「ズズズ……」
「う~ん、茹で加減がええ感じやね」
あの後しばらくお互いの近況報告や雑談してたらあっという間にお昼を回っていた。
「夏は素麺か蕎麦やね、冷たくてええ感じや」
「しかし、持ってきた引っ越し蕎麦を一緒に食べるってのもなかなかないんちゃう?」
「せやな~、お隣さんが友人ってのもなかなかないやろな」
そのまま冷えた蕎麦を食べていると、テレビの方からはお台場の惨状が映し出された。
「しっかし東京の方はエライことになっとるな~、神奈ちゃんは確かあっちにおったんやろ?」
「せやな、おかげで住んでたマンションはだめになってもうたから、本当は8月の終わりに引っ越す予定やったのを繰り上げて大急ぎで引っ越してきたんやで」
テレビではあちこちの被害の様子が映し出されている。
「実際どんな感じやったん? 現地におったんやろ?」
「う~ん、どう説明したらいいか……」
ごまかそうにも、当事全世界の空にデジタルワールドは世界に亀裂を入れるかのように映っていたため世界中の人に見られている。
テレビでもその時の映像が映し出されている。
ヴァンデモンとの戦いの部分は放送されてなくてよかったわ……。
さすがに全部話すには長すぎるので、色々ぼかしながら説明した。
ビッグサイトに気がついたら寝てたり、起きたらおきたで外が凄いことになってたりと。
事件の中心に関わっているとは思われないように説明した。
「っで、目が覚めたら怪獣大決戦やったね」
「まるで映画の中から飛び出してきた感じやね、その戦いの跡があれなんやね」
「それにしても、この熱さの中クーラーもつけられないから近所のおばちゃん達は大変そうやったわ」
「この熱さの中でクーラーなしは叶わんでほんま、最近は少しずつ落ち着いてきてるってニュースで言っとったけど」
「みんなたらい引っ張り出して、水張った中に足つけてたわ……」
太一先輩たち、大丈夫かな?
その頃、選ばれし子どもたち一同全員がくしゃみをしたとかしないとか。
「なあ神奈ちゃん、神奈ちゃんのお父さんの事やけど、この度はお悔やみ申し上げますって言えばええんかな……」
「おおきにはやて、家にとっては突然のやったけど、ちゃんとお別れはできたから……」
はやてには、お父さんのことは話してあった。
いつの間にか携帯のバッテリーが切れて連絡がつかなかった間にかなり心配させてしまったんや。
お父さんの葬式の前、ふと携帯のこと思い出してみると、電源が切れてて、充電はじめた直後にはやてから電話がかかってきたんや。
お父さんの死から数日、全く連絡取れない上にあのニュースでずっと心配してくれてたんや。
うちもその時はまだ精神が不安定やったからつい話してしまったのだ。
けど、はやてが話し相手になってくれたおかげでだいぶ安定するようになったのは本当に感謝や。
その日の夜は、はやてからの提案で一泊することに。
荷解きなんかはすませてから、その日の夜ははやてのお家でお泊まりに。
「神奈ちゃん、おやすみな」
「おやすみ、はやて」
その日を境に、割と頻繁にはやての家にお泊まりに行くことになったのだが、うちは忘れていた。
はやての手癖の悪さを、それを思い出した時にはもう手遅れやった。
それははやてと親睦を深め、お泊りした翌日の朝のことだった。
「ふふ、これは将来が楽しみやな(むに、もにゅ)」
おっぱい魔人であったということに!
「ひにゃあぁぁぁあ//////」
朝一のひどい目覚めだった。
「もう、お嫁に行けへん……ぐすん」
つづく?
次回、めっさ時間が飛びます。
ご了承ください。
原作突入になりますが、その途中途中の日常はちょこちょこ挟むと思われます。
ちなみに神奈の後見人は幻海夫妻がついています。
なのでちょこちょこ神奈の所へ様子見に来ている設定です。