艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 作:黒瀬夜明 リベイク
足を速め、村雨たちがいるエリアへと向かって行く時雨たち4人。
「よし、この角を曲がった先の部屋だ!」
そして4人は、特殊電探が示した部屋へたどり着いた。時雨は手元の電探のモニターに映った光点をもう1度確認した。そこには5つの光点が光っていた。
「間違いない。この部屋だ」
「俺が先に入る。お前たちは後から入ってこい」
「わかったっぽい。深海提督さん、気を付けてっぽい」
深海はゆっくりとドアノブに手を掛けると、ゆっくりとノブを回して扉を開けた。それと同時に腰裏からナイフを抜くと周囲を確認しながら室内へと入っていった。深海は上下左右、全方位を見回し入り口付近に誰もいないことを確認した。深海はナイフを持っていない左手で時雨たちを呼び、4人は室内へと入った。そこはまるで実験室の様に正面がガラス張りとなっていて、その奥にもう1つ部屋が存在している部屋だった。ナイフを構えた深海を先頭に、ゆっくりと前へと進む4人。すると、夕立がガラスの向こう側に人影を見つけた。
「み、深海提督さん!今向こうの部屋に人影が!」
「………」
すると深海は左手を下へ向かって振った。
(姿勢を下げろ。バレないようにしてくれ)
深海の指示に夕立たちはコクリと頷き、腰を落とした。そのままゆっくりと足を進め、やがて4人はガラス張りになっている壁に辿り着いた。深海はゆっくりとガラスから顔を覗かせた。そこで深海が見たのは、床に倒れている深海化五月雨、深海化海風、深海化江風、そして部屋の隅で取っ組み合いとなっている深海雨雲姫と深海化白露の姿だった。
「白露ッ」
「村雨と取っ組み合ってるっぽい!」
「どうするの深海?」
「俺が村雨を気絶させる。母さんたちはその間に白露たちを連れだしてくれ」
「わかったよ!お母さんに任せなさい!」
そして室内では深海雨雲姫と深海化白露が取っ組み合っていた。
「オマエ!ヨクモジャマシヤガッテ!!フザケンジャナイヨ!!」
「ヤメてよムらさメ!」
「ダマリヤガレクソヤロウ!コロシテヤル!ゼッタイニコロシテヤル!!」
「グエッ!」
怒りが爆発した深海雨雲姫は、遂に深海化白露の首を絞め始めた。
「シネ!シネ!ワタシノイイナリニナラナイヤツハ、ミンナシンデシマエッ!!」
「むら…サめッ…」
その直後、室内へ繋がる扉が勢いよく開けられた。
「ダレ―――グハァ!」
しかし、深海雨雲姫が振り返るよりも早く深海雨雲姫の腹部を衝撃が襲った。その衝撃を受けて床の上を転がっていった深海雨雲姫は壁にぶつかった。
「ナ、ナンダ?」
「今だ母さん!」
「任せて!」
その隙をついて、室内へ空母水鬼、時雨、夕立が駆け込み、床に倒れた深海化五月雨、深海化海風、深海化江風を引っ張り出していった。
「海風、しっかりするんだ!」
「江風、起きるっぽい!風邪ひいちゃうっぽい!」
(いや、風邪はひかないだろ)
「シぐレ!」
「白露!今は外に出ることが先だ!急いで!」
そしてようやく深海雨雲姫が立ち上がった。
「グッ…クロノミカイ、マタオマエカッ」
「すまないが、早々に気絶してもらうぞ」
「ホザケェー!!」
と、怒りに呑まれてしまっていた深海雨雲姫は深海へ向かって一直線に向かって来た。しかし深海は、表情一つ変えずに少し屈むとナイフを床に落とした。
「ッ!?」
カラァン!とナイフが床に落ちた音に深海雨雲姫の注意が引かれたその一瞬を突き、突っ込んできた深海雨雲姫の腹を全力で殴った。
「――ガハッ!!」
自身で突っ込んできた勢いもあって、深海の拳は深海雨雲姫の腹部に深々と突き刺さった。そして深海雨雲姫は、そのままガクリと脱力するように深海に倒れかかった。深海はそのまま深海雨雲姫を担ぎ上げると、ナイフを拾って腰の鞘に戻すと部屋を出て行った。
「深海、大丈夫だった?」
「ああ、村雨は気絶させたから大丈夫だ。そっちは大丈夫か?」
「うん。五月雨と海風、江風は運び出せたし、白露も無事だよ」
「ウン。タスけテクれて、ありガトネ!」
「無事で何よりだ。俺は村雨を担いで行く、母さんは五月雨、夜空たちは海風と江風を連れていってくれ。急ぐぞ、時間がないからな。白露、お前も力を貸してくれ」
「もっちロン!おネエちャンにまカせなサイ!」
深海化したままではあるが、白露も協力すると言ってきた。それを聞いて深海は安心したのか小さく笑みを浮かべた。
「行くぞ」
「うん!さあ行こう、お母さん、夕立、白露!」
「ぽい!」「うん!」「急ぎましょう!」
(後は電と白雪か。急がなければな)
5人は部屋を飛び出し、急いで元来た道を走っていった。
続く