ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー 作:通りすがる傭兵
岩瀬さん引退したかと思えばこんな美少女になって......()
ガチャで来てくれなかったので呼びました。
焔薙様 「それいけぽんこつ指揮官(以下略)」S09P基地からのゲストです。
「ガンスミスと」
「M1895ナガンの」
「「銃器紹介!」
ガンスミス
「このコーナーは銃についてあんまり詳しくない指揮官殿に銃器を解説する、というテイで銃を紹介、解説していくラジオ番組です」
ナガン
「偏見思い込み勘違い......そこは大目に見てほしいのう。間違いがあれば随時受け付けているのじゃ」
ガンスミス
「性能諸元はWikiを参考にしています」
「「それでは、スタート!」」
ナガン
「そういえばお主、最近電子制御に手を出しておるそうじゃのう?」
ガンスミス
「ああ、アナログ技術だけじゃこなせる仕事も減るしな。ガトリング砲とか指南書片手に整備してたんだぞアレ」
ナガン
「技術の移り変わりも大変じゃのう」
ガンスミス
「便利になるに越したことはないが、どっかにしわ寄せは来るもんなんだよな、裏方とか裏方とか、あとは裏方とか」
ナガン
「お主目が虚になってはおらぬか?!」
ガンスミス
「キノセイジャナイカナー」
ガンスミス
「というわけで今日のゲストはこちら。同じ09地区のP基地から来てくれたIWS2000です」
IWS2000
「シュタイアー2000到着しました、頑張ります!」
ナガン
「そのように肩肘張らんでもよい、リラックスリラックス」
IWS2000
「......なにか違う」
ナガン
「わしのことか? 気にするでない。そちらの副官殿と姿形は同じかもしれんが中身は別物じゃ。あのようにしっかりすることはわしには出来ぬよ、ははは」
ガンスミス
「はいはい積もる話もあるかもだけど今はゲストとパーソナリティ。話は番組が終わってからね。
というわけで性能諸元にゴー」
性能諸元 IWS2000 ☆5 RF
口径 15.2mm
使用弾薬 15.2mmAPFSDS弾
装弾数 5+1発
採用 ー
開発経緯 我が槍に貫けぬ物無し!
ガンスミス
「この銃の開発の発端はかの有名な対物ライフルバレットM82だ。
この銃を皮切りに各国で口径12mm以上の大型、もとい対物ライフルの開発が行われた。この銃もまたその流れの中から生まれた対物ライフルてわけ」
ナガン
「しかしなぜこのようなものを? ロケットランチャーやミサイルも発達し使い物になり始めた頃じゃ。むしろこのようなものの不要論が囁かれるはずであろう」
IWS2000
「それがそうでもないのですよ副か......ナガンさん。
携帯性が高いというのはアドバンテージですからね。それにライフルですから、爆発物よりは周囲に影響を及ぼしにくいんです」
ガンスミス
「ロケットランチャーは重いし装填が時間かかるとか、そもそも使い捨てだとかあるしな。あと高いし」
ナガン
「なるほど」
IWS2000
「戦車や装甲車ならともかく、トラック程度であればロケットランチャーでは過剰火力ですからね。
適材適所というやつです!」
ナガン
(なんか大型犬を見ているようじゃのう......)
ガンスミス
「本題に戻ろう。
この銃の生まれはオーストリアのステアー社。
それまでの軍用小火器や携帯型ロケット兵器では不可能な、遠距離における高精度で十分な威力を伴う狙撃能力を持つ火器、というコンセプトのもと、自社開発が行われたんだ」
IWS2000ってどんな銃?
