ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー   作:通りすがる傭兵

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また題名忘れてました(修正済)


第57回 L85A1

 

 

 

 

「ガンスミスと」

 

「M1895ナガンの」

 

「「銃器紹介!」

 

ガンスミス

「このコーナーは銃についてあんまり詳しくない指揮官殿に銃器を解説する、というテイで銃を紹介、解説していくラジオ番組です」

 

ナガン

「偏見思い込み勘違い......そこは大目に見てほしいのう。間違いがあれば随時受け付けているのじゃ」

 

ガンスミス

「性能諸元はWikiを参考にしています」

 

「「それでは、スタート!」」

 

 

 

ガンスミス

「そういや404のメンツ見ねえな。結構遊びにきてたんだが、ここ最近はめっきり来ない」

 

ナガン

「さてな、何かしら任務でもやっておるのじゃろうて」

 

ガンスミス

「ふーん、ま、生きて帰って来ればいいけど......話は変わるけど、なんであいつらあんな事やってるんだろうな」

 

ナガン

「わしが知るわけなかろう」

 

ガンスミス

「デスヨネー」

 

 

大型イベント『深層映写』配信間近

 

その瞳が映すものは、希望か絶望か

 

 

 

 

ガンスミス

「今回のゲストはこちら」

 

L85A1

「初めまして~L85A1です。今日はよろしくお願いしますねマスタ〜」

 

ガンスミス

「よろしく〜」

 

ナガン

「ふわふわが感染しとるぞ正気に戻れ!」

 

 

 

性能諸元 L85A1 ☆2 AR

 

口径 5.56mm

 

使用弾薬 5.56×45mmNATO弾

 

装弾数 30発

 

採用 イギリス軍 他

 

 

開発経緯 ひたすら運が悪かった銃

 

ガンスミス

「開発年は1985年、ベトナム戦争が終わり、世界に5.56mmの小口径アサルトライフルの有用性が示された頃だな。

正確にはこれは70年代の話で世界中で開発され始めた流れの中で開発された銃のひとつだ」

 

L85A1

「もともとイギリス軍は当時主流の7.62mm弾に不満があったのですよ〜。ですから、それに代わる小口径弾の開発やその弾を使用する銃の試作も行なっていました〜」

 

ガンスミス

「試作銃の開発要項は当時としては先進的だった。

ブルパップ式である事、

利き手にかかわらず使用できる事、

可能な限り軽量である事、

固定式光学照準器を備える事、

発展性を備える事」

 

ナガン

「無茶苦茶言いおる、しかしこれが達成できたならいい銃にはなるのう。

それで、その専用弾というのはどんななのじゃ?」

 

ガンスミス

「これもさまざまな口径が試作された。

その最終決定版が4.85×49mmだったんだが、この銃はアメリカのゴリ押しの結果5.56mmに敗れ、採用されなかった」

 

ナガン

「ふむ、初速は優れていたようじゃが、射程と威力に不満があったといったところじゃろう。

小口径弾は弾速は良いが威力には劣る。

Five-seveNの5.7mmも同じ問題を抱えておったしの」

 

ガンスミス

「それを受けてイギリス軍は試作銃を5.56mm弾仕様に再設計。

何回かの試験と改良を経て、85年に正式配備が始まったんだ」

 

 

Five-seveN......独自の小口径高速弾を使用するHG。

第4回で解説、懐かしいなぁ。

 

 

L85A1てどんな銃?

 

L85A1

「銃剣をつけるための台座でしたね〜」

 

ナガン

「......」

 

ガンスミス

これだからイギリスは

説明するとかなり欠陥だらけなんだわ。

 

他の銃と比較しても重い(弾倉込みで4.9キロ)。

ブルパップ式に加え重心が後方に偏る。

固定照準器が高い位置にあるため身を晒す危険性が高い。

引き金が硬く命中精度に影響を与える。

セレクターレバー操作時にグリップから手を離す必要があるので即応性がない。

マガジンが勝手に落ちる事がある。

弾詰まり(ジャム)が多発する。

マガジンのバネが弱く装填不良を起こす。

 

とまあ62式ロクヨン式を軽ーく超える、その方面では有名になってしまった銃だ」

 

ナガン

「日本と違ってイギリスにはノウハウがあったはずじゃろう? なぜこのようなことに」

 

L85A1

「設計チームに優れた工学者を集めたのですが銃に関しては素人ばかり、さらに低予算で作ることを強いられたため十分な時間をかける事が出来なかったようで......」

 

ガンスミス

「他にも色々あったが省略だ。多すぎて整理しきれんし脇道に逸れるような話だからな」

 

ナガン

「......ああ、だから運が悪かった、と」

 

ガンスミス

「俺の主観ではあるがな。

数回の実戦を経てそれらの欠陥をまとめた「LANDSETレポート」の提出などを踏まえ改良が行われることとなった」

 

L85A1

「重量などの問題は残ったままですが、殆どの致命的欠陥は改善できたのですよ〜。

他にもM16と同じマガジンを使用できるなど、拡張性が高くなる改良が行われました〜」

 

ガンスミス

「2016年にはL85A3というさらに拡張性を強化した現代モデルが発表されてる。M16におけるM4みたいなもんだと考えれば分かりやすいか?」

 

