艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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EP39 全国大会1回戦(後編)

翌日、電たちは再び観客席にて観戦をしていた。3人の表情はいつになく険しかった。それもそうである。今日は、電に宣戦布告をしたレ級たちのバトルが行われる日だからだ。

「今日先にバトルするのは秋月たちだね」

「合宿の時、お話しませんでしたけど…どれくらい強いのでしょう?」

「全国大会に来てるからきっと強いっぽい!」

「あ、秋月たちが出て来たよ」

 

「いい?照月を見つけるまでは絶対に負けたら駄目だからね2人共」

「わかってるよ秋月姉ぇ」

「勿論です。必ず、照月姉さんを見つけましょう!」

バトル台の前で意気込む秋月たち3人。そしてバトルが始まる。

 

今回バトルシステムが構築したフィールドは砂漠地帯だった。重油備蓄基地と広大な砂漠、墜落した大型輸送機が目を引くステージだ。その広大な砂漠を、全身傷だらけの右肩に丸みを帯びた大型シールドと右膝に他の機体の装甲板を取り付けられた、右側の2本のアンテナが折れ、柿色と緑色のオッドアイの様なメインカメラを持つ柿色と白のツートンカラーのガンプラ「ウイングガンダムゼロアラン」と、背部に2つのGNドライブを装備して、右腰には長い刀身を持つ剣、左腰には短い刀身の剣を備え、緑色のクリアパーツの刃を持つ楕円状のシールドとGNソードを装備した青と赤、白のトリコロールカラーのガンプラ「ガンダムダブルオーエクシア」、両肩に大型のGNシールドと両膝と腰裏に計7つのGNシールドビットを装備し、ケルディムガンダムのバックパックを備え、ガンダムデュナメスとケルディムガンダム両機のGNスナイパーライフルを両手に握った、白とグレーのツートンで彩られたガンプラ「ガンダムデュナメスハイスナイプ」の3機が飛んでいた。

「そろそろ相手のガンプラと接敵すると思うから、涼月は狙撃で援護、初月は私に付いてきて」

「了解。初月姉ぇ、いつも通りよろしく」

「任せてください秋月姉さん、お初さん」

そうしてガンダムデュナメスハイスナイプは別方向へと飛び、ウイングガンダムゼロアランと、ガンダムダブルオーエクシアはそのまま直進していった。やがて、直進した2機は相手チームのガンプラと接敵した。

「敵機確認。アヘッド、AEUイナクト、GNバスターソード装備のGN-XⅣだ」

「よし、初月はGN-XⅣをお願い。私はアヘッドとイナクトを相手するから!」

「秋月姉ぇ、その機体はもうかなり傷んでるんだ。無理したら駄目だ」

「大丈夫。私を信じてよ!」

「元から信じてるよ――――っ!来た!」

先制攻撃を仕掛けてきたのは相手チームの3機だった。それぞれが自身の手持ち射撃武装で2機に襲い掛かった。しかし、ウイングガンダムゼロアランとガンダムダブルオーエクシアは素早い身のこなしで回避していった。そしてウイングガンダムゼロアランはツインバスターライフルを分割し、ガンダムダブルオーエクシアはGNソードのライフルモードで撃ち返した。激しい射撃戦が始まったが、すぐに初月のガンダムダブルオーエクシアは一気にGN-XⅣに向かって行った。

「僕の相手をしてもらうよ」

ガンダムダブルオーエクシアの接近に気づいたGN-XⅣは左肩に装備されたGNバスターソードを抜き放った。ガンダムダブルオーエクシアはGNソードライフルモードで牽制しながら左腰の短い刀身の剣を逆手に握ると機体のスピードを乗せて一気に抜き放った。

「そこだ!」

GN-XⅣはGNバスターソードの刀身でそれを受け止めたが、ガンダムダブルオーエクシアのスピードに押されてその場から押し出されてしまった。

「初月はそのままGN-XⅣを押し出して!よし、私も行くよ!」

その場に残ったウイングガンダムゼロアランはアヘッドとイナクトと対峙したが、すぐに行動を起こし、ツインバスターライフルを撃ちながら左肩の上部ハッチからビームサーベルを抜き、2機に接近を始めた。散開したアヘッドとイナクトは射撃武装を撃ちながら後退していった。

