艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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EP115 砲火の中で

瑞鶴が深海化翔鶴を倒したのとほぼ同時刻。ネェル・ミネルバの防衛戦闘もいよいよ限界を迎えようとしていた。何時間にも及ぶ戦線の維持に、各ファイターたちにも疲れが現れ始め、遂には撃墜される者が現れた。

「わああぁぁー!!」

トールギスが放ってきたドーバーガンのビームが胴体中央に命中し貫通、卯月の卯月号改は爆発した。

「卯月!くそっ!」

そのトールギスに200㎜ロングレンジビームライフルを直撃させ撃墜した長月のガンダムグシオンセフティアリベイクミディールフルシティだったが、その直後に背後からGN-XがGNビームライフルを放ち、バックパック左側のサブアームを内蔵しておくバインダーを破壊した。

「ぐわっ!」

「長月!これ以上はやらせない!」

「C隊下がれ!天龍、C隊の後退援護に行ってくれ!」

「わかったぜ長門!お前ら、少しだけ耐えろよ!」

ジークイフリートを走らせ、A隊から離脱する天龍。しかしその間にも前線は押されていく。

「くっ!まさか、ここまで押し込まれるとは!」

「しま―――ぐわあぁぁ!」

ガンダムエクシアの接近を許してしまったル級のレジェンディウスガンダムはGNソードによって頭から一刀両断されてしまい、撃墜された。

「ル級!」

「ル級をよくもー!わっ!」

「ヲ級!」

レジェンディウスガンダムを撃墜したガンダムエクシアを撃墜したヲ級のオギュルディアアストレイ・天星だったが、そこへνガンダムのフィンファンネルのビームが直撃、左腕を喪失してしまった。すかさずリ級のストライクディスティニーがカバーに入り、フィンファンネルを追い払った。

「大丈夫かヲ級!」

「ま、まだ戦えるヲ!」

「きゃあああー!!」

その少し離れた宙域で、今度は熊野のグフユナイティッドがシナンジュのビームライフルの直撃を受け撃墜されてしまった。

「熊野さんがやられたぁ!」

「長門!このままじゃヤバいぞ!」

木曾が荒げた声で長門に言い放った。長門もその事は理解していた。実際、長門自身も、ケンプファージライヤもかなり消耗している。ましてや、既に3機の味方機が撃墜され防衛線も簡単に突破され始めている。

「クッ!戦線維持部隊全機に告げる!これより後退し、防衛線を下げる!B隊とC隊、D隊は密集隊形で先に退却!E隊はその護衛に当たれ!天龍はこちらと合流し、A隊で殿を務めるぞ!皆、急げ!」

「聞こえたなお前ら!早く行け!」

「わ、わかりました!菊月、長月をお願いします!私は、2人の後方で援護します!」

「わかった!頼むぞ三日月!」

三日月たちC隊は退却を開始し、天龍は長門たちとの合流へ向かった。退却するC隊に雷のガンダムハルートアーチャーが直掩に着いた。

「急ぐわよ3人とも!」

「直掩は頼むぞ雷!」

「任せなさい!」

そして、B隊には暁のハイペリオンガンダム・アカツキマスターがD隊には響のスノーヴェールフェニックスがそれぞれ直掩に着き、阿武隈のハイマットスタービルドストライクが密集形態となった3隊の進行方向でハイマットスターモードを使用し防衛に当たった。

「長門!龍田!待たせたな!」

長門と合流した天龍。

「じゃあ、行きましょうか~」

「オレも加えてもらうぞ。援護は1機でも多い方がいいだろ?」

そこに木曾のガンダムアスタロト・Xバーストも合流した。長門は言った。

「よしっ!私たちの背後に、1機たりとも通すなぁッ!!」

 

 

おうッ!!

 

 

ケンプファージライヤ、ジークイフリート、ガンダムデスサイズHラストワルツ、ガンダムアスタロト・Xバーストの4機は敵機をそれぞれ迎え撃ちながら、退却を始めた。

 

そしてそれはネェル・ミネルバの防空戦闘でも起きていた。ネェル・ミネルバに即座に着艦し補給を受け機体の損耗は少なくとも、ファイターたちの体力は有限。いずれ限界が現れるのは当然だった。そして、体力が限界を迎えることはすなわち撃墜の危険と直結してくる。

「はぁ…はぁ…もうダメぇ―――」

体力が限界を迎え、ガックリと項垂れる文月。その瞬間、文月・スーパースペシャルマンロディに対艦ミサイル3発が直撃し爆発、文月・スーパースペシャルマンロディは消滅してしまった。

