リリカルなのは 戦女神奈の転生物語   作:モフモフ好き

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やっぱりパワーワードすぎると思うんだ、チェイテピラミッド姫路城。


4話

「こちら中継です、現在海鳴市槙原動物病院前の現場からお送りいたします」

 

 はやてと朝食を取りながら朝のニュースから流れてきたのは、砕かれた壁、凸凹だらけになった道路、なぎ倒された電柱、そして倒れた電柱が病院に直撃している映像だった。

 

「うわっ!? 一体何があったんやろか? 車が事故起こしたなんてレベルやないで?」

「これは被害総額がすごそうだね……、電柱に電線、家屋の損壊と……」

 

 味噌汁すすりながらはやてと朝食を食べるこの光景が、完全に日常になった。

 こうして朝食を一緒に取るようになってから、交互にご飯作るようになったんやけどね。

 たまにあっちの家で幻海師範も一緒に食べることも。

 なお、戦女家は全面バリアフリーで建築されている。

 なんでそうなったっけ? お父さんは自分が車椅子で生活する可能性を考慮してたみたいや。

 実際、いつ体がおかしくなるかわからない状態だったわけやし。

 

 一度幻海師範に見てもろうたけど、はやての足は幻海師範でも治せへんかった。

 いや、正確に言えば治すだけならできる、私も手段を選ばなければ無いわけやない。

 

 だけど、解こうとすればはやてが死にかねないという矛盾。

 

 原因ははやての部屋にあった闇の書、そこから伸びるラインがはやてのリンカーコアを侵食、その結果はやての足を麻痺させると言う結果を引き起こした。

 

 下手に壊そうとすればはやてを道連れ、かと言って解除しようとしても暴走を引き起こす。

 暴走した時ははやても巻き添えにされるから下手に手が出せないという状態。

 

 となると取るべき手段は……。

 

「神奈、そろそろいかんと学校遅刻するで」

「んっ、了解や」

 

 テレビが示す時間がいつもの学校への出発時間を示してた。

 

「今夜は何にするん?」

「今夜は丼ものやな、帰りに足りない食材かってくるけどなんか買ってきて欲しいもんあったら言ってな」

「了解や!」

 

 そしてカバンを背負って玄関へ向かう。

 

「んじゃ、行ってくるわ」

「き~つけてな~♪」

「行ってきま~す」

 

 そして印を組んでから

 

「陽分身の術」

 

 分身を出してから出発する。

 

「はやてのこと頼むで~」

「任せてな~本体」

 

 はやてには霊力や術に関しては教えてあったりする。

 

 頭のほんの隅っこに分身を学校に行かそうかと思ったけど、幻海師範に釘刺されとるからな。

 非常事態、あるいは緊急時以外に分身を学校にやったらお仕置きが待っているのである。

 

 

 

 

 

 

 そして、本体が家を出てからは分身ははやてと一緒に過ごしていたりする。

 

「さて、ほなら今日も朝から一本行きますか」

「ええで、お昼をどっちが作るか勝負!」

 

 基本的に病院がない時は、本を読むか一緒に勉強するか、掃除するか遊ぶかぐらいである。

 

 そして遊ぶ時はどっちがお昼作るかなどを賭けて勝負したりしてる。

 この間はSFC◯リカーの150CC3本勝負だったりしたけど、今回は……。

 

 

「ほなら私のターン、アンタップアップキープ特になにもないならこのままいくで」

「こっちは特に何もなしや」

「んじゃ、フェッチ出して即起動、土地持ってきて暗黒の儀式で黒3マナだすで!」

「あ~、A定食? 通したくないけど通るんよね」

「ほなら3マナでヴェリアナや、着地するんなら+1でお互い手札1枚ディスカードでエンドや」

「2マリ相手の初手に鬼か! Fow無いです」

「ハハハ、囲いからのHymnよりはましやろ?」

「どっちにしてもつらいわw」

 

 そのまま手札も盤面も食い尽くされてこの日は圧殺、お昼は神奈が作ることに。

 

