ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー   作:通りすがる傭兵

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くらえ、短冊アタック!(?)
あちらではとうの昔に予告されてたコラボの時間ですオラァ!

カカオの錬金術師改め ムメイ 様 作
「元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん」よりD08基地にお邪魔します。
ほのぼのでちょっとアダルティな作風が魅力です。あとおっぱい。

7、8月はほんとイベントづくしで更新が滞りますんで許してください。


番外編 ようこそ、D08基地へ!

 

 

 

 

「あー、疲れた?」

「何故疑問形なのじゃ」

「いやぁ、精神は疲れてるのに身体が疲れないのは慣れなくて」

「その調子で元の身体で仕事をこなされては困るから慣れるでない」

 

駐車スペースらしい何台ものバイクや車が停まってるスペースに愛車の軍用ジープを滑り込ませる。軍用車が並ぶ中奇抜なデザインのバイクもチラホラと見受けられた、指揮官の趣味なのだろうか。

現在時刻は先方に伝えた時間ピッタリ。遅れなく到着したのは流石に俺と言いたいところなのだけれど、出迎えは一体何処へやら......5分前行動とかしとくべきだったか?

 

「遅くなりました」

 

ふむう、と車内で考え込んでいると男の声。

急いでジープから降りるとそこには制服を着こなす男性とウチにも所属する戦術人形「マカロフ」、反対側には水色の髪を2つにまとめた可愛らしい女性の姿が。

 

「ようこそ、D08基地へ。遠路遥々(えんろはるばる)ご足労頂き誠に感謝します」

「これは丁寧に。僕がS09地区B基地所属の銃器整備工で、彼女が同行人の戦術人形『ナガン』です」

「よろしく頼むぞ」

 

礼儀として頭を下げると、ジロジロとこちらを観察していたマカロフが一言。

 

「へぇ、この人がガンスミス?というかAA-12に見えない?」

「マカロフちょっとそれは失礼だよ……こほん、中へどうぞ。小腹がすいてたら軽食をご用意してますのでつまんでいってください」

 

このマカロフ、なんかよく見たら違和感がある。

服のサイズが小さいというか、なんか威圧感というか存在感を感じるというか......気のせいか?

 

「いや、そこまでは小腹は空いておらぬよ。早速で悪いが仕事の話をしようではないか。なにぶん、こちらの仕事はどれだけかかるか目処が立っておらぬでの」

「ああ、そうなんですよ。色々話して置かないことにはこちらとしても迷惑なので。それに依頼の代金の話も改めてしたいので」

「あちゃー、となると司令室だよなぁ。わかりました、案内しましょう」

「え?すぐに仕事の話しにする?」

「じゃあ私が食事を持ってくるからダ……指揮官と417は先に行ってて」

 

そう言うとマカロフが小走りに走っていく。

やはりそうだ、何かがおかしい、具体的にいうと胸が......ん?

 

「なあナガン、ここのマカロフ胸大きくないか?」

「なーに鼻の下伸ばしとるんじゃ!」

「あいたぁ!?」

 

俺が人形の体だからって手加減しなかったろ、いつもより倍くらい痛いんだが!

 

 

 

案内されるままに指揮官の部屋へ。割とここは指揮官の好みやセンスが出るので毎回楽しみにしているのだが、今回は......良くも悪くもカオス、といったところだろうか。

色々な趣味嗜好のモノが入り混じっていて主張がこんがらがっているのだが、割と成り立っているあたりセンスがいいんだろう。

しかし男モノは極端に少ない、きっとあれもこれも水色の髪の嫁さんのモノなんだろうな。仲睦まじくことで。

 

「いや、普通に工廠で話すかと思って……散らかりっぱなしですんません……」

「はいはい、それじゃあ私がちょっとお片付けするからお仕事の話し続けて?」

「お掃除と聞いて」

「失礼します、お茶の用意が出来ましたので来ましたが……その前にお掃除ですね」

 

ここは随分と職員が多いんだな、とお茶を飲みながらどこからか湧いた事務員さんの方を向いてみると。

 

「......ブフッー!?」

「わーっ! 何するんじゃ!」

「あら、どうかしましたかお客様?」

「なんで鉄血人形が普通にいるんですかね?!」

「お気になさらず」

「......まあ、ユノちゃんのとこにもいたし、いいのか?」

 

