スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
なお、個人的には最初の姿が一番可愛くて好み。
無邪気にキュン死してる。
それでいいじゃねぇか。
・河地大吉(うさぎドロップ)
・
少しだけ表情の変わったマリオにルイージは満足そうに頷いてお茶を口に運ぶ。
これで兄に恋人ができるのならばこんなにも嬉しいことはない。
「もう、大丈夫かな?」
マリオの様子をうかがいながらルイージは尋ねる。
そんなルイージの言葉にマリオは答えず、再び自分の手のひらを見つめている。
マリオは思い返していた。
マリオはクッパが告白をしてくれたとき、答えをすぐに出さなくていいと言われて安堵した自分を許せなくて自分の顔を殴った。
しかし、それがどうだ。
いつのまにか3人と遊ぶことが普通になっていた。
結局、クッパ、ピーチ姫、ナハトの3人と遊ぶことの楽しさにかまけてそのときの思いが薄れていたのではないか?
結局、あのとき自分のことを殴ったのだってその場かぎりの感情だったのではないか?
自然とマリオの手に力が込められ拳が作られる。
自分の顔を殴りたい衝動に襲われるが、マリオはそれを必死に押し止める。
ここで自分の顔を殴ったとしてもそれは結局のところ自己満足でしかないことを理解したからだ。
「兄さん・・・・・・?」
「あ・・・・・・、な、なんだ?」
自分の問いに答えずに拳に力を入れているマリオの姿にルイージは声をかける。
ルイージの声がようやく届いたのか、マリオは一瞬だけハッとした表情を浮かべて拳から力を抜いて答えた。
「なにか、気になることでもあるの?手に力を入れていたみたいだったけど・・・・・・」
「まぁ、な」
ルイージの言葉にマリオはゆっくりと頷く。
マリオの手に力が入っていたところも見えていたのなら誤魔化すこともできないだろう。
「俺さ、すぐに答えを出さなくていいって言われて安堵した自分が許せなくて自分のことを殴ったんだよ・・・・・・。なのに、結局こんなことになってな・・・・・・」
「それは・・・・・・」
そう言ってマリオは再び自分の手を見つめる。
マリオの言葉にルイージは驚いた。
先ほど自分が怒ったことを兄はすでに自覚して戒めようとしていたのだ。
しかし、それはうまくいかなかった。
そこでルイージはマリオが拳に力を込めている理由を理解した。
「ホント、こんな俺があいつに思いを伝えても良いのかね・・・・・・」
「兄さん・・・・・・」
拳に力を込めたまま、マリオは消沈した様子で呟く。
その呟きはルイージに聞かせるために発した呟きではないのだろう。
しかし、マリオの様子が気になって身を乗り出していたルイージの耳にはしっかりとマリオの呟きは届いていた。
読了ありがとうございます。
・ルイージ邸観察日誌
あ、そうだ。
ねぇ、ルイージはどの写真が可愛かった?
「え、ま、マシロの写真の中でってことだよね・・・・・・?」
う、うん。
それで、どれも可愛くて気に入っているんだけど。
ルイージはどの服が好みなのか気になったの。
「そっか。そうだね・・・・・・、僕はやっぱりいつもの服が好きかな」