インフィニット・エボリューション 最凶の二人の男と最凶の二体の星の狩人   作:武者ジバニャン

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この作品のUAが3000超えていたのに対して、皆様には大変感謝しております。これからも頑張りますのでよろしくお願いいたします!


それとですが、原作キャラを少しアレンジする事がありますが、どうかご了承ください。



今回から、漸くの学園編です。酷い出来ではありますが、よろしくお願いいたします。



それでは、どうぞ。








第二幕
第六章 渇望


前回、ディザスターとの闘いに勝利した仮面ライダーエボルこと...織斑秋邏は、奴から情報の一部を聞き出した。だがその後、憎しみのあまりに彼は人間であったディザスターを無慈悲に殺してしまった。そしてシスター愛紗の亡骸と共に千冬の下へ戻り、彼は冷たく決意した想いを冷静に、冷徹に告げるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋邏「....千冬」

 

 

 

 

 

 

 

千冬「兄さん....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋邏「俺は.....IS学園に行く」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬「....え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして突然ではあるが、物語は数か月が経つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春....それは始まりを告げる季節。日本ならではの四季の一つで、学生たちにとって重要な季節とも言えよう。

そして此処...IS学園でもそうである。此処もまた他の学校同様、新入生を迎えて新たな学園物語が始まろうとしている。

 

 

 

 

 

 

IS学園....アラスカ条約に基づき日本に設置されたIS操縦者育成の特殊国立高等学校である。操縦に限らず専門のメカニックなども存在しており、IS関連の人材はこの学園で育成・輩出されるのだ。また、学園の土地はあらゆる国家・組織など属することはせず、いかなる国や機関であろうと学園に干渉することは全て否なのだ。故にこれに関して国際条約に記載されており、他の国でのISとの比較・新技術の試験に適している為、こういう面で重宝されている。

 

だが、この国からの干渉に関しての規約は、半ば有名無実化...名目上存在しているが実際には意味を為していないのが実情なのだ。

 

敷地内にはIS訓練用のアリーナ、2人一部屋の学生寮、並びに学生や教職員に人気の食堂、他には大浴場という何とも学園というより何処かのホテルではと錯覚してしまう。

 

 

IS学園の売りの一つは何も学園の設備だけではない。学生たちが着ている制服は個人の意思で自由にカスタム出来るのだ。その為か、中には自分なりに可愛くしたり、ワイルドにしてカッコよくしたりする者が居る。

 

他にはIS学園ならではのイベントが存在する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな突然の始まりは、学園のトップ...学園長室から行われるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その部屋にはとても始まりの季節には不釣り合いであると共に、重苦しい空気が流れている。

 

 

 

千冬「.......」

 

 

 

千冬は今、気まずいと言った表情で、とある2人を見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋邏「.....」

 

 

 

スーツ姿の男は、この物語の主人公の1人、織斑秋邏。彼はこの地球に舞い降りてきた凶悪地球外生命体「エボルト」と遭遇し、今ではそのエボルトを体に宿して凶戦士...仮面ライダーエボルに変身できるようになった人物である。

 

 

 

???「.....」

 

 

 

そしてその秋邏と対峙し、VIP用のリクライニングチェアーに座っている壮年の男。この者の名は...轡木十蔵 (くつわぎじゅうぞう) 、このIS学園の学園長を務めている。男で女性でしか使えないISの育成機関の責任者なのは可笑しいと思うが、しかし彼は列記としたこのIS学園の最高責任者である。

 

 

 

 

そんな2人の沈黙が、学園長が口を開いた事で破られたのだった。

 

 

 

???→轡木「お久しぶりですね、秋邏君」

 

 

秋邏「...お久しぶりです、轡木学園長」

 

 

轡木「相変わらずですね、君は。っと言いたいのですが....」

 

 

 

轡木は秋邏の白髪と赤い瞳を見た。

 

 

 

轡木「変わった....ようですね?」

 

 

秋邏「...まぁ、一度きりの人生なので」

 

 

 

そんな秋邏の脳内に、エボルトが語りかける。

 

 

 

エボルト『まぁ、確かに地球外生命体と同化するなんて、一度きりしかないもんなぁ?』

 

 

秋邏『喧しい』

 

 

 

エボルトにツッコみを入れる際、顔を険しくしてしまう。

 

 

 

轡木「どうかしましたか?」

 