 

 

 

 学校では学校で。

 

「いけすずか!」

「そーれ!」

 

 体育の授業で月村さんの弾丸ドッチボールが行われていた。

 そして、その弾丸で無残に散っていく男子たち。

 

「ぐへっ!」

「あべし!」

「なんだあれ! 女子の投げるたまじゃねぇ!」

「ドッジボールってこんな危険なものだったか!」

「ハァ、ハァ、どうかすずか様もっとおれに痛みを……」

 

 すずかの投げるボールで一人、また一人と倒れていく。

 そして中には立ち上がれずそのまま外野に運ばれていく人たちもいた。

 とりあえず最後の人は若くして、開けてはいけない扉を開いとるな。

 

 殺伐とした体育の授業が学校では繰り広げられていた。

 

 

 

 そして時刻は学校の終わった夕方、スーパーでの買い出しを終えた帰り道、突如として発生した魔力を感じて急いで路地裏へ。

 

 人の気配が無いことを確認して買い物やカバンは亜空間にしまい、認識阻害を貼って飛んでいく。

 今回は幻術でショタ太公望に姿を変えて現場に到着すると、女性一人が倒れており、その側には巨大化した魔獣といって差し支えない存在と、フェレットのような動物を連れた少女、というか高町さんが対峙しとった。

 

「なのは! レイジングハートの起動を!」

「ふぇっ!? 起動ってなんだっけ?」

 

 おいぃぃぃ!? 高町さんなにやっとんねん! 危険なことに首突っ込んでるって自覚あるんかなこれ?

 流石に不用心すぎるでほんま!

 

「我は使命をから始まる起動パスワードを!」

「あんな長いの覚えてないよ!?」

「もっかい言うから繰り返して!」

 

 そんなコントのようなことをしてる間に魔獣はどんどん高町さんたちめがけて突進していく。

 とりあえず助けに行きますか!

 

「風陣縛封!」

 

 高町さんに飛びかかる直前に生み出された風が魔獣の体に纏わりついて動きを封じる。

 

「今のは!?」

「だ、誰?」

「何やら妙な気配がしてみれば、これはまた妙なことになっておるのう……、それより良いのか? そいつ、いつ縛めを破るかわからんぞ?」

 

 

 そこからは原作同様、レイジングハート先生が起動してジュエルシードを封印していった。

 

 

 

 そして、倒れた女性が目を覚ますまでにフェレット改め、ユーノ・スクライアに事情説明を求める事にした。

 

「あの、あなたは一体……」

「わしか? 本名は職業柄本名は名乗れぬ故、好きに呼ぶといい」

「好きに呼べって言われても……」

 

 流石に名無しは面倒か。

 

「ならば望でもスースでも好きに呼べ……」

 

 完全に太公望からとってるけど、後で神棚にももか桃まんお供えしとこ。

 

 

「ではスース、先程はありがとうございました、あなたは一体……この世界に魔法使いはいないとあったのですが」

 

「そうじゃのう、それに関してはまず何者かと聞かれれば、この海鳴市における守護役のような物を担っている一人じゃな、霊界探偵というこの手の怪異に対しての調査、並びに解決などを担っているものじゃ」

 

「霊界……探偵?」

 

「まあ、この世界における裏の大きな組織の末端の一人と思えばよかろう、次の質問に関して言えばお主の言う魔法使いがどういう定義を指すのかがわからんからなんとも言えんが、力を持つものは存在するぞ、基本表には出ておらんがな」

 

 有名所なのは幻海師範などの一部の人達ぐらいやからね。

 

「さて、守護役としては先程の怪異について説明を願いたいのだが、よいかの?」

 

「はい、実は……」

 こうしてユーノから事件の説明を受けたのだ。

 

 

 

 

 ──────────

 

 

 

「なるほどのう、そりゃまた面倒な……」

「前にも行ったけど、ユーノくんは悪くないよね」

「けど、あれを発掘したのは僕だから、全部責任を持ってあるべき場所に返さないとだめだから」

 

