スーパーマリオ イフストーリー (完結) 作:竜音(ドラオン)
俺の敵はだいたい俺です。
自分の“物語を書きたい”っていう思いをさんざん邪魔して足を引っ張り続けたのは結局俺でした。
他に敵はいません。
・小山宙哉(宇宙兄弟)
自分の心を強くすることが大切です。
・
足を触手に絡め取られて吊るされたマリオの横でピーチ姫はクッパを睨み付ける。
「どうして私ではなくあなたがマリオの隣にいるの?ずっと一緒にいたのは私よ?私がマリオのことを一番知っているのよ?」
吊るされて動けないマリオの頬を撫で、ピーチ姫はゆっくりとクッパの方へと歩いていく。
光のない瞳で睨み付けながら、ピーチ姫は独り言のように呟く。
不意にピーチ姫の服に変化が起こる。
ピンク色の可愛らしいドレスから、光すら通らないような漆黒のドレスへと変わった。
「今日のこれだって、マリオを私だけのものにするためにつくったのよ?なのに貴女みたいな泥棒猫も一緒に城に入ってきて・・・・・・」
窓の外の“悪意”の膜をチラリと見ながらピーチ姫は言葉を紡ぐ。
感情のこもらない言葉に、クッパの中の恐怖は加速していく。
「なんで!」
「つッ?!」
少し離れた距離でピーチ姫は叫びながら腕を振る。
するとマリオを吊るしているのとは別の触手が生え、ピーチ姫の腕の動きに連動するようにクッパの肩を強く打ち抜いた。
「なんで!私じゃ!ないの!なんで!私に似た!貴方なの!なんでなのよ!」
「くっ・・・・・・!」
ピーチ姫は叫びながら腕を振るい、クッパの体を触手で叩いていく。
触手によって叩かれ、クッパの体に赤い跡ができていく。
「頼む!俺を置いて逃げてくれ!」
「だが──ぐっ!」
どんどん肌が赤くなっていくクッパの姿に、マリオは思わず声をあげる。
動きやすさを重視して露出の多い服を着てきたことによって、触手はクッパの体に直接あたっていた。
「ワガハイだけが逃げるわけにはいかぬ!この城を出るのは貴様と2人でだ!」
振るわれる触手を防ぎながら、クッパはマリオへと叫ぶ。
そんなクッパの姿に、ピーチ姫は不愉快そうに顔をしかめた。
「気に入らない・・・・・・。気に入らない。気に入らない。気に入らない!マリオは私のものなの!誰にも渡さない!」
「がっ?!」
「マリオ?!」
触手を周囲に叩きつけ、ピーチ姫は叫ぶ。
そして、何を考えたのかピーチ姫はマリオの腹部へと触手を突き刺した。
触手が突き刺さった衝撃でマリオの体はくの字に曲がり、固定される。
「何をしている?!マリオを殺す気なのか?!」
「マリオを殺す?バカなことを言わないで。マリオが私のものだという証を贈るだけよ」
「が?!っあぁあああああああああああ!?!??!!」
ピーチ姫が指を鳴らすと、マリオへと突き刺さった触手が脈動を始める。
それと同時にマリオは叫び声をあげた。
「マリオ?!」
「やめ?!がっ!?ぐうっ・・・・・・ぎっ?!」
マリオの異変にクッパは叫ぶ。
しかしマリオにはクッパのことを気にしている余裕はなかった。
頭をハンマーで殴られたかのような強い衝撃。
途切れることなく流れ込み続ける不快感。
目に映るもの全てを壊したくなる破壊欲求。
そして、ピーチ姫の声で甘く囁いてくる破壊への誘惑。
それら全てが同時にマリオの中へと流し込まれていた。
「ふふふふ。誰も抗えない、これでマリオは私のものよ?」
「ああああアアあアああアaアあアあアアあAaaあああ!!??!?!??」
ガクリ、とマリオから力が抜ける。
そんなマリオの姿をピーチ姫はとても嬉しそうに眺めていた。
「マリオ!どうしたのだ!おい!」
叫び声が止まり、力の抜けたマリオは床へと下ろされる。
尋常ではないマリオの様子にクッパは慌ててマリオへと近寄った。
「あらあら、近くにいくと危ないわよ?」
「な──にっ?!」
ピーチ姫の言葉が終わったのと同時、クッパの腕が何かによって打ち抜かれた。
あまりの衝撃にクッパはよろめき、自身の腕を打ち抜いた者の姿を見る。
「どうしたというのだ────、マリオ!!」
「アははははハはハ歯ハはは葉はハは!!」
クッパの腕を打ち抜いた者、それは先ほど叫び声をあげて倒れたマリオだった。
読了ありがとうございます。
クッパ姫を書こうと思って、入れたいと思っていたシーンに到着しました。
・ルイージ邸観察日誌
レサレサちゃんにお願いされて、レサレサちゃんのお屋敷を飾るお手伝いをしに来ました。
お屋敷にもメイドテレサや執事テレサもいるけど、広いから手が足りないんだって。
お手伝いしたらお礼としてハロウィンにルイージと会えるように手伝ってくれるらしいから頑張ろう!
みんなも手伝ってね!
その飾り紐は私に巻くんじゃないよ~?!