「散開されましたか…でも、大丈夫、大丈夫」

ウイングガンダムゼロアランはまずアヘッドを仕留めるべくアヘッドを追いかけた。アヘッドは相変わらずGNビームライフルを撃ちながら後退していった。

「良い弾幕ですね。でも、この程度でウイングガンダムゼロアランは――――」

そして一気にアヘッドに接近した。アヘッドもGNビームサーベルを抜き放って左側向かって斬り払ったが、ウイングガンダムゼロアランは機体を右側にスライドさせそれを回避、アヘッドの背後に回り込むと左上から袈裟斬りを放った。ビームの刃はアヘッドを両断した。

「止められません!」

アヘッドはその場で爆発した。しかしアヘッドを撃墜したウイングガンダムゼロアランにイナクトがリニアライフルを撃ちながら接近してきた。爆炎の中から飛び出してきた弾丸はウイングガンダムゼロアランの右肩前面と、左のマシンキャノンに命中してしまった。

「きゃあ!」

被弾してしまったウイングガンダムゼロアランは大きく体勢を崩してしまった。墜落する程ではなかったがそれでも、ウイングガンダムゼロアランはイナクトの接近を許してしまった。ソニックブレイドを正面に向けたイナクトは一気にウイングガンダムゼロアランのコックピットを狙った。

「秋月姉さん!」

すると、イナクトの遥か後方から桃色のビームが飛んできてイナクトの左肩を撃ち抜いた。ビームの直撃を受けたイナクトはバランスを崩した。すると立て続けにそのビームは飛んできてイナクトの右肩、両膝を撃ち抜いた。そして落下して行くイナクトに最後のビームが命中しイナクトは爆散した。ビームの飛んできた方向でガンダムデュナメスハイスナイプが2丁のGNスナイパーライフルを構えていた。

「あ、ありがとう涼月。助かったよ」

「良かった…間に合ったみたい」

「ハッ!そう言えば初月は!?」

「今確認しますね―――って秋月姉さん!?」

態勢を整えたウイングガンダムゼロアランは慌てて初月のガンダムダブルオーエクシアの飛んでいった方へ全速力で向かった。

 

「クッ…強い!」

GN-XⅣのGNバスターソードと、ガンダムダブルオーエクシアのGNソードが激しくぶつかり合う。ガンダムダブルオーエクシアが攻撃を加えれば、GN-XⅣはGNバスターソードでそれを防ぎ、GN-XⅣが攻撃を仕掛ければガンダムダブルオーエクシアはGNソードでそれを防ぐ。その剣戟はなかなか終わることは無かったがやがて、そこにウイングガンダムゼロアランがツインバスターライフルを放ちながら近づいてきた。

「初月!」

「秋月姉ぇ!?」

「命中させます!」

ウイングガンダムゼロアランが放ったツインバスターライフルの1発がGN-XⅣの右膝から下を撃ち抜いた。するとそこに今度は別方向からビームが飛んできた。飛んできたビームはGN-XⅣの左腕を撃ち抜いた。

「お初さん、今です!」

「涼月姉ぇ!わかった、僕に任せてくれ!」

ウイングガンダムゼロアランとガンダムデュナメスハイスナイプの援護をもらったガンダムダブルオーエクシアは一旦GN-XⅣから距離を取るとGNソードを展開し、一気に機体の真上から振り下ろした。振り下ろされたGNソードはGN-XⅣを真っ二つに切り裂いた。

「これで終わりだ!」

ガンダムダブルオーエクシアがGNソードを収納するとGN-XⅣは爆発した。

「Battle Ended!」

バトルシステムがシャットダウンされると、秋月たちは互いにハイタッチをして喜び合っていた。

 

「す、凄い連携だったのです!」

「流石秋月たちだね。あれほど息の合った連携は雷たちと同じくらいに思えたよ」

「でも、夕立たちはその雷ちゃんを倒したっぽい!きっと大丈夫っぽい!」

「なのです!」

「盛り上がってるところ悪いんだけど、秋月たちと戦うとしたら決勝しかないんだよ?」

時雨の言う通り、秋月たちとはトーナメントブロックが別のブロックとなっているのだ。その言葉を聞いた電と夕立は、あ、そうだった。と苦笑いしながら言ったのだった。

「あ!伊勢さんと日向さんが入ってきたのです…って、あれ?」

 

会場の出入り口から伊勢と日向の2人が出て来て中央のバトル台へと歩いていた。そして2人の手には、何故か合宿のパーティーで飛ばしていたラジコン瑞雲があった。

「行くぞ伊勢。私たちの手で瑞雲をこの世に広めるぞ!」

「分かってるわよ日向!行くわよ!」

2人の瑞雲を世に広めるバトルが始まった。ちなみにこの時、大会に参加していた元艦娘と元深海棲艦は全員呆れて溜息を吐いていた。

「ヲヲー!瑞雲ヲー!ヲ級も飛ばしてみたいヲー!」

約1人を除いて…

 

