艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 作:黒瀬夜明 リベイク
全国大会当日の朝、電は自室で手荷物の最終チェックをしていた。旅行鞄の中身を1つ1つ確認していき、そして最後のイナヅマガンダムを机から取りジッと見つめた。
(今日までに出来ることは全部やったのです。だから…)
「イナヅマガンダム。どうか、お願いしますね」
イナヅマガンダムをケースに入れ、鞄に入れる。そして立ち上がった電は旅行鞄の取っ手を握ると、部屋を出た。玄関の扉を開けて外に出て、玄関に鍵をかける。鍵がカチャンと言う音を鳴らした扉をロックしたその時、隣の扉が開いた。電は、開いた隣の扉に顔を向けるとそこには吹雪が電と同じく戸締りをしている姿があった。電は、吹雪に声をかけた。
「吹雪さん。おはようございます!」
「あ、電ちゃん。おはよう…そう言えば、今日から全国大会だったね。頑張ってね!」
「なのです!……あれ?吹雪さん、髪の毛染めたのですか?」
電は吹雪の髪の色が依然と違うことに気づいた。以前の様な茶色がかった黒髪ではなく、雪のように真っ白だった。
「ん?ああ、仕事で一緒の深海棲艦さんに勧められてちょっと染めてみたんだ!電ちゃんも、髪の毛染めたんだね」
「は、はい!」
自分の身体が深海細胞に犯されていることを電は言う訳にはいかなかった。吹雪には何かといつも心配をかけている。と思ったのと、自分が自分で無くなることを誰にも知られたくはなかったのだ。
「電ちゃーん!」
すると、アパートの入り口の方から電の名前を呼ぶ声が届いた。電は声のした方に顔を向けると、そこには時雨と夕立が立っていた。電は、今行きまーす。と言うと吹雪に向き直った。
「吹雪さん。行ってきます!」
「うん。気をつけてね」
吹雪とすれ違った電は階段を降り、2人の元へ歩いて行った。そして、電は1度振り返ると吹雪に手を振った。吹雪もそれに応えるように手を振り返した。やがて、電たち3人は歩いて行った。3人が見えなくなるまで手を振っていた吹雪はやがて、階段を下りて電たちと逆の方向に歩いて行った。
「さて、私も頑張ろっと!」
3人が学校の前に着いてしばらくしたその時、3人の前に1台のキャンピングカーが走ってきて停まった。それはもうかなり大きなキャンピングカーで、そしてその運転席の窓からはあの男が顔を出した。
「おい、3人とも。早く乗れ」
「「「………」」」
3人は突然現れた巨大キャンピングカー驚き、同時に声を上げた。
「「「なんなんだよ!この車はぁっ!!」なのです!!」っぽいー!!」
「キャンピングカーだ。早く乗れ、大会に遅れるぞ」
3人の反応を見事に受け流した深海は、窓からスッと顔を引っ込めた。3人にとっては、ある意味波乱の船出となった。
キャンピングカーの車内。そこは外部から見たのと同じでかなりの広さがあった。そして何故か、さっきまで車の運転をしていた深海が電たちの前に座ってコーヒーを飲んでいた。電がその事について尋ねる。
「あの、黒野提督さん。車の運転は……」
「時雨がしてもらってる。あいつには悪いがな」
「は、はい…」
「さて、そろそろ本題…もとい、全国大会での作戦の再確認をするぞ」
深海は手に持っていたコーヒーカップを机に置くと、一呼吸置いて話し始めた。
「まず、お前たちは普通に全国大会に参加してくれ。目標が現れるとしたらお前たちの方だ」
「うん。わかったよ」
「それに、奴らが何をしてくるかわからん。選手村では息抜きするのも良いが、抜き過ぎは止めておけよ」
「う、難しい注文っぽい」
まあ、確かにな。と深海は呟き、コーヒーをひと口呷ると更に言葉を続ける。
「次は俺たちだな。俺と梅雨葉、秋雨は一般の部に参加しながら奴らの動向を探るつもりだ。家族をこんな事には巻き込みたくはなかったが、青葉と俺だけでは手が足りないんでな」
「任せてよ、お父さん!」
「梅雨葉も頑張る」
ハッキリと答える秋雨と梅雨葉。
「ああ、頼むぞ。雨葉と白は、観戦客として奴らを探してくれ。出来るか?」
「だいじょぶだいじょぶだいじょぶ!雨葉にお任せー!」
「………!!」
雨葉と白も、ハッキリと答えた。よし。と言った深海は、全員の顔を一弁すると言い放った。
「あの大戦を再び起こす訳にはいかない。何としても、ここで奴らを捕らえるぞ!」
「おおー!!」
と言ったのは雨葉だけでそれ以外は全員頷くだけだった。すると、運転席から、時雨の声が聞こえてきた。
「提督、もうすぐ到着するよ」
「わかった。皆、頼んだぞ」
そして車は全国大会の会場へと走っていった。
続く
投稿が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。今月の投稿はこのような調子になってしまいますがご了承ください。