インフィニット・エボリューション 最凶の二人の男と最凶の二体の星の狩人   作:武者ジバニャン

10 / 15
お気に入り40、並びにUA5000以上になりました。本当に当作品を読んでくださり、ありがとうございます!!



今回、ISに対しての戦闘です。上手く書けない可能性が在りますが、それでもどうか宜しくお願いいたします。



《駄作注意!!》原作無視しているので、本来の時代設定をかなり捻じ曲がってます。あとボトルに関してですが独自の設定を取り入れました。ですので、これに関して許容出来ないという方は速やかなブラウザーバックを強く推奨します。それでも良いと言う方だけどうぞ....。




本作イメージOP1

仮面ライダーアマゾンズ:Armor Zone

本作イメージED1

オーバーロードⅢ:Silent Solitude


第九章 蹂躙

前回、クラス代表を決めるという中、秋邏の予想通り一夏が選ばれる事になったのだが、それにセシリア・オルコットが異を唱え、挙句の果てには秋邏に対しても生意気な態度を取ってクラスの雰囲気を最悪なモノへと変えてしまう。

そんな彼女に対して秋邏は決闘を提案。これにセシリアは受諾するが、何とセシリアは自分が勝てば秋邏に教師を辞めるよう要求するのだった。しかし秋邏は、冷徹に潰す宣言をする。

 

そして物語は、その出来事が過ぎ、夜、秋邏と千冬が同居する寮長室から始まる。

 

 

 

秋邏「.....」

 

 

 

秋邏は今、自身が開いた端末からセシリア・オルコットの愛機...ブルー・ティアーズのデータを見ている。その表情はいつも通りで、唯々淡々として余裕すら見える。そんな秋邏に千冬はコーヒーを差し入れる。

 

 

 

千冬「兄さん、いきなりあんな事を言うなんてどうかしているぞ?」

 

 

秋邏「...何がだ」

 

 

千冬「何がって....」

 

 

 

千冬は呆れる。そんな彼女の代わりに、寮長室に来ていたオータムと真耶が口を開く。

 

 

 

オータム「秋邏ぁ、お前まさかさぁ....オルコットを本当に潰すつもりは、ないよな?」

 

 

真耶「そ、そうです!!いくら試合相手とはいえ生徒相手に、学生の時みたく容赦ない攻めで勝つ積りですか?!だったらやめてください!!そんな事をしたら間違いないなく...!」

 

 

秋邏「...オルコットはISに乗る事すら出来なくなるだろうなぁ」

 

 

 

真耶の問い掛けに秋邏は冷たい答えをだすが、そんな冷血な彼にオータムは喰いつき、椅子に座っている彼を此方に向かせながら胸倉を掴む。

 

 

 

オータム「秋邏、いいか!!何でお前が春我と一緒に【スカーレットジェミニ】っと呼ばれていたか、その理由をもう忘れたのかよ!!」

 

 

秋邏「...忘れてはいない。俺や兄の春我に挑んできた奴らを次々と再起不能したことから始まったのだったな」

 

 

 

 

 

 

スカーレットジェミニ....聞くだけで中二病感溢れるが、実はこれには理由がある。だがまず、何故秋邏と春我の二人がISを動かす事になったのか、まずその理由から始めねばならない。

 

それは嘗て彼らが千冬たちの家に預けられた後の事である。その当時束がISを作り、千冬が白騎士に乗って世界を震撼させ変革させてしまった。

 

それにより見事女尊男卑の世界が完成し、その所為で女性が男を奴隷のように扱う者が現れわれるようになった。

 

その時代の牙は、当然秋邏や春我、そして一夏や円夏の4人に向けられた。秋邏と春我は、一夏や円夏、箒を連れてISの展示会に行っていた。

 

この時、2人は高校3年、一夏と円夏と箒は小学2年であった。(因みに千冬はIS学園に入学して寮に住み、束も家から居なくなっていた)

 

 

展示会は緩やかに行われたが、途中女性至上主義に染まった女たちのグループが、展示用のISを強奪。見学に来ていた多くの一般市民を虐殺していった。

 

この惨状から脱出しようと一夏と円夏、箒を連れて逃げる秋邏と春我だが、テログループの1人が秋邏たちを見つけ、殺そうと引き金を引こうとしたが、丁度2人の後ろに、まだ奪われていない二機のISに接触、秋邏たちの手によって起動した。

 

 

だがどういう原理、または“何が原因”で2人がISを動かす事が出来たのかは、未だに誰にも...束でも解明できていない。

 

 

話しを戻そう。2人はぶっつけ本番で在るにも関わらず、素人とは思えぬ動きでテログループを制圧。男である筈なのにISを動かしたなどという前代未聞の大ニュースは世界を驚愕させた。

 

 

この事で、2人は直ぐに通っていた高校からIS学園に強制的に転校させられたのだった。

 

 

2人は高校三年生だったのだがISに関して知識が無い為、千冬と同じ学年に入れさせられた。しかし、学園に入れさせられたからと言って安心は出来なかった、何故ならIS学園にも女性至上主義に染まった者は居たのだ。

