ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー   作:通りすがる傭兵

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今回銃の紹介は一切ありません。
活字の山が続きます、OK?

覚悟して呼んでください。あと疲れすぎて推敲一切してません。

この回は作者の思い込みとウィキペデアでできています。
間違いあるなら主に作者のせい。


番外回 教えて、ナガン先生!

 

 

 

「ガンスミスと」

 

「M1895ナガンの」

 

 

「「銃器紹介、番外編!」」

 

ガンスミス

「教えて」

 

ナガン

「ナガン先生! のコーナーなのじゃ」

 

ガンスミス

「今回は趣向を変えて、銃ではなく歴史......その中でも、とりわけ銃に深く関わる戦争を解説します」

 

ナガン

「とはいえ、戦争とは多数の思惑と偶然が絡みあるモノ。一から十まで説明するのは難しい。というわけで今回はズバリ、主な戦争の年表を知って欲しいのじゃ。

 

あの戦争はいつからだっけ、どこが参戦してたんだっけ、と今までの話を読んで首を傾げたものをおるじゃろう。そのようなものをお助けする回、なのじゃ」

 

ガンスミス

「今までに言及されたものを中心に解説していきましょう」

 

 

 

〜20世紀

 

ガンスミス

「まずは20世紀までの銃の活躍した戦争、戦いを主に解説していく。といっても、ここまでの銃は先込め式、要するに火縄銃のように、火薬と丸い鉛玉を別に詰めるやり方が主流だった」

 

ナガン

「有名なのは1575年、日本で行われた長篠の戦いじゃのう。

ここで織田軍は3000丁の火縄銃を用いた。これは、世界的に見ても始めて集団的に銃を活用した戦いなのじゃ」

 

ガンスミス

「3000丁はどうにも正確じゃないらしい。 1000とか1500とか資料によっちゃバラバラなんだ、でも、多数用いられたのに変わりはない」

 

ナガン

「次は1775年〜83年、アメリカ独立戦争。

ここではフリントロック式ライフルが活躍したのじゃ」

 

フリントロック......別称すい石式とも。引き金と連動したすい石が火花を散らし、それで火薬に点火、発射する。

 

ガンスミス

「まだまだ、現代のような銃の形ができるのは先の話なんだよね」

 

ナガン

「そして現在のように金属薬莢を用いる銃が歴史の舞台に立つのは、1861〜65年。

アメリカ南北戦争の頃。

ここではレバーアクション式のスペンサー銃が活躍していたそうじゃのう」

 

レバーアクション式......銃の機関部下に付けられたレバーを下に引き、まだ戻すことで薬莢を排出、次弾装填をするシステム。

カウボーイが使うライフルをイメージしてもらうと近い。

 

ガンスミス

「だいぶらしくなって来た、と思うけれど、この頃はまだ前装式......つまり、独立戦争ごろの銃がまだ主流だったと考えられる。そりゃ多少は進化はしてるけどな」

 

ナガン

「そして1895年、アメリカ=スペイン戦争。

ここでアメリカ軍はボルトアクションライフル、M1892を用いた」

 

ガンスミス

「M1892はボルトアクションライフル、先述のレバーアクション式より命中精度が高く、威力も高い。

だけど欠点として1発づつ装填する必要があり、後続にあっさり道を譲り渡したんだよね」

 

ナガン

「ちなみに、その後続がスプリングフィールドM1903なのじゃ」

 

ガンスミス

「他にも、この戦いはSAAがM1911に更新されるキッカケになっていたりも。これはM1911でも説明したな」

 

ナガン

「あと、1895年はわしが正式採用された年でもあるんじゃ!」

 

 

 

 

20世紀

 

 

ナガン

「2つの世界対戦を始め、ここからは戦争で銃が活躍するようになっていくのじゃ。

まずは1904〜05年、日露(日本=ロシア)戦争じゃな」

 

ガンスミス

「日本とロシア、2つの国が中国あたりでしのぎを散らしたんだよね。

日本軍で使われていたのは三十年式小銃。これは第二次世界大戦では三八式に改良され、長らく戦場を駆けることになる。

ロシア軍で使われていたのは、紹介もしたモシン・ナガン。こちらも第二次世界大戦で一線で戦い続けた銃でもあるんだよね。

銃だけ見れば、世界大戦の前哨戦だったのかも」

 

ナガン

「有名な戦いは『203高地』や『旅順』を巡るものじゃろう。ロシア軍の堅固な要塞と機関銃陣地の前に、日本軍は死体の山を作ったのじゃ」

 

ガンスミス

「日本軍の銃剣突撃神話はここから始まってるんじゃないかな......」

 

