インフィニット・エボリューション 最凶の二人の男と最凶の二体の星の狩人 作:武者ジバニャン
今回もそうですが、説明分不足で大変申し訳ありません。
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本作イメージOP1
仮面ライダーアマゾンズ:Armor Zone
本作イメージED1
オーバーロードⅢ:Silent Solitude
前回、轡木から尋問されてしまった秋邏は、エボルドライバーを一時的に渡す事になってしまった。それどころか自身を慕ってくれている千冬と確執が生まれてしまい気まずい状況に...。
しかし事は彼に休ませないと言わんばかりに、新たな混乱を突き付ける。それは箒の姉でありISの産みの親である篠ノ之 束と、そして自分と円夏の兄で、今まで消息を絶っていた筈の織斑春我との再会であった。
秋邏「馬鹿な...お前.....束?」
束「うん!!アキ兄ちゃん!!お願い!!シュン兄ちゃんを助けて!!!」
彼の視界に居たのは、箒の姉であり、ISの産みの親...篠ノ之 束である。だが彼が本当に衝撃を受けたのは、彼女の腕に包まれている傷だらけの男である.....なぜならその人物は....。
???「ハァ......ハァ.........」
秋邏「...あ....そんな.....」
騒ぎを聞きつけた千冬やオータム、真耶までもが駆けつけた。
千冬「兄さん!!何だ!!この...さわ...ぎは.....」
オータム「秋邏!!まさか...アイツ....」
真耶「そんな!!あの人...!」
その傷だらけの人物を知っている者たちは皆衝撃的だった。しかしその中でも秋邏はそれ以上である。
秋邏「あ....しゅ....春我」
???→春我「ハァ.....ハァ........」
傷だらけの男....双子の兄である織斑春我がそこに居たのだから...。余りの衝撃的な事に反応が遅くなったが、それでも秋邏は周りの者に指示を出した。
秋邏「オータム!真耶!急ぎ医療班の緊急要請を!!早くしろ!!」
オータム「あ、ああ!!」
真耶「は!はい!!」
秋邏「千冬はこの事を学園長に報告しておけ!!」
千冬「わ、分かった!!」
秋邏「生徒たちは直ぐに寮に戻れ!!これは見せ物ではないぞ!!!失せろぉ!!!」
「「「「「「「は、はいぃ!!!」」」」」」
彼の怒号により箒以外の生徒たちは走り去る。しかし彼女は未だ残って居る。
秋邏「箒、お前は....」
箒「秋邏さん!!この事を円夏と一夏にも教えてきます!!」
秋邏「....好きにしろ」
箒「はい!!」
そう言って彼女は寮に居る一夏と円夏の下へ向かう。が、途中束に視線を向けて呟く。
箒「...姉さん」
束「箒ちゃん...」
久方ぶりの姉妹の再会である、が、今は急を要する。それ処の場合ではないのだ。
箒「姉さん、今は春我さんの事が先決です!ですから...」
束「うん!私も同じ!今はシュン兄ちゃんが大事だから!!」
箒「姉さん...分かりました!では!」
そして箒は寮に向かっていった。それを見届けた秋邏は束と春我に近寄り、彼女の代わりに兄の腕を自分の肩に担ぐ。
秋邏「春我は俺が運んでいく。束は千冬と一緒に学園長室に...」
束「いや!!束さんもシュン兄ちゃんの傍に居る!!」
しかし彼女はこれを拒否。自分も春我の傍に居る事を頑なに望んで、離れようとせず、春我のもう片方の腕に抱き着く。だが....。
春我「ハァ.....ハァ...た..ば....ね」
束「っ!!?シュン兄ちゃん!!?」
春我「ハァハァ....秋邏の.....言う通りに......するんだ.......」
束「で、でも...でも....」
息が続かない感じの喋り方で、束に言い聞かせようと春我は口を開く。しかし彼の身体は余りに酷く無残である。所々に激しい裂傷と腕や足に銃創が見受けられ、そこからドバドバと多量の出血が出ている。そんな彼の姿に束は涙を流して、しどろもどろになっている。