味方が余りに少ない彼らは、独学でISについての知識を学び、独力でISの操縦技術を極めて行った。

 

 

彼らの学園生活は、ある意味戦争だった。それは男だからと容赦なく牙を剥いて来る者が後を絶えなかったからである。その中には代表候補生なども居た。

 

 

なぜそうも敵が居たのか、それは彼らを忌み嫌う女性たちが噂を流したからだ。

 

 

ある時は、彼らを倒せば内申点が良くなる。

 

ある時は、彼らを倒せば専用機が貰える。

 

ある時は、彼らを倒せば学園で人気があった千冬と親しくなれる。

 

 

等々、彼らを嫌う者たちは学園から2人を追い出そうとした。が、彼らは此処までの自分らに対する者達に、もう容赦はなかった。

 

挑んでくる者達に、秋邏と春我の心に躊躇いは無かった。それどころかその者たちを屠って行き、気づけば彼ら2人の手によって再起不能にされた者たちは次々に学園から辞めて行く。

 

これには不味いと、学園長である轡木が当時の学生たちに「今後、織斑兄弟に試合をするのはご法度である」という特別校則を設けた。

 

それ以降は2人に対して試合を申し込む者は居なくなったが、彼らの手によって学園から辞めていった生徒の数は500人まで上った。

 

 

因みに【スカーレットジェミニ】っと呼ばれるようになった原因は、待ち伏せて襲ってきた上級生10人に怪我を負わされ自身の血で濡れながらも、襲撃してきた者達を2人だけで叩き潰したことから、そう呼ばれるようになった。

 

 

 

 

 

 

オータム「あの時、マジでお前や春我の所為で学級崩壊するんじゃねぇかって思ったよ!」

 

 

秋邏「...懐かしいな」

 

 

オータム「バカッ!!懐かしむなっ!!いいか!決して生徒であるオルコットの意思を壊すようなやり方はするなっ!絶対だぞ!!」

 

秋邏「...向こうの出方次第、だな」

 

 

 

オータムの問い詰めに秋邏は淡々と返し、再びセシリアのデータを見る。そんな秋邏の後ろ姿に千冬は不安な感覚が過る。「もしかたら秋邏は、自分に見せてくれた“あのドライバー”を使うのでは?」っと....。

 

彼女の思うドライバー....それは嘗て、自分と秋邏を襲い、彼の大切な人であるシスター、黒江愛紗を殺した凶悪な怪人、ディザスターを殺した力...エボルドライバー。

 

 

それが具体的にどんな力か、千冬は知らない。だがあの時見た彼女の第一印象は...不安、そして恐れ。

 

 

あのドライバーが秋邏にどうような影響を与えるのか不安であった。それにエボルドライバーはそもそもISじゃないと秋邏から聞かされている。

 

 

千冬「....」

 

 

だがそれ以上に彼女がもっと気になるのは、今の秋邏が憎しみでもってIS学園に来たのではと...。が、それを言葉にして問う事は出来なかった。

 

もし今の秋邏の原動力が憎しみなのであれば、彼の進む道を妨げる事は彼の為になるのか?

 

それに今の彼に、亡きシスター愛紗が遺した言葉を伝えていいのかも不安であった。そんな彼女の想いを露とも知らぬ秋邏は突然立ち上がり、千冬たちに何も告げずに部屋の扉まで行こうとする。

 

そんないきなりの彼に、真耶が問いかけるのだった。

 

 

 

真耶「せ、先輩!どちらへ!」

 

 

秋邏「...少し夜風に当たってくる。あと、オータム」

 

 

オータム「ん?何だ」

 

 

秋邏「...明日、俺が使う為の打鉄を用意しとけ」

 

 

オータム「ん、分かっ...って!!はぁ!?打鉄って!!待て!!秋邏ぁ~!!」

 

 

 

 

 

 

オータムの呼び声を無視し、秋邏はそのまま外へと出て行ったのだった.....。

 

 

 

 

 

オータム「...アイツ....」

 

 

真耶「先輩、どうしてあんな....」

 

 

千冬「........」

 

 

 

オータムと真耶は、今の秋邏が何かおかしいと思い始める。だがそれを口には出す事がどうしても出来ない。

 

 

 

千冬「......兄さん」

 

 

 

 

そして千冬はただ、秋邏が去った扉をずっと見つめていた....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜も更ける時間、秋邏は寮近くの噴水広場のベンチに座る。

 

 

 

秋邏「......」

 

 

 

っと、その秋邏が1人になった事を確認したエボルトが、彼の脳内に話しかける。

 

 

 

エボルト『っで?どうすんだぁ~?明日の試合は。エボルになって叩き潰すのかぁ~?』

 

 

秋邏『...その事に関しては、俺に考えがある』

 

 

エボルト『考えって...あんま良い考えとは思えねぇなぁ~』

 

 

秋邏『...所でだ』

 

 

エボルト『ん?』

 

 

秋邏『...お前、フルボトルを使って別の形態変化は、可能か?』

 

 

 

秋邏はエボルトが所有しているフルボトルに関しての質問を切り出し、それについてエボルトは答えた。

 

 

