艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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EP128 悲しき事実

「し、白雪さん!」

電は、鷲掴みにされ大破したガンダム・ホワイトボトムサウンドを見た瞬間叫んでいた。ガンダム・ホワイトボトムサウンドは左のツインアイが点滅しながら首元からはオイルのような液体が流れ落ちていた。

「ご、ごめんなさい電ちゃん…私じゃ、止められなかった…」

白雪が弱々しい口調で電に話しかけた。それを見て吹雪はニヤリと笑みを浮かべ言った。

「本当に馬鹿だよね!ちょっと苦しんだふりをしたら、すぐに攻撃するのを止めちゃうんだからさ!」

「ふ、吹雪ちゃん……」

「アッハハハハ!本当、おかしくて爆笑なんだけど!!アーハッハッハッハッハッハ!!」

「クッ!」

「………」

だが直後、ガンダム・アイアンボトムサウンドの周囲全方位からtheレプリカビットが一斉に襲い掛かった。

「…フン」

しかし、直撃する瞬間ガンダム・アイアンボトムサウンドの周囲に赤い粒子フィールドが展開され全てのtheレプリカビットが防がれてしまった。

「チッ」

「レ級!?」

突如吹雪を攻撃したレ級に驚きを隠せない電。だがレ級は聞く耳を持たず、ガンダム・アイアンボトムサウンドへ向けtheレプリカライフルの銃口を向けた。

「てめぇ、オレと電の戦いの邪魔をするなと言った筈だ。何故邪魔をする?」

「………」

「れ、レ級…」

「…ああ。あの約束か…あれ、嘘だよ…いや、嘘って言うのはちょっと違うかな」

「なに?」

「お前が勝手にそう思っていただけだよ。私はそんな約束した記憶ないし」

「約束の記憶が、ない?………っ!まさか、レ級の記憶を操作したのですか!」

「へぇ、いい勘してるね電ちゃん。それ、正解だよ」

「なんだとっ!?」

電の出した答えに驚愕するレ級。そして吹雪はニッと笑みを浮かべてレ級に言った。

「全ては電の言った通りだよ。レ級。お前の体内(なか)の深海細胞が私の偽の記憶に反応して、お前に偽物の記憶を作り出したんだよ!」

「なっ!馬鹿な!俺はあの時確かに―――」

「だからそれが偽物の記憶だって言ってるじゃない!レ級、君って本当は頭悪いんじゃないの?アハハハ!」

「オ、オレは…じゃあ、一体……」

「興が乗ったから良いことを教えてあげるよ、レ級!」

「っ!?」

「お前は自分が失敗作だと思ってるようだけど―――」

そして吹雪は言った。

 

 

 

 

 

本当はお前が成功作なんだよ!!

 

 

 

 

 

「な、に?」

「艦娘と深海棲艦の細胞によって作られたお前と電。だが、電は多重人格の形成によって人格の不安定を招いた失敗作にされたんだよ!でもお前には、そんな失敗要素は1つもない!研究所はお前を成功作に選んだんだよ!!」

「吹雪さん、もう止めるのです!」

「それに、電に脱走させたのは紛れもないレ級。お前自身なんだよッ!!!

「「っ!?」」

吹雪の言葉は電さえも驚愕させた。

「嘘…レ級が…電を?」

「オ、オレが…オレが電を、逃がした、だと?」

「真実を知れて嬉しいかレ級?アッハハハハ!良いねその顔!なら、本当の記憶を知れたんだし、今の偽物の記憶は消し去ってあげるよ!」

「な――」

 

 

 

止めるのです吹雪ぃ!!