ナガン

「結果としては、大方の予想を裏切り日本が勝利を収めたのじゃ。しかし半ば痛み分け、賠償金をロシアからせしめることができなかった日本は大量の戦費を負債として抱え込み、後々苦むこととなってしまうのじゃ」

 

ガンスミス

「同じくロシアもダメージは大きかった。その影響で革命が起き、ロシア帝国は倒される事になる。これがかの有名なロシア革命」

 

ナガン

「他にも有名なのは、艦隊決戦の『日本海海戦』じゃのう。」

 

ガンスミス

「皇国の荒廃この一戦にあり、各員奮励努力せよ! ってな」

 

ナガン

「坂の上の雲を読むと大体は理解できるのじゃ。もし詳しく知りたいのなら、そちらを読むことをオススメするのう」

 

ガンスミス

「で、次は?」

 

ナガン

「急かすでない。

次は1914〜18年の第一次世界大戦じゃ。

ヨーロッパ諸国を戦場にした、文字通り世界中を巻き込んだ大戦争なのじゃ。

7000万もの軍人が動員され、戦闘員900万、民間人700万以上もの死者を出した。

そして多くの国が消え、新しい国が生まれたのじゃ」

 

ガンスミス

「主な参戦国を上げていこう。

連合国側は、フランス、イギリス、ロシア、セルビア、ベルギー、日本、アメリカ、中国など。

中央同盟側はドイツ、オーストリア=ハンガリー(当時はひとつの国だった)、オスマン帝国(現在のトルコ)など。他にも多くの国が参戦している」

 

ナガン

「始まりはサラエボ事件。セルビアの青年がオーストリア=ハンガリー帝国の皇太子を暗殺。

これを機にセルビアとオーストリアの仲は険悪に。そしてそのままオーストリア側が宣戦を布告し、戦争の幕が上がったのじゃ。

 

セルビアの背後にはロシアが、

オーストリアの背後にはドイツがそれぞれおった。

そしてそのまま流れ込むようにこの2国も参加、さらに同盟を組んでおった数々の国がドミノ式に参戦を表明し......あの通りじゃ」

 

ガンスミス

「西部戦線と東部戦線、主な戦場はこのふたつ。

塹壕戦は1m塹壕を掘りすすめるのに何百人と死者を出し、さらに戦場をこう着させた。

塹壕のような狭い部分ではライフルは使いにくいと、サブマシンガンの発達が進む。

他にも偵察用の飛行機、陣地攻撃用の大砲、塹壕を乗り越えるための戦車。

毒ガスなんかも使われた。

当時の戦場は、兵士の手記や記録映像を見るだけでも悲惨さが伝わってくるよ......」

 

ナガン

「使用された武器は数えきれん。

主なものを挙げるとすれば、

 

イギリス、リー・エンフィールド。

ドイツ、Gew98。

アメリカ、スプリングフィールド。

ロシア、モシン・ナガン。

他にもBARやC96、M1911、当然M1895ナガンも使れておる」

 

数えきれん......無理、しんどい。

 

ガンスミス

「結果として連合国側の勝利に終わる。

戦争を描く資料には『西部戦線異状なし』が有名だ、確か小説だけどな」

 

ナガン

「ちと古いが映画もある。しっかりと検証話されておるようで、まさに現実の戦場が目の前に浮かび上がってくるようじゃ......

作者は読んだことないがのう」

 

ガンスミス

「突然のメタ発言はNG」

 

ナガン

「さて次じゃ。

第一次世界大戦終結からたったの21年。

1939〜45年、もう一度世界大戦が始まったのじゃ。これを第二次世界大戦と呼ぶ。

一番有名なものと呼べるかもしれんな」

 

ガンスミス

「始まりはナチス・ドイツのポーランド侵攻。

とはいえ、ドイツがああなったのは第一次世界大戦の終戦処理が原因とも呼べるけど」

 

ナガン

「あっという間にヨーロッパは戦場へ。

そして1941年、真珠湾攻撃を始まりに日本はアメリカに宣戦を布告、太平洋戦争が始まるのじゃ」

 

ガンスミス

「参加国は、連合国側に、イギリス連邦諸国(カナダやオーストラリアなど)、フランス、ソビエト連邦、アメリカ、中華民国など。

枢軸国側にドイツ、日本、イタリア、ハンガリーなど。

第一次世界大戦に負けず劣らず多くの国が参加しているな」

 

ナガン

「国民全員を総動員する文字通りの総力戦、短期決戦で終わるはずだった戦争はどんどん泥沼化の様相を呈してくるのじゃ」

 