エボルト『まぁ、フルボトルをそのままじゃあ出来ない。そのボトルの成分を利用した新しいエボルボトルにしなきゃならん。だが....』

 

 

秋邏『ん?』

 

 

エボルト『...だがぁ、お前がそう言うだろうと思ってなぁ....ほれ!』

 

 

 

そう言ったあと、秋邏の体から二本のエボルボトルが光と共に出てきた、それは....。

 

 

 

秋邏「...これは、不死鳥と、もう一本は....龍?」

 

 

 

それは嘗て、エボルトがまだビルドたちが居た地球の世界で、己の分身である万丈龍我の物になっている筈のドラゴンエボルボトルであった。これが何故エボルトの手に?(正式には、万丈の手元に在るのはグレートドラゴンフルボトルである)

 

 

 

エボルト『不死鳥のとは別に、そのドラゴンエボルボトルは“本来此処には無い筈の物”だ。だがどういう訳か、こいつの素であるドラゴンフルボトルが手元にあったんでな』

 

 

秋邏『...此処にはない筈の物、だと?エボルト、お前一体.....』

 

 

エボルト『....今から話す事をよ~く聞いてくれ、実はな......』

 

 

 

 

エボルトは己が過去にやった事を喋りだした。自分が、こことは違う異世界の者で、その世界軸においてパンドラボックスの力を用いて火星の文明を滅ぼした。が、その文明の女王であるベルナージュによって一度エボルドライバーを破壊され、肉体と精神を分離させられた。

 

しかしその隙に、自らの生体エネルギーをパンドラボックスに閉じ込める事で消滅は免れた。が、力を失いアメーバ―状の不完全体になってしまう。

 

しかし悪運が良い事に、地球から無人探査機が着陸してきたのだ。その探査機に己の分身...遺伝子の一部をその探査機に、次の標的となる星を探す為に放った。

 

その遺伝子はとある女性に憑依したつもりが、あろうことか女性の胎児に憑依してしまった。それがエボルトの分身である万丈龍我である。

 

 

残された精神は、自らの遺伝子の回収と新たな星を滅ぼす為、有人探査機で火星にやってきた石動惣一に憑依し、そのままパンドラボックスを地球に持って行く。

 

 

その後は、原作の仮面ライダービルドを知っているだろうから省くが、数々の暗躍を行い、遂には完全体となって己の野望を実現させようとしたが、最後は序章の冒頭で仮面ライダービルド...桐生戦兎によって潰えた。

{知らん人はDVDを借りて見てね (。・ ω<)}

 

 

 

 

 

エボルト『....とまぁ、これが哀れな地球外生命体の話しさぁ』

 

 

秋邏『...間抜けな奴だな』

 

 

エボルト『まぁ、俺もよ~く考えればマヌケな事をしたと思ったさぁ。もう少しこっちが有利になるよう.....』

 

 

秋邏『そうだな...来るならこっちの世界に来て欲しかったな』

 

 

エボルト『そうだなぁ....ってはい?』

 

 

秋邏『.....』

 

 

エボルト『えっとぉー....マジか?』

 

 

 

秋邏から意味不明な台詞が飛ぶ。これには聞き返すエボルトだが、秋邏は真面目に答えた。

 

 

 

秋邏『...当たり前だろうが。ISの所為で糞な世界になったんだからな、むしろこっちの世界に来てほしかったぐらいだ』

 

 

エボルト『そいつは、残念だったな』

 

 

秋邏『...ああ』

 

 

 

その時....。

 

 

 

 

???「秋邏、さん...?」

 

 

 

秋邏「ん?」

 

 

 

彼が振り向くと、そこに居たのは......。

 

 

 

 

 

 

 

箒「あ...その、こんばんわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

箒side

 

 

 

 

秋邏さんがオルコットに対して決闘の取り決めを交わしてせいなのか、私は眠れなかった。その為、一度服装を寝間着から、ジャージ姿に着替えて噴水広場に行こうとした。

 

 

 

一夏「ん?箒、寝ないのか?もう遅いぞ」

 

 

箒「....ああ、どうしてか、少し夜風に当たりたいんだ。悪いが先に寝ていてくれ」

 

 

一夏「そうか...分かった。だけど余り遅くなるなよ?」

 

 

箒「ああ、分かっている。ではな?」

 

 

 

そう言い残して私は噴水広場に向かった。何故広場を選んだかは分からない、でも何故か行きたかったんだ。しかし噴水広場に行こうと思って正解だったのかもしれない....だって!

 

 

 

 

 

 

箒「秋邏、さん...?」

 

 

 

秋邏「ん?」

 

 

 

箒「あ...その、こんばんわ」

 

 

そこには、秋邏さんが居たんだ!まさか秋邏さんが....。こ、この状況!夜空に雲一つなく星々が煌めいている中、深夜の噴水場に男と女が二人っきり!!ど、どうすれば!!

 

 

 

秋邏「...お前、こんな時間で...っとは言えないな。教師の俺が此処に居たんじゃなぁ...」

 

 

箒「秋邏さんは...どうして...?」

 

 

秋邏「...俺か?俺は夜風に当たりたくて来た...それだけだ。お前は?」

 

 

箒「わ、私は、そのう...眠れなくて、それで夜風に当たりに行こうと...それで」

 

 

秋邏「....」

 

 

 

な、何故こんな緊張してしまうんだ!!これじゃあ変な女と思われてしまうじゃないかぁー!!

