スーパーマリオ イフストーリー (完結)   作:竜音(ドラオン)

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突貫で書き上げました・・・・・・

誤字脱字があったらごめんなさい。

明けましておめでとうございます。


番外話 年末

 

 

 今日は12月31日。

 1年も終わりを迎え、新たな年への準備のラストスパートや、新たな年へと英気を養うためにのんびりとする日。

 

 ピーチ城の一室、ピーチ姫の部屋でその部屋の主であるピーチ姫は新年の挨拶に向けてスピーチを────

 

 

「はふぅ・・・・・・」

 

 

 ───練習していなかった。

 

 いつものお茶とは違い、緑茶を一口飲んでピーチ姫は短く息を吐いた。

 見るとピーチ姫の足はこたつの中に入っており、下には畳が敷かれている。

 

 

「年末だからせめて休んでくださいって言われたけど・・・・・・。退屈ね」

 

 

 こたつの上に置いてあるミカンを手に取り、軽く(もてあそ)びながらピーチ姫は呟く。

 ピーチ城に勤めるキノピオや、キノコタウンに住むキノピオたちからの言葉でピーチ姫は自室でこたつに入っているのだ。

 その間も城のキノピオたちは大掃除などのラストスパートをかけている。

 休むのは良いのだが適度に何かをやらないと退屈で仕方がないのだ。

 

 

「やぁ、ピーチ姫」

「じゃまをするのだ」

「あら、マリオにクッパ。いらっしゃい」

 

 

 ピーチ姫がこたつに顎を乗せ、退屈そうにしていると、部屋の扉が開いてマリオとクッパが部屋に入ってきた。

 マリオとクッパは軽く手をあげ、こたつの中へと足を入れる。

 2人のためにピーチ姫は急須にお湯を入れて、お茶を準備する。

 

 

「大掃除とかは終わったのかしら?」

「まあね。俺の方は工具の整備も終わって、あとは年越しを待つだけだよ」

「ワガハイは自分の部屋だけ終わったのだ。城の方も手伝おうかと思ったのだが、配下に追い出されてな」

 

 

 ピーチ姫の問いにマリオとクッパは答える。

 クッパは追い出されたと言っているが、そこに怒りなどはなく、仕方がないやつらだと嬉しそうな雰囲気を放っていた。

 

 

「私も休んでてって言われちゃって暇なのよね」

「まぁ、クリスマスでも挨拶をしてたからね。キノピオたちに甘えなよ」

「上に立つものの権利みたいなものだな」

 

 

 お茶をマリオとクッパの前に置き、ピーチ姫はミカンを剥いていく。

 退屈そうなピーチ姫の姿にマリオとクッパは苦笑いをうかべて言う。

 ピーチ姫の言っていることも分かるが、キノピオたちの気持ちも分かるのでなんとも言えないのだ。

 

 

「そうね。このさいだし、お悩み相談でもしちゃいましょうか」

「お悩み?」

「相談?」

 

 

 そう言ってピーチ姫は何枚かの紙と、マイクを3つどこからか取り出した。

 用意されたマイクにマリオとクッパは不思議そうに顔を見合わせる。

 

 

「さぁ、始まりました。ピーチ姫のお悩み相談コーナー!」

「なにが始まったのだ?!」

「え、ちょ、ラジオから流れてきてる?!」

 

 

 若干テンション高めにピーチ姫が宣言をすると、近くに置いてあったラジオからピーチ姫の声が聞こえてきた。

 突然の事態にマリオもクッパもついていけていない。

 

 

「こちらのコーナーはキノコタウンから集められたお悩みを私、ピーチが笑い転げたり、泣き崩れたり、切り捨てたりするコーナーです!」

「相談にのっていないのだ?!」

「お悩み遭難コーナー!」

「救助しろ?!」

 

 