最近鉄血のハイエンドモデル裏切りすぎじゃね案件。みんなちらほら「鉄血人形に助けられた」とか「一緒に戦った」とか「ゲーセンでバトった」とかいう話聞くし。最後のなんだよというか。

......まあいい、本題に入ろう。

 

「今日の依頼は護身に使えそうな銃のカタログと説明、それとデリケートな銃の整備作業と、それに関するアドバイスや技術指南を......って事でいいんでしたっけ?」

「最近色々と物騒なもんでな」

「あははは……まぁ私達が妊娠したのが気に入らないって人たちが少なからず居るみたいですし」

 

目線は思わずタカマチ指揮官のそばに控える秘書官のお腹へ。そこにあるのは戦術人形らしからぬ大きな膨らみ、妊婦というにはつまりそういう事らしい。

聞けば隣のP基地も一枚噛んでるという話、どんどん人間らしさが加速してるな......俺としては本当に喜ばしいか、と言われると微妙な表情をしたくなるのだが。

 

「実際にカチコミがあったんですけど強化外骨格で武装していて徹甲作用のあるものじゃないと抵抗できなかったですね」

「んな物騒なことをさらりと言われても困るんですけど」

「基地に辿り着く前に血祭りにしてたし生き残りもなぁ」

「え、生き残りなんて居たの?」

「おっと……これオフレコな」

 

しー、と口元に指を当ててジェスチャーするタカマチ指揮官、また聞きたくもない厄介な秘密が増えた。

 

「と、ところで今は何か持ってるんですか?」

「そうね、今持ってるのは起動後に拾った……これだね」

「拝見しても?」

「ええ、どうぞ。

 

いつのまにかタカマチ指揮官に寄り添っていた417さんが慣れた手つきで腰ホルスターから拳銃を抜き、見せてくれた。一言断ってから手に取る。もちろん弾丸を抜いておくのは忘れない。

 

ふむ、Mk.23か。拾い物という割には綺麗だが、少々ダメージが酷い......おっと、意識が飛んでた、いかんいかん。

45口径の強力な弾丸を使用する銃、威力は十分だけど護身用にはちと不向きな銃だ。

 

「あまり反動の強い銃ではお腹に障るかもしれませんし、もっと軽くて威力はそのままくらいの銃が欲しいんですよ」

「あー、なるほどなるほど」

 

多分他にも意見はあるだろうし、聞きながら選定作業は進めていくイメージだな。じゃ、善は急げだ。

 

「早速ですけど射撃場の方に向かいましょうか。やはり銃は撃ってなんぼですし、使い心地を確かめながらが良いでしょう?

ナガン、銃持ってきてくれる?」

「了解なのじゃ、少し人手が欲しいのじゃが」

「お手伝いしましょう」

「......鉄血のに言われると複雑な気分じゃのう」

 

ナガンは積み込んで来た銃を持ってくるように頼み、俺は一足先に射撃場の方へ移動。

 

「ああすみません、()()()に伝えるので少し待ってもらえますか?」

「みんな?」

「はい、ダーリンはいっぱいお嫁さんがいるんですから。モテモテなんですよ?」

「一番好きなのはもちろんお前だけどな」

「いやん」

 

流れるように後ろから抱きすくめて417の胸をぷにぷにと揉み始めたタカマチ指揮官。

 

 

(誰か状況を説明してくれ。俺はこれからどうすればいいんだ?)

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

「えー、というわけでですね。これから護身用の銃について色々とレクチャーさせて頂きます、S09地区B基地所属のガンスミスです。

本日はどうぞよろしくお願いします」

「「「よろしくお願いします」」」

 

見渡す限りの山、山、山。威圧感がすごい。

あの、なんといいますか。この基地は皆様胸が大きいようで、すごいですね、はい。

この基地で妊娠してるもしくはそれが疑われるメンバーを集めたらしいのだが、あの、はい。

 

「多いわ! どんだけヤッてんですかアンタ!」

「そりゃぁ……ねぇ?」

「可愛いから仕方ないですよね、あとおっぱいは正義」

 

