ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー   作:通りすがる傭兵

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第24回 AK-47

 

 

 

「ガンスミスと」

 

「M1895ナガンの」

 

「「銃器紹介!」

 

ガンスミス

「このコーナーは、銃についてあんまり詳しくない指揮官殿に銃器を解説する、というテイで銃を紹介、解説していくモノです」

 

ナガン

「偏見思い込み勘違い......そこは大目に見てほしいのう。間違いがあれば随時受け付けているのじゃ」

 

ガンスミス

「性能諸元はWikiを参考にしますので悪しからず」

 

「「それでは、スタート!」」

 

 

ナガン

「ところで、404小隊を見ないのじゃが、非公式とはいえ所属したのではないのか?」

 

ガンスミス

「所属というよりは拠点のひとつとして利用していいって契約だしな。常駐するわけじゃないのさ」

 

UMP45

「たまには来るけどね、ふふっ」

 

ガンスミス

「ああ窓に、窓に!」

 

ああ窓に、窓に...... クトゥルフ神話を体系化したH・P・ラブクラフト作短編「ダゴン」の最後のセリフ。

現実には存在しえないものに我々が恐れを抱く必要などまったくああ窓に、窓に!

 

 

 

ガンスミス

「ひとしきりびっくりしたところで、いつものに戻ろうか」

 

ナガン

「というわけで今回のゲストはこちらなのじゃ」

 

AK-47

「やっほー大将、元気?」

 

ガンスミス

「大将ってお前なぁ......今日はいろんな意味で有名なAK-47を紹介していきます。

んじゃ、性能諸元どうぞ」

 

 

性能諸元 AK-47 アサルトライフル 星3

 

口径 7.62mm

 

使用弾薬 7.62×39mm弾

 

装弾数 30/75発 (バナナ/ドラムマガジン)

 

採用 ソビエト連邦他

 

 

ガンスミス

「最近ソビエトの銃しか紹介してないな......リクエストもソ連多いし。リスナーは共産主義者ばっかりか?」

 

ナガン

「ロシアの銃が優秀だという事じゃろ、色眼鏡で見るでない」

 

AK-47

「そーだそーだ!」

 

 

開発経緯

 

ガンスミス

「AK-47、ロシア語の正式名称じゃАвтомат Калашникова образца 1947 года だったかな。直訳すれば、多分カラシニコフ オートマチック1947年型だと思う。ロシア語は自信が無い」

 

自信がない......助けてグーグル先生!(ロシア語に自信あるニキでも可)

 

AK-47

「それでいいんじゃない? テキトーでいいよテキトーで」

 

ガンスミス

「お前というやつは......!」

 

ナガン

「......うちの弟子がすまん」

 

ガンスミス

「......話を戻す。開発は1942年。負傷でやる事が無くなったミハイル・カラシニコフは銃器開発に興味を持ち始め、独学で学び開発に携わるようになった」

 

ミハイル・カラシニコフ......人手不足で戦争開始早々に(特に詳しくもない)戦車に乗る羽目になり、偵察のため身を乗り出していたら砲弾が至近距離で爆発してあえなく病院送りになった。

技術者と兵士を兼ねているあたり、初期のソビエトは人員不足すぎである。

 

ナガン

「確か、技術者志望とはいえ専門教育を受けておらんかったのだな」

 

ガンスミス

「AKの設計図を引いたのは本人じゃなくて本職が設計士の奥さんだしな。

 

......と、話を戻そう。

そしてしばらくのち、独ソ戦にて興味深い武装をドイツ軍から鹵獲した。

そう、あの『StG44』......アサルトライフルの原型を形作ったとも言える銃だ」

StG44......ナチス・ドイツ軍開発の恐らくアサルトライフルの原型とも呼べる存在。デザインや作動システムなど、後の銃に与えた影響は大きい(と思う)。

 

ガンスミス

「それを受けて、ソビエトはアサルトライフルの開発を決定、カラシニコフ始め多くの設計者にそれを依頼した。

そして1946年に審査合格、改良を加えて48年に先行量産され、試験運用を経て49年に正式に採用された」

 

AK-47

「その時はまだ機密で、布をかけながら運用してたって話もあるよね」

 

ナガン

「なるほどのう......ところで、47の数字が全く見当たらないのじゃが」

 

ガンスミス

「君のような勘のいい人形は嫌いだよ」

 

 

AK-47ってどんな銃?

