艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 作:黒瀬夜明 リベイク
最終回さながらの再会を果たした3人。しかし前回が最終回である訳はないし、電があの爆発で死んだわけでもないので、普通にお話は続きます。
「1週間丸々部室に来ないから本当に心配したんだよ?」
「ごめんなさいなのです。でも電、イナヅマガンダムのバージョンアップを思いついたのです…だから…」
「え!バージョンアップ!?」
「なるほど。それなら確かに1人部屋に籠って作っちゃうよね」
電の返答に納得する時雨。以前から電がイナヅマガンダムのパワーアップについて悩んでいたのは彼女も知っていたし、そして何より現部長としてガンプラバトルの全国大会地区予選までの戦力強化にも悩んでいた時期だったため、この前のunknownとの戦闘も機体が損傷しただけではなかった事に思えてきていた。そんな時雨の心境を知ってか知らずか夕立は電の新しいイナヅマガンダムに興味津々だった。
「電ちゃん電ちゃん!早くバージョンアップしたイナヅマガンダムを夕立に見せてほしいっぽい!」
「夕立、そう急かさなくてもイナヅマガンダム逃げないよ。でも僕も、イナヅマガンダムのバージョンアップは気になるかな」
「丁度いいからみんなの強化した機体を見せ合うっぽい!」
「なのです!名案だと思うのです!」
3人の意見が一致し、unknown戦での損傷から復活しバージョンアップを果たしたそれぞれの機体を見せ合うことになった。すると、時雨がある提案をした。
「どうせなら、実際に動かしながらお披露目にしないかい?じっくり見るよりも、連携の事とかも考えやすいと思うんだ」
「おー!ナイスアイデアっぽい時雨!」
「電も賛成なのです!」
「それじゃあ早速始めよう!」
システムを立ち上げる時雨。それに合わせて3人も準備を始める
「Gun-pla Battle stand up! Model damage level set to C.」
「please set year GP base.Beginning Plavsky particle dispersal. Field 01 Space!」
「Please set year Gun-pla」
音声に従って3人はそれぞれのガンプラを発進台にセットする。システムがそれぞれのガンプラを読み取り、3機のガンプラのメインカメラが光りを放つ。3人が操縦桿を掴み、システム音声が告げる。
「Battle start!」
3機のガンプラが発進体制に入り、発進台がカタパルトに覆われる。
「夕立。ユニコーンガンダムナイトメア、出撃よ!」
「時雨。ガンダムレインバレット、行くよ!」
「電。イナヅマガンダム、出撃です!」
3人の掛け声に応じたシステムが3機のガンプラをフィールドへと発進させた。カタパルトを飛び出すと誇大な宇宙空間が待っていた。奥には巨大な蒼い星、地球が煌めいていた。漆黒に包まれた広大な宇宙空間に3機のガンプラの現れる。ユニコーンガンダムナイトメア、ガンダムレインバレット、イナヅマガンダムだ。
「それじゃあまずは、僕がお披露目するね」
横一列に並んだ3機の中から時雨のガンダムレインバレットが飛び出す。しばらくして180度のターンをする。
「まず、胴体回り以外にアサルトシュラウドを取り付けて装甲を強化、肩には新しくセンサーも追加したんだ」
デュエルガンダムは原作中に中破した際にアサルトシュラウドと呼ばれる増加装甲を装着していた。勿論それはプラモデルでも実装されており、時雨は今まで両肩とバックパックにしか装備していなかった物を胴体回りを除いた全身に装備し、両肩横に更にセンサーを追加したのだ。
「全体的な重量が増加をしたけど、機動力はそのままって流石時雨っぽい!」
「元々のアサルトシュラウドが装甲強化と機動力強化を同時に行っていたからね。あとは、腰横にビームピストル2丁とビームダガーをシールドの裏面に追加したよ」
「ロングバレルビームライフルは何も触ってないのです?」
「うん。このままでも、威力は十分にあるからね。僕の機体強化はこれくらいかな」
「凄いのです時雨さん!」
「ありがとう電」
「じゃあ次は夕立がお披露目するっぽい!」
今度はユニコーンガンダムナイトメアがイナヅマガンダムの隣からから飛び出す。そして、時雨と同じように少し離れたところで180度ターンをする。
「外見はそんなに変わってないから省くから、まずは追加装備っぽい!」
そう言った夕立は、ユニコーンガンダムナイトメアの両腕を腰裏に回し、回した腕を勢いよく前へ向ける。その手には小ぶりのナイフが握られていた。夕立は逆手にナイフを握ったユニコーンガンダムナイトメアでナイフ連撃を披露してみせた。
「夕立の追加装備はこのナイフだけっぽい!」
「確かにこれ以上の格闘武器は逆にいらないだろうからね。それと流石夕立だね、見事なナイフ捌きだよ」
「えへへー接近戦法は夕立の得意分野だからね~」
「そう言えば陸上戦闘時の単独飛行は出来るようになったのかい?」
「うっ…時雨ってば鋭いところつくっぽい…」
「その様子じゃあダメだったんだね…まぁ、仕方ないか」
夕立の返答にため息を吐く時雨。元々、ユニコーンガンダムが飛べないことは本人も含めこの場にいる全員が知っていたし、それを飛べるようにするのもかなり至難の業であることも全員が知っている。しかし、夕立は慌てた口調で再び口を開いた。