 

 

 

秋邏「...こっちに来て座ったらどうだ?いつまでつっ立っている」

 

 

箒「へ?!い、いいんですか!?」

 

 

秋邏「......キョドるな、座るなら座れ。お前は待てをされてる犬か」

 

 

箒「は、はい!で、では!お言葉に甘えまして!!」

 

 

秋邏「...ああ」

 

 

 

私は秋邏さんの隣に座らせてもらった。嗚呼、何ていう幸運なんだろう、私は.....。

 

 

 

箒「~///」

 

 

秋邏「....懐かしいな」

 

 

箒「え?!何が、ですか...?」

 

 

 

突然、話しを始めた秋邏さんに私は聞いた。秋邏さんの横顔、素敵だ///はぁ~♡

 

 

 

秋邏「...篠ノ之道場の門下生だった時、お前、自分と同い年の子に負けたら必ず泣いて家出してたな」

 

 

箒「そ!そんな昔!!お、思い出さないでくださいっ///」

 

 

 

う~///何て恥ずかしい過去を...でも確かに当時の私は負けず嫌いで、同い年の子に負けたのが悔しくてつい道場から逃げ出して、それでよく秋邏さんが私を見つけてくれてたなぁ....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『う...グスッ...うう....』

 

 

 

『...箒、此処に居たか...よかった』

 

 

 

『あ...秋邏おにちゃぁーんっ!!..う~っ!グスッ』

 

 

『...全く、心配したんだぞ?さぁ、一緒に帰ろう。な?』

 

 

『うぅ...グスッ....うんっ!』

 

 

『...よし、手を繋いでやるから行くぞ』

 

 

『っ!うんっ♪』

 

 

 

必ずといって、秋邏さんは幼かった私の手を握ってくれていたっけ...。

 

 

 

『...箒』

 

 

『ん?なぁに?』

 

 

『...負けて悔しかったか?』

 

 

『....うん』

 

 

『そうか....ならお前は強くなれるかもしれない』

 

 

『え?どうして?』

 

 

『...負けた時の想いを力に変えろ。そしてそれをこれからも活かすように努力しろ。それが、俺からお前に言える言葉だ』

 

 

『うーん』

 

 

『...出来るか?』

 

 

『うんっ!やってみる!』

 

 

『...ああ、頑張れ。俺は応援してやる』

 

 

『ホントー!?』

 

 

『...ああ』

 

 

 

そして秋邏さんの優しくて暖かい手が、私を撫でてくれた。あの時の感触は今でも思い出せる。本当に温かった...。

 

でも、それから私は政府の保護プログラムによって引っ越す事になってしまった。姉さんがISを作ってしまった所為で...。

 

 

 

 

箒「....」

 

 

秋邏「ん?どうした、箒」

 

 

箒「あ!いえ!別に!!」

 

 

昔の事を思い出したら、恥ずかしかったなんて言えないっ!!そうだ、この際に聞いてみよう...。

 

 

箒「秋邏さん」

 

 

秋邏「...何だ」

 

 

箒「明日、本当にオルコットと試合を為さるのですよね?」

 

 

秋邏「そうだ」

 

 

箒「彼女は専用機持ちですが、秋邏さんは....?」

 

 

秋邏「明日は“一応”訓練機で行う」

 

 

箒「っ!?」

 

 

何だってっ!?訓練機で専用機の相手をするというのかっ!?

 

 

箒「いくら秋邏さんでも、専用機相手では....!」

 

 

秋邏「...大丈夫だ。方法はある」

 

 

箒「秋邏さん....」

 

 

 

彼から漂う雰囲気が、私が知っている秋邏さんのモノとは何処か違う。それが何のか分からない。でも...何故か怖い。とても人が持って良いモノじゃない何かが、秋邏さんの中に住み巣食っているような何かが....彼を蝕んでいるように見えた。

 

 

 

箒「秋邏さん」

 

 

秋邏「...もう寝ろ。明日は見に来るのだろう?」

 

 

箒「あ...はい....おやすみなさい、秋邏さん」

 

 

秋邏「ああ...おやすみ、箒」

 

 

 

 

私は...どうすれば良かったんだろう....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその翌日....学園中に、織斑秋邏がセシリア・オルコットと対戦する事になったと、実しやかに広まってしまった。その為、アリーナにはその試合を見たいと多くの生徒たちが観客席を埋め尽くした。アリーナに入れなかった者たちは、教室や職員室、食堂に備え付けられているモニターで観戦する。

 

 

そんなギャラリーが待っている中、ピットでは....。

 

 

 

 

千冬「....」

 

 

オータム「.....」

 

 

真耶「.....」

 

 

円夏「......」

 

 

箒「.......」

 

 

 

千冬たちはピット内で秋邏が来るのを待っているが、その場の空気は何処か重い。そんな重苦しい中で一夏が口を開く。

 

 

 

一夏「秋兄...大丈夫だよな?」

 

