スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
カテゴリー萌えか、面白い
・橘朔也(仮面ライダー剣)
・
目の前の空間でマリオと呼ばれている男性が
執拗なまでに何度も何度も。
それは、壊すために。
それは、殺すために。
それは、自身の力を見せつけるために。
ボクと新所長は隠れられないとは分かっていても部屋の入り口付近の壁際に立っている。
「くぅっ!やられてしまっているではないか!」
男性が叩きつけられている様子に新所長は辛そうに声をあげる。
口調は偉そうではあるのだが、その本質はかなりの善人。
今の言葉も叩きつけられている男性を心配してのことだ。
「なにかっ!なにか私たちにもできることはないのか!」
「そ、そう言われましても?!」
肩を掴み、新所長はガクガクと揺すってくる。
男性が最初に見せた一撃は少し離れた位置のここから見ても分かるほどの高威力で、それを耐えきる化け物の耐久値は恐ろしいほど高いということは分かる。
それゆえに武器もなにもない今のボクたちではなにもできない。
ボクは、新所長の手から逃れてそう
「いい加減に、マリオを離すのだ!」
「ぐがぁっ?!」
ボクをここまでつれてきてくれた女性の声が聞こえると同時に、化け物の呻くような声が聞こえてきた。
それと重なるようにドサリという音も聞こえてくる。
見れば女性が腕を振り下ろした体勢で止まっており、化け物の腕が切断されているのが見えた。
よく見ると女性の腕から光が伸びており、それが刃のようになって化け物の腕を切り落としたのだろう。
掴んでいた腕が落ちたことによって男性も解放され、少し離れた位置に倒れていることが確認できる。
「マリオ、大丈夫か!」
「ててて、あのくらいならまだ大丈夫だよ」
女性の言葉に男性は化け物から距離を取りながら答える。
男性は少しだけ痛そうにはしているが、その動きにおかしいと思える点は見当たらない。
「助かりはしたが・・・・・・。あのままではじり貧ではないか!」
新所長の言うとおり、このままではいずれあの4人はやられてしまうだろう。
それでも彼らは戦うことを止めようとしない。
何故、そこまで戦える?
何故、他人のために戦える?
何故、勝ったところで得るもののない戦いができる?
何故────
「なにを悩んでいる」
「ッ!」
ぐるぐると思考の渦に囚われていると、いきなり新所長が問いかけてきた。
もしかしたら顔に出ていたのかもしれない。
いや、今は誤魔化すことを優先しておくべきだろう。
「い、いやだなぁ。悩んでなんていませんよ」
「ふん。いくら私でもそれが嘘だというくらいは分かる。きさま、なにか手があるな?」
ボクの言葉を両断し、新所長はこちらを真っ直ぐに見てくる。
新所長の言うとおり、ボクにはあの化け物を倒せる手段がある。
でも・・・・・・
「ボクは・・・・・・」
彼らはどうして戦えるのだろう・・・・・・
ボクには、それが分からない・・・・・・
「ふん。やつらがどうして戦えるのかが不思議か」
「う・・・・・・、はい」
「やつらはな“強い”んだ。ついさっき出会った私でも分かるほどにな」
彼らが強いのはボクにも分かる。
あんな化け物に戦いを挑んで倒されていないのだからそれは誰の目にも分かることだろう。
「・・・・・・きさま、勘違いをしているな」
「え?」
「やつらは確かに強いさ。だがな、それ以上に“心が強い”のだ」
心が・・・・・・強い?
それは・・・・・・
「本来ならやつらには私たちを助ける理由なんてない。なのにやつらはああして戦っている。相当な甘ちゃんなんだろう。だが、それを貫く思いがある」
「それが、心の強さ・・・・・・」
「そうだ、誰かを守るために戦うからこそやつらは強いのだ」
誰かを守るために戦う。
言葉だけならいくらでも言えること。
それを彼らは現実に行動している。
なんて勇気のあることだろう。
なんて優しいことだろう。
「分かったか。分かったのならあの化け物を倒す手段を言え!」
「・・・・・・分かりました」
あのように強く、美しい心があるのだ。
ならば、ボクもこの力を使うことを決めよう。
他でもない彼らを助けるために。
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
材料の準備はできたかな?
「できたよ!」
「たまごー」
「こむぎこー」
「ぎゅうにゅうー」
「せんざいー」
「いちごー」
・・・・・・うん?
変なものが混じってなかった?
もう一回。
「「「「「せんざいー」」」」」
なんでそっちを統一しちゃうの?!