そしてありがとう、さようなら平成。はじめまして令和。
21話目です。お楽しみください。
時田「それで、合コンはどうだったんだ?」
「聞くだけ無駄では?」
耕平「散々でしたよっ!!」
伊織「見てくださいこの写真!!!こいつら仮装して来やがって!」
そう言って差し出された携帯をみんなでのぞき込むと、確かに仮装という言葉が当てはまる。この世のものとは思えない厚化粧。少なからず可哀そうにも思えてくる
愛菜「気合入れてあげたんだから感謝しなさいよ。」
寿「おお~~」
時田「なるほどなぁ。」
梓「君らは期待を裏切らないねえ。」
伊織「ところでお前ウチに入るって言ってたけどさ。」
耕平「何のサークルか知ってるのか?」
愛菜「ダイビングでしょ?知ってるわよ、失礼ね。ちょっと憧れてたのよねー。大人の趣味って感じで。」
伊織「ふむ。」
耕平「そうなのか。」
千紗「……っ!」ピクッ
愛菜「海の中の浮遊感も色とりどりの魚にも興味があるし。」
伊織「ほうほう。」
耕平「それはそれは。」
千紗「っ!!!」ピクピクッ
愛菜「なにより南の島で綺麗な海で大学の仲間とダイビング。まるでドラマみたいじゃない?」
伊織「そうかそうか。」
耕平「そこまでダイビングに興味があるのか。」
伊織・耕平「ならこのサークルはやめておけ。」
愛菜「……ここダイビングサークルじゃないの?」
伊織「冗談だ、冗談。」
耕平「ダイビングをする事もないわけじゃない気もしなくもないぞ。」
どれだけ遠回りした言い方でほのめかしてるのか。確かにダイビングよりも飲みの回数のほうが多い傍目飲み会サークルではあるが、一応れっきとしたダイビングサークル………はず。
時田「おーい、新会員ー」
寿「皆の前で自己紹介してくれー」
愛菜「あ、はい。」
愛菜「青海女子一年の吉原愛菜です。」
PaB「おおーっ」服あり
愛菜「ダイビングには興味があったのですが、やったことはないです。」
テレながら自己紹介を進めるが、先輩たちはすでにパンイチになっていた。パンイチに靴は履いてるって、どう見ても高度な変態にしか見えない。
愛菜「なのでこれから色々勉強して………このサークルおかしくない!?」
伊織「うん?」
耕平「何を言っている?」
愛菜「いつの間に脱いだの!?」
伊織「そう驚かれてもな。」
耕平「春祭で飲んでる時散々見ただろ。」
愛菜「アレって学祭でテンション振り切ってたからじゃないんだ……」
梓「どしたの、愛菜。何か困り事?」
愛菜「梓さん!どうしたも何も!」
梓「ん?」上ブラだけ下ショーパン
愛菜「……何でも……ないです……」
「諦めたほうがいいぞ?」
千紗「皆いつもこんな感じだし。」
愛菜「ふっ二人は普通なんだ……キャッ!?」
話しかけるなりビビられてしまった。十中八九この目だろう。しばらくPaBの人たちと接していて気にしていなかった、というよりは忘れていたが、それが普通のリアクションだよな。
「なんか、すまん。」
悪くないのに罪悪感に駆られてしまう。
千紗「大丈夫だよっ。八幡君悪い人じゃないからっ。」
愛菜「え?あっ、うん。それは分かってるんだけどね、ちょっとビックリしちゃって、ごめんなさい。」
「ああ、慣れてるからな。気にしなくていい。」
愛菜「うん、でもごめんね。」
耕平「そういえば比企谷、お前眼鏡はどうしたんだ?」
伊織「んっ?比企谷は眼鏡なんてかけてないだろ。何言ってるんだ耕平。」
耕平「ああ、確かに普段はかけていないが男コンの裏ではかけていたからな。ちょっと気になっただけだ。」
愛菜「そうなの?」
千紗「見てみたいかも。」
「また今度な。部屋に置いてきてるから。」
梓「それなら取りに行けばいいじゃん♪私等も見たいしさ。」
「はあぁ……構いませんけど。」
そう言って眼鏡を取りに部屋に戻る。
伊織「ちなみに、どんな感じだったんだ?」
耕平「後ろから見たら当然比企谷だったんだが、前から見ると急に別人に感じたな。」