 

円夏「当たり前だ!秋邏兄さんがオルコット如きに負ける訳がない!!」

 

 

オータム「まぁ、円夏の言葉に同意だ。だけど秋邏の奴....って来たぞ」

 

 

千冬「兄さん....」

 

 

真耶「先輩!」

 

 

円夏「兄さん!」

 

 

一夏「秋兄、おはよう!」

 

 

秋邏「...ああ」

 

 

 

皆の下へ男性用のISスーツを纏った秋邏がとうとうやってきた。彼の様子は冷静そのもので、とても落ち着いている。

 

 

此処でどうでもいい話だが、ISスーツ姿からでも窺える彼の逞しい細マッチョに、ピット内にいた女性作業員たちは皆、鼻血を垂れ流して息を荒くしていたらしい.....。

 

 

それはともかくとして、オータムが彼に話しかける。

 

 

 

オータム「秋邏、お前のご注文通りに打鉄を用意してやったぜ」

 

 

オータムがそう言いながら、親指で自身の背後にあるIS...打鉄を指し示しす。

 

 

秋邏「...そうか、礼を言う」

 

 

オータム「なぁ、秋邏よぉ。お前、本当に打鉄でオルコットの専用機とやり合う気か?」

 

 

秋邏「...ああ」

 

 

真耶「ですが、先輩はISに乗るのは久しぶりの筈です。だから....」

 

 

秋邏「...負けると?」

 

 

 

真耶に対して睨むように視線を向ける秋邏。それに彼女は慌てながらに弁明する。

 

 

 

真耶「あ、あの!ち、違います!!私はただ、先輩が心配で...!!」

 

 

秋邏「...分かったから黙ってろ」

 

 

真耶「は...はい....」

 

 

一夏「秋兄....」

 

 

千冬「兄さん....」

 

 

 

秋邏の冷たい言葉に真耶は落ち込んでしまった。しかし彼はそんな彼女に、謝る処か慰めの言葉を一切掛けない。今の彼は氷の様に冷え切っている。そんな彼に、皆どう話せば分からずに居た。

 

彼らがそのように居る中、秋邏本人は気にせず打鉄のセッティングチェックに入っていた。

 

 

 

そして全ての準備が整い、彼は千冬たちを放置して打鉄に乗り込んでカタパルトに赴く。その後ろ姿を箒は不安げに見つめ、両手を胸の前で祈る様に組んでいる。

 

 

 

 

箒「...秋邏さん...」

 

 

 

 

 

 

秋邏「....」

 

 

 

彼がカタパルトに到達した事を確認したオペレーターが、管制室にて秋邏のISの脚部を遠隔操作してこれをロック。遂にはオペレーターから発進許可が下りる。

 

 

 

 

≪発進!どうぞ!!≫

 

 

 

 

 

 

 

秋邏「...出撃する」

 

 

 

 

カタパルトが起動、秋邏は闘いの中へと飛び込んでいくのだった....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナに入場した秋邏は、久方ぶりのIS操縦に慣らし運転を行う。その動き、とてもブランクが在るとは思えない程の素早く鋭い。これに観客たちは大いに興奮した。

 

 

 

 

 

「秋邏様の動き凄い!!見た!?」「うん!!やっぱり違うねぇ!これがベテランって奴なんだぁー」

 

 

「嗚呼...一度でいいから秋邏様のマンツーマンを受けたい~!」

 

 

「それでもって...“お前を、俺専用にしたい”...ってぇ言われたい~!」

 

 

「「「「「「「きゃああああああああああああ―――――っ♡」」」」」」」

 

 

 

観客たちの反応を管制室に移って見ていた千冬たち女性陣は......。

 

 

 

 

千冬「(ブチっ!!)」

 

 

オータム「(イラッ!!)」

 

 

真耶「.......チッ」

 

 

箒「秋邏さんに....何て穢れた眼で....<○><○>」

 

 

円夏「兄さんは....渡さない....<○><○>」

 

 

 

 

それを見ていた一夏はというと.....。

 

 

 

 

一夏「ヒエ~ッ」

 

 

 

 

 

そして話しは再びアリーナに戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋邏が慣らし運転をしていると、そこへ漸くセシリア・オルコットが己の愛機...ブルー・ティアーズと伴いやって来た。

 

 

 

セシリア「逃げずに良く来ましたわね」

 

 

 

秋邏「...」

 

 

 

セシリア「今からでも遅くはありません。降伏なさいな、そうすれば少しだけの恥になるだけでしてよ?」

 

 

 

秋邏「....」

 

 

 

セシリアのセリフに、秋邏は唯々聞き流しているのか、それとも端から聞いていないのか...。しかしそんな彼の態度に気付いたか、セシリアは激昂する。

 

 

 

セシリア「このわたくしが光栄に降参をお薦めしてあげたのにも関わらず、その無礼な態度!!もう許しませんわぁ!!」

 

 

 

秋邏「...無駄話をやめろ、時間の無駄だ」

 

 

 

セシリア「そうですか!!では.....!!」

 

 

 