バトルの舞台は凍える吹雪が舞う氷河地帯だった。その中を高速で移動する2つのガンプラがあった。白と黒のツートンカラーで彩られたバックパックに4枚のウイングバインダーの付いた円形のバーニアを装備したそれ以外はとてもシンプルな形状をしたガンダムタイプのガンプラ「ブルーディスティニーFb」そして、もう1機は全身を真っ赤に染め上げた鋭利かつスマートな胴体と背部に6基のファンネルを入れたラックと大型のプロペラントタンク、そして長大なライフルと大きなシールドを持ったガンプラ「ガンダムシナンジ」だ。

「むう…視界が悪いな。油断しないでよ日向!」

「わかっている伊勢。ん?相手の接近を確認した」

視界ゼロと言ってもいい中で、日向は敵機の接近を確認した。

「流石レーダー系統を強化したシナンジね。ホント頼りになるわ」

「まあ、この状況で捕捉できるとは思っていなかったがな…どうやら、相手はまだこちらに気づいてないようだ」

「よーし、一気に決めるよ!」

そう言った伊勢はブルーディスティニーFbを先行させていった。後にガンダムシナンジが続く。

「そこよ!」

先行していたブルーディスティニーFbは右手に装備したビームライフルを撃った。相手が伊勢達に気づいていなかったこともあり、正確な照準を定めることの出来た伊勢の射撃は狙い違わず相手のガンプラ、リ・ガズィを撃ち抜いて爆散させた。突然の攻撃と味方の喪失に慌てる相手チームは手持ちの射撃武装で狙いを付けず周囲に撃ちまくった。しかしその攻撃はブルーディスティニーFbとガンダムシナンジに命中する筈もなく、ただただその場から遠ざかっていくだけだった。

「よし!まず1機ね」

「まあ、そうなるな」

その間に日向のガンダムシナンジは円形を汲む様に展開していた相手チームを大きく迂回し、背後を取った。

「そこだな!」

ガンダムシナンジはその長大なライフルを構えると、引き金を引いた。そして今度も狙い違わず相手のガンプラであるクランシェを撃ち抜いた。吹雪の中に爆発が起こる。その爆発を見た最後の1機であるZプラスC1はウェイブライダー形態に変形するとその場から離れていった。

「伊勢!」

「わかってるわ。日向、追いかけるわよ!」

そして、離脱していくZプラスC1を追いかけ始めたブルーディスティニーFbと、ガンダムシナンジ。重力が存在するステージでの単独飛行の出来ないブルーディスティニーFbとガンダムシナンジは地上からZプラスC1を見上げながら進んでいった。やがて、ある程度たった所でZプラスC1は変形を解除し、地上に降り立とうとした。しかし、その隙を見逃す程、伊勢と日向は甘くなかった。

「今だ伊勢!同時に仕掛けるぞ!」

「了解日向!これで決める!」

ブルーディスティニーFbがバックパックからビームサーベルを抜き、ガンダムシナンジはシールドからビームアックスを取り出した。そして同時に空中へとジャンプすると、降下していくZプラスC1を左右から切り裂いた。

「Battle Ended!」

そしてバトルは終了した。

 

「す、凄いね…伊勢さんと日向さん」

「天候を味方につけた戦闘…これは僕たちも見習わないとだね」

「なのです…あ、相手チームの人にラジコン瑞雲をあげてるのです…」

と、伊勢と日向のよくわからない瑞雲配りを見ていた3人だった。そして―――

「っ!レ級!」

会場にレ級が姿を現した。そして、黒い帽子を被ったサイドテールの少女と白い長髪にどす黒い赤色の目をした少女もレ級の後ろを歩いていた。電がレ級の登場に唾をゴクリと飲み込む。しかし、その中で時雨と夕立はあることに気づいた。2人の視線は黒い帽子を被ったサイドテールの少女に向けられていた。

「時雨、あのサイドテールの女の子。どことなく、春雨に似てない?」

「う、うん。でも、あの人からは異常なまでの殺気を感じるよ…」

(まさかとは思うけど……あれは、春雨なのか?)

