スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
冠かぶっただけでお姫様ぁー!?
・平沢唯(けいおん!)
・
何人かの男たちに囲まれ、クッパが話しかけられている。
クッパの表情はとてもイライラとしており、とても不機嫌なことがうかがえた。
どうやらクッパはナンパを受けているらしい。
「いい加減にするのだ!ワガハイは貴様らに構っている暇などない!」
「いーじゃん、俺たちと遊ぼうぜー?」
「一緒にいた友達も呼んでさー?」
どうやらキノコ王国の外から来た観光客のようで、キノコ王国では見覚えのない男たちだった。
クッパがナンパをされていることに苛立ちを覚え、マリオは足早にクッパのもとへと向かう。
「クッパ、ここにいたのか」
「マリオか!心配をかけたみたいですまぬな」
男たちとクッパの間に割り込むように体を入れ、マリオはクッパに話しかける。
マリオが現れたことに、クッパは安堵したような表情をして答えた。
自分たちがナンパをしているときにいきなり現れ、ナンパしていた相手を奪われる。
恐らくは今までそんな経験をしたことがなかったのだろう。
男たちは苛立たしげにマリオを睨み付ける。
「おい、おっさん。急に来て割り込んでくんじゃねーよ」
「この子とは俺らが遊ぶんだよ」
「さっさと消えろよ」
マリオのことを睨み付けながら男たちはマリオを威圧するように囲む。
見たところ男たちの年齢は10代後半辺り、髪の色や身に付けているアクセサリー、そして言動などから、不良のようなものだということがうかがえる。
男たちにおっさんと呼ばれたことに少しだけヘコみつつ、マリオは男たちを睨み返す。
「お?やる気?」
「そんなにその子に良いとこ見せたいわけ?」
「おっさんが無理すんなよ」
マリオが睨み返してきたことに、男たちは少しだけ意外そうな表情を浮かべるが、すぐに笑いだす。
男たちはマリオのことを笑いながらクッパの体を舐め回すように見る。
男たちの視線に気持ち悪さを感じとり、クッパは思わずマリオの背後に隠れた。
「隠れなくてもいいじゃん!」
「そーそー、どうせすぐに一緒に遊ぶんだからさ」
「そーだ、俺たちがおっさんをどうにかしてる間にお友達を呼んできてよ」
あまりにも身勝手な男たちの言葉にクッパはマリオの背後に隠れながら強く歯噛みする。
なぜ、自分がこんなにも不愉快な視線を向けられねばならないのか。
なぜ、こんな見ず知らずの男たちにピーチ姫たちを会わせねばならないのか。
なぜ、こんな魅力を感じない有象無象の男たちにマリオを悪く言われなければならないのか。
それでも、ここで自分が何を言っても状況は好転しない。
それが分かっているからこそ、クッパは今にも爆発しそうな激情をマリオの服を掴みながら堪えていた。
男たちは知らない────
────自分たちが誰に対してナンパをしていたのかを。
男たちは知らない────
────自分たちが勝てると思っている目の前の男が誰なのかを。
男たちは知らない────
────自分たちの言葉が誰の逆鱗に触れかけているのかを・・・・・・
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
ルイージとお茶するのもちょっと久しぶり、かな?
最近はデイジーとお話ししたりしてたから。
べ、別にデイジーとお話がしたくないわけじゃないからね?!
「ふふふ、分かってるよ。2人が仲良くなって僕も嬉しいよ」
そ、そう?
えっとね、デイジーとはいろんなことをお話ししたんだ。
デイジーとルイージの出会いのお話とかも聞かせてもらったよ。
「そうなの?あの時は僕はあまり兄さんの役に立てなかったんだよね」
でも、そのとき落ち込んでいたデイジーを元気づけてあげたんでしょ?
それもデイジーを助けてることになるんだよ。
「そうかな。そう言ってくれると嬉しいよ」