淫獄都市ブルース   作:ハイカラさんかれあ

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一発ネタ 鬼滅の丸太(鬼滅の刃×彼岸島)

ハァ  ハァ ハァ
「ここは何処だ……」

顔に斜めの傷跡を残す青年は目を覚ましたら森のなかにいる自分に気付いた。
鬱蒼とした夜の森の中でなぜ一人だけでここにいるのだろうか?

「そしてなぜ俺は裸なんだ?」

衣服をまとっていない体は筋肉で覆われて鍛え抜かれているとわかる。
体に刻まれた様々な傷跡は歴戦の証であった。

「俺は……誰だ?」

なぜこんな状況に置かれているか思い出そうとして何も思い出せないことに気付いた。
一体何が自分に起きたのか?
何があったのか?

「名前は……そうだ、宮本…明…それが俺の名前だ」

唯一思い出せたのは自分の名前だけでそれ以外のことは思い出せなかった。
そして一陣の風が吹き、ぶるっと体が震えた。
ガチ ガチ ガチ
「さ、寒い! そりゃ裸なんだからあたりまえか。 このままじゃ凍えちまう!!」

このままここにいても思い出す前に風邪をひいてしまいそうだと移動することにした。
素足に砂利や枝や葉っぱを踏んでチクチクと痛むが我慢して歩き続ける。
あるいていくうちに何かキラリと光るものを見つけた。

「こ、これは!!」

木の上で糸が絡まった操り人形のようになっている死体が数体そこにはあった。
地面に倒れている死体もある。
皆黒い服を着て刀を持っており、首が体の反対側の方を向いて捻られて死んでいた。
周囲には蜘蛛の巣がある。

「一体何が、吸血鬼の仕業か? ……吸血鬼?」

思わず呟いた自分の言葉に疑問を抱く。
なぜ死体をみて吸血鬼などという言葉が出たのだろうか?

 ぶぇっくしょん!!

「さ、寒みぃ!! ……申し訳ないが死体から服を貰おう」
ヌギ ヌギ ヌギ
地面に倒れている死体から服を借用することにした。

「よし」

死体に向けて手を合わせて冥福を祈る。
まだ服が温かく、人肌のぬくもりがあった。
死んでからそう時間は立っていないようだ。


ドドドドドドン

「な、なんだ!! 雷か!!」

いきなり鳴り響いた轟音に驚き空を見ようとしたが鬱蒼とした森の木々により空は見えない。

「もしかしたら邪鬼(オニ)がいるのか? ……邪鬼(オニ)?」

再び口にした言葉に疑問を覚える。
どうやらこの森には記憶を取り戻す手がかりが転がっているようだ。

「この刀も悪いが借りるぞ……これだけじゃ心許ないな」

何かないかと周囲をキョロキョロ見渡す。

「おっ丸太が、超助かる持っていこう」

右手に刀、左手に森の木を切断したであろう丸太を手に先に進むことにした。


次回予告
「硬ェ!! なんて体してやがんだ!!」

「大丈夫か……斧神!?」
「斧…?」
「いや……すまない昔の知り合いもそんな風に毛皮を被ってたんでな……あっちは山羊だけど」

(そうか斧神の時のように!!)

「馬鹿野郎なんで刀を鞘に収めるんだよ!!」

我流 丸太の呼吸 両断の太刀

「くたばりやがれクソバケモノが!!」
ハァ  ハァ ハァ
「マジかよ…あれで死なないのか……」

「うわあああああああああ」
水の呼吸 肆ノ型(よんのかた) ()ち (しお)
「凄ェ!! 一呼吸の間にバラバラにしやがった!!」

鬼と戦い絶対絶命の明の前に現れた人物はいったい何者――?











「なぜお前は<深者の章>を完結させずに別の話を書くのだ、旦那様は知らぬふりをしてくださっているが私が許せんこれから奉行所に行く」
作者「儂が悪いのではないこの手が勝手に!?」

奉行「別の作品でも貴様は投稿と更新停止を繰り返していたそうだな同情の余地もなし」
作者「滅相もない儂には無理ですこの通り執筆する時間もなく……」
奉行「貴様アンケートが見えているだろう、以前別の作家は儂が声を掛けるまで読み切り作品を書いていたぞ」

作者「いえ、FGOの話は書いているんですが古いスマホなんでゴーストタッチが発生して勝手にいろんなボタンが押されてしまってFGOがまともにプレイできないし先日まで古戦場を走っていまして残りの時間は手が勝手にこの作品を……」
奉行「手が悪いと申すか!! ならばその両腕を斬り落とす!!」