 責任感が強いというのも困ったもんやな、よし。

 

「とりあえずユーノとやら、本当に責任を取るつもりなのかの?」

「はい! 僕が責任を持って──」

「──責任の意味がちゃんとわかっておるのかと聞いておるんじゃよ」

「それは、どういう……」

 

 そんなユーノに懐から取り出した一枚の紙を見せた。

 

「責任を取ると言うなら、昨夜の事件で起きた事に対する被害も全額支払うということなのじゃろうな?」

 

 分身の方に頼んでおいた、被害総額の大まかな見積書である。

 ネットで調べた金額なので物によってはかなりかわるんやろうけど、最低でもこのぐらいになるだろうという目安である。

 前世ではアニメのキャラが起こした被害総額なんてのを計算してる人もいたな……。

 

「「……」」

 

 ユーノとなのはは絶句していた、軽く見積もっただけでも0が5個では足りん額になっているとは言っておこう。

 

「さらに言えば今後起きるであろうそのジュエルシードとやらが起こすであろう被害も加算されていくと言うことになるのじゃが、本当に責任が取れるのかの? まさか責任を取ると言っておきながらそれは回収に関してだけであって、それによって起きた被害に関しては知らぬ、などと言わんよな?」

 

 コレに関して完全に何も言えなくなってしまったようだ。

 

「わかったであろう、コレほどのことになると、一人で責任を取るというのがいかに難しいということが」

 

 ユーノが完全に考え込んじゃったので、今度は高町さんにも一言言うとこうか。

 

「さて、高町と言ったな」

 

「えっ、あッそうです。高町なのはです」

 

「お前さんに言えることは、ユーノの手伝いないし、お遊び気分が残っているならば……怪我をしないうちに手を引くべきだろうな」

 

「!? わ、私はそんな気持ちじゃ……」

 

「ならば先程はなぜ最初から杖を出しとらんかった、おそらくだが昨夜の事件の惨状を見る限り、命の危険が伴うことだということは理解できておると思うが」

 

 自分も幻海師範から何度となく注意された事だ。

 浦飯さん達についていくということがそれだけ死と隣り合わせの場所とであるということ。

 後方支援役、主に治療を担当しとったけどいつ狙われるかわからんからな。

 実際、何度か狙われたこともある。

 とは言え、巻き込まれただけの高町さんに言うのは流石に酷な話やね……。

 

「これからも関わるなら、事件の度にその生命を危険に晒すということを、そして他者の命を危険に晒す可能性があるということを覚えておいたほうが良いぞ、説教臭いことを言ってすまんがな」

 

 そう言い残して去ろうとした所でふとつぶやいてしまった。

 

「それにしてフェレットが遺跡発掘をするのか……スクライア一族、フェレット一族か」

 アニメだとスクライア一族ってユーノぐらいしかまともに出てなかったな。

 

 そのまま飛び去った後、後からは何か聞こえた気がしたが、夕飯のこともあるので急いで帰ったのだった。

 

 

 なお、その日の晩御飯は、割り下で煮た玉ねぎと人参、それをさっと浸したからあげを卵で閉じた、唐揚げ丼にしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてスース(神奈)がさった後にユーノ・スクライアは叫んでた!

「まって! スクライア一族は遺跡や古代史の探索・発掘の一族だけど、フェレットだらけの一族じゃないからね! ちゃんと人間だからね!」

 

「えええええええ!?」

 

 フェレットだと思っていたなのはが驚いていたりと言うことがあったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




作者のMTGは割とにわかです。
テーロスブロックとか辺りに一時期やってたぐらいです。
けど、動画を見るとMTGって面白いなと思ってしまう(なお、金額を見てあっ、となった)
なお、はやてや神奈のカードは基本的に両親が残したものを使用していると言う設定。
使用デッキのイメージは、はやては白黒、神奈はトリコロールイメージ。
はやてに熊本弁が必要か……(錯乱

しかし、原作ユーノくんはバレた後、士郎さん達とOHAMASIする事にになっていたのだろうか……。

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