ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー 作:通りすがる傭兵
3、40回でエタると思ってましたが、何だかんだ続けてました。これからも頑張ります!
「ガンスミスと」
「M1895ナガンの」
「「銃器紹介!」
ガンスミス
「このコーナーは銃についてあんまり詳しくない指揮官殿に銃器を解説する、というテイで銃を紹介、解説していくラジオ番組です」
ナガン
「偏見思い込み勘違い......そこは大目に見てほしいのう。間違いがあれば随時受け付けているのじゃ」
ガンスミス
「性能諸元はWikiを参考にしています」
「「それでは、スタート!」」
ガンスミス
「......ふと思うけど、そろそろ俺命狙われないかな」
ナガン
「なんじゃ藪から棒に。とはいえ可能性はないわけではないのう。現実問題、少なからず本部の秘密も握っとるわけじゃし」
ガンスミス
「そうじゃなくて弟の脅迫材料として誘拐されそう。あいつ笑顔で『勝手に殺せばw』とか言うタイプなのに」
ナガン
「納得した」
プログラマー
「へっぷし! .....閃いた! UMP40にこれも積んじゃお!」
ペルシカリア
「何積もうとしてるの?」
プログラマー
「自爆スイッチ。半径10キロがブッ飛ぶ反物質の爆弾誰から作ってたっしょ? そいつを拝借して」
ペルシカリア
「却下」
ガンスミス
「というわけで今日のゲストはこちら」
SPAS-12
「こちらSPAS-12! 堅牢な盾が必要ならばお任せください!」
ナガン
「新人の散弾銃であったか、その喰いっぷりは聞いておるぞ。今日の実戦でもMVPだったそうじゃな」
SPAS-12
「えへへー、スイーツが美味しいから張り切れちゃいます!」
ガンスミス
「それはいいことだが、食べ過ぎには注意な」
SPAS-12
「......聞かないでください」
ナガン
「ああ......そういう事か」
ガンスミス
「もうちょい低カロリーなレシピを考案すべきかねぇ。気を取り直して性能諸元どーぞ」
性能諸元 SPAS-12 ☆4 SG
口径 12ゲージ
使用弾薬 12ゲージ弾各種
装弾数 2/6/7/8+1発
採用 イタリア対テロ機関 他
開発経緯 ロマン過積載な散弾銃
ガンスミス
「この銃が開発されたのは1979年のイタリア。1970年代の世相といえば金融に政治にテロに冷戦に、と荒れに荒れていたらしいんだがまあそれは置いといて」
SPAS-12
「テロの増加、ですね」
ガンスミス
「主に政治に関わるような極左組織が主ですね。
有名なものを挙げるとすれば日本赤軍なのでしょうか?」
ガンスミス
「他にもパレスチナ問題なんかでピリピリしてたからな、それに関わるテロ組織による事件が多発していた。
とりわけWW2敗戦国であり国力の比較的低いイタリアであれば治安も相当悪かったろう。
となれば当然、取り締まりのために武力を欲したはずだ」
SPAS-12
「そのためイタリア軍はフランキ社に『軍用』散弾銃の開発を依頼。
結果生まれたのがこのSPAS-12なんです!」
ガンスミス
「補足すると今までの散弾銃は民間用を転用したもの、狩猟用のものをそのまま買い付け小改造を施したものばかりだ。ここら辺M1897の回を聞けばわかるんじゃないか?」
ナガン
「名前の由来は『Special Purpose Automatic Shotgun』の頭文字、だそうじゃの」
ガンスミス
「意訳するなら『特殊用途自動式散弾銃』『対特殊用途用自動式散弾銃』かねぇ?」
SPAS-12
「対テロ用、と言い換えてもいいかもしれませんね」
SPAS-12 ってどんな銃?
ガンスミス
「すごいぞ、機能盛り盛りだからなこの銃」
SPAS-12
「まずセミオート/ポンプアクションの切り替えが可能です! これは初めての試みなんですよ!
