ザクが征く!!鉄血のオルフェンズ   作:イブ_ib

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赤い大地 漆黒の宙

アーレス

 

そこではガエリオとマクギリスが、火星支部のデータを調べていた。

 

もっとも真面目に仕事をしているのはマクギリスで、ガエリオはただ紅茶を飲んでいただけだが。

 

◆◇◆◇◆

「お前のペースで働いてたら体が持たないだろうな。部下達も死にそうな顔をしていたぞ」

 

「そうか」

 

「無能なのは以ての外だが、優秀過ぎても問題というやつだな」

 

「今後は気を付けよう」

 

「それでどうだ?コーラルが寄越してきた書類は?」

 

「これといった問題点はないな。まぁ、下手に小細工されているよりはよっぽど良いが。・・・そうだ、1つ疑問に思った点がある」

 

「どれだ?」

 

マクギリスはタブレットに指を滑らせ、ある資料を見せる。

 

「これだ。一個中隊が出動しているが、

未だ帰投したという報告がない。」

 

「ほう、一個中隊がか」

 

「資料にはデモ鎮圧とあるが、それにしても帰投が遅すぎる」

 

「確かに」

 

「コーラルが何か隠しているのかも知れない、聴いてみる価値はありそうだ」

 

タイミングよくコーラルがやって来た。

 

「お、噂をすればなんとやらだな」

 

 

「コーラル本部長、このデモ鎮圧に出動した一個中隊がまだ帰投していないようですがどうされたんですか」

 

「その件だが、その中隊はクーデリア保護の為にCGSという民兵組織に向かわせていた」

 

「クーデリアというと、クリュセの代表首相の?」

 

「確か、その娘さんは独立運動にお熱だったよな」

 

「我々の情報筋から火星ハーフメタルの貿易自由化の為、地球に出発するとの情報を得た。」

 

「その為捕獲する為に向かったと。

しかしデモ鎮圧などと偽って向かったのは頂けないな」

 

「事態は急を要すると判断し、デモ鎮圧という名目で出動させた次第だ。申し訳ない」

 

「ほう」

 

「万が一にもクーデリアの計画が成功してしまえば、火星におけるバランスが崩れ治安が悪化してしまう恐れがあると考えたのだ」

 

「しかし、部隊が帰投してないのとは関係が無いのでは?」

 

「その事だが…、そのクーデリアのいた民兵組織に2機のモビルスーツが確認されたそうだ」

 

「なんだと…」

 

「モビルスーツ?!」

 

「あぁ、しかも僅かな生き残りが持ち帰って来た映像から、そのうちの一体はガンダムタイプだったらしい」

 

「!……ガンダム……」

 

「なんで厄祭戦の機体が・・?」

 

厄祭戦。それは300年前に勃発した戦争であり、暴走したMAとの戦いであった。そのMAに対抗する為72機のMSが作られた。戦後、72機の殆どは撃墜や解体処分によって失われたが、一部資料によると26機ほどが何らかの形で残存しているとされた。

 

「しかも、もう一機は今までのデータベースに無い機体だった。」

 

「火星でMSを生産できる組織など確認出来ていない筈では?」

 

「どうだろうな、テイワズが新たなMSを作ったのかも知れないし、宇宙に漂ってるMSを改造したのかもしれない」

 

そんな時、コーラルの携帯端末からコール音が鳴った。

 

「少し失礼する……うむ、分かった。引き続き監視を続ける様に」

 

「どうされました?」

 

「シャトル発射場でCGSの制服を着た人物を確認した、調べた所同組織所属の宇宙航行艦を操縦する為の人員らしい、それと先ほど言った情報筋によると明日、クーデリアを乗せて飛び立つと。」

 

「成る程、それで?コーラル司令は如何なさるので?」

 

「発射されたシャトルが合流される時にでも理由を付け取り押さえようと思っている、監査官殿はどうされるか?」

 

「司令は現場に行かれないのですか?」

 

「わざわざ司令官みずから赴く程の事でもあるまい」

 

「そうか、ならマクギリス、せっかくだから火星支部の働きぶりを見に行こうじゃないか」

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

そんなこんなで我々鉄華団はシャトル発射場に来ています。

 

といっても生まれて今までコロニー育ちだった自分は発射台を使って空を飛ぶ経験など無きに等しく、あってもオデッサから撤退する時の地獄の様な経験しかないため正直言って乗りたく無い。

 

やっと宇宙に逃れることが出来ると思った矢先のボールの編隊に襲われた時の絶望感。わかる?

 

◆◇

 

シャトルの発射時間が間近に迫って来ている、みなシートベルトを閉めて発射の衝撃に備える。

 

 

発射開始と共に座席に強く押しつけられる感覚を味わうものそれも数秒で終わり、あっという間に火星の軌道に乗る。

 

眼下には緑の生い茂った火星が広がり、これからの旅の始まりも相まって感慨深い気持ちになるマサキなのであった。

 

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