「でもでも!それを補うくらい凄いことがあるっぽい!」
「な、何なのですかそれって!?」「そうなのかい?」
「見せてあげるっぽい!さぁ!素敵なパーティーしましょ!」
夕立は手元の操縦桿を操作し、武器スロットの一番端「SP」と表示されたスロットを選択した。するとユニコーンガンダムナイトメアのメインカメラが赤い光を放ち、そこから広がった赤い光が全身からあふれ出したのだ。そして次の瞬間―――
「これがユニコーンガンダムナイトメアの本当の姿――――」
夕立の言葉と共にユニコーンガンダムナイトメアの両足、腰、両腕、両肩、胴体の装甲が展開しそこから真っ赤に光るフレームが露出した。更にバックパックも変形し、収納されていたビームサーベルが展開し、頭部の両頬を覆っていた装甲が反転、バイザータイプになっていた顔面部が上へスライドし頭部内に隠され、金色の獅子の
「ユニコーンガンダムナイトメア、ナイトメアモードっぽい!!」
全身の真っ赤なサイコフレームを光らせた、漆黒の身体と金色に光り輝く角を持つガンダムがそこにはいた。
「これは…」
「凄いのです…本当に変形したのです!」
「どう時雨?驚いたっぽい?」
今までのムー、とした表情から一変した夕立の自慢げな顔が時雨のあっけどられた目に映る。単独飛行が出来ないことに残念な顔をしていた時雨も、このユニコーンガンダムナイトメアの変形を見てしまった以上何も文句は言えなかった。
「ハハハ…僕の完敗だね。とても単純に驚いたよ」
「ふっふ~ん!夕立の完勝っぽい!」
とても得意げな表情の夕立。時雨も、やれやれと言いたげな表情でユニコーンガンダムナイトメアを眺めていた。
「夕立の強化はこれでお終いっぽい!最後は電ちゃんっぽい!」
「なのです!」
電はイナヅマガンダムをその場から飛翔し、クルクルと回転するとバッと身を翻らせ――――
「電の本気を見るのです!」
と叫び、説明を始めた。
「まず両肩のパーツはインパルスガンダムの物に戻して、その上にガンダムエクシアの肩パーツを改造したものを追加して装甲を強化したのです!あと、胸のマシンキャノンは完全な内装式にして、脹脛の横部分にスラスターユニットと3連装ミサイルポッドを装備したのです!」
「肩の形状に変化は見られないけど、まさか二重構造になってるとはね」
「マシンキャノンも完全に胸に埋め込まれてるっぽい!でもなんで?」
「それは電が作ったこの特製のバックパックなのです!」
イナヅマガンダムを180度ターンさせた電。今までは何もバックパックを装備していなかったイナヅマガンダムの背中に巨大な6枚のウイングと折りたたまれた2枚のウイング、下部ウイングに取り付けられたビームキャノンを付けたバックパックが装着されていた。
「そのバックパック…見た感じ
「でも、折りたたまれたウイングとビームキャノンもあるっぽい…夕立わからないっぽい」
「見ててください…」
そう言うと電は、手元の操縦桿の武器スロットを操作して初代ガンダムのバックパックのアイコンが表示されたスロットを選択した。
「バックパック射出なのです!」
電の声に応じるようにフォースシルエットに埋め込まれていたファトゥム-01がフォースシルエット基部から後ろに抜けると、スラスターを噴し自立飛行を始めた。
「!?ファトゥム-01が!」
「凄いっぽい!自立して飛んでるっぽい!」
「更に…主翼展開!」
すると今度は、折りたたまれていたウイングが展開されウイングの位置が少し下ではあるがフォースシルエットとなった。更に電が続ける。
「夕立さん!電のファトゥム-01に乗ってください!」
電は射出したファトゥム-01を旋回させユニコーンガンダムナイトメアの後方に向かわせた。
「ぽい!?」
「そうか!ファトゥム-01に乗れば、夕立の機体も陸上戦闘時に飛行ができるし、フォースシルエットならイナヅマガンダム自体の自立飛行も可能だ。電、お手柄だよ!」
「なのです!操縦は乗ったガンプラのファイターに受け渡されるから安心してほしいのです!」
「じゃあ、遠慮なく借りるっぽいー!」
そう言った夕立は、ユニコーンガンダムナイトメアをファトゥム-01に乗せ、飛行をする。それに続くようにレインバレットが後を追い、イナヅマガンダムが続く。
「ぽい!本当に夕立が操縦出来るっぽい!」
「凄いね電。夕立のナイトメアモードと言い、今日は驚かされっぱなしだよ」
「なのです!」
ファトゥム-01に乗り飛行するユニコーンガンダムナイトメアに、レインバレットとイナヅマガンダムが追いつき3機が共に並んで走る。
「これなら地区予選は余裕だね時雨!」
「あはは、そうかもしれないね夕立」
「電たちならきっと突破できるのです!」
「そうだね!必ず全国大会に行こう!」
「なのです!」「ぽい!」
共に並ぶ3機は、フィールドの向こうに見える蒼く輝く地球に向かって飛んで行った。
続く
いつも、「艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん」を読んでいただきありがとうございます。
さて次回は、これまでに登場した艦娘や深海棲艦、機体の解説を合わせて行いたいと思います。続きが気になっている読者の方には申し訳ありませんが、何卒ご理解いただきますようお願いいたします。
だからよぉ…止まるんじゃねぇぞ……