無惨「明日打首とは可哀想に私が助けてやろう」

と心の中の半天狗が無惨様によって鬼にされたからなんか出来ました。
いやーアンケート結果を気にしてたら並行作業でいろいろ書いて遅くなってしまいましたわー
さすがに一月何も書かないとアレなんで一番進んでた深者の章を投稿します。

それはさておき鬼滅の刃をみんな観よう面白い!
アニメも絶賛放映中だぞ!(ダイレクトマーケティング)


じゃあ本編へ


淫獄都市ブルース<深者の章 完結編5>(長編)

壊れた窓から海風が流れ込む夜の廃船で執事は射殺すような眼差しでこちらを睨みつけていた。

執事は手に長さ20センチ以上の肉厚のナイフをこちらに向けている。

佐兵衛の技術力ならいくらでも優れた兵器を持ってこれるというのにナイフを持ち出すのが逆に不気味である。

 

執事の目が妖しく目が煌めくともときの背後に深き者が出現したのを『探り糸』が感知する。

恐らく執事が使う空間操作の異能であろう。

すでにもときの敵ではない深き者達をわざわざ呼び出したのは退路を塞ぐためであろうか?

 

考察するもときを見て隙きがあると感じたのか空間を縮めたかのような歩法で振るわれた執事のナイフの軌道は左に居た背の低い深き者の肩から首、もときの左脇から右肩の位置を通り過ぎた。

間合いが明らかに足りなく届かないと思われたが光が伸びて来て両断した。

執事の怒りに燃えた顔から表情が消える。

 

もときの後ろにいた深き者の首が落ちた。 

もときは無事だった。

次の瞬間、廊下の床から金属音が鳴った。

ナイフが根本から切断され刃が床に刺さったのであった。

 

無言で後ずさり深き者達に目配せすると背を向けて逃げ出した。

もときはチタン鋼の糸を巻き付けると場に残った自分を囲む魚人達に対してもとき本人にしかわからない程度に指を曲げた。

口内から頭にかけて深き者達は両断された。

深き者たちが倒れ込む前にもときの視界に執事がこちらに打ち込んだであろう小型ミサイルが迫ってくるのが入る。

 

あっ、これは逃げれないなともときは悟った。

糸で退避しようにもすぐ曲がり角の壁にミサイルの弾頭がぶつかり生じる爆炎がもときを焼き尽くす方が早い。

同様に深き者の死体を操り盾にしたり糸鎧でも爆炎は防げない。

その数秒後、紅蓮の花が廃船に咲いた。

 

 

「で、大口叩いた結果はどうじゃった?」

 

幼体とは言え邪神の一柱がいるため電波障害が起きているため船の墓場の状態がわからない佐兵衛は執事に結果を聞いた。

 

「小型ミサイルを囲まれて逃げ場のない廊下に打ち込みました。 なんらかの防御をとっても回避をしても焼き尽くして灰になるで――」

 

言葉を続けようとした執事の首がぽとりと落ちた。

ちょうど切り口はナイフで首を切断された深き者と同じ場所をなぞっているということは佐兵衛にはわからない。

 

「……失敗じゃな、儂は思ったよりもとんでもない奴を敵に回してしまったのかもしれんな」

 

どのような方法をとったのかもときは生存しており、たった今執事の首を切り落としたのだと分かって佐兵衛の頬に冷や汗が流れた。

人界に存在しえない魔性の美貌を持つ少年は害をなす者に死を告げる美しくも恐ろしい死の天使だ。

 

「これは手段を選んでる場合ではないな」

 

そう言うと佐兵衛の顔が邪悪な笑みが浮かんだ。

神に反逆する悪魔はこんな表情をしているのかもしれない。

 

 

2、

「ヘローエブリワン、グッドイブニング」

「なぜ英語?」

 

幽霊を追いかけて先に行った二人に追いついてもときは声をかけた。

周囲には深き者達が黒焦げになってプスプス音を立てていて焦げ臭い。

視線を床の死体に向けていると声がかかる。

 

「先程すごい音と一緒に明るくなってましたけど何があったんですか?」

「ミサイルが爆発した」

「ふぁっ!?」

「大丈夫、核ミサイルじゃないから」

「いやいやそれも重要ですけど、ミサイルが爆発ってなにが!?」

「なんだか執事が現れて僕にぶっ放してきた」

「……よく無事でしたね」

「当たらなければどうということはない」

 