そのセリフを合図に、セシリアは特殊レーザーライフル「スターライトMKⅢ」を構え、秋邏目掛けて発砲した。その直撃コースに対して秋邏は直ぐに上昇して回避、だがセシリアは続けてライフルを撃ち続ける。

 

正確な射撃を行い、秋邏を追撃する。が、秋邏は焦る事無く一発一発を難なく躱しつづける。

 

 

セシリア「このう!!ハエのようにブンブンと!!目障りですわぁ!!堕ちなさいな!!」

 

 

セシリアは秋邏の回避先を読んでの攻撃に移るが、これすらも秋邏は訓練機を操っているのにもお構いなしに眼にも止まらぬ速さで避ける。

 

 

 

未だ一発も当たっていない事に腹が立ったのか、セシリアは新たな攻撃手段に入る。

 

 

 

 

 

セシリア「許せませんわっ!!では踊りなさい!!わたくしセシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でるワルツに!!」

 

 

 

 

そう言葉を吐いた彼女の機体から、射撃特殊レーザービットを射出、すぐさま秋邏を補足し攻撃を開始。

 

 

 

秋邏「...データ通り、ビット兵器、か」

 

 

 

その攻撃に対して壁に追い込まれ、観客や千冬たちがハラハラしだす。だが秋邏を追い詰めた事に漸くセシリアは不敵な笑みを浮かべて勝利を確信する。

 

 

 

セシリア「漸く追い詰めましたわ!フフッ。さぁ!無様に散りなさい!」

 

 

 

秋邏「.....」

 

 

 

 

 

その光景を管制室から見ている千冬たちは、息を呑む。

 

 

 

 

千冬「兄さん...!」

 

 

オータム「おいおい...不味いぞ!」

 

 

真耶「先輩!!」

 

 

円夏「兄さん!!」

 

 

一夏「秋兄!!にげてくれ!!」

 

 

箒「秋邏さん!!」

 

 

 

 

 

 

 

秋邏「.....」

 

 

 

セシリア「ふんっ!所詮は野蛮な男、この程度ですわ!さぁ!終わりですわよ!!」

 

 

 

前方から一斉にレーザーが飛んでくる。このまま為す術なく秋邏はやられてしまうの....かと思ったが。

 

 

 

 

秋邏「....馬鹿か?お前は」

 

 

 

セシリア「え?」

 

 

 

 

その瞬間、秋邏はセシリアの居る方向へ瞬時加速...イグニッションブーストを発動。それはISの後部スラスター翼からエネルギーを放出、内部に一度取り込んで圧縮して放出する。

その際得られる慣性エネルギーを爆発的に加速させて、勢いを用いて一斉射撃を回避、そのままセシリア本人に打鉄の基本武器である刀型近接ブレードを使って凄まじい速度での斬撃を繰り出す。

 

 

 

 

 

セシリア「がはっ!!」

 

 

 

秋邏「...フンッ!!」

 

 

 

セシリア「きゃあ!!」

 

 

 

秋邏「どうしたぁ!!あれ程の威勢は何処へ消えたぁ!!!」

 

 

 

セシリア「あぁっ!!きゃああああっ!!」

 

 

 

秋邏の容赦がない猛攻に晒されるセシリア。しかしなんとか反撃に移ろうとする。

 

 

 

セシリア「てぃ.....ティアーズっ!!!」

 

 

 

すると秋邏の背後を囲むようにビットが狙いを定め、一斉射。だが秋邏は、この反撃に対して躱しセシリアの背後に移る。

 

 

 

セシリア「早い!!わたくしの背後を取るなんて!?」

 

 

秋邏「...そして、俺の前に居る貴様はビット攻撃の餌食...肉盾だ」

 

 

セシリア「っ!!?しま.....があ!!きゃあ!!!」

 

 

 

秋邏に背後を取られた上、更には自身のビット兵器の攻撃に真面に受けてしまい、地表に落下してしまう。彼女が落下していく中、秋邏はビットの全てを斬撃でこれを破壊。すぐさま彼女を追いかけ、地上に着陸する。

 

 

 

 

 

そんな状況を千冬たちは唖然としていた。

 

 

 

 

一夏「秋兄....凄い」

 

 

円夏「兄さんはやっぱり最高だぁ!!オルコットなんて敵にすらならない!!」

 

 

オータム「データを見た時、既にブルー・ティアーズの欠点に気付いていたってのか、流石だ」

 

 

真耶「はい。ブルー・ティアーズのビット兵器は確かに強力ですが、それは本体であるオルコットさんが相手と距離を一定に保つことで真価を発揮します。ですが....」

 

 

千冬「ビット兵器、最大の弱点は...攻撃対象と、ビットを指揮する司令塔との位置が同一線上に並んでいた場合、それに対して正しく認識が出来ない事だ」

 

 

箒「秋邏さんはそれを利用した...ということですか」

 

 

千冬「ああ。兄さんはやはり凄い、そして強い。あの強さをずっと持ち続けるなんて生半可には出来ない...」

 

 

一夏「千冬姉でも無理なのか?」

 

 

千冬「兄さんと私では、体の作りが違い過ぎる。あの人と春我兄さんは、昔から何故か“異常な身体能力を持っていたのだから”」

 

