スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
執筆した物に全て感想が来るとは限らん。
しかし!
感想を貰えた者は皆すべからく執筆し続けておる!!
・鴨川源二(はじめの一歩)
感想が貰えるようにがんばるだけですね、会長!
・
気絶させたキノピオたちを拘束し、部屋の隅へと置いてからマリオたちは物置部屋の探索を始めた。
「探索といっても、気になるようなものは見つからないなぁ」
「本当に嫌な感じがしたのか?」
「本当よ!」
探索を続けていくが、これといって気になるようなものは見つからず。
クッパはじっとりとスーパークラウンを見つめた。
「そうだ。嫌な感じが強い場所は分かるかい?」
「そうね・・・・・・。この部屋全体に嫌な感じはするのだけど・・・・・・。強いて言うならそこ、かしら」
「そこには園芸用品しかなかったぞ」
マリオの問いに、スーパークラウンは少しだけ考え、園芸用品のある場所を示した。
しかし、そこはすでにクッパが調べており、クッパ自身も特に何も見つけることはなかった場所だ。
「でも、そこから一番嫌な感じがするのよ」
「ふむ。じゃあもう一回調べてみようか」
「好きにするがいい。ワガハイは他の場所を調べてみる」
そう言ってクッパは他の場所を調べに移動した。
「ここにあるのは・・・・・・」
園芸用品のある場所をマリオは調べていく。
あるのは、枝切りばさみ、シャベル、鎌、鉢植え、苗木、植物の種、肥料、土、じょうろ。
出てくるのはどれも普通の道具たちばかりだ。
「まった!それを見せて!」
「それ?・・・・・・この苗木かい?」
不意に、スーパークラウンがマリオを止める。
スーパークラウンの言葉に、マリオは指示された苗木を指差した。
「ええ。よく見ないと気づけなかったけど間違いないわ。これ、外の膜の起点の1つよ」
苗木の周りを観察するように飛び回り、スーパークラウンは答える。
どうやらこの苗木は“悪意”の膜を生み出している起点の一部のようだ。
「じゃあ、この苗木を燃やせば・・・・・・」
「膜を維持する起点が1つ減るわね。いくつあるかは分からないけど、全て壊せば膜も壊せるわ」
マリオの言葉にスーパークラウンは頷く。
「じゃあ、さっさと燃やしちゃおう。ファイアボール!」
「ぐぎゅげぇぁぇえええ?!?!」
マリオが、苗木にファイアボールを撃ち込むと、苗木に人の口のようなものが現れ、不気味な悲鳴をあげて燃え始めた。
もしも、先にこの苗木を燃やしていたら、3人のキノピオが一斉に襲いかかってきていただろう。
いきなり悲鳴が聞こえたことに驚き、他の場所を調べていたクッパも何事かと戻ってきた。
「これが探していたものだったのか?」
「ええ、これでこの部屋の嫌な感じは無くなったわ」
クッパの問いに、スーパークラウンは頷く。
その間にも不気味な悲鳴をあげていた苗木は燃え尽き、やがて黒いスライムの様なものを残して完全に消え去った。
「彼らの拘束もしてあるし、ここにはもう何もないかな?」
「そう思うわ」
「では、次の部屋に向かうぞ」
黒い燃えかすをそのままにマリオたちは物置部屋を後にした。
読了ありがとうございます。
マリオとクッパのラブコメはまだ少し先になりそうです・・・・・・
・ルイージ邸観察日誌
今日は初めてルイージとお話をする日!
ドキドキしてあまり眠れなかったけど楽しみで眠くない!
扉越しだけど、ちゃんとおめかしした方がいいよね。
そうと決まればお気に入りの服を着ていこう。
まぁ、まだ予定の4時間前なんだけどね。