春我「だい...じょう.....ぶだ......」
束「シュン兄ちゃん....」
未だに不安を拭え切れない束に、春我は力を振り絞り、彼女の頭に手を乗せて撫でた。
春我「束は.....良い子だろ?....なら...な?」
自身は重傷者だと言うのに、春我は笑みを見せて束を安心させようとする。
束「.....わかった」
千冬「束、私と一緒に学園長室に来てくれ」
束「分かったよ、ちーちゃん」
諭された束は千冬と共に学園長室に向かい、その後オータムと真耶が駆け戻ってきた。
真耶「先輩!」
オータム「秋邏!!直ぐにでも設備は使用できる!!早く!!」
秋邏「ああ!!」
春我「わ...るい...な?...あき...ら...」
秋邏「いいから気にするな!今はお前の怪我が先決だ!」
春我「そう...だな.....ハハッ」
秋邏によって医務室へと春我は運ばれる事となった。
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秋邏「......」
オータム「秋邏、春我は大丈夫だ。きっと....」
秋邏「......」
医務室に運ばれた春我はすぐに治療を受けることになった。その医務室前の廊下で、秋邏は壁に寄りかかりながら腕を組んで眼を瞑って待っている。
真耶「でも、驚きました。まさか篠ノ之束博士が現れるなんて....」
オータム「ホントだな。でもまさか、お前と春我は、あの篠ノ之 束と知り合いとはな...?」
秋邏「...ガキの頃からの腐れ縁だ」
オータムや真耶に顔を向けずに秋邏は冷たく答える。そんな彼に、オータムは在る事を聞く。
オータム「秋邏....お前と黒江愛紗は知り合いだったのか?」
秋邏「....」
真耶「オータム先輩は、彼女の事を知っているんですか?」
オータム「まぁな、学生時代一度、試合をしたことがあるんだよ。でも勝てなかった」
秋邏「...それはいつ頃だ?」
オータム「お前と春我が学園に来る前だ」
秋邏「....そうか」
オータム「...なぁ、秋邏...お前まさか彼女の為に....ん?」
オータムが何か別な事を聞こうとした時、向こう側から此方へ走ってくる者が三人。箒と一夏、そして円夏であった。三人とも無我夢中で息を切らしながら秋邏に駆け寄ってきたのだ。
円夏「兄さん!!」
一夏「秋兄!!春兄は!!?」
秋邏「...今は治療を受けている。今は待っていろ」
箒「秋邏さん...あの、姉さんは...?」
秋邏「...束は今、学園長室に居る。まぁ、今頃あの“名ばかり学園長”から依頼されているだろうな」
真耶「それって....あのドライバーの解析をですか?」
秋邏の言葉に真耶が不安げにエボルドライバーの事を聞き当てた。人類最強の兵器であるISを軽く凌駕する存在である仮面ライダーエボルの必須アイテム...エボルドライバーの存在は正に全ての女性たちにとって、最大の天敵と言っていいだろう。
秋邏「...ああ」
円夏「兄さん、何の話だ?エボルドライバーって何だ?」
円夏は聞き慣れないワードに疑問を投げ掛ける。しかし箒は薄々気づいていた。おそらくエボルドライバーとは、秋邏がセシリアとの試合に使った、あのベルトみたいな物なのだと...。
箒「秋邏さんがオルコットとの試合に使われた、あのベルトの事でしょうか...」
一夏「あ~!あのベルトみたいな奴の事か~!でもさ.....」
エボルドライバーのことに気付いた一夏の表情が暗くなる。どうしたというのか?だがそれはすぐに彼の口から語られる。
秋邏「どうした」
一夏「秋兄さぁ、その....」
秋邏「言いたい事が在ったらさっさと言えっ」
口籠る一夏の態度に、若干イラッとしながらも秋邏は答えるよう促す。そうして一夏は言う。
