スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
俺にできるのは
読者が最大限に萌えるようにすることだけだ。
・岩谷尚文(盾の勇者の成り上がり)
・
観覧車の出入り口から少し離れたベンチ。
そこにマリオたちは座っていた。
座っている順番はナハト、マリオ、クッパ、ピーチ姫で、ピーチ姫は意図的にマリオから一番離れた場所に座っていた。
明らかに観覧車に乗る前と違う様子のピーチ姫にクッパとナハトは疑問を感じるが、どこか聞いてほしくなさそうなピーチ姫の様子に聞くことができずにいた。
少し前のナハトであればピーチ姫の様子など気にもせずに、マリオと何があったのかを追求していただろう。
その辺りを考えても、ナハトの内面ははかなり変わってきているということなのだろう。
「ピーチ姫・・・・・・?」
うつむき、口を閉じたままのピーチ姫の様子にナハトは心配そうに口を開く。
しかしピーチ姫は首を横に振るばかりで答えようとしない。
「・・・・・・ナハト、ピーチ姫からはワガハイが話を聞いておくのだ。だからマリオと観覧車にでも乗ってくると良いのだ」
「・・・・・・良いの?」
「構わぬ。マリオ、エスコートは任せたのだ」
「あ、ああ・・・・・・」
マリオに手を引かれ、ナハトは観覧車に向かっていく。
だがナハトはピーチ姫が気になるのか、チラチラとピーチ姫に視線を向けていた。
マリオと観覧車に乗れるのは嬉しい。
でもピーチ姫の様子も気になる。
だって、ピーチ姫は――――
「あ・・・れ・・・?」
私とピーチ姫の関係は・・・・・・なに?
不意に浮かんできた思いに思わず口から言葉が漏れる。
いままで一回も考えたことがなかったこと。
いや、ピーチ姫の優しさに甘えて考える気がなかったこと。
「私は・・・・・・」
私は、ピーチ姫とどんな関係なの?
私は、クッパとどんな関係なの?
私は、マリオとどんな関係なの?
1つが気になれば他のことも気になっていく。
私はいままで一方的にマリオに自分の感情を押し付けていた。
じゃあマリオは?
マリオは私のことをどんな風に思っていた?
わからない・・・・・・
マリオが私のことをどう思っているかだなんて考えたこともなかったから・・・・・・
マリオは私のことをどんな風に思っているのだろう。
観覧車の乗りカゴに乗り、向かいに座るマリオを見つめてぼんやりと考える。
「ナハト、綺麗な景色が見えるよ」
「うん・・・・・・」
マリオの言葉がうまく頭に入ってこない。
どうしたらマリオの思っていることが聞ける?
マリオが私のことをどんな風に思っているのかを知るのはとても怖い。
もしも、いままで嫌なのを我慢していたのだとしたら・・・・・・
もしも、私のことが嫌いだったりしたら・・・・・・
もしも、もしも、もしも――――
どうしようもないほどに悪い考えばかりが頭の中に浮かんでくる。
ぐるぐると渦巻いていく思考。
ぐちゃぐちゃに混乱していく心。
答えのでない頭のまま、乗りカゴは頂上に着きそうになっていた。
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
「一緒にチョコを?」
う、うん。
どうかな?
「僕は構わないけど・・・・・・良いのかい?」
大丈夫だよ。
それにルイージと一緒に作ればアドバイスとかも聞けるかもだし!
「ふふふ、それなら一緒に作らせてもらおうかな」
うん!