 

一方その頃、会場にまだ残っていた秋月たちは現れたレ級たちに視線を送っていた。

「あれが、今大会のダークホースって言われてるチーム…」

「ガンプラバトルだと言うのに、なんだこの凄まじい殺気は?」

「勝ち続けていけば、準々決勝で当たることになるね……ん?」

その時、秋月がレ級たち3人の中の1人白い長髪にどす黒い赤色の目をした少女に何か違和感の様な物を感じた。

(何だろう…どことなく照月と似てるような気がする…)

秋月はしばらくその少女から視線を外すことは出来なかった。そしてレ級たちがバトル台の前に並んだ。

「いいか、1分で終わらせるぞ。こいつらに手間取るようならここで切り据えるからな…わかったか駆逐棲姫、防空棲姫」

「「はい。レ級様」」

「Gun-pla Battel stand up! Model damege level set to A.」

バトルシステムが立ち上がり、いよいよレ級たちのバトルが始まる。

「Please set yuar GP base」

「Begining Plavsky particle dispersal. Field 04 City.」

バトルシステムがフィールドを形成し雨の降る廃都市が現れた。

「Please set yuar Gun-pla」

そしてレ級たち3人がそれぞれのガンプラを台座にセットした。バトルシステムがガンプラを読み込み、各ガンプラのメインカメラが発光する。

「Battle Start!」

レ級、駆逐棲姫、防空棲姫それぞれのガンプラが発進体制に入った。

「駆逐棲姫。2.12(ダークネスレイン)ガンダム、出撃する」

「防空棲姫。ガンダムボークルス、出ます」

駆逐棲姫と防空棲姫のガンプラが出撃した。そして最後にレ級のガンプラが発進する。

「待っていろ…偽物野郎……レ級。ガンダムレギュルス、出る」

 

雨の中を紫色の粒子を履いて飛ぶ背部に4枚ある黒色のウイングバインダーとバックパック中央と両肘に備え付けられたGNドライブ、前面に大きく突き出したクリアパーツを備えた胸部と、スマートな下半身を持ち、長大な連装ライフルと大型シールドを装備した灰色と濃い紫のツートンカラーで彩られた駆逐棲姫のガンプラ「2.12(ダークネスレイン)ガンダム」と、円筒状の大型ビームランチャーとレールキャノンを備えたバックパック、両肩と胸部前面の大型センサー、そして爪の付いたハイヒールの様な脚と、2丁のビームライフルを装備した白と黒、各所を深紅に彩られた防空棲姫のガンプラ「ガンダムボークルス」、そしてドラゴンの様な頭部を持ち、胸部に前方へ大きく突き出した紫のクリアパーツといびつな形状の両手、そしてドラゴンの尾を思わせる巨大で鋭利なバックパックを備えた漆黒のガンプラ「ガンダムレギュルス」が廃墟の街の中を駆けていた。そしてバトル開始早々、その場に止まった2.12ガンダムとガンダムボークルスはそれぞれ自身の長射程武器を展開した。2.12ガンダムは外側2枚のバインダーを肩越しに、内側2枚のバインダーを脇下から展開し、ガンダムボークルスはバックパックの大型ビームランチャーを展開、そして駆逐棲姫と防空棲姫の2人は同時にその引き金を引いた。2.12ガンダムの胸部のクリアパーツと連動するようにバインダーの内側に紫色のプラズマが走り、そして超巨大な紫色のビームが発射された。ガンダムボークルスも、大型ビームランチャーを最大出力で放った。赤と紫のビームが廃墟のビル群を焼き払いながら進んでいく。そしてそのビームの隣をガンダムレギュルスが駆けていく、両の掌から黄色のビームサーベルを展開し紫色の光波を履きながらビームと並走するスピードで突撃していった。しかし、目視でも簡単に発見出来てしまう様な超巨大なビームを回避しないファイターなど存在する筈もなく、2.12ガンダムとガンダムボークルスが放ったビームは簡単に回避されてしまった。しかし――――

「邪魔だ」

ビームを回避した相手チームのガンプラであるカット・シーが、ガンダムレギュルスのビームサーベルによって一瞬にして頭から胴体を両断された。しかしレ級は撃墜の余韻に浸ることなく次の目標であるガンダムエアマスターに迫った。両手のバスターライフルで迎撃したガンダムエアマスターだったが、そのビームは全て回避されコックピットをビームサーベルで貫かれた。そして、ガンダムエアマスターを最後の1機であるフォビドゥンガンダムに激突させると、胸部のビームバスターを発射。

「終わりだ」

2機のガンプラを易々貫いたビームバスター。そしてガンダムエアマスターとフォビドゥンガンダムは爆散した。

「Battle Ended!」

レ級の宣言通り、バトルは1分も経たずに終了した。そのあまりの速さに会場がワッと沸き立ったが、電たちをはじめとするファイターたちはただただ絶句するしかなかった。

 

続く

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