 

秋邏「...いえ、なんでもありません」

 

 

轡木「そうですか...それにしても」

 

 

秋邏「...何か」

 

 

轡木「相変わらず表情が険しいですねぇ秋邏君。もう少し気を緩めても大丈夫ですよ?」

 

 

秋邏「...必要ありません。そんなことより、自分の学園での待遇は...?」

 

 

 

轡木の言葉を踏みにじるかの如く、秋邏は仕事の話しに入ろうとする。これに千冬が慌て声を荒げるのだった。

 

 

 

千冬「に!兄さん!!学園長に対して...」

 

 

轡木「いいですよ、織斑先生。そうですね、では秋邏君...今後君はIS学園の実技担当官を務めて頂きますが、宜しいですね?」

 

 

秋邏「...構いません。で?自分はクラスを持たずで良いのでしょうか?」

 

 

轡木「いえ、実技担当官と兼用していただきます。貴方は今年の新入生の面倒を...クラスは“一年一組”。副担任には三名、まず1人は千冬君を。もう一人は今、一組に先に行っており、今頃HRを始めていると思われます。そしてもう一人は.....おや?来たようですね?どうぞ!お入りなさい」

 

 

秋邏「?」

 

 

 

学園長室の扉の外からノックが鳴らされ、轡木は了承して入るよう促す。それに対して来訪者は礼をもってから入ってくる。

 

 

 

 

???「失礼します」

 

 

 

扉が開かれ、入って来たのはオレンジ髪で、少し短い丈のスカート、上二つのボタンが開いたYシャツ、そこからでも垣間見える千冬に負けず劣らずの素晴らしいボディ、今すぐにでも男たちが性的に襲いたいぐらいの体を有している女性である。

 

 

 

 

秋邏「.....」

 

 

 

千冬「はぁ~、お前なぁ、少しラフ過ぎやしないか?」

 

 

千冬はそんな女性のファッションに対して異を唱える。が、女性は何処吹く風と言わんばかりにシレッとし、むしろ堂々としている。

 

 

???「ん?そうかぁ?俺はこのファッション気にいってるんだけどぉ?」

 

 

千冬「だからと言って、お前は教師なんだぞ。それに学園長の前で....」

 

 

???「はいはい、お小言は後で聞いてやるよぉ~....それより」

 

 

 

オレンジ髪の女性は、千冬との会話を一方的に終わらして秋邏の方へ向く。秋邏も彼女の瞳から決して眼を離さないで居る。そんな秋邏に向かって、オレンジ髪の女性は凛とした歩きで彼に近づく、そして....。

 

 

 

???「フンっ!」

 

 

 

千冬「ちょ!!オータムっ!?何を!!」

 

 

 

女性は秋邏の顔面目掛け、思いっきりの良いパンチを放つ。が、秋邏は淡々とこれを片手で鷲掴んで防いだ。しかし女性はそのまま鋭い眼つきで睨む。そんな彼女に秋邏はこう言った。

 

 

 

 

秋邏「...久し振りだな...オータム。元気そうで何よりだ」

 

 

 

オレンジ髪の女性→オータム「“元気そうでなにより”だぁ?...ふざけんな!!このバカ!!卒業と同時にいきなり行方を暗ましやがってっ!!俺や千冬、それに他の奴らだってどんだけ心配してたかテメェは知ってるかっ!!」

 

 

 

秋邏「...ああ、知っている。だが此処に戻ってきた」

 

 

 

オータム「そうやってお前は!なにシレッとしてやがんだッ!!いいかぁ!!お前といい春我といい、勝手に決めて突き進んでこっちが追いかけようとしてんのに、突然居なくなられると俺たちは嫌なんだよ!!」

 

 

 

いつの間にか、オータムの瞳に涙が溢れていた。その様子に秋邏は黙り、千冬は彼女の心中を察した。

 

 

 

千冬「オータム...」

 

 

秋邏「....」

 

 

オータム「俺はお前が好きだ。例えお前に女が居ても、それでも好きなんだ!!お前以上に好きになれる男なんて、この世に居やしないっ!!」

 

 

千冬「はぁ!!おい!!オータム!!なにを!?」

 

 

轡木「ほほう」

 

 

 

秋邏に対しての突然の愛の告白。これに千冬は動揺し、轡木は面白く笑みを見せて「いやぁ~、若さとは良いものですなぁ~」っと感慨に耽っている。

 