先程ミサイルを撃ち込まれて逃げる隙もないと判断したもときは咄嗟にチタン鋼の糸を使いミサイルの射線をずらして割れ窓から外に逃がした。

そのままミサイルは隣の廃船に着弾して爆発。

そして次に執事がどこに逃げたのか反応を探ったところ空間転移して別の地点にワープしたのを感じて、移動する乗り物の類や隠し通路がないとわかったのでそのまま首を落としたのである。

 

「それで奥様は?」

 

門土は部屋の隅を指さした、その方向へ視線を向けると門土の上着を下に敷いて渡したトランクを枕に眠っている美沙子の姿があった。

 

「先程まで何かと会話していたのですがその直後こうやって糸が切れたように眠りについて……」

「ふーん」

 

よくみると枕にしているトランクはもときが渡した核兵器が入っていたトランクであった。

 

「大丈夫なのあれ?」

「中身はあちらです」

 

自分で被爆しかねない危険なトランクを渡すもときももときであるがさすがに枕にするのはどうなのと異を唱えた。

ジト目でもときを見た門土は美沙子とは反対の方向を指差す。

再び視線を別方向に向けると弾と銃砲がそれぞれ別に置いてあった。

 

「奪われて核弾頭をソロモンの海に撃たれたりしない?」

鉄底海峡(アイアンボトム・サウンド)ですか?」

「いや星の屑作戦的な」

「?」

 

どうやら門土はサブカルチャーには疎いようだ・

――そもそもガン○ムはこの世界にあっただろうか?

 

「まあそれはさておいてこの先はどうなっているか確認はした?」

「いえ、奥様がこの通りなのでまだ」

「ふーん、でこの焦げた死体はおたくがやったの? 雷遁あたり?」

「ええ、まあ。 ……元対魔忍だとしっていたのですか?」

「こういうことができるのは魔族か対魔忍か強化兵士ぐらいだから消去法でそうかなーって」

 

門土の見た目が三十代前半から三十代半ばぐらいの年齢であろうことから考えてアサギ世代の人間であろう。

アサギを売った祖父である井河家の御大を生還したアサギが自らの手で処罰した。

その結果生じた組織内のゴタゴタでアサギ世代の人間の大部分は死ぬか対魔忍の組織から離れるかした。

門土も組織から離れた人間の一人であろう。

 

そこらへんの背景事情は興味はないので今はこちらの足を引っ張らずに役に立つかどうかだ。

周囲に転がっている死体から自分と奥様の身を守れる程度の自衛力があるようだ。

面倒が減るのもときとしても助かるのでガンガン敵を倒して欲しい……楽だし。

 

「それでこの先はどうなってる?」

 

もときの言葉に門土の顔がこの廃船の下にある月に照らされた青ざめた海のように変わった。

どうやらこの先には幽霊の類がいるらしい、魚人にゾンビに幽霊となんでもありである。

次は狼男やフランケンシュタインの怪物あたりであろうか?

 

「わわわわ、私はおおおお、奥様の容態が心配なななので、おおおおおまかせします!!!」

 

もときはものすごい早口で採掘機のように震えながらこちらの背を押してくる門土に渋々とドアを開けて次のステージへと進んだ。

 

 

3、

 

部屋に入ると人形の影が居た。

シルエットだけがそこにあり糸を巻くと手応えがあった。

 

「ひゅー、どろろ。」

 

霊的存在だといいたいらしい。

耳をすますと影が何事かぶつぶつと独り言を言っているのが聞こえた。

 

「俺が……あの時…鍵をなくさなければ……」

 

なんのこっちゃともときは首をかしげるが反応がない、周りを見回すと似たようなシルエットが複数いる。

 

「だめだ…おしまいだ……やつは伝説の……」

「沈む……沈んでしまう……」

「脱出しなきゃ…逃げなきゃだめだ……逃げなきゃだめ…」

 

影たちはこの船の乗客の幽霊か何かだろうか?

こちらに害をなす様子もないので脱出艇などがないか探すことにした。

甲板に出るとクレーンで何かシートをかけてあるそれらしきものが吊り上げてられていた。

 

「これかな? 」

 

漆黒の美影が宙をふわっと浮かび上がり目標に乗っかるとシートをめくった。

もときは顔を顰めた。

期待通りの脱出用の小型艇はあったが破損していて使えそうにない。

何か巨大なものに挟み潰されたような壊れ方だ。

 

「うーむ」

 

もときは唸った。 先程のミサイルで別の船が破壊された為に他に移動出来そうな物がありそうな場所がない。

 

「残念、僕の冒険は終わってしまった! 14へ行け」

 

流石に帰るわけにもいかずどうしたものかと考えるが特に良い案は浮かばない。

どこかに入るとワープする土管や池がないものか?

