趣味ってのは個人で完結するから趣味なのかもしれない。

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「光」別冊

特集 少女は語る

退役駆逐艦娘 秋山優

 

── 今回は退役駆逐艦娘秋山優─秋雲─さんに話を聞いて行きたいと思います。よろしくお願いします。

秋雲 ええと、よろしくお願いします。こういうのは慣れていないどころか初めてなんですよね。実は。

── そうでしたか。編集が上手くやってくれると思いますよ。

 それでは秋山さんはどういった艦娘を担当していたのですか?

秋雲 編集とかでもう出ていそうですね。まあ、〈秋雲〉級駆逐艦の一番艦〈秋雲〉をしていました。三十年代の量産型駆逐艦ですね。

── 日本海軍に籍を置く船はもういなくなてしまいましたね。

 その〈秋雲〉級は近年ではあまり良い評価を受けていないようですが、御本人はどう思われていますか?

秋雲 想像するのは自由ですけど、実際にそうしていたら秋雲さんはきっと水底ですよ。

 主な主張は〈吹雪〉級の量産とか発展型の建造ですよね?

── おおよそそんなところです。

秋雲 〈吹雪〉級の建造で時間が掛かるんですよ。〈吹雪〉級の初期型は大体一年かかっています。中期から十カ月、工期では八カ月ほどまで減っていますが、駆逐艦の消耗はそれじゃあ補えません。

 大規模な海戦は攻勢期でも二、三カ月に一度なのでローテーションを上手に組めば何とかなりますけど、それが当てはまるのは航空母艦などの主力艦だけですから。

 駆逐艦は言ってしまえば毎日戦争をしていますから、〈秋雲〉級の量産は正しかったと考えています。秋雲さんを含めた初期型は半年くらいかかったと聞いても、最盛期はひと月もしないで完成させたと聞いていますから。それが全国、同盟間で行われれば損失を補え、かつ、充足率も高くして行けます。

 合衆国に引き渡されたのなんて機関が足りないから余っていた駆潜艇の物を積んだとか聞いたこともありますね。

── その後はどうなったんでしょうか。

 ここまで聞いておいてなんですが、今回の「光」の趣旨は退役後何です。

秋雲 本当にここまで聞いておいてですね。

 退役後は幸せにやっていますよ。今も。

── ご結婚を機にご主人と共に退役されたそうですね。その後は作家として新しい道を開いたと?

秋雲 旦那も元軍人でしてね。言っちゃえば社内恋愛です。いつ死ぬかも分かりませんし、愛を誓ったはずがすぐに一人なんてのも見たことがあります。

 しかし、カレーの手抜きが出来なことを除けば誰よりも幸せだと自負しています。

── 軍人ならではの悩み何でしょうか。

秋雲 旦那が特別うるさいだけだと思います(笑)。

 ああ、あと作家ですね。

── そうです。ぜひお願いします。

秋雲 元々絵を買うのが好きだっただけなんですよ。そこに軍で見た男同士の盛りを入れてみたんです。異性間の作品も作りましたよ。当然。

 どこの出版社も扱ってくれないのは目に見えていたので、元艦娘のつながりを使って印刷を依頼して、元艦娘や軍に流したんです。そしたら面白いくらいに流通して、後追いが出てきたんです。

 そうなったら抑えようがないので軍の施設を借りてぶわぁーっとやることにしたんです。

── それをもって同人世界の始まりと考えてよさそうですね。

秋雲 最近使われる意味としては間違いないですね。

 数年後には毎年、そのまた数年後には半年に一度。地方でも類似したものが出ましたね。

 規模も大きく、分類も増えて、二次創作や出版社が売れないから興味を持たない評論も入ってきました。その頃には別の機関に運営を委託していたかな。

 私が初めて印刷してもらった会社はカレンダーと手帳が殆どだったんですけど、今じゃあ同人専門になってしまいましたね。紙への印刷ならほとんどやってくれます。

── しかしそんな同人世界に危機を感じていると?

秋雲 ああ、、、そうです。会場が手狭になりそうですね。あと十年は何とかなるでしょうが、それ以降は何とも言えませんね。

── それが言いたいわけではないでしょう。秋雲さん。

秋雲 いいですね。そういうの。

 確かに色々心配しています。最近だとテレビでも取り上げられていて有名になりすぎているんです。本当は汚い物だから蓋をしなくてはいけないのですが。

 二次創作だってファンが始めた一種の応援であることは確かですが、版権をいくらか無視していることも確かなんです。その前提を忘れた。ああ、そもそもそういうことを教えられないままに入ってしまった人もいるんです。

 その人ばかり表に出したり、テレビで取り上げられているからと同人界隈が調子にのっていると思われるんですよね。

 私がゴルゴタの丘で十字架にはりつけにされるだけならいいですが、他の同人活動をしている人は手首に釘を撃ち込まれるだけでは済まないかもしれません。

 こうなることを予想出来なかった私にも責任はありますし、新人に掟を教えることなく迎え入れた他の作家さんにも責任はあります。大事で視聴率が取れるからと報道したプレスにも責任はあります。いずれも自分は高尚だと思っているようですが。

 私が手を出してもいいですが、それでは理性的な独裁と同じになってしましますからそれは避けたいですね。

── では近く引退すると言う事ですか?

秋雲 それはありません。今なお作品を求めている方はいますから。ただ、今もそうですが中枢に手は出しません。イベントの資料なんかは融通してもらうつもりですが。

── 最後に一言お願いします。

秋雲 ええと、こう思うんです。同人活動なんか生み出すべきではなかったのかもしれないと。

── 本日はありがとうございました、

 

取材:青葉舞




この作品は私が執筆中の「Skyline of the Red Dawn」の外伝に似た扱いですね。
本編はここに投稿する予定はありません。そもそも原稿用紙数枚分しか書いてませんし。
鏡の向こうの世界の同人産業を記してみました。最も互いに置かれている状況に関して言えばこちらと大した違いはありませんね。

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