 

 

秋邏「...オータム」

 

 

オータム「.....何だよ」

 

 

未だ涙流すオータムに秋邏は口を開いた。

 

 

秋邏「...俺がこの学園に来たのは、俺個人の目的があるからだ。その事に関してお前や千冬を巻き込む事つもりはない。だから....」

 

 

オータム「だから...余り仕事以外で関わるなってか?」

 

 

秋邏「...いやそうじゃない。プライベートで何かしらの用が俺に在るなら相手はしてやる。だが俺の目的には干渉するな...いいな?」

 

 

オータム「....その目的ってなんだよ?」

 

 

秋邏「...それは言えん「なんで?!」言っただろ?干渉するなと...」

 

 

オータム「秋邏....」

 

 

秋邏「.....」

 

 

千冬「兄さん....」

 

 

 

千冬は秋邏を見ながら、数か月前の事を想いだす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数か月前.....ディザスターの襲撃により孤児院と学校の兼用に使われていた教会は全焼して、最早見る影すらない。だがそれでも生き残った子供たちのこれからを考えねばならなかった。そう、シスター...愛紗さんが居なくなり、もう帰る家や待ってくれる親同然の人が居ない子供たちが、どうなるかが私は気がかりであった。だがそんな思いに駆られている中、兄さんは違った。

 

 

 

 

 

 

千冬「兄さん....それは本当なのか?」

 

 

秋邏「...ああ、あの子たちは皆同じ施設に預かってくれる施設が見つかった。相手にも連絡し面談して、その施設になら預けられると決断した」

 

 

千冬「そうか....よかった....あの子たちはそれを知っているのか?」

 

 

秋邏「...ああ、だが...」

 

 

千冬「?」

 

 

 

何か複雑な表情を見せる兄さんに、私は不安げに聞いた。

 

 

 

千冬「まさか....あの子たちは嫌がっているのか...?」

 

 

秋邏「...ああ。この俺に引き取って欲しいそうだ。だがそれは出来ないと伝えた」

 

 

千冬「そんな....どうして...?」

 

 

秋邏「...俺とてアイツらのこと引き取ってやりたい。だができない」

 

 

千冬「何故なんだ?!どうして!?」

 

 

秋邏「...ディザスターは死に間際に言っていた、“黒幕が在る場所で実験を行う”っと...」

 

 

千冬「黒幕?!そんな奴が居るのか!?それに“在る場所”って、何処なんだ?!」

 

 

 

あんな冷酷な奴がタダの刺客なんて...そんな。しかし兄さんは冷静に私に話してくれた。

 

 

 

秋邏「...俺の推測だが、恐らくIS学園だ」

 

 

千冬「え?!理由は?」

 

 

秋邏「...IS学園であれば何かしらの事が出来ると思う。それにもしIS学園が無くなれば、世界規模での混乱はまず間逃れない」

 

 

千冬「バカな....」

 

 

 

確かにIS学園が無くなれば、世界的に混乱が生じる。あのディザスターを送り込んだ者がそれを狙っているのなら....。

 

 

 

千冬「兄さん!なら私も共に「要らん、邪魔になるだけだ」兄さん?!事は重大な規模になる可能性が在るんだぞ!?個人の力で何とか出来るレベルではないっ!!」

 

 

 

声を荒げる私に、兄さんは冷徹に口にした。

 

 

 

秋邏「...ISがもし通用出来なかったら...お前どうする?」

 

 

千冬「.....え?」

 

 

秋邏「...いいか?ディザスターの装備は、これまでのISの概念とはまるでもって違い過ぎていたんだぞ?その所為でIS自身役に立たない可能性だって生まれる」

 

 

千冬「そ、それでも!!絶対防御が「ああ、確かにな。だがアレは緊急時の救命処置であって、戦闘時無敵を発揮するものでは無い」....」

 

 

秋邏「...それに奴が持っていたあの妙なボトル...アレ1個でとんでもないパワーが在った。アレ一発で絶対防御は意味をなくす。つまりISは、ディザスターや奴に類する者たちにとって.....ただのガラクタの玩具でしかない」

 

 

 

兄さんの容赦ない言葉に、私はこれ以上何も言い返せなかった。生身であそこまで歯が立たなかったんだ、きっとISも....ん?待て。

 