腕を組んで思案しようとすると胸ポケットに何かが入っているのに気付いた。

 

取り出してみると捨てたはずの謎時計だった。

これを捨てるなんてとんでもない!とテロップが出てきた気がする。

呪われていそうなアイテムだ。

海の藻屑にしようと振りかぶると激しい光が溢れて空間がブォンと揺さぶられるような音がしてもときは目眩に襲われた。

 

 

目を開けると甲板の上は霧に包まれており船が大きく揺れていた。

月が綺麗な穏やかな夜の海が見えていたはずがいきなり霧が出て。

荒れた海の上にいるという急激な環境の変化に『また』なんか変なことを起こしたなと。

もときは手の中のオブジェクトを睨みつけた。

これがないとまた元の場所に戻れるかどうかわからないので正直嫌だが懐にしまいこみ。

『探り糸』を放ち船を調べると門土や美沙子以外の『人間』の気配を感じた。

甲板から船内に移動すると船窓があることに気づく。

船内も長い風雨にさらされカビと錆に覆われていたはずだが塗装がしっかりしてある。

 

「『時間』か」

 

この謎時計は時間を巻き戻す力があるらしい。

自由に使えるなら便利だが勝手に発動するなど使いみちに困る道具である。

あの胡散臭い魔術師とやらの差金だろうがどのような意図でこんな場所に飛ばしたのであろうか?

 

「おい! 誰だお前……」

 

てくてくと船内をあてどなく歩いていると救命具らしきものを身に着け銃を構えた人間に出くわした。

黒いコートを着た見覚えのない人間を警戒して銃を構えたがその顔を見て蕩けた。

顔を見るだけで発動するいつものもときマジックである。

 

「なにがあった?」

 

救命具を着ていることに対する質問である。

 

「あ、ああ……レーダーを見たら突然現れた『何か』にぶつかりそうなんで避難準備を……」

「何かって?」

「わからねぇ…俺は……避難誘導を頼まれただけだ……」

 

 

何人かに出くわして問いただしても似たような情報しか得られなかったもときは再び甲板に出た。

脱出艇に乗って脱出しようと甲板には船員たちが集団で居た。

 

「あ、あれはなんだ!?」

「ば、バケモノだ!!」

「あ、あれは伝説の海神に違いねぇ!?」

「もうだめだ、おしまいだぁぁ!?」

 

遠くを見渡すのを遮るほどの濃霧の向こうに巨大が影が見えた。

大きさは数十メートル、二足で直立している。

二本の腕からはヒレらしき者が生えていた。

 

ヴォオオオオオオオオオオオオ!

 

この世のものとは思えない音が周囲に響いて窓ガラスが次々に割れた。

咄嗟に耳を抑えられなかったものは目と耳から血を出してその場に倒れた。

 

「なるほど、前に見たのは『アレ』か」

 

魔術師がいっていた堕慧児(おとしご)とやらであろう。

一度見ただけで意識を失ってしまった程の異形だが。

霧から見えるシルエット程度ではさすがに意識を失うほどではないらしい。

確かあの魔術師は『アレ』を倒すにはなんと言っていたか?

 

「ボンジュール」

「なぜフランス語?」

 

怪物が迫り怯えている船員の一人を捕まえて声を掛けると緊急時に腕を掴まれたことにより一瞬怒気を発するがもときの顔を見たことで怒りの炎は鎮火してしまってありきたりな返答しかできなくなった。

 

「武器ないの、武器。 怪物に通用しそうな奴」

「ああ……武器庫の中にいくつか……でも鍵が…」

「場所は?」

「一番…下の階が…倉庫に」

「どうも」

 

惚けた顔でこちらをみる船員を用がすんだと放置して船内に移動する。

廊下にある船内のマップをみて糸を使い高速で移動してエレベーターを使い降りる。

武器庫にたどり着くと糸を使い鍵を開けようとすると開けてあることに気付く。

そのまま扉を開けるとまだ年若いであろう青年が武器庫を探っていた。

 

「だめだ、これでも…これじゃ…あった……! っ、だめか!?」

 

☢のマークがあるトランクを発見して箱を開けようとして青年は鍵がかかっていることに気付いた。

 

「だめか! バケモノを倒せそうな武器はこれぐらいなのに鍵を見つける時間がない!!」

「あのー」

 

落胆してへたり込む青年に声を掛ける。

この緊急時に声をかけられると思っていなかった青年はビクッとするとこちらを振り向き当然のごとく惚けた。

もときはいつもの反応に気にせず言葉を続ける。

 