ガンスミス
「......先に言っておくと、この銃は開発段階で計画倒れしたいわゆる『失敗作』なんだ。
まあでもG&K社の方で改良を加えて実戦レベルにはなってるけどな」
ナガン
「ああ、採用欄が空白なのはそれが理由か」
ガンスミス
「その理由こそこの銃最大の特色であり、上手くいかなかった欠点でもあるんだがな」
ナガン
「それで、どんな阿呆な事をやったのじゃ?」
IWS2000
「APFSDS弾使用します」
ナガン
「なんじゃそれは? 聞き覚えがないのう」
ガンスミス
「そりゃ戦車に使うような種別の砲弾だからな」
ナガン
「......は?」
ガンスミス
「要約すれば超高速でダーツみたいな侵徹体(Not弾丸)を発射、超高速で目標とぶつかる際に生じるなんやかんやを利用し、目標と溶かし貫く砲弾だ」
IWS2000
「試作段階では1000m先から40mmの装甲板を貫徹したとの記録が残っています」
ナガン
「......もう一度頼む」
IWS2000
「1000m先から40mmの装甲板を貫徹した記録が残っています」
ナガン
「オーバーキルじゃろう?! 40mmということは防弾ジープはもとより装甲車も貫徹可能、果ては戦車の一部装甲も抜けるということになるんじゃぞ!」
ガンスミス
「大火力はロマンでしょ」
IWS2000
「ついでに言うとセミオートです」
ナガン
「阿呆じゃ、阿呆がここにおる......」
ガンスミス
「とはいえ上手くいくのは戦車砲での話。
15.2mmとかいう小口径ではAPFSDS弾がうまく作動するかは運任せ、その不安定さが問題になるわけだ」
IWS2000
「何度も試作を繰り返したものの、結局この不安定さを解決することはできず、2019年現在計画は凍結され、開発は止まっています」
ガンスミス
「画期的な技術が生まれない限り、いや、どうせ設計自体が古いから日の目を見ることはないだろうな」
なんやかんや......なんやかんやは......なんやかんやです!
小口径......戦車砲では100〜120mmが平均。これに比べれば15mmなんぞ豆鉄砲ですよ。
まとめ
ガンスミス
「発想だけは良かったものの技術力が追いつかず。
予想された失敗にもかかわらずそれに挑んだ勇気だけは褒められるべきだな。
とはいえ今では立派な武器になったわけだ、その有り余るバカみたいな力、有効に活用してくれよ」
IWS2000
「はい。この力、大切にします」
ナガン
「合同作戦などあれば同じ戦場にて会うこともあるじゃろうて、よろしく頼むぞ」
IWS2000
「頑張ります!」
ナガン
「はは、元気なのは良いことじゃ。
それでは次回、またのー」
あとがたり/戦う意味
IWS2000
「副、いえナガンさんは、どうして戦っているんですか?」
ナガン
「......先程からの間違えぶりからといい、わしを副官と勘違いしてるのではあるまいな」
IWS2000
「そんなことありませんよ! ただ、同じ姿なのに性格は違うではないですか。少し気になって」
ナガン
「......はぁ、わしにそんな高尚な理由はないぞ。
副官殿のように指揮官に負い目を感じてるわけでもなし、お主らの基地におる変人どものように指揮官に惚れ込んでおるわけでもないからな?
単純に『死にたくない』からじゃよ」
IWS2000
「死にたくない?」
ナガン
「当然じゃろう? わしは未練たっぷりに生きておるからな、やりたい事は山積みでは死んでも死にきれぬよ。今のところはそうじゃな......このラジオ放送が終わるまでかのう。
わしがおらんと回らんからな、この番組は」
IWS2000
「は、はあ......?」
ナガン
「そもそも他人と比較するのが愚かしいんじゃよこんなもの。
例えばわしの同僚は『今日の天気が気分じゃない』とか抜かしながら生きておるんじゃからな。ずっと『死ぬときは快晴の空がいい』なんて言っておる。
ま、戦う意味なんぞこんなものでいいのじゃよ、若人」
IWS2000
「......」
ナガン
「高尚でなくともバカらしくとも構わぬ。
ただ自分が生き残るに足りうるりゆであればそれでいいのじゃ。戦う理由なんぞ、それでいいのじゃよ」
そうそう、活動報告にコラボリクエスト箱起きましたので、気軽にどうぞ
次の番外編のネタ(仮)
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料理下手を克服したいガンスミス
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そんなことよりさっさと解説しろ作者ァ!