千紗「そんなに雰囲気違うんだ。」
愛菜「ちょっと楽しみかも。」
「勝手にハードル上げるなよ。恥ずかしいだろ。」
伊織「えっ、ホントに比企谷か?」
耕平「だから言っただろう。別人みたいだと。」
伊織「ここまで変わるか普通!?」
愛菜「目の濁りまで消えてる!?」
「なんでかはわからないが眼鏡をかけると目の濁りは見えなくなるんだよな。高校の時に実証した。」
梓「すごい変わり様だね~、ちーちゃん?」
千紗「あ……う……はい。やっぱりかっこいい。」(/ω\)テレ
時田「変わるもんだなあ。」
寿「普段からかけといたらどうだ?度は入ってないんだろ?」
「そこまではしなくていいかと。別にこの目を隠したいわけじゃないですし。」
時田「なるほどな。」
寿「話は変わるが、あれだな。」
伊織「はい?」
耕平「何です?」
寿「新入生も増えたしいよいよ……ライセンス講習の準備を始めるか。」
時田「そうだな。」
「ライセンスか……」
耕平「それって早脱ぎの?」
伊織「早飲みに決まってんだろ。」
「相変わらず漫才に持っていくな。素晴らしいボケだ。」
時田「どうしてそうなる。」
寿「ダイビングに決まっているだろう。」
伊織・耕平(ダッ、ダイビング……?)
伊織「ダイビングってそんな馬鹿な‼」
耕平「てっきり次に潜るのは来年辺りかと‼」
時田「この反応は俺たちが悪いのか?」
寿「俺は半々だと思うが。」
時田「一応聞くがお前ら教本にめを通してあるだろうな。」
寿「前に渡しておいただろ。」
伊織「そりゃ勿論(やってません)。」
耕平「聞くまでもなく(読んでません)。」
「読んでないな、絶対。」
梓「そうっぽいね~テストしてみたら?」
寿「そうだな。」
時田「ハンドシグナルは知ってるな。」
伊織「はい。」
耕平「要はジェスチャーですよね。」
寿「おう、水中での意思疎通に使う重要なサインだ。」
時田「今から俺が実際にやって見せる。それを見て何を訴えてるか、どうするべきか考えてみろ。まずは伊織な。」
伊織「ほうほう。」
耕平「わかりました。」
時田「[止まってください][こちらを見てください][潜行します]」
伊織「ふむ……つまり[そこまでだ][この俺が][お前を殺す]……」
寿「さて伊織、お前はどうしたらいい?」
伊織「相手より先に水中銃を撃ちます。」
耕平「どういう状況なんだ。」
「なんでダイビングに水中銃持っていく必要があるんだ。」
時田「うかつに伊織の前でハンドシグナルは使えんな。次は耕平の番な。」
耕平「ふっ、俺と北原の格の違いを見せてやりますよ。」
伊織「ほざくなボケナス。」
時田「[問題発生][空気がありません][浮上します]」
耕平「[やっほー][アイーン][YEAH♪YEAH♪]」
伊織「どうだ耕平。」
耕平「俺は温かい目で見守るぞ。」
時田「仲間の死を見守る気か。」
寿「猟奇的な発想だな。」
梓「やっぱり勉強してなかったね~」
「珍解答しかなかったな。」
伊織「比企谷はどうなんだ!人のコト笑ってばかりで!」
耕平「お前も勉強してないんじゃないのか?」
「軽くはしてるぞ、お前らと違って。」
時田「なら少し難しいのやってみるか。[あっちの方へ行きましょう][先に行ってください、ついていきます][ペースを落としてゆっくりと]さあどうだ?」
「相手を前にしてゆっくりついていく、ですか?」
時田「やるなあ、正解だ。」
伊織・耕平「何故だあ!?」
「勉強してるか酒に溺れてるかの差だろ。」
寿「まあわかってた事だがな。というわけで少し勉強してみろ。ハンドシグナルだけなら15分もあれば一通り覚えれる。」
伊織「今からですか?」
時田「明日実際に海に出るからな。実践だ、実践。覚えておいて損はないしな。」
寿「覚えたら意外と良い事あるかもしれないぞ?」
伊織・耕平「はあ……」
なんだかんだ言いつつ勉強を始める二人であった。