一夏「秋兄、オルコットに対して少しばかりやり過ぎだったんじゃないかぁ...って」
秋邏「......」
円夏「一夏...お前」
一夏「確かにさ、今回の一件は正直オルコットが悪い。でも!....でも....」
箒「一夏....」
一夏は、秋邏が仮面ライダーエボルになった時、素直にヒーローを見たみたいで喜んだ。自分が兄と慕い、そして男として目標にしていた位に...。だが一夏の理想、想い、信じてやまない理念、それら全てが今回の秋邏の戦いによって打ち砕かれた。
秋邏「....で?」
一夏「秋兄のアレは、ただの一方的な....」
秋邏「暴力...だとでも?」
一夏「....うん」
オータム「一夏....」
真耶「織斑君...」
一夏「秋兄、一体どうしちゃったんだよ!昔の秋兄は、そんな力に対して横暴な人じゃなかった!!」
気付けば彼の瞳は涙で濡れていた。しかし一夏は止まらない、己の信じた人が変り果てている事に彼は耐え切れず、悲しく叫ぶ....。
秋邏「.......」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
一方、千冬と共に学園長室に赴いている束は、轡木と対面している。しかし彼女は何処か困ったような顔を浮かべて、在るモノを眺めていた。
束「ええっと.....これ、何?」
彼女が見ているモノ...それは秋邏から預かったエボルドライバーである。しかし彼女は、目の前の物に対して困り果て、千冬と轡木に問いかけるのだった。
千冬「それは、エボルドライバー」
束「エボルドライバー?これがどうしたの?」
千冬「束、よく聞け。そのエボルドライバーを使って、秋邏兄さんはISを倒した」
束「え!?これって何処かの企業が作った新型のISなの?束さんが知らないISが存在するなんて...」
彼女の台詞に、千冬は首を左右に振ってエボルドライバーがISでない事を否定する。
千冬「...ちがう。エボルドライバーはISではない」
束「......え」
千冬「そしてISでないそのベルトを装備した秋邏兄さんが、突如変身してウチのクラスの専用機持ちを圧倒し、叩き潰した。そのベルトを解析する必要がある。だから.....」
束「それを、この束さんに依頼したい、と...?」
束がそう聞くと、千冬は首を縦に振り、轡木も口を開く。
轡木「篠ノ之博士、私たちはそのベルトのメカニズムを解析したいのです。お願いします」
束「うーん、いいよ!束さんも少し興味があるしね♪ISでない代物がどうやって世界最強の兵器を倒す事ができるのか...」
千冬「助かる」
束が了承してくれた事で胸を撫で下ろした千冬と轡木。そんな二人に束は聞く。
束「所でさぁ、解析したらどうすんの?」
千冬「今後、そのベルトの量産を頼みたいんだ」
束「いいけど...因みに今このベルトを使えるのはアキ兄ちゃんだけぇ~?」
千冬「ああ...それに」
束「ん?」
束は千冬の暗い表情を見て、内心ただ事ではないと推測した。そしてそれを裏付けるかの如く、千冬はこう言い放った。
千冬「....正直、今の秋邏兄さんに、そのベルトを持たせるのは危険なんだ.....」
束「.....え」
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医務室前の廊下で、一夏の叫びが秋邏に向けられている。
一夏「秋兄!!答えてくれよぉ!!!」
秋邏「....」
しかし、その悲しき願いは何も一夏だけではなかった。
円夏「兄さん....私も知りたい」
秋邏「...円夏」
円夏「兄さんは確かに昔から厳しかった。でも、必ず最後には優しかった...だけどぉ!!今の兄さんにはその優しさが無い...無いんだ!!どうして!?何があったの!!?」
秋邏「.....」