 

 

千冬「兄さん」

 

 

秋邏「...何だ」

 

 

千冬「兄さんはどうやって、あの凶悪なディザスターを倒したんだ?確かあの時、“奴を倒せる方法がある”って言っていたが....?」

 

 

 

そう。あの時兄さんは確かにそう言った。そして現に兄さんは奴を...殺した。私がそう言うと、兄さんは(おもむろ)に懐から何かを取り出す。それは赤と青、黄色を基調としたベルトのみたいな物であった。

 

 

 

千冬「兄さん...それは?」

 

 

秋邏「...これは“エボルドライバー”」

 

 

千冬「エボル...ドライバー」

 

 

秋邏「...これを身に着けて変身すると、ディザスターと互角の力を持った戦士になれる。こいつ(あとエボルト)のお陰で奴を殺す事が出来た」

 

 

千冬「それは...私にも使えるか?」

 

 

秋邏「...いや無理だ。「どうして?」こいつを使うには条件がいる」

 

 

千冬「条件?」

 

 

秋邏「...ああ、だからこいつは俺でしか使えない。だから無理だ」

 

 

千冬「.....」

 

 

 

私は兄さんの持つエボルドライバーを見て、言葉では嗚呼は言ったが何か不安を感じる。あのドライバーが兄さんに危害を及ぶすんじゃないかと....。

 

 

 

 

 

 

それに兄さん自身、未だ憎しみに囚われているんじゃないかと.....。

 

 

 

 

 

千冬side end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬「......」

 

 

 

千冬は秋邏との会話を思い出して不安になっていた。そんな彼女に轡木が話しかける。

 

 

 

轡木「織斑先生、織斑先生!」

 

 

千冬「え...アッハイ!」

 

 

轡木「大丈夫ですか?」

 

 

 

顔を上げた千冬に、轡木は心配して声をかけた。

 

 

 

千冬「は、はい!大丈夫です」

 

 

轡木「ならばいいですが....では秋邏君、いや秋邏先生、貴方はこれから1年1組に向かい、最初のHRを始めてください。オータム先生、織斑千冬先生、それと此処には居ない山田先生の三人で、副担任として秋邏先生を補佐、サポートしてください」

 

 

オータム「はい!」

 

 

千冬「分かりました!」

 

 

2人の返事に轡木は満足げに笑みを溢し、秋邏に目線を向ける。

 

 

轡木「ではよろしくお願いいたしますよ?織斑秋邏先生」

 

 

秋邏「...了解しました」

 

 

 

 

そうして秋邏は、オータムと千冬を伴って自分たちが担当するクラスへと向かった。そして残された轡木は1人口を開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

轡木「......あの眼つき......居なくなった彼の父親、“春秋(はるあき)博士”によく似てきましたねぇ....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ここは1年1組...此処に今、完全にアウェーな状況に立たされている者が居る。

 

 

 

 

一夏「う~っ!」

 

 

 

女子「「「「「「「「ジ~」」」」」」」

 

 

 

 

周囲に居る女子生徒から過剰に見られているのは、織斑一夏。彼は織斑千冬の実の弟であり、秋邏と春我の次にISを動かした男である。

 

 

そんな彼を見て溜息を吐く女子が2人。

 

 

 

「「はぁ~」」

 

 

 

1人は千冬似の髪型でしており、もう一人はポニーテールをしている。二人共、大人の女性にも負けずな体に、そして艶美さを持っている。

 

 

 

 

千冬似の女子「箒、アイツがまさか同じクラスになるなんて想っていたか?」

 

 

ポニーテールの女子「いいや円夏。それとお前、字が違うぞ、訂正しろ」

 

 

千冬似の女子→円夏「何故だ?お前はアイツの事を好きだったのではなかったのか?」

 

 

ポニーテールの女子→箒「ふざけるなマドカ。誰が、あんな万年残念思考の鈍感バカなんぞを好きになるか!それだったら私はモップに恋するわ!」

 

 

円夏「ほう?箒だけに?」

 

箒「喧しい!それと上手くないぞ!」

 

 

 

この漫才をしている2人、ポニーテールの女子は...篠ノ之 箒。実家は剣術道場でもある篠ノ之神社という場所にある。その所為か幼い頃から剣道を嗜み、その実力はかーなーりなモノである。しかし高校生である筈なのに年齢不相応な胸と体がコンプレックスを抱く。そして彼女は、ISの生みの親である篠ノ之 束の実の妹である。

