スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
読者が退屈だと言ってるだろう。
萌えだ。
萌えをご所望だぞ。
・ヴィクトリカ(GOSICK)
・
それぞれの食べたいものを注文してからしばらくして、マリオたちの前に料理が運ばれてきた。
ハートの形に切ってあるキノコの乗ったパスタ。
スーパーキノコの形に作られたキノコの乗ったハンバーグ。
マリオが考案したピザ。
数種類のキノコが乗ったラーメン。
どれも良い香りがして、とてもおいしそうだ。
全員の料理が来たことを確認し、4人は手を合わせて料理を食べ始めた。
「さっきの映画はおもしろかったわね」
「うむ。ハッピーエンドで良かったのだ」
パスタを口に運びながらピーチ姫は先ほど見た映画の感想を言う。
青年と獣が徐々に仲良くなっていく姿。
お互いにお互いの危機を助ける絆。
そして青年に惹かれていく獣の心。
それらが組み合わさったとてもおもしろい映画だった。
「そういえば、最後に流れてきた誰かの声はなんだったと思う?」
「あの、どこかぼんやりとした声?」
「そうそれ。俺は“世界”だったんだと思うんだけど」
「そうかしら?シンプルに“神”だったと思うんだけど・・・・・・」
「報奨とか言っていたな。ワガハイも“世界”の方だと思うのだ」
映画を見ていて気になった点をマリオは他の3人に尋ねてみる。
獣が意識を闇の中に飲まれていって、意識を失ったシーンで聞こえてきた声。
それは男のようにも女のようにも聞こえる不思議な声だった。
マリオたちはそれぞれ意見を出し合い推測をする。
そんなマリオたちに1人の青い服を着た少年が近づいてきた。
「はん、あの声に意味はない。そんなものよりも見た奴が覚えておけばいいのは誰もが感動するようなありきたりな物語だったということだけだ」
「うん?」
「急に来てなんなのだ?」
少年はマリオたちを鼻で笑うとどこか皮肉気に言う。
喧嘩を売るような少年の物言いにマリオたちは少しだけムッとする。
「ハッピーエンドの何が悪いのよ。良いじゃない、幸せになれたんだから!」
「───は、あんな物語で満足か。それはそれは幸せなことだな?誰もが喜ぶようなありふれた物語、誰もが感動するようなありきたりな物語、誰もが、誰もが、誰もが・・・・・・なんとつまらないことだ!」
ピーチ姫が怒りながら言うと、少年はそんな怒りなど犬にでも食わせておけとでも言いたげに鼻で笑う。
少年は演説でもするかのように大袈裟に体を動かす。
「誰もが楽しめるようなものになんの価値がある?そんなものよりも旨い料理でも持ってきてくれ。その方が何倍も価値があるに決まっている。・・・・・・ん、電話か」
不意に少年のポケットから着信音がなる。
どうやら電話がかかってきたようだ。
少年はポケットからケータイを取り出し電話に出た。
「なんだ、もう仕事は終わっているだろう。地獄のような締め切りも終わり、今は天国のような自由を謳歌しているのだ。そんな俺に仕事のことを思い出させるのか、鬼め!」
電話に出るや否や、少年は通話相手に向けて嫌み混じりに話し始めた。
この様子からして普段からこのようなしゃべり方なのだろう。
話している少年はどこか生き生きとしていた。
「なに?次の映画の脚本だと?───そうか、そうかそうか、つまりこれはあれだな?俺にまた地獄へと落ちろと言っているのだな?良いだろう、ならば誰もが見た瞬間に涙無くしては見れないような悲劇を書いてやろう!───なんだ?悲劇を書くな?なんということだ、脚本を書くことを強要され、さらには自由に書く権利すらないとは、まさに地獄!」
さらりと少年は言っているが、どうやらこのキノピオは映画の脚本を書いているらしい。
正直に言ってこんなにも皮肉屋な少年に映画の脚本が書けるとは、マリオたちは到底思えなかった。
マリオたちは食事がまだ終わっておらず、少年も離れる様子はない。
「───ふん、まぁいい。今回の獣の脚本も駄作だ。ならば似たような駄作を書いてやろうではないか。そうだな、海草に転生した兄貴が春の木の妹を虫から助ける話しなんてどうだ?これなら誰もが笑い転げてしまうだろ!細かい話しは後で聞いてやる。俺は今日の残り少ない自由を噛み締めるのだ!」
そう言って少年はケータイの通話を切る。
恐らくは先ほどマリオたちが見た映画の脚本もこの少年が書いたのだろう。
意外な事実にピーチ姫たちは少しだけ驚いた表情を浮かべる。
「なんだ、俺が脚本を書いていることが意外だったか?ま、貴様らの関係性は分からんが話のネタにはなりそうだな。ネタ料だ、ハートフルラテを奢ってやろう。さらばだ、悩み多き色男に色女!せいぜい人に恋し、愛に迷い、生に苦しむが良い!無駄に使える時間はないぞ!」
それだけを言い残して少年は歩き去っていった。
自分勝手に言いたいことだけを言って、満足そうにいなくなる。
自由すぎる少年にマリオたちは呆然とすることしかできなかった。
読了ありがとうございます。
青い服の少年はどこぞの作家でも思い浮かべていただければ。
調べていてかなり好きになってしまった・・・・・・育てないと。
・ルイージ邸観察日誌
「では、お化粧について知ったところで軽くやってみましょうか」
はい!
「まずは、口紅からやってみましょう」
「塗るだけ、と軽く考えてはダメだな」
う、うん。
こうやって・・・・・・どうかな?
「ぶふぅ!・・・・・・ぬ、塗りすぎなのだ」
「口紅を口の端からはみ出させ過ぎですな。もう少し抑え目に塗ると良いでしょう」
わ、笑われちゃった・・・・・・