箒「一夏や円夏の想いを無視で返さないで!!秋邏さん!!どうしてですか!!?答えてぇ!!!」
しかし秋邏の返答は...沈黙。しかしそれをオータムは良しとはしない。
オータム「....復讐、か?秋邏」
彼女は鋭く決して揺らぐことのない瞳で秋邏を見つめ、彼の目的を言い当てた。これには真耶や、円夏たち三人は驚愕する。
真耶「復讐ってどういう!!?」
一夏「そうだよ!!オータム姉!!何で?!」
箒「秋邏さんが一体誰に復讐すると!!?」
円夏「まさか...」
円夏が何かに気付いた。オータムはそれに答えてやった。
オータム「そうだ。試合に乱入してきたあの怪人が何か関係していると見て、間違いない。それにモニターで秋邏と会話をしている素振りをしていたしな。だろ?秋邏」
秋邏「.........」
オータム「沈黙は肯定の証だぜ?」
円夏「どうして...?何故兄さんが復讐なんて....」
オータム「それはな....」
オータムは学園長室にて千冬から聞いた話を、そのまま円夏たちに聞かせた。その結果、円夏や箒は悲しみの表情で秋邏を見つめ、一夏に関しては.....。
一夏「秋兄....復讐なんてやめてくれ!!」
秋邏「....」
一夏「秋兄はそんな事をする人じゃない!!秋兄は!!」
秋邏「.....まれ」
一夏「秋兄?」
円夏「兄さん...?」
箒「秋邏さん....」
真耶「先輩」
オータム「....」
その時、秋邏は...静かな怒りの声をあげる。
秋邏「黙れ...俺の事を勝手に理解して知ったかぶるなっ!」
円夏「兄さん.....」
その場の誰もが、彼を見つめる以外なかった...。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その頃、学園長室では....。
束「と!取り敢えず!!今から束さんが、この場で解析してあげるからさぁ♪」
轡木「なんと!!この場で出来るのですか?!」
束「当然!!この天災科学者に不可能はないんだよぉ~♪さぁてっと~」
束は両腕に着けられているキーボードみたいなブレスレットを起動して、エボルドライバーの解析を開始した。千冬は、これでようやく秋邏だけに苦しい戦いをさせないで済むと既に自己完結して、嬉しそうな顔を見せる。
千冬「(これで...秋邏兄さんと肩を並べる事ができる...そうだ、あとで兄さんと話合おう...うん)」
轡木も嬉しそうではあるが、何処か喜びとは違う感じの顔がうかがえる。
轡木「(ふぅ~、それにしても...秋邏君から“あの細胞”の名を聞かされた時は驚いた。一体どこでアレの事を....)」
そんな時、束の表情が一変する。
束「....え?嘘....」
千冬「ん?どうした?束」
束「これ...なに?こんなの....」
千冬「どうした!」
束「これ......本当にアキ兄さんが持っている物なの...?」
轡木「ええ、そうですが...何か?」
轡木の問いに、束は声を荒げて答える。
束「こんな!!技術!!束さんでも作れないよぉ!!!」
彼女の口から信じられない言葉が出てきた。その事に、千冬と轡木も声を荒げる。
轡木「バカな!!」
千冬「本当か!!?束!!!」
束「うん....あ!でも...」
彼女は何か思い出したように、呟く。
千冬「どうした!?」
束「うん...これに似た奴の設計図を、見た事ある...かも」
千冬「なに!?何処で!!?」
千冬の問い詰めに束は困ったような表情を見せる。
束「あ、あのう....」
千冬「なんだ!!?」
束「....シュン兄ちゃんの持っている端末のデータに入ってた.....」
束は怯える感じで答える。それに千冬と轡木は信じられないという顔を見せるのだった....。
千冬「...春我兄さん...が...?」
何故、重傷である春我がそのようなデータを持っているのか.....続く。
今回はここまでです。
次回....春我