 ピーチ姫の言葉にマリオとクッパはそれぞれツッコミを入れる。

 出した悩みを笑われ、弄られ、切り捨てられる。

 どう考えても悩みを相談する相手を間違えているだろう。

 

 

「じゃあ、“私は好きな人がいるのですが、どうやって相手を落としたら良いですか?”」

「ふむ。恋の相談か」

「難しい相談だね」

 

 

 ピーチ姫は用意した紙を読み上げる。

 

 相談は恋愛相談。

 共感のできる相談だったためか、ピーチ姫もクッパも真面目に考えているように見える。

 

 

「そうね。まず、相手をピーチ城の城壁の上に呼び出しましょう」

「ふむ。一対一で話すために他に人がいないところに呼び出すのだな?」

「ええ。そして、城壁の上で空を見ている相手の背中をそっと・・・・・・押す」

「うん?!」

「落ちます(物理的)」

「そりゃあ、落ちるわ?!」

 

 

 明らかに的外れな回答にマリオは大きな声でツッコミを入れた。

 城壁の上に相手を呼び出し、背中を押して城壁から落とす。

 どう考えても完全に殺人事件だ。

 

 

「これで相手を落とすことができるわね!」

「相手は眼下で地面にめり込んでおるのだが?!」

「そして、最後に相手を見つめながら一言言うと完璧ね!」

「一言?」

「ええ。“私・・・・・・本気よ”」

「「怖っ!!」」

 

 

 ピーチ姫の付け加えた言葉にマリオとクッパは思わず身を震わせた。

 殺意の宣言か、はたまたヤンデレなのか。

 どちらにしても恐怖しか感じない。

 

 

「やっぱり告白はインパクトが大事よね!」

「物理的に相手に衝撃を与えてどうするのだ・・・・・・」

「それは告白ではなくなってないか?」

「告白じゃなくて告別になったりしてね!」

「何に別れを告げるつもりなのだ・・・・・・」

「昨日までの私に・・・・・・さよなら」

「それは完全に恋にさよならしてるだろ?!」

 

 

 スッとどこか遠くを見つめ、ピーチ姫は言う。

 どこか寂しげな雰囲気を出しているが、どう考えても恋が終わっている言い方だろう。

 

 

「これできっと大丈夫ね!」

「けっきょく解決してないのだ?!」

「まじで遭難した・・・・・・」

 

 

 自信満々なピーチ姫にマリオとクッパはやや疲れた様子でお茶を飲む。

 お悩み遭な───・・・・・・相談コーナーは終わりなのか、ピーチ姫はマイクなどを片付けていった。

 近くに置いてあったラジオからも普通に音楽が流れてきている。

 

 

「お悩み相談をしてたらいつの間にか年越しの時間になりそうね」

「む、いつの間にかこんな時間か」

「意外と時間がたつのは早かったね」

 

 

 時計を見るとあと数分で時計が12時を指すところだ。

 夕食で年越しそばは食べていたので、あとは待つだけだ。

 改めてお茶を淹れ直し、ピーチ姫はこたつに座り直す。

 

 

「今年もいろいろあったわね」

「ワガハイがこうなったりな」

「まぁ、楽しい1年だったよ」

 

 

 今年も残り数分。

 3人は今年あったことを思い出してしみじみとする。

 今年1番の出来事と言えばやはり、クッパの姿が変わったことだろう。

 変わったことにはとても驚いたが、悪いことばかりではなかった。

 

 

「そろそろカウントダウンね」

「だな」

 

 

 時計の針が残り数秒の位置まで来る。

 

 

「4」

「3」

「2」

「「「1!!」」」

 

 

 そして、時計の針は頂点を指し示した。

 今年よお疲れ様。

 そして新年よ、こんにちは。

 

 

 

「「「明けましておめでとうございます!」」」

 

 

 

 願わくば、これからも楽しい日々が続きますように。

 

 

 

 

 

 




読了ありがとうございます。

新年もよろしくお願いします。
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