「鍵が開けばいいの?」

「ああ……お前は天使か…死神か……そうだよ…あとは弾を入れて引き金を引くだけさ…でも探す時間が…」

「開けたよ」

「はぁ!?」

 

妖糸を使いあっさりとケースの鍵を開けたと告げ一人でにケースが開いた。

それを見て青年の目が点になった。

 

「いかないの?」

「お、おお!」

 

トランクの中身を確認してから閉じて脇に抱えて全力疾走して去っていく青年に手を振った。

 

「さてさて、どうなるのか」

 

しばらくして轟音が鳴り響くと来たときと懐から光が発せられて同じように目眩と共に景色が歪んだ。

 

 

4、

もときが目を開くと武器庫の中にぽつんと立っていた。

部屋の様子を見るとガランとしており部屋の壁を見ると年月を感じさせた。

どうやら元の時間に戻ったようだ。

エレベーターを使おうとしたが電源が入っておらずにしょうがないので歩いて上の階に上がる。

 

「チャオ」

「今度はイタリア語ですか?」

 

甲板に出る前の通路に居た門土に声を掛ける。

先ほどと違い何故か美沙子に膝枕をしている。

 

「甲板に言ったのになぜ背後から?」

「色々あって」

 

話していると美沙子の目が覚めたようで目をこすりながら起き上がった。

 

「おはよう」

「……すいません、こんな状況なのに」

 

起き上がると謝られたがもときは特に気にせず疑問に思ったことを聞いた。

 

「トランクは?」

「なんの話ですか?」

 

あれ? と、もときは首を傾げた。

美沙子の枕代わりにしていたケースがなくなっており部屋の隅においてあった筈の核兵器がなくなっている。

 

「それより何かありましたか?」

「うーん、ちょっとまってね」

 

そう言って扉を開けて甲板に出た。

甲板にあったシートの方へ行き再び宙にふわっと浮かび上がり乗っかるとシートをめくった。

 

「ふぅん?」

 

脱出用の小型艇がそこにはあった。

今度は年月を感じさせるが壊れていない。

使用には問題はなさそうだ。

門土を呼んで使えそうなので降りるのを手伝わせようと甲板を向いたもときの目が細められた。

 

『ありがとう美しき天使』

 

フランス(、、、、)語でそんな言葉が甲板に書いてあった。

 

 

 

 

-<深者の章 完結編6>へ続く-




というわけで深者の章 完結編その5でした。

作者「投稿するまで間が空いたな今は平成何年の何月だっけ?」
読者「……今は令和時代だ」
作者「アァアアア 『年号』がァ!! 『年号』が変わっている!!」

ということになりそうだったのでとりあえず一番書き進めていた深者の章を投稿しました。

アンケートのご協力ありがとうございます。
とりあえず一番投票が多かったFGOの話を書くことにしますが。
幕間の物語風の話で下記進めてますが本編時空のネタも浮かんできたのでどちらにしようか悩みとりあえず両方書いていますので少々お待ちを。


しかしポルノ13意外と人気高くてびっくりです性春姫の方が多くなるとおもったのですが不思議!

ところで鬼滅の丸太の続きって需要ありますかねこれ?
『鬼滅の妖糸』でもよかったんですがさすがに芸がないなぁと思ってこうなりました。

・善逸「俺に特訓しろなんて人殺しが! この人殺しがぁ!……すまない明さん母乳が欲しくて」

・善逸「あったよ饅頭!」
明「善逸でかした!」

・明「丸太は持ったな!! みんないくぞぉ!!」
善逸「ひぃぃぃぃぃ! わけがわからねぇ!?」

という善逸ネタとか

・明「俺が覚えているのは……血塗れでニヤニヤこちらを見ている男、こいつは何が何でも絶対に殺さなければ(ギリィ!)」

『頭から血をかぶったような鬼だった』

『にこにこと屈託なく笑う 穏やかに優しく喋る』

しのぶ「――他にどんな特徴がありました?」
明「え? 確か……鉄扇を武器に使っていた」

『その鬼の使う武器は鋭い対の扇』

しのぶ「……もしかしたら私、記憶を取り戻す手助けができるかもしれませんよ?」
明(凄い顔してる)

というしのぶさんの勘違いネタとか一応やりたいシーンは色々ありますがしっかりやるとかなり長くなるなこれ……。
そのまえに深き者の章終わらせなきゃ(義務感)
この続きは無惨様が猗窩座殿の寿退職を阻止できたらすぐ書くかもしれません。
また次回お会いしましょうではではノシ

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