖を外しちゃったら使いにくくなっちゃうよ?!
「いいんだよ。それに、この時計の鎖はけっこう長めのやつだからちょうど良いはずだからさ」
本当に良いんだね?
ありがとう、ルイージ。