「文月さん!」

「にゃー!文月ちゃんをよくもー!」

「っ!睦月あぶねぇ!」

「え――ぎにゃあぁぁー!!」

文月の仇を取ろうと飛び出した睦月の睦月号・改は複数の敵機からの集中砲火を浴びた。防衛戦闘において、不用意な突出は撃墜を招いてしまう。しかし、怒りに駆られた睦月は陣形から突出してしまい集中砲火を浴びた。睦月号・改の全身が次々破壊されていき、その僅か数秒で睦月号・改はバラバラになって大破。戦闘継続不可能となった。

「くそ!睦月もやられちまった!」

「(あの位置じゃ助けに行けない!)涼風さん、後退しましょう!」

「が、がってんだ!」

大和のドレットノートスターゲイザーと、涼風のジェッズネロ・ブリッツはその場から後退した。

そして、ネェル・ミネルバの直掩に当たっていた涼月のガンダムサバーニャ・ハイスナイプもカオスガンダムからのカリドゥス複相ビーム砲の直撃を左肩に受け、左腕全てを失ってしまった。

「きゃあ!ひ、左腕がっ…」

「大丈夫か涼月―――ぐわっ!」

「照月姉さん!」

直後に防空棲姫のガンダムボークルスも右膝にビームの直撃を受けた。バランスを崩しつつも、ビームライフルの引き金を引き続ける防空棲姫。

「はぁ…はぁ…対空戦闘で、私が音を上げるわけにはいかないんだ!」

「防空棲姫さん下がって!私がカバーに入ります!」

すかさず大鳳のHi-νトールギスがカバーに入り、なんとか態勢を整えたガンダムボークルス。

「す、すまない。助かった」

「涼月さんは1度着艦して修理を!その損傷では危険だわ!」

「わ、わかりました大鳳さん。少しの間、お願いします!」

「着艦の援護は川内さんにお願いします!防空棲姫さんはこのまま対空戦闘を!」

「任せて!」「わかった!」

その瞬間、ネェル・ミネルバの左舷中央にバスターガンダムの超高インパルス狙撃ライフルが直撃し、巨大な爆発を起こした。

「左舷中央に直撃!左舷中央ミサイル発射管、使用不能!」

「左30度方向からミサイル接近!数10!」

「迎撃しつつ回避!山城、第2、第3主砲を対空戦闘にまわして!」

「了解姉さま!第1主砲は艦正面のナスカ級に照準合わせ!てぇー!」

ネェル・ミネルバの主砲が火を噴き、照準違わずナスカ級を撃沈した。しかし爆沈の瞬間、ナスカ級は艦底部の120㎝単装高エネルギー収束火線砲を撃ち返してきた。そのビームはネェル・ミネルバの右舷副砲を直撃し、砲身内に装填されていた三式弾とその火薬を巻き込んで爆発。副砲本体は完全に爆発四散し、その後方にあった40㎜CIWSも破片によって損傷、2基使用不能となってしまった。

「右舷副砲に直撃!カタパルトは損傷軽微、発艦への支障は少ないと思われます!」

「明石さんと夕張さんはダメージコントロールを急いで!」

「わかりました!」

「っ!右舷後方から大型ミサイル接近!直撃コース!」

「回避ッ!!」

「ダメだ…間に合わないッ!」

回避の間に合わなかったネェル・ミネルバは、右舷艦底部に大型ミサイルの直撃を受けた。そしてそこは、あろうことかネェル・ミネルバの右舷側メインエンジンの位置だった。エンジンから黒煙を上げ、失速していくネェル・ミネルバ。

「っ!ネェル・ミネルバが!」

「急ぐぞ伊勢!あのままではネェル・ミネルバが―――あれはっ!」

伊勢のガンダム試作改3号機ステイメンMK-Ⅱと、日向のガンダム試作改2号機キリサリスがネェル・ミネルバへ向かおうとした時だった。ネェル・ミネルバの上空から急接近している飛行形態に変形したムラサメ5機を、日向が見つけた。そのムラサメの翼には劇中で使用した様なミサイルではなく、艦上爆撃機が搭載する爆弾が取り付けられていた。そしてその機影はネェル・ミネルバのレーダーを監視している赤城の目にもハッキリと映っていた。

(っ!!この位置は!)

赤城は叫んだ

 

 

 

 

敵機直上ッ!急降下あぁぁー!!!!

 

 

 

 

!?

 

 

 

 

ネェル・ミネルバの操縦者全員が同時に真上を見上げた。その瞬間、ムラサメ全機が翼に取り付けられた爆弾を一斉に投下、急上昇を開始した。自動照準となっていたCIWSが上空へ向け一斉に砲火を上げたが、時既に遅かった。

 

放たれた爆弾は、ネェル・ミネルバの第1、第2主砲、左舷副砲、主翼左側、艦橋の根元を直撃し、大爆発を起こした。

 

うわあぁぁぁー!!!

 

ネェル・ミネルバの船体が激しく揺れ、ネェル・ミネルバは戦闘力の殆どを喪失してしまった。

 

続く

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