 

 

 

もう一人、千冬似の少女、箒と同じような体と胸を有しているこの彼女は、織斑円夏(おりむらまどか)。嘗てIS学園において最凶を誇っていた2人の男、春我(しゅんが)秋邏(あきら)の実の妹である。しかし彼らがIS学園卒業と共に、円夏を千冬に託して居なくなった為、現在は千冬と一夏と暮らしていた。

 

その為か、千冬の事を尊敬している証で彼女と同じ髪型をしている。だがそれを周囲の人間は、円夏と千冬を本当の姉妹では?と思い違いをする事が幾度もあったそうだ。

 

 

 

そんな彼女らが互いに言い合っている中、1組の担任が来るまで間、千冬、オータムと同じく副担任を務める山田真耶が教壇に立った。

 

 

 

真耶「全員揃ってますねぇ。じゃあSHRを始めましょうー」

 

 

教壇に立つ真耶は微笑んで挨拶を行う。

 

 

真耶「今日からこの一年一組の副担任を務める山田真耶です。これから三年間楽しい学園生活にしましょうねー」

 

 

 

「「「「「「「........」」」」」」」

 

 

 

しかし悲しきかな、彼女の自己紹介は誰も聞いておらず、女子生徒たちは皆一夏をじーっと見ている。その為、だぁれも彼女の説明を聞いておらんのだ。しかし、その程度でめげる彼女ではない。

 

 

 

真耶「えっと...じゃ!じゃあ!出席番号順で....」

 

 

 

 

 

その間皆の視線を受けている一夏は、六年ぶりに再会した幼馴染の箒と、そして共に暮らしてきた従兄妹である円夏に助けを求める視線を送る、が、彼の切なる思いは真耶の声に引き裂かれた。

 

 

 

 

真耶「織斑君...織斑一夏君!」

 

 

一夏「は!はい!」

 

 

真耶「大声出してごめんなさい。でも自己紹介で、「あ」から始まって今「お」なんだよね。自己紹介してくれるかなぁ?だめかなぁ?」

 

 

一夏「あ、いやぁ、そんなに謝らなくても....」

 

 

彼は立ち上がって、深呼吸をし、己の名を...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏「え、ええっと...織斑一夏です、よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

シー――ンっと時間が流れる。だがこの自己紹介に教室内の女子は不満そうである。それ故か、女子たちの鋭い視線が一夏に突き刺さる。

 

 

 

 

 

 

一夏「(不味い!!これだけだと暗い奴のレッテルを貼られてしまうっ!!)」

 

 

 

これには流石に危険と判断したのか、一夏は再び口を開く......そして。

 

 

 

 

一夏「以上です!!」

 

 

 

決まったと言うような顔を見せるが、周りや真耶は思わずコケる。そして彼の力説めいた言葉に、箒と円夏も同じようにコケたのだった。この皆の反応に一夏は「えっ!?」っと言うような顔で見渡すのだった。

 

 

 

一夏「え?!だめでした?!...がふっ!!」

 

 

 

「「「「「「「「っ!?」」」」」」」

 

 

 

 

千冬「全く、お前は満足に自己紹介の一つも出来ないのか」

 

 

 

突然現れ、素早く一夏の頭部に拳骨を食らわした千冬。そんな彼女の姿に、背後に居たオータムは苦笑いを見せ、真耶は慌てながらに状況を見守るしかなかった。そんな中、箒と円夏が口を開いた。

 

 

 

箒「千冬さんが私たちの担任ということか....」

 

 

円夏「多分。それに副担任にもう一人、オータムまで来てる」

 

 

 

 

 

 

彼女らの会話に、割って入るが如くで一夏が千冬に語る。

 

 

 

 

 

一夏「いやぁでも、千冬姉...ぐふっ!!」

 

 

 

千冬「織斑先生と呼べ馬鹿者.....諸君、私はこのクラスの担当する1人である織斑千冬だ。これから一年、貴様等を鍛えるのが私たちの役目だ。返事はハイかイエスで答えろ、それ以外は認めん」

 

 

 

 

彼女が口を閉じると、女子生徒たち(箒と円夏を除く)が口を開く。

 

 

 

 

 

 

「き.....」

 

 

 

 

