ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー   作:通りすがる傭兵

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大規模クロスオーバー大会の会場はここかぁ?

というわけで、ちょこーっと他所様の基地にお邪魔していきます。

「焔薙』様作 『それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!』
200話からの結婚式スペシャルにお邪魔します。

さあ、盛り上がっていきましょう!


番外編 祝う時には盛大に1

 

 

 

 

「結婚式かぁ、一生縁がないものと思ってたな」

「女なのにその言い草は無えだろ、将来の夢はお嫁さんです、とかなかったのか?」

「夢ではなく約束された事ですから!」

「そんなこともない」

「いつも通りじゃのう」

 

いつも通り、というか散々聞いたような掛け合い。

いつもと違うのはここが俺の車内で、ちょいとばかりキチンとした格好でいることだ。

 

「まさか、あのちんまい指揮官がなぁ」

「ほんとほんと、最初に会った時は認識されなかったよわたし」

「先輩を......認識できない.....?!」

「落ち着くのじゃ、あの子は訳ありだったのじゃよ。

もっとも今ではその病気も直っておる。受け入れられるのに時間はかかるが、ちゃんと向き合えば答えてくれるはずじゃ」

「つまり先輩の魅力にメロメロに......?!」

「どうしてそうなる」

 

通常運転の後輩ちゃんに辟易する指揮官に、助手席からそれをたしなめるナガン。

あちらには流石に劣るが、ウチもだいぶ様変わりしたもので随分と騒がしくなった。

「しかしボクとしても興味はありますよ。『低体温症』作戦成功の立役者ですからね。会ったことはないので気になります」

「期待したようなもんじゃないな、見てくれはそこらにいる子供だぞ」

「戦力的にはバケモノ揃いじゃがな、わしより強い同型がおるんじゃよ」

「それは面白いですね。タイマン勝負とか見てみたいものです」

「勝てる気はせんよ」

「もうそろそろ着くぞ、指揮官、招待状の準備はできてるんだろうな?」

「あー、赤字でもってこいって書いてあったやつね」

 

もちろん、と制服胸元から招待状を取り出す指揮官。

絶対と書いてあるあたり偽造防止の何かしらの仕掛けがしてあるんだろうな。

あそこの技術力はどうなってるんだ?

 

「はーい、来賓の方はこちらですよ!」

 

ピッピと笛を吹きながら案内をしているらしい人形の指示に従い、駐車場に車を止める。

 

「入り口はこちらですので!」

「ありがと、頑張ってね」

 

しばらく歩くと見覚えのある人影がふたつ。

受付らしい机の前に立っているのを認めた。それはあちら側も同じらしく、談笑を止めた。

 

「はじめまして。SO9地区〇基地の指揮官、ーーーーです。この度は結婚おめでとうございます」

 

後輩ちゃんの言葉に合わせ俺も頭を下げる。同じく受付側の人形も頭を下げたところで、その受付側の人形が堅苦しいのは抜きだと真剣な顔を崩した。

 

 

「お初にお目にかかる者がいるな、わしはこの基地の副官を務めておる、ナガンM1895じゃ、そっちのわしとごっちゃにいかんからな、副官と呼んどくれ」

「こっちもいろいろバタバタあったと思ってたけど、この基地も色々あったようね。噂、聞いてるよ?」

「まぁのう、こっちとしては指揮官が変わったというのも驚きじゃがな?」

「変わってませんよ~、指揮官は変わらず先輩ですからね!」

 

後輩ちゃんのセリフを聞いてすぐ、副官が指揮官の方へ顔をチラリと向け頷く。

それはまるで、頑張れと言っているようで。

 

(似たようなのがいるのか、頑張れ先輩)

(勝手に憐れむんじゃないよ!)

 

それでは案内はこいつじゃと隣に立っていた人形を副官が言うと、

 

「では皆様の本日の基地案内担当は私、P38にお任せ下さい、師匠!」

「師匠じゃと?お主、何時からそんな」

「いや、待て俺も初めて聞いたぞ、それ」

「そりゃ勿論、あれこれ銃の整備を教わったのですからそう呼ばない理由はないですよ」

 

目の前でキラキラとした羨望の眼差しを向けてくるのは、いつぞやの弟子入りと称して整備を教えたP38。

 

「師匠てなぁ、なんだかなぁ......」

「なーに照れてんだこのこの」

 

言葉を濁すと、したり顔で脇腹をつついて冷やかしてくる指揮官。その楽しそうに他人をいじる様子をあの後輩ちゃんが見逃すはずもなく鼻息を荒くして、

 

「先輩! どつくならボクをどついて下さい!」

「ふん!」

「ヤクザキック!?」

「ナイス......キックです......!」

 

最近元暗殺者の人に護身術を教えてもらって以降格闘のキレに磨きがかかっている指揮官。後輩ちゃんという移動式サンドバッグの効果もあるだろうが、飲み込みが早くて見てるこっちも楽しいもんだ。

腹を抑えて青い顔の後輩ちゃんも嬉しそうだし。

ありゃあ完全にみぞおち入ったな、それでも足を抱え込んでサムズアップする後輩ちゃんの根性がすごいや。

 

「大丈夫ですか!?」

「あー大丈夫大丈夫、いつものことだから。あれはあれで感情表現みたいなもんだからさ」

「式典はあるから顔を狙うのはやめておくんじゃぞ」

「だったらボクのターンですね」

「ちょ、まずっ」

 

お、掴んでた足をひっくりかえして......体制を崩したところにがっぷり組み合い、肩を相手の胸に叩きつけると同時に両足を後ろから払いおとす。

 

「見事な大外刈りだこと」

「技あり一本というべきかのう」

「ふひひひさあ先輩愛を深めましょう、さあさあ!」

「嫌だあああああああ!」

 

そのまま胴体をがっぷり抱え込み押さえつける横四方固めに。あんだけ重量差身長差あるのにガッチガチに動かせないとか、相当な腕してるねェ後輩ちゃんは。

 

「......と行きたいところですけど、正式な場ですからね、続きはまた後ほどに」

 

ピョイと起き上がり軽く身だしなみを整え、倒れている指揮官に手を差し伸べる後輩ちゃん。

一応TPOはわきまえていると見た。そうでなきゃそもそも指揮官になれるわけ無いか。

 

「はぁ、どうなることかと」

「多少の暴走は見逃してくれると助かる、ちょいとこじらせておるのでなあ」

「好きが強すぎるんだよな」

「正直言ってウザい」

「っっっ!」

 

......まだ受付も済ませたばっかなのに、こんなんで良いのかねぇ?

俺は不安だよ、人様の結婚式をめちゃくちゃにしなきゃ良いんだがな。

 

「......すまない、受付はこちらでよろしいだろうか」

 

 

 

 

 

 

 




正直書いた後やり過ぎだと思った。

まあいいか!

版権モノとのクロスオーバーってあり?

  • いけるやん!
  • いかんでしょ
  • そんなことより続きをどうぞ

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