確実性を求める場合は手動式に、制圧力が必要な場合には自動式に! どうですか、すごくないですか!?」
ガンスミス
「他にも即応性に優れるピストルグリップ(要はアサルトライフルと同様のグリップ)を採用。
照準器も備え付け、しかも大型で狙いやすい。
さらに折りたたみストックタイプもあり、近距離中距離の取り回しも強化。
他にもプラスチックの多用により軽量化も計られている。当時としては先進的な銃だったワケ」
ナガン
「おお、すごいのう! カッコいいのう!」
SPAS-12
「ふふーん、すごいでしょー」
ナガン
「でも軍では採用されておらんようじゃが」
SPAS-12
「ぐふっ......!」
ガンスミス
「機能は盛りすぎると弊害しか産まないと言うことの典型だな。欠点解説の方していくぞ」
でも軍では〜......現在はベネリM3などの信頼性の高いポンプアクションが採用されていることが殆どです。
SPAS-12のここがダメ!
ガンスミス
「まず多数の機能を備えているということはそれだけ構造が複雑化し、パーツ数も増加する、要するに重く壊れやすくなる。
これはプラスチックによる軽量化込みでもどうしようもない問題だった」
SPAS-12
「他にもポンプアクション/セミオートの切り替えが面倒で操作ミスが多発したようです。人形ならともかく人間ですからミスは必ず起きます......」
ガンスミス
「他には従来のポンプアクション散弾銃と同じチューブマガジンを採用している事だ。
これは装弾数は最高で8発と少なく、セミオートが使えるこの銃ではまるで足りない。
さらに殺傷/非殺傷を切り替える必要のある警察組織にとって弾種の切り替えがしにくいのは致命的な問題だろう?」
SPAS-12
「装填時に両手を使うのも大きな欠点です......弾切れのたびに狙いを外すのは非効率ですよ」
ナガン
「単純な方が優れるという典型例じゃなぁ」
ガンスミス
「他には強力な3インチ弾も使用できない。
これは散弾銃の中でも強力なスラッグ弾などを指すもので、殆どの12ゲージ対応散弾銃であれば発射可能だ。
ウチでもたま使ってるやつはいるぞ、イサカとか」
ナガン
「......他の銃では使えるのに、この銃では使えないと?」
ガンスミス
「薬室の寸法が問題で、撃つと上手いこと排莢できないんだよ。さらにたちの悪いことには
SPAS-12
「弾薬の間違いには気をつけましょう」(一敗)
ガンスミス
「1週間前にやらかしたもんな」
SPAS-12
「それは言わないでください......」
ナガン
「お主のう......」
まとめ
ガンスミス
「世の中には物理的限界が存在するというコトでした。皆さんも理想を積みすぎるのには気をつけましょう。
あとこの銃はデザインが特徴的なせいか色々な映画やドラマ、アニメに出演している。
どう転ぶかわかったんもんじゃないな」
SPAS-12
「わたしも雇いから拾われた身ですから、ほんとそうですよねぇ(しみじみ」
ナガン
「おや? お主は民生品上がりではないのか」
SPAS-12
「元々は別のPMCに居ましたよ。潰れて解体されそうになったところを指揮官が拾い上げてくれたんです」
ナガン
「数奇な運命を辿ったもんじゃのう」
あとがたり
SPAS-12
「......今頃どうしてるんですかねえ、団長さん」
ナガン
「元の雇い主か?」
SPAS-12
「はい。名前も知らないので探しようもないんですけどね、えへへ」
ナガン
「安心せい、そういう奴ほどしぶとく生きておるもんじゃ。ガンスミスも元傭兵じゃしな」
SPAS-12
「へーえ、それは初耳です。実は団長と同じ所属だったりして」
ナガン
「それはないじゃろ」
団長
「なんで俺がガキのお守りなんぞしなきゃいかんのだ!」
死神娘
「こうでもしないと経営回らないんですよ! ああっ、なんで喧嘩するの!」
団長
(PMCの頃にもどりてぇ......)
というわけで遥か昔に投票してもらった「しぶとく生きてた死神さん家の娘」も番外編を書きます。
楽しみにしとけよ(メモ帳真っ白)
次の番外編のネタ(仮)
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後輩ちゃんと元指揮官の馴れ初め
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しぶとく生きてた死神さん家の娘
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料理下手を克服したいガンスミス
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そんなことよりさっさと解説しろ作者ァ!