オータム「おっと!」

 

 

真耶「っ!」

 

 

箒「耳塞ごう」

 

 

円夏「ああ」

 

 

 

「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!」

 

 

 

一夏「ぐっ!!耳がぁ!!」

 

 

 

「千冬様よ!本物の千冬様よぉ!!」「私!お姉さまに会うために北九州から来ました!!」「私!お姉さまに会えただけでも感無量です!!」「お姉さまぁ!!こっちを見てぇ!!」

 

 

 

 

千冬はこの状態に呆れて言う。

 

 

 

千冬「全く、例年においていつもだが、どうしてこう私のクラスにバカが集中しているんだぁ?」

 

 

 

「お姉さまぁ!もっと叱って、罵ってぇ!!」「それでその後、優しく可愛がってぇ!!」「お姉さま、抱いてぇ!!私を下僕にしてぇ!!」

 

 

 

 

キャーキャーと騒ぐ中、千冬は....。

 

 

 

 

千冬「貴様等に言っておく、私はこのクラスの担任では無い。此処に居るオータム先生と山田先生と同じく“副担任”だ!」

 

 

 

「「「「「「「「えっ?!」」」」」」」

 

 

 

これには流石に皆静かになり、一夏や箒、円夏も驚く。

 

 

 

 

一夏「え?」

 

 

箒「千冬さん...」

 

 

円夏「じゃない...じゃあ誰?」

 

 

 

 

 

 

三人の問いに答える様に、千冬が喋り続ける。

 

 

 

 

 

千冬「その方は、私でも到底敵わない程の人だ。決して無礼の無い様に!!」

 

 

一夏「え?!」

 

 

箒「千冬さんが敵わないって....」

 

 

 

 

 

 

一夏と箒、並びにクラス内の女子たちも耳を疑った。あの世界最強とも謳われる織斑千冬ですら勝てないなど有り得ないと.....だが、円夏だけは違った。

 

 

 

 

 

 

 

 

円夏「ま....まさ....か」

 

 

箒「ま、円夏...?」

 

 

 

彼女の様子が変わったのに気づいた箒は、円夏の異常な動揺にまだ分からずで居るようだ。そんな中、千冬は廊下に向けて大きく声を上げる。

 

 

 

 

 

 

千冬「それではどうぞ!!お入りください!!」

 

 

 

 

 

 

 

彼女の言葉と同時に扉が開かれ、それを見た一夏と箒、円夏は......。

 

 

 

 

 

 

一夏「え...?」

 

 

 

箒「まさか....そんな....」

 

 

 

円夏「あ...ああ....グスッ...に...さ....」

 

 

 

 

一夏は驚愕し、箒と円夏は涙を露わにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビシッと完璧に決まったスーツ姿の男、髪は白髪、瞳は血の様に赤い。そして彼はそのまま教壇に立つと、突然いきなり黒板に、在る名前を書きだした....それは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋邏「....今日から、この一年一組の担任、並びに実技担当官を務める織斑秋邏だ。これから一年、貴様等を厳しく指導する。が、これに耐え切れないと自分で思える者は今すぐにでも名乗り出て、この教室、いや....この学園から....失せろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

彼から放たれた身も凍りつく程の恐怖にも似た感覚を味あわせる眼が、生徒たちに突き刺さる。そんな凍りつく雰囲気の中、千冬は秋邏を見て、彼との会話を思いだす。

 

 

 

 

 

千冬「.....」

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

千冬「兄さん....」

 

 

 

秋邏「...何だ」

 

 

 

千冬「兄さんは今、何を求めているんだ」

 

 

 

秋邏「......」

 

 

 

 

千冬の願うような瞳に秋邏は答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋邏「......I need more power」

 

 

 

千冬「え...?」

 

 

 

 

【イメージBGM:仮面ライダーアマゾンズセカンドシーズン主題歌:DIE SET DOWN】

 

 

 

 

 

 

 

それを語る秋邏の渇望するような眼に、千冬はこれ以上何も言えなかった....。

 

 

 

千冬「兄さん....」

 

 

 

 

続く....。

 

 

 




今回はここまでです。酷過ぎる作品ではありますが、こんな作品をお気に入りに入れて下さった皆々様には、誠に感謝を申します。

本当にありがとうございます。リクエスト・感想がありましたらどうぞ。



それではまた。




次回....再会。
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