ナガン

「その例えは微妙じゃろうて......」

 

これだからイギリスは......英国はよくわからないものを作ったりよくわからないことをしたり致命的なミスをそのままにしていたりする。

もしかして:英国面

 

62式、ロクヨン式......日本が生産していた銃。

第39回、41回で解説。

端的にいえばあまり優秀ではなかったので比較対象として出しました。

 

まとめ

 

ガンスミス

「欠点ばかりが有名なこの銃だが、改良版のL85A2及びA3は及第点だ。過去の失敗ばかり叩いても現行使用に耐えられる性能は揺るがない。

人と同じで銃もまた失敗から学び、よりよくしていくものという事だ」

 

L85A1

「『過去の否認は有害な態度である。 現在と戦い、未来を創造するには、 往々にして過去が最も有効な武器なのである。』

フランスの小説家ジュリアン・グリーンの言葉です」

 

ナガン

「過去を繰り返したくないならば、その過去から学ぶべし、という事じゃな。

というわけで今回はここまで、また次回」

 

 

 

 

 

 

あとがたりよくわかる銃剣突撃

 

L85A1

「銃剣突撃とは、銃剣をつけて突撃する事です〜

凄いですね〜、かっこいいですね〜、楽しいですね〜。皆さんも一緒にお勉強しましょう〜」

 

一〇〇式

「突撃ばんざーい!」

 

エンフィールド

「......」

 

L85A1

「銃剣突撃の歴史は銃の歴史とほぼ同じ頃始まりました〜、一種の白兵戦ですからね〜。

しかし、現代では行われることはほとんどありません......」

 

エンフィールド

「自動火器の発達により突撃自体が困難になったからな。日露戦争から使用された機関銃や塹壕戦、それらが銃剣突撃という戦法を殺した、と言い換えることも可能だろう」

 

一〇〇式

「突撃は基本では......?」

 

エンフィールド

「それは旧日本軍だけだろう。

しかも兵士が多数死んだことは看破できない問題だ。玉砕なんて非効率な戦法を行う事態になっていたら敗北しているのと同じ」

 

L85A1

「そうですね〜。銃剣突撃は時代に逆行した戦法ではあります。

ですが効果的に使用する事が出来るなら、現代でも有効な戦術でもあるのですよ〜」

 

エンフィールド

「実際、英陸軍は2004年のイラクで発生した『ダニーボーイの戦い』の際、非正規軍の攻勢に際し銃剣突撃を敢行し撃退したとの記録が残っているな。

 

これは私なりの推論ではあるが、大声をあげて敵が迫って来る状況は恐怖を生み、規律を乱し、焦らせる。

正式な軍隊であればそのような状況を想定した訓練をしているだろうが、非正規軍、民兵上がり、テロリスト。彼らが必ずしもそのような状況に慣れているか、と言われると難しいだろう。

 

もし現代戦で使用するとすれば、

 

『適切な砲撃支援を受け、敵の戦意を挫いた上での最後の一押し』

......だろうか。

すまない、学が浅いわたしではここまでだ」

 

L85A1

「いえいえ、ありがとうございます〜。

銃剣突撃とは諸刃の剣、負傷の危険性の高い戦術行動ですから現代では使用することは難しいです〜。

その限定的な使用法を考える、という事だけでも良い思考訓練になったと思いますよ〜」

 

一〇〇式

「はい先生!」

 

L85A1

「なんでしょう〜」

 

一〇〇式

「そんな事どうでもいいんで突撃しましょう!」

 

L85A1

「そうですね〜。

 

敵は全面に展開し、我々の隠れる建造物群に集中砲火を加えています。

加えて支援部隊のみでの打開は難しく、内外からの挟み撃ちは効果的な作戦でしょう。

 

 

総員着剣。

支援部隊に皆様も準備はよろしいですね?」

 

春田

『こちらBチーム、問題ありません』

『いつでもどうぞー!』

『観測は任せろ......あたしももそっちが良かったなぁ』

 

Fr Famas

『Cチーム、了解。合わせます』

『ふふふ......血が騒ぐわね』

『なんでこんなことになったんですかぁ?!』

 

 

L85A1

「良い返事です。

では、参りましょう。一〇〇式さん、突撃ラッパはお願いしますね?

 

 

突撃! 敵は全員ブッ殺せ!

 

 

 

注)全員無事生還しました。

 

 

 




L85A1分隊......思考回路が一部200年ほど古い奴らの集まり。
損傷率は高いものの、戦績はトップクラス。
組織的銃剣突撃を現実で敢行可能なG&K社所属の戦術人形部隊の中でも稀有な部隊である。
あらゆる状況に対応するため、3体1小隊で構成され、3小隊が存在する。

メンバー
A小隊、L85A1、リー・エンフィールド、一〇〇式
B小隊、スプリングフィールド、SKSカービン、Cz75
C小隊、Fr Famas、M10イングラム、M1897←New!

次の番外編のネタ(仮)

  • 後輩ちゃんと元指揮官の馴れ初め
  • しぶとく生きてた死神さん家の娘
  • 料理下手を克服したいガンスミス
  • そんなことよりさっさと解説しろ作者ァ!

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