 

ガンスミス

「外見は先述のStG44と似ているが、射撃システムは中身はM1ガーランドと似たようなものだ。設計者自身も参考にしていたらしい」

 

AK-47

「長く、曲がったバナナマガジン、そして構えやすいピストルグリップ。これは他の多くの銃と似通ってる感じだよね」

 

バナナマガジン......バナナみたいに湾曲したマガジンのこと。使用弾薬は根元の方が太いので、数を並べると必然的にこうなる。

ドラムマガジンやDP-28のマガジンはその発展形。

 

ガンスミス

「他にも、内部パーツ一部を腐食に強いクロムでメッキ加工しているのもポイントだ。これで耐久性はかなり良くなる」

 

AK-47

「他にも隙間を広めにとってあるから、泥汚れなんかも取りやすいんだよね。分解しなくても水かけてガシガシやれば取れるし、便利なんだよ」

 

ナガン

「隙間をなくすのではなく、広く取って汚れを取りやすいようにする......逆転の発想じゃな」

 

ガンスミス

「パーツの隙間が多いから精度に問題があるのはしょうがないけどな。比較に良く上がるM16やFN FALと比べるとどうしても精度は悪い」

 

 

AKファミリー

 

ガンスミス

「この銃の構造はまあ画期的だった。M16の登場は1960年だし、アサルトライフルの概念を広めた銃でもある。バリエーションや影響を受けた銃は数知れず、だ。

主なものを列挙するなら、

 

改良型のAKM、小口径仕様のAK-74、分隊支援火器のPKやRPK軽機関銃。

他にはOTs-12、OTs-14なんかもだな。

他国での改良版、コピー版もある。

中国の56式自動歩槍(56-1式など)、イスラエルのガリル、とかだな。正直数えきれん」

 

AK-47

「あれ、もしかして認知してない妹が大量にいる可能性?」

 

ナガン

「......もっと言い方はないのかお主」

 

ガンスミス

「まあ欠点もないわけじゃない。反動は他と比べると強めだし、命中精度はイマイチ。

でもその生産性の高さと、誰でも扱える単純さは何ものにも変えがたい、AKの特徴であり長所だった。

その結果世界中のコピーや改良品が出回り、ギネス世界記録に登録されるほどだ」

 

ギネス世界記録......世界で一番〇〇なものに与えられる称号。割としょうもないもの、脱帽を禁じ得ないもの、割と正気を疑うものなど記録内容は様々。

AK-47の場合『世界で最も多く使われた軍用銃』で登録。

 

 

耳を疑う話

 

 

ガンスミス

「ソースは謎だが、基地の建設中、長いこと埋まってたAK-47を掘り出したらしい。

コッキングレバーを引いて初弾をいれ、引き金を引いたら何事もなく弾が......なんて話も」

 

AK-47

「半年間土に埋めても動くって話もあるよね!」

 

ナガン

「湾岸戦争のゲームボーイか何かか?」

 

湾岸戦争のゲームボーイ......とあるアメリカ人兵士がゲームを持っていき、出撃中寮舎が爆撃され哀れゲームボーイは爆発四散(比喩)。

外装まで熱で半分溶けかけ歪み黒焦げ。

まさかと思って電源ボタンを押したら......普通に起動したそうな。

現在、ニューヨークの任天堂販売店にて展示中、いまだ元気にデモ映像を流しているそうな。

 

 

 

 

まとめ

 

ガンスミス

「M16と双璧をなすアサルトの原型とも言える存在だ。

その影響はまさに世界規模、未だに多くの設計に影響を与え続け、子孫が生き続けている。

......とはいえ、別の見方をすれば「一番人を殺した兵器」でもある。設計者のカラシニコフも『この銃は祖国を守るためにつくったものなのに』と嘆いていたな。

兵器の負の面も忘れるなよ。

とはいえ、今の使い方は設計者も本望だろうさ」

 

AK-47

「祖国を、ひいては世界を守るため、私は鉄血と戦う!

というわけで指揮官、私たちを上手く使って戦い抜いてくれ、期待してるぞ!」

 

 

 

 

あとがたり

 

ガンスミス

「今回は話題が多すぎて話の筋がぶれてばっかりだったな......まだまだ努力が足りねぇか」

 

ナガン

「逸話が多すぎるのも考えものじゃな」

 

 

次の番外編のネタ(仮)

  • 後輩ちゃんと元指揮官の馴れ初め
  • しぶとく生きてた死神さん家の娘
  • 料理下手を克服したいガンスミス
  • そんなことよりさっさと解説しろ作者ァ!

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