艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 作:黒瀬夜明 リベイク
翌日のガンプラバトル全国大会3回戦は、暁たちと阿武隈たちのバトルから始まった。渓谷を舞台にしたフィールドでのバトルだったが、阿武隈たちの攻撃はアカツキ・ハイペリオンマスターの
「また防がれたかー」
「クソッ何で攻撃が通じないのよ!」
特に北上と大井のガンプラ、ヘビーアームズバスターガンダムとガンダムバスターヘビーアームズの攻撃は当たり前の様に通用していなかった。2人は機体を移動させながら
愚痴っていた。
「そんな攻撃じゃ、私のアカツキ・ハイペリオンマスターには傷1つ付かないわ!」
「だからって、私たちにも負けられない理由はあるの!」
アカツキ・ハイペリオンマスターの後方からビルドストライクガンダムノワールがフラガラッハ3ビームブレイドを上段に構えて襲い掛かった。アカツキ・ハイペリオンマスターはALユニットで後方をカバーしながら試製双刀型ビームサーベルでそれを迎え撃った。右上段から放たれたビルドストライクガンダムノワールのフラガラッハ3ビームブレイドと試製双刀型ビームサーベルがぶつかり火花を散らした。しかし、そのすぐ後に暁は機体を横にスライドさせた。するとビルドストライクガンダムノワールはバランスを崩してしまった。すかさずそこに蹴りを放つアカツキ・ハイペリオンマスター。
「きゃあっ!」
「もらった―――て、射程外まで飛ばしちゃった!」
墜ちて行くビルドストライクガンダムノワールに向かってヒャクライ・スティグマトを構えたアカツキ・ハイペリオンマスターだったがあろうことか、ビルドストライクガンダムノワールはヒャクライ・スティグマトの射程外に行ってしまった。しかし――――
「ちょ、阿武隈こっち来ないでよー!」
「前髪女ぁー!」
運が良かったのか、墜落したビルドストライクガンダムノワールは地上を移動するヘビーアームズバスターガンダムとガンダムバスターヘビーアームズの進行方向に墜ち、2機を足止めを成功させた。
「暁、私がまとめて仕留める。
「任されたわ響!アカツキ・リュミエールトラップモード!」
暁は手元の操縦桿を操作し武装スロットから
「なにこれ?暁の機体のバリアが私たちを囲んだ?」
「いつまで私の上に載ってるのよ、