スーパーマリオ イフストーリー (完結)   作:竜音(ドラオン)

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今回はいつもより少し長いです。

私的にはシリアスっぽいかな?


君は勘違いしてるんだ。
物語を書くということは、必ずしも書きやすい王道のストーリーを選ぶってことじゃないんだぞ。


・ドラえもん(ドラえもん)

何でドラえもんって時々グサッと来る言葉が来るんだろうか・・・・・・

ちなみにクッパの頭に冠が乗っていることを忘れている人はいませんよね?

一応、1話にも描写はありますが。


第12話

・

 

 

 ドタバタと家の中で起きていた追いかけっこも、マリオが捕まってポカポカと叩かれることによって終息した。

 それでもクッパの顔は赤く、涙を目元に浮かべながらマリオのことをじっとりと見ている。

 さらに言うなら、小さく唸るような声も聞こえてくる。

 

 

「だから、悪かったって・・・・・・」

「ふんっ。それで、買ってきたのか」

 

 

 マリオの謝罪にクッパは短く鼻を鳴らし、買ってきたものを確認する。

 

 

「ああ。お前の服とかはここに。食料品とかは台所にある」

「ならばよい。ワガハイの物を渡すのだ」

 

 

 マリオがちゃんと買ってきたことを確認し、クッパは満足そうに頷く。

 【キノクロ】の袋の中を覗き、中に入っている物を1つ1つ眺めていく。

 

 と、ここでクッパは【キノクロ】の袋に混じって違う袋があることに気づく。

 

 

「む?この袋は・・・・・・」

「え?・・・・・・あ”っ」

 

 

 無地の中の見えない白い袋から出てきたのは、子育てに必要なさまざまな道具たちだった。

 おしゃぶり、ガラガラ、オムツに子供用の食器類、他にもさまざまな道具。

 

 袋から出てきた物たちにクッパとマリオは互いの顔を見、言葉を失った。

 ちなみに、クッパは気づいていなかったが、袋のそこの方には精なんたらと書かれた瓶もあった。

 

 

「あいつら・・・・・・」

「マリオよ・・・・・・。これは・・・どういうことなのだ・・・・・・」

 

 

 マリオは頭が痛い、といった様子で頭を抱え。

 クッパはチラチラと子育て道具を見ながら、マリオに説明を求めた。

 

 

「買い物してたら、俺に恋人ができたって騒ぎになってな。色々と持たされたんだ。たぶん、その中の1つだろう・・・・・・」

「な・・・なるほどな・・・・・・」

 

 

 マリオの説明にクッパは言葉を詰まらせながらも納得した。

 

 そして、何の違和感もなく、自身とマリオとの間に子供ができるイメージをする。

 当然ながら“そういった行為”もイメージとして浮かびはするが、その部分はあくまでも一瞬しか浮かばない。

 

 次第に大きくなる自身のお腹。

 そのお腹へと優しく触りながら語りかけてくる旦那(マリオ)。

 

 さらにイメージは進み、子供はどんどんと成長していく。

 赤ちゃんから少年、少年から青年、青年から父親と孫。

 

 と、ここまでイメージをして、ふとクッパは気づく。

 完全に自分が妻となっていて、それが嫌ではないことに。

 

 

「あ・・・・・・?」

 

 

 自覚をしてしまえば今までの自身の行動に全て気づいていく。

 

 どうして、自分はマリオの匂いを喜んだ。

 どうして、自分はマリオと夫婦のような会話をしていた。

 どうして、自分は───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あまりの衝撃に、クッパは頭がうまく働かず、気がつけば自分の肩を抱いて体を震わせていた。

 

 

「クッパ?」

「・・・・・・なんだ」

 

 

 驚きながら自分の名を呼ぶマリオに、クッパは力なく答える。

 

 

「急に涙を流してどうしたんだ?」

「涙・・・・・・?」

 

 

 自分が涙を流している。

 その言葉をクッパは不思議そうに聞き返す。

 それと同時に、自分の頬を伝って何かがこぼれ落ちていくことに気がついた。

 

 “それ”は大きな雫だった。

 気づいてしまえば止めることはできない。

 クッパの瞳は潤み、どんどん大粒の涙をこぼしていく。

 

 

「あ・・・・・・あ、ああぁぁ・・・・・・」

「ちょ、ま・・・・・・。町の人たちにはちゃんと説明しておくから!大丈夫だから、泣き止んでくれ!」

 

 

 泣きだしてしまったクッパに戸惑い、マリオは咄嗟にあやすようにクッパを抱き締めて頭を撫でる。

 マリオは頭の中で、クッパは自分と恋仲に見られることが泣くほどに嫌だったのか、と考え。

 後で必ず町の人たちの誤解を解こうと思った。

 

 涙を流し、ぐちゃぐちゃになった頭の中、クッパは感じ取る。

 マリオが、自分のことを必死に考えてくれていることを。

 マリオが、自分が嫌だと思ったことをやらないでくれるということを。

 

 頭を撫でられながら、クッパはチラリとマリオの顔を見る。

 その顔は焦りと動揺に染まっており、普段ではあまり見ない奇妙な表情になっていた。

 

 そんな表情を自分が浮かべさせている。

 

 その事実にクッパは嬉しさと申し訳なさを感じた。

 

 

「落ち着いてきたか?」

「ん・・・・・・」

 

 

 泣いた恥ずかしさを誤魔化すように、マリオの胸元に頭を押し付け、グリグリとしながらクッパは答える。

 マリオからすれば頭に乗っている冠も引っ掛かって若干痛いのだが、何も言わない。

 

 

「町の人たちの勘違いがそんなに嫌だったか。悪かったな」

「・・・・・・・・・・・・嫌では、ない」

 

 

 自身の行動の違和感を自覚し、おかしいと理解した。

 しかし、それでもなお、クッパはマリオとの関係を勘違いされていることが、嫌ではなかった。

 

 自分の答えた言葉が、心の中に何の衝撃もなく入り込んでくる。

 マリオとの生活が、マリオとの会話が、マリオと恋仲に見られることが。

 その全てが嫌ではなかった。

 

 この気持ちの正体にクッパはようやく思い至る。

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、そうか。そうなのだな・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 自覚してしまえばとても簡単なことだった。

 

 ああ、こんなにもマリオを愛(いと)おしくおもってしまっているのか・・・・・・

 その思いがクッパの中にストンと落ちてきた。

 

 マリオに撫でられるのを心地よく感じながら、クッパは目を閉じる。

 

 この自覚した思いをどのようにして育(はぐく)んでいこうか。

 この自覚した思いをどのようにしてマリオに伝えようか。

 

 そんな、期待と不安の入り交じった思いを抱いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読了ありがとうございます。

ぷそみんさんからいただいた育児道具を使わせていただきました。


・ルイージ邸観察日誌

 ルイージから届いた手紙の返事を書くために、手紙とペンを用意した。
 でも、どんなことを書けばいいんだろ。
 見てたのはバレちゃってたみたいだし・・・・・・

 思い出したらまた恥ずかしくなっちゃった・・・・・・

 と、とりあえず、私もお友だちになりたいって返事をしよう。








 あ、書き間違えちゃった。
 新しい紙~!
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