スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
つまんなかったら自分で萌えるものを見つけりゃーいい。
俺はそー思ってっけどな。
・鬼塚英吉(GTO)
・
青い服を着た少年はキノコランド内を歩く。
しかし、少年には他の人とは異なっているところがあった。
それは少年の目。
少年の目はアトラクションには向いておらず、歩いていく他の客たちを見ていた。
歩いていく男を見る。
歩いていく女を視る。
歩いていく子供を観る。
カップルを。
家族を。
友人同士を。
自分の近くを歩いていく全ての客たちを
「ふん。やはりどいつもこいつも在り来たりだ」
少年が見ているのは客たちの見た目ではない。
それは客たちの関係性。
それは客たちの内面性。
それは客たちの思考性。
その客を個として成り立たせる役割を持つ要素たち。
それらを少年は暗い瞳で観察していた。
「つまらん。これならばやはり奴らを見ている方がまだ有意義だったのではないか?」
少年が頭に思い浮かべるのは1人の男と3人の女。
彼ら4人の関係性は軽く眺めた時におおよそ把握できており、話しかけた際にほぼほぼ知ることができた。
関係性としてはよくある四角関係。
そして男は自身の思いをまだ理解できていない。
なんと青く、なんとも甘ったるいような関係性か。
「ま、そんな恋愛をしているのがあの年齢の男女だというところが一番おもしろかったところだがな」
見ていた限りでは1人の女が一番年上。
男が二番目。
その次にもう1人の女。
そして最後の1人だけはなぜか年齢が分からなかった。
これは少年にとっては初めてのことで、どう観察しても年齢が一桁にしか思えなかったのだ。
が、そんなことは些細なこと。
なんにしても彼らの関係性がおもしろかったことに変わりはない。
であるならば店を出ずに彼らを観察しながらこっそりとついていくという選択肢を選んでも良かったのではないだろうか。
「ん。ちっ・・・・・・」
振動するケータイに少年は舌打ちをする。
ケータイに表示されるのは先ほどの男女のところでかかってきたのと同じ番号。
つまりはこのキノコランドの映画担当者からの電話だ。
少年からすれば仕事の話をすることになることが分かりきっているので、正直に言えば絶対に出たくない。
しかし、仕事の話をしなければ書いてはいけないものが分からない。
しぶしぶ少年は電話に出た。
「なんだ」
『ようやく出ましたね。先ほどはいきなり切って・・・・・・』
電話に出ると静かに怒っている女性の声が聞こえてきた。
最近では聞きなれた映画担当者の声に少年はニヤリと笑みを浮かべる。
「は、俺の声がそんなにも恋しかったか。牛女にもそんな可愛いげがあるのだな?」
『・・・・・・次の映画の期限を3割ほど短くしますね?』
「失敬、言い過ぎだった。だからよせ。本気でやめろ。俺は短い期限で脚本を書かされるのは嫌なんだ!分かった、牛女と言ったのは俺のミスだ。なにしろ比喩がストレートすぎた! メロン峠とでも言うべきだったな!」
皮肉を言ったが故に自らの首を絞める。
完全に自業自得の事態に少年は慌てて謝罪?をする。
まぁ、どう聞いても謝罪をしているように聞こえないが、皮肉屋な少年では仕方がないのだろう。
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
いま、自分でやっていることを纏めてみようかな。
えっと、キャシーさんに料理教室。
おばあちゃんにお化粧教室。
だったよね。
あとはルイージとデイジーと一緒にフラワーランドに行く話しを進めておきたいかな。
たぶんこんなところ?
よし、これからも頑張ろう!