Rebirth   作:大葉景華

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第2話

一人でいるのと一人になるのは違う。

その事を理解したのは高校を卒業した頃だった。中学の時は俺はひねくれていて、敵を作りがちな性格だった。高校の初めの時もその性格が災いしてあまり友人は出来なかった。あの時とある友人が真に俺と話してくれなければあの時最後まで仲間と戦った俺はいなかっただろう。

 

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新入生歓迎から一日。とりあえず俺は記憶通りに周りの席の奴らに声をかけることにする。

左隣の奴は……確かサッカー部の奴だっけ?

 

「よ、宜しく」

 

自分はこいつの事を知っているのに相手は俺の事を全く知らない。下手に馴れ馴れしい挨拶をすればめんどくさいやつだと思われかねない。

そんな考えは杞憂に終わり、サッカー部の天パは気さくに挨拶を返してくれた。

 

「おう! 宜しく! 」

 

とりあえずファーストコンタクトで盛大にコケなかった事を内心喜び、当たり障りのない会話をしようとする。

 

「なぁ、お前中学どこだった? 」

 

「中学? 俺はなぁ……」

 

天パが言葉を発する前にちょっと面白いことを思いついた。

 

「待った! 俺が当ててみせるよ」

 

天パもその方が面白いと思ったのか、それに了承する。

 

「オーケー!ただしノーヒントだぜ? 」

 

「任せろ……ううん」

 

と悩むフリをしているが、進路の影響で三年間ほぼ同じ授業を受け続けた相手の中学くらいはさすがに覚えている。

 

向こうが飽きてきそうなほど悩んだりヒントを聞くふりをしておどけたりして、そろそろかと思う頃に答えるとするか。

 

「……うーん。……分かった! 社中学だろ? 」

 

俺がそう答えると天パも満足そうに首肯する。

 

「当たりー! よく分かったなー! 」

 

ドヤ顔を決めながら天パの前の席の大分チャラそうな奴にも話しかける。こいつが将来俺のチームに入りあまつさえ部長になるのだから世の中わからない。

 

「なぁ、お前も社中学だろ? 」

 

今度は勿体ぶらずに答えを言う。勿論三年間同じ部活だったから知っている事だったけど、こいつからすれば初対面の見知らぬ奴に中学を当てられたのだから内心ビックリだろう。

 

「お前すごいな! なんで分かったの? 」

 

事実ビックリして聞き返してくる事に満足しつつ、適当に答える。

 

「いや、こいつと仲良さそうに話していたからそうだろうなーって思っただけだよ」

 

俺のその即興の答えに部長も納得し、調子に乗ってクラス全員を出席番号順に出身中学を当てていった。

 

「あいつは社中、あっちは瓦中学。あ、あいつは俺と同じだから甲中だわ」

 

と次々と当てていく。そうしているうちにクラスの中心人物達の目に止まってワラワラと集まられた。

 

「何何?どうしたの?」

 

「いや、こいつがさー、クラス全員の中学当ててんのよ!」

 

「ウソだろ?なんで分かるの?」

 

クラスの中心人物連中が騒ぐから、今やクラス中の注目の的になってしまった。悪いことをしている訳じゃないから別にいいのだけど、どことなくこそばゆい。

 

「いや、たまたまだよ」

 

そう言ってキリがいい所で切り上げた。そうこうしているうちに気づいたのだが、俺は高校に入った時は緊張からつっけんどんな態度を取ってしまい、ややクラスで浮き気味だったはず。それなのに、今回みたいにクラスの注目の的になって褒められたりしている。どうやら俺の前世の(正しくは過去の)記憶と完璧に同じという訳ではなく、寧ろ俺の行動しだいでいくらでも過去は帰られるらしい。

 

それならと思い、今後は色々な行動をとる事に決めた。一回目では出来なかったいろんな人との交流をしつつ、俺の目標の部活で大成するを夢見て。

さしあたって今日から日記を付けることにした。一回目と二回目の記憶が混同しないようにだ。

 

早速今日の出来事を記し、明日が楽しみだと初めての日記の最後を締めくくった。

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