ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー   作:通りすがる傭兵

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第23回 UMP45

 

前回までのあらすじ

 

416

「騙して悪いが、仕事なんでな」

 

ガンスミス

「ちょ、やめ、なんでさぁっ!」

 

ガンスミス、拉致されるの巻。

 

 

 

 

???

「ただいま45ねえ。かぞくが増えた!」

 

ガンスミス

「ちがわい」

 

???

「ちぇー」

 

UMP45

「久し振りね、ガンスミスさん? ちょっと頼みたいことがあるのだけれど」

 

ガンスミス

「......仕事か、45」

 

UMP45

「理解が早くて助かるわ。修理の依頼をしたいの」

 

ガンスミス

「内容は他言無用だよな。なら口止め料込みの報酬は前に1本、後に3本」

 

UMP45

「アコギね......まあいいわ、こっちよ」

 

ガンスミス

「こっちは廃業したんだがな」

 

UMP45

「今日限り、てことにして?」

 

ガンスミス

「へいへい、と。コイツか」

 

UMP45

「ええ、使えるくらいにはしといてくれる?」

 

ガンスミス

「ジャンクの山は?」

 

UMP45

「裏手に、9、運んできて」

 

???9

「わかったー!」

 

ガンスミス

「妹さんか?」

 

UMP45

「ええ、とっても有能で大切な」

 

ガンスミス

「ウチのバカ弟とは大違いだ......さて、作業中は暇だし、なんか面白い話でもした方が良いかい?」

 

UMP45

「最近面白いこと始めてるんでしょう? 私のを聞かせてくれないかしら」

 

ガンスミス

「お前さんも物好きだな。目の傷といい、ネーミングセンスといい。

......長くなるぞ」

 

UMP45

「構わないわ」

 

ガンスミス

「それじゃ始めますか。カメラはねえけど。

 

 

ガンスミスの、銃器紹介。

このコーナーは、銃についてあんまり詳しくない指揮官殿に銃器を解説する、というテイで銃を紹介、解説していくモノだ。

偏見思い込み勘違い......そこは大目に見てほしい。こちらも人間だからな。

性能諸元はWikiを参考にしている。

それでは、スタート」

 

 

性能諸元 UMP45 サブマシンガン 星4

 

口径 11.43mm(.45口径)

 

使用弾薬 .45ACP弾

 

装弾数 25発

 

採用 アメリカ合衆国他

 

 

開発経緯

 

ガンスミス

「1950〜60年代にかけて、H&K社はかの有名なMP5を開発した。こいつは警察や特殊部隊なんかでも採用され、その優秀さが話題を呼んだ。

ただ、欠点として構造が複雑で単価も高かった。軍が大量に採用するにはちと見逃せない欠点だな」

 

UMP45

「ふうん、あのおチビちゃんの銃がねぇ」

 

ガンスミス

「そんで時は経ち1980年代。MP5の次が模索される中、同時に多くのサブマシンガンに採用されていた9mmパラベラム弾の威力不足が懸念された。

だから、45口径の強力な弾丸を発射するサブマシンガンが必要になり、それがきっかけで開発されたのが、UMP45だ」

 

UMP45てどんな銃?

 

ガンスミス

「外見は同じ会社が作ったG36に似ている。それもそうだ、同時期に設計開発されてるからな。

他にも弾倉、フレーム構造、撃発メカニズム、探せばいくらでも、てほどでもないがある」

 

UMP45

「他には繊維強化プラスチックを多く使うところかしら? 」

 

ガンスミス

「そうだな。その結果生産性が向上、軽量化にもつながった。他にも金属とは違って海水にも強い」

 

UMP45

「ストックはG36と同じ、右に折りたたむタイプ。簡単に作った方が良いから、長さを調節できないのは不便だけど?」

 

ガンスミス

「......あとで調整しとけば良いんだろ」

 

UMP45

「ふふ、わかってるじゃない」

 

ガンスミス

「作動機構は一番簡単なシンプルブローバック式と、命中精度を確保するためのクローズドボルト方式のふたつを採用しているな」

 

シンプルブローバック式......自動装填機構の中では最も単純。しかし、高威力の弾丸には対応しきれないという弱点がある。

比較的9mmパラベラム弾以下の低い威力の弾丸を用いる拳銃などに使われることが多い。

例) UZI(ドルフロにはMicro UZI)、FN 1910(サラエボ事件で使用された銃)など。

 

クローズドボルト方式......M2HBでは解説しきれなかったのでここで。

 

弾丸を発射する前に、薬室(銃弾を発射するところ)が閉鎖されている。

もう閉鎖されてるからブレか少なく、トリガーを弾いてから弾丸が発射されるまでのタイムラグが短い(=命中精度が高い)。あとマガジンを抜いても薬室に弾が残る(時々銃でN +1発と表記されるのがこれ)。

アサルトライフルに多く採用されている。

若干構造が複雑になるのと、薬室内に熱がこもるのが欠点(暴発の危険性がある)。

まあ関係あるのは数千発弾をばらまくマシンガンくらいなもんでしょうが。

 

匠.さんの感想を参考にしました、ありがとうございます。

 

UMP45

「他にも特殊部隊の使用を見越して、サプレッサーを無改造で取り付けることができるの。あとピカティニーレールも採用してるわね、でしょう?」

 

ガンスミス

「自分で使ってるからよくわかるくせに」

 

???9

「持ってきたよー! これどうすればいいの?」

 

ガンスミス

「そこらへんに置いといてくれ」

 

UMP45

「ありがとう9、でも今はちょっと大事な話をしてるの。後でね」

 

???9

「オッケー、また後でね45ねえ!」

 

ガンスミス

「......ちなみに、この銃の9mmパラベラム弾仕様のがさっきの妹さん、ことUMP9だな。合ってるだろ?」

 

UMP45

「正解。他にも.40S&W弾モデルもあると聞いたことがあるけど、人形として生産されるのかしらね」

 

ガンスミス

「さてな、一介の整備屋が知るもんでもないだろ」

 

 

 

プログラマー

「閃いた。UMP40を作って三姉妹でイチャコラさせ」

 

ペルシカ

「却下」

 

プログラマー......若干変態。

 

UMP40......UMPの.40S&W弾を使うモデル。本国版だと実装されてるんだっけ?

 

 

 

まとめ

 

ガンスミス

「同じように45口径を使うVectorとは違い、遊びもなく堅実に設計された銃だな。

最新技術の塊の特殊部隊のイメージが強い銃だが、ロートルな技術を使っているのはなかなかに趣深いものがあるんじゃないか?

......と、整備終わり。マニュアルはあとで送るが、どこ宛にすればいいんだ?」

 

UMP45

「グリフィン本部ーーーのーーーに送ってくれればいいわ。存在しない部署だけど」

 

ガンスミス

「そんなとこに送ったらエラーメッセージしか帰って来ねえよ」

 

UMP45

「......報酬は3日後に口座に、近くまで送らせます、早く帰りたいでしょう?」

 

ガンスミス

「いや、お前らの銃全整備してから帰る。くたびれた銃を見ると気持ち悪くなる性分なんだ」

 

UMP45

「変わらないわね、貴方は」

 

ガンスミス

「お互い様だろ、お前も」

 

 

 

 

 

 

次の番外編のネタ(仮)

  • 後輩ちゃんと元指揮官の馴れ初め
  • しぶとく生きてた死神さん家の娘
  • 料理下手を克服したいガンスミス
  • そんなことよりさっさと解説しろ作者ァ!

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