 

 

 

一夏の問いに千冬はモニターを見ながら答える。その内心、彼に対して不安と心配の気持ちはどうしても消えない。

 

 

 

千冬「(兄さん....お願いだから、あのドライバーは使わないで.....)」

 

 

 

 

だが物事とは残酷なモノで、そう安々と形にはならない。そう彼女が願っている最中、セシリアを追い込んだ秋邏はジワジワと詰め寄っていた。

 

 

 

 

 

セシリア「ハァ....ハァ.....わ、わたくしが....このセシリア・オルコットが、お、男如きに...!」

 

 

 

 

秋邏「.......」

 

 

 

 

セシリアの満身創痍な姿に、彼は“ある判断をする”

 

 

 

 

秋邏「.....もういい、か」

 

 

 

セシリア「え?...なっ!!?」

 

 

 

彼女が驚愕した。何故ならば、突然秋邏が自身が纏っていたISを降りたのだ。この異常な行動に、観客たちや、千冬たちがセシリアと同様に驚愕する。

 

 

 

千冬「兄さん!!」

 

 

オータム「あのバカ!!なにしてんだぁ!!?」

 

 

真耶「危険です!!直ぐにでも中止を!!」

 

 

 

そう訴える真耶は隣に居るオペレーターに顔を向けるが、そのオペレーターも何処か困ったような表情でインカムに秋邏に連絡している。が......。

 

 

 

オペレーター「無理です!!秋邏先生に繋がりません!!おそらく向こうで此方からの通信を切っているものかと!!」

 

 

真耶「そんなぁ!!」

 

 

オータム「んだとぉ!?」

 

 

円夏「兄さん!!」

 

 

一夏「秋兄が...どうして....」

 

 

 

一夏と円夏も、なぜそんな事になるのかまったく理解が追いついていない面持ちで困惑している。そんな彼らと同じく、箒は不安げにモニターを見ながら両手を握りしめてモニターを見守る。

 

 

 

箒「秋邏さん....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、アリーナでは打鉄から降りた秋邏にセシリアが声を荒げる。

 

 

 

セシリア「貴方っ!!どういう御積り!!?まさか、勝利の余裕とでも言う気ですの!!!」

 

 

秋邏「...これから、お前はただ蹂躙されればいい」

 

 

セシリア「なんですって....?」

 

 

秋邏『...エボルト、行くぞ』

 

 

エボルト『おいおい、本気でやるのかぁ?』

 

 

 

脳内での会話で、己の生徒に情けを掛けようとしない秋邏にエボルトが問う、だが.....。

 

 

 

秋邏『...昨日、お前聞いてきただろうが』

 

 

エボルト『いや、そうだが....』

 

 

秋邏『...なにより、俺が試してみたいんだ』

 

 

エボルト『はぁ?試す?何を....って』

 

 

秋邏『...そうだ。ISを相手に、エボルでどの程度やれるか体感してみたい』

 

 

エボルト『......』

 

 

 

エボルトは絶句する。何れやるかもと思っていたが、自分のパートナーがここまで冷酷とは思わなかった。

しかしそんなエボルトの意思とは無縁に、秋邏は懐からエボルドライバーを取り出す。

 

それに気づいたセシリアは指摘してきた。

 

 

セシリア「そ、それは...何ですの?」

 

 

 

秋邏「...貴様を絶望させるものだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EVOLDRIVER!!

 

 

 

 

 

 

 

 

エボルトの渋い声が響くと、同時にアジャストバインドにによって巻かれ、コブラエボルボトルとライダーエボルボトル、この二つのボトルを上下に振り、振ったのち蓋の部分...シールディングキャップを回して、それらをドライバーのボトルスロットへと差し込まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

COBRA!!RIDERSYSTEM!!

 

 

 

 

 

EVOLUTION!!

 

 

 

 

 

 

秋邏「.....」

 

 

 

 

 

 

秋邏は無言でベルトに取り付けられているレバー...エボルレバーを回し、クラシックを感じさせるBGMが其の場全体に流れ、秋邏の前後に高速ファクトリー展開装置....エボルモジュールが展開され、レバーの回転を利用してボトルをシェイク、ボトル内の物質...トランジェルソリッドをドライバーに取り込み、そこから変身用のボディが形成される。

 

 

 

 

 

 

Are You Ready?

 

 

 

 

秋邏「変...身」

 

 

 

 

 

彼の言葉で、前後のハーフボディがスライド、秋邏の体と融合する。

 

 

 

 

COBRA!COBRA!EVOLCOBRA!!フハハハハハッ!!