ガンスミス

「戦闘機や戦車の進化、戦術の進歩、技術革新、さまざまな要因の元さまざまな兵器が生まれ消えていった。

戦争は技術を普段の何倍も進歩させていく......悲しいことにね」

 

ナガン

「使用武器は数えきれん。いやマジで」

 

いやマジで......いやマジで勘弁して、死ぬ。

 

ガンスミス

「こちらも連合国側の勝利に終わる。

そして比較的ダメージの少なかったアメリカとソ連が突出して、世界の舵を切っていくことになる。俗に言われる冷戦だな」

 

ナガン

「資料は調べれば山のように、じゃ。

『硫黄島の手紙』なんかは最近のもので有名じゃのう」

 

ガンスミス

「さてお次は......と、戦争は続く。

流石にひとつひとつ書くと量が量なので纏めると、

『連合国植民地の独立戦争』

『アメリカとソ連の代理戦争』

のふたつに分けられるようになる」

 

ナガン

「前者はインドシナ独立戦争、ベトナム独立戦争など。後者には朝鮮戦争、ベトナム戦争などが上がるのう」

 

ガンスミス

「ベトナム戦争は、ベトナムの社会主義化を防ぎたいアメリカとそれがうっとおしいソ連、中国の対立。

アメリカはM14やM16、ソビエトはAK47などを投入した。

アメリカは反戦運動の活発化、戦争の泥沼化により撤退を余儀なくされ、ベトナム側が勝利を収めているんだよね」

 

ナガン

「これを描く作品で有名なのが『フルメタル・ジャケット』じゃ」

 

ガンスミス

「そんで1991年のソビエト崩壊まで対立は続いた。

そして現在は、宗教戦争、民族紛争......絶えず戦闘行為はどこかで続いている」

 

ナガン

「この間中東イスラエルは4度も周りの国々と戦争をしておる。これが俗に言う第一次〜四次中東戦争じゃ」

 

ガンスミス

「んじゃ、年表にわかりやすく整理してこうか。言及してないものが出るけど、ところどころ注釈は入れるから」

 

 

 

1904〜05年 日露戦争

 

1914〜18年 第一次世界大戦

 

1917年 ロシア革命、ロシア帝国からソ連へ

 

1936〜39年 スペイン内戦......ソ連や連合国が支援する共和国政府側とナチス・ドイツの支援する国民戦線軍が戦い、国民戦線側が勝利した。

 

1939〜45年 第二次世界大戦

 

1941〜45年 太平洋戦争

 

1948年 第一次中東戦争......イスラエルの建国にエジプト、シリアなどが反対、戦争。

イスラエル軍勝利、現在のイスラエルへ。

 

1950〜53年 朝鮮戦争......アメリカらが支援する大韓民国と、中国らが支援する北朝鮮が朝鮮戦争の覇権をめぐり争う。

現在停戦中。

 

1956 第二次中東戦争......スエズ運河国有化をめぐる戦争。

 

1960〜75年 ベトナム戦争(開始時期の諸説あり)

 

1967年 第三次中東戦争(6日間戦争)......アラブ諸国とイスラエルが戦う。別称通り6日間で決着がついた。

イスラエル側勝利。

 

1979〜89年 アフガニスタン紛争......アフガニスタン民主共和国に放棄した反乱軍に対し介入したソ連軍の一連の軍事行動。

ソ連軍は89年撤退。

 

1982年 フォークランド紛争......ポルトガルとイギリスにより、フォークランド諸島領有権をめぐる争い。

イギリス勝利。

 

1991年 湾岸戦争......イラクのクウェート侵攻をきっかけに、国際連合は軍の派遣を決定した。

多国籍(国連)軍勝利。

 

 

 

 

 

ナガン

「まあざっとこんなもんじゃろう。

資料としては不十分じゃが、名前と大雑把な内容ぐらいは知ることができたはずじゃ」

 

ガンスミス

「銃の歴史は戦争の歴史、活躍した場を知ることもまた面白さに繋がるんじゃないでしょうか」

 

ナガン

「それでは、また次回、なのじゃ」

 

ガンスミス

「それでは皆様、良きドルフロライフをお楽しみくださいませ!」

 

 

 

あとがたり

 

ナガン

「もう絶対やらんのじゃ」

 

ガンスミス

「資料集めるのクソしんどい」

 

 

 

 




もうやらない。

次の番外編のネタ(仮)

  • 後輩ちゃんと元指揮官の馴れ初め
  • しぶとく生きてた死神さん家の娘
  • 料理下手を克服したいガンスミス
  • そんなことよりさっさと解説しろ作者ァ!

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