 

 

 

「じゃ、さようなら、偽物のレ級ちゃん!」

そして吹雪はレ級を指差しながら指をパチンッ!と鳴らした。直後、レ級の脳に一瞬だけ電流が流れた。

「ウッ!」

レ級は一瞬頭を抱えたが、すぐにその手を放してハッとした様な表情で周囲をキョロキョロと見渡していた。

「レ級!」

そして通信で呼びかけてきた電の顔を見た直後、レ級は驚くような表情で電を見た。

「い、電!?お前、無事に逃げられたのか!?心配したんだぞ!」

「レ、レ級が…そんな…」

「アハハハハハ!最高だねこの展開!!今まで自身の事を消そうとしていた奴が、実は自分の身を一番案じていた人物だったなんてさ!アッハッハッハ!!!」

記憶を取り戻したレ級と困惑する電を見て嘲笑う吹雪。そして電の怒りは頂点を迎えた。

「…許さない」

「………」

「人の心を弄ぶお前を―――」

 

 

 

 

 

電は絶対に許さないッ!!!

 

 

 

 

 

だが電の言動は、吹雪さえも怒りの頂点へと導いてしまった。

「ふざけたこと言ってんなよ―――」

 

 

 

 

 

許さないのは、私の方なんだよッ!!!

 

 

 

 

 

ガンダム・アイアンボトムサウンドはガンダムホワイトボトムサウンドを放り捨てると、とてつもないスピードでイナヅマガンダム・トリニティVIへ向かって行った。

 

 

一方その頃、時雨たち4人は特殊電探を手に施設の奥地を目指して走っていた。

「夜空、電探の反応はどうだ?」

「ついさっき反応が出始めたよ!急ごうお兄ちゃん!」

「わかった。夕立、大丈夫か?」

「大丈夫っぽい!まだまだ走れるよ!」

「そうか。よし、急ぐぞ」

「スルーされたぁ~!」

と、空母水鬼がスルーされていたが深海は気にする素振りも見せず足を進めた。

「もう!スルーするなんて酷いよ深海!」

「集中しろ母さん。つまらないギャグ言ってる場合じゃないぞ」

「言ってないよ!………あれ?」

十字路となっている廊下に差し掛かった時、空母水鬼が右の廊下の先にその廊下の先から飛んでくる物に気づいた。その物体は白く丸い胴体にオレンジの光を放つ窪みと大きなヒビから出来たような大きな口を開け、上には猫耳のような突起、左右に小さな羽根の様な翼、そして下からは小さな足が生えている姿だった。

「え?あれって深海棲艦たち(私たち)が使ってた艦上戦闘機?何でこんなとこに―――」

「何してるんだ母さん―――ん?」

するとその艦上戦闘機は、空母水鬼に向かって飛んできた。空母水鬼はそれを両手でキャッチするように捕まえた。

「この子は……深海熊猫艦戦(海月ちゃんとこの子)?なんで海月ちゃんとこの子がこんなところに?」

「時雨!ちょっと待つっぽい!」

「え?どうしたの夕立?」

そして空母水鬼の動きに気づいた時雨と夕立も足を止め、十字路まで戻ってきた。そして2人も深海熊猫艦戦を目にした。

「深海棲艦の艦戦!なんでこんな所に!」

すると深海熊猫艦戦は空母水鬼に何かを伝えようと鳴き始めた。

「―――!―――!」

「え?深海に伝言があるの?」

「………」

すると深海は深海熊猫艦戦の足に巻きつけられた1枚の紙を取り外した。丸められた紙を伸ばし、書かれた文章を読み始めた。

「………なんだと!?」

「深海、伝言っていったい何なの?」

「まずいな。この施設の最深部に時限爆弾が仕掛けられている」

「「「ええ!!」」」

「急ぐぞ!このままでは全員が危険だ!海月たちにも逃げるように伝えてくれるか?熊猫艦戦」

「―――!―――!」

深海が深海熊猫艦戦に話しかけると、深海熊猫艦戦は内容を把握したかの様に鳴いた。そして深海熊猫艦戦は空母水鬼の手を離れると、元来た廊下を戻って飛んでいった。それを確認した深海は振り返って言った。

 

 

 

急ぐぞ!全力で走れ!!

 

 

 

「う、うん!」「ぽい!」「了解よ!」

4人は全力疾走で村雨たちの元へと向かって行った。

 

続く

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