さも当然のように隣に立つ417が流し目でタカマチ指揮官の方を見、そして流れるように抱きつく。指揮官もさも当然のように平然としながらなんの悪びれもなくキメ顔を決めていた。腹たつ。

しかも指を折り始めた......見覚えのあるようなないような戦術人形曰く、

 

「真っ先に妊娠が発覚した私と417に始まり……」

「今では念入りに仕込んでいた……私達残りの初回重婚組が妊娠発覚」

「お姉ちゃん今でこそ落ち着いてるけどちょっと前までつわりが酷くてゲーゲー吐いてて」

「もうその話はやめて」

「ま、まだ妊娠が発覚しているわけではございませんのよ?」

「カラビーナ、もう腹をくくったほうが良いわ」

「そうよ、どうせいつかは妊娠するつもりだったんでしょう?それが早くなっただけよ」

「い、医務隊の長として責務が……」

「そのニヤケ顔で言っても何も響かないからね?」

「君らも大概だなオイ!」

 

今日びでもそんな極端な肉食系女子見ないぞどんなプログラムになってんだI.O.P! 乙女プラグインとかそういうの実装してんのかあれは創作だけの話じゃないのかよ。

とそうこうしてる間にもたゆんたゆんと胸の強化装甲が自己主張されておられる、これ生身で来てたら割と危なかったかも知らん。すごく目に毒だ。

それを知ってか知らずか、ナガンが自分の胸に手を当てて一言。

 

 

「ワシも大きくならんかのう」

「君は最後の良心だからそのままでいて! ナガンまでおかしくなったら俺帰るよもう!」

 

とりあえず本題に入らないとツッコミだけで1日終わる上それで給料貰っちゃうとか俺の良心が痛むので巻いていこう、うん。

 

「えーとまず護身について色々と確認しましょう。

まず最強の護身術、と聞かれればどんな事を思い浮かべますか?」

「確かヤーパンには『アイキドー』と言うものがあるんだったかしら。ほら、片手で大男も投げ飛ばせるって言う」

「とりあえず相手を叩きのめせば良いんでしょう?」

「うん君らほんと戦術人形(バーサーカー)だね!」

 

なーんで頭に相手を倒すことしか考えられないのかなこの人らは。まずは意識改革から! もっと自分の体と命を労って貰わないと。

 

「護身術ってのは『身を守る事』全般を指す。

それの中に『カラテ』や『ジュージツ』、そして君らのいう『アイキドー』なんか含まれる訳だが、まず最強の護身術というものは『そもそも危険なことに関わらない』ことを知ってほしい。

 

・人通りが少ないところを避ける

・いつも2人以上で行動する

・他人に無駄に悪意を振りまかない

・危険そうなことは断る

 

この4つを守るだけでも十分護身とも言えるんだわ。

 

でも君らの場合、仕事の性質上荒事も致し方ない事でありなおかつ身重。その場合、どうしても逃げたり戦ったりの『身を守る行動』に支障が出る。

それを鑑みて俺はオススメの銃をプレゼンテーションしていく訳であって、あくまで銃は『本当に困った時』に使うように。

あと普通に危ないから振り回さないでね」

 

今言ったこと全部死神さんの受け売りではあるんだけどもいいでしょう、別に著作権だのある訳じゃないしどんどん広めてくことにこしたことはない。

 

「君主危うきに近寄るべからず」

「あぁそんなことわざもあったね」

「一人でフラフラと出歩くつもりはないが......肝に銘じておく」

「ヴィオラ外に出る時絶対にダーリンにくっついてるもんね」

「......主人の隣が一番安心するんだ」

「護衛の人形と一緒に行動して危険そうな所は出来るだけ通らないように......」

「強盗連中はそんなのお構いなしだから最終手段としてもやっぱりほしいわね、完璧な一丁を頼むわよ?」

 

特に異論はなしと、思考が柔軟で何よりだ。

そして417の挑発してくるような物言い、こいつは見逃せないな、俺の腕を知らないと見える。

 

「オーケイ、完璧なんて物足りないくらいにさせてやんよ」

 

 

 





さあて、これから銃いっぱい調べなきゃ(げっそり)。

八月は所用(海外旅行)により更新がほぼ不可能です、ご了承ください。

書き溜めなりしとくべきなんだろうけどレポートが......

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