 

 

EVOL...PHASE1 

 

 

 

 

 

仮面ライダーエボル「...癖になるものだなぁ。この感覚は...フフッ」

 

 

 

セシリア「な!なんですの!!」

 

 

 

 

彼が目の前で変身した事で、セシリアや観客、そして千冬たちは騒然となる。 

 

 

 

 

 

オータム「おい!!何だあれ!?」

 

 

真耶「先輩の姿が変わりましたよ!?」

 

 

一夏「秋兄が...スッゲェ!!カッコいい!!ヒーローみたいだ!!」

 

 

円夏「兄さん!!一体、どうしたんだ!!アレは!?千冬姉さん!!」 

 

 

円夏は、千冬に問いかける、が、その本人も....。

 

 

千冬「兄さん....アレが....」

 

 

余りの衝撃に、彼女は夢でも見ているのでは?という表情になっている。しかし千冬の隣に居る箒も、突然の事でどうしたらっていう反応だ。

 

 

 

箒「秋邏さん....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セシリア「あ、貴方!!一体何者ですの!!?」

 

 

 

仮面ライダーエボルの姿に、冷静さを保つ事が出来ず問い詰める。それに対してエボルが口を開く。

 

 

 

仮面ライダーエボル「...そうだなぁ、仮面...ライダー...エボル」

 

 

 

 

 

 

【イメージBGM:仮面ライダービルド挿入歌:EVOLUTION】

 

 

 

 

 

 

セシリア「仮面ライダー...エボル」

 

 

 

仮面ライダーエボル「では...処刑を始めるとしよう」

 

 

 

セシリア「あ...アアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!」

 

 

 

そう腰に片手を添えながら、セシリアに向かって歩き出すエボル。それに対するセシリアは押し寄せてくる恐怖に耐え切れずライフルを連射する、が、その強力な攻撃を真っ向から受けたのにも関わらず、まったく効果が無い。

 

 

 

仮面ライダーエボル「蚊に刺された程度の感覚だなぁ」

 

 

セシリア「そ、そんなぁ!!?いや...いやぁ....いやああああああああァァァァァァッッっ!!!!」

 

 

 

 

ISは世界最強の兵器....しかしその世界最強の兵器を相手に、エボルは何のダメージも負っていない。エボルがISでないの事を千冬は、秋邏から教えられている為知っている。だが自身の親友でありISの生みの親である天災科学者が生み出した最強の兵器が、今ISでない存在に対して無力となっている。

 

 

 

セシリア「ああああああああああッっっ!!!!」

 

 

 

セシリアの攻撃が無力となっている中、とうとうエボルが目の前に立つ。

 

 

 

 

仮面ライダーエボル「......」

 

 

 

セシリア「あ...ああ....いやぁ....たすけて.....」

 

 

 

仮面ライダーエボル「....無理だ....ゼェアッ!!!」

 

 

 

エボルは回し蹴りを繰り出す。その一撃はセシリアの顔の左側に直撃、吹っ飛ばされる。その彼女をエボルはイグニッションブーストを超える様な速度でこれを追撃。壁に飛ばされている中の彼女を捕え、袋叩きにし始める。

 

 

 

 

仮面ライダーエボル「ウオオオオオオッ!!!」

 

 

セシリア「がは!!ぐぶ!!!ぎゃば!!!」

 

 

仮面ライダーエボル「グオオオオオッっっ!!!!」

 

 

セシリア「がぶっ!!ぐがぁ!!!がっはぁ!!!」

 

 

 

 

エボルはISを纏っている彼女に容赦なく殴り、蹴り、スレッジハンマーを叩き込み、彼女の頭上に踵落としなどを決める。この連撃にセシリアは腕を何とか動かして.....。

 

 

 

 

セシリア「い.....インター.....セプタァ!!!」

 

 

 

 

彼女は接近戦用のショートブレード...インターセプターを使って反撃に入る。が.....。

 

 

 

 

 

 

ガシッ!!!

 

 

 

セシリア「っ!!?」

 

 

 

彼女の反撃...まぁ、エボルにとっては犬が噛みついてきた程度のレベルなのだろうが、その攻撃は哀れにもエボルの片手...いや、指二本で止められてしまった。

 

 

 

仮面ライダーエボル「...おいおい、まさかこれで終わりか?つくづく無能だなぁ?お前は。ISに乗っていた俺すら勝つ事ができず、その上この有様...俺にあれだけの威勢を振りまいておいて随分と惨めだなぁ、オルコット」

 

 

セシリア「あ...ああ...あ、あの....」

 

 

 

彼女は恐怖に支配され、最早まともに喋る事ができない。しかしそれでもエボルは止まらない.....だがその時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「おいおい、か弱い女の子に対して随分と酷いじゃないかぁ~」

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーエボル「ん?」

 

 

 

セシリア「あ...ああ...」

 

 

 

エボルと、ボロボロと成り果てたセシリアの前に現れたのは、胸や肩に煙突の如く伸びるパイプ、頭部がコウモリ状の角、とても怪しく光るバイザーとマスク。

 

その謎の乱入者に、エボルは殺気を込めて問い質す。

 

 

 

仮面ライダーエボル「貴様....誰だ?」

 

 

 

 

 

 

???「あ~!ごめんねぇ~、俺の名は...ローグ、ナイトローグ。以後よろしく...ハハッ♪」

 

 

 

しかして乱入者....ナイトローグは、不敵に笑い声を漏らすのみである。

 

 

 

 

続く...........。

 

 

 

 

 




中々に書くのが難しいです。でもこれからも頑張りますので、宜しくお願いします!!


コメント・感想・リクエストが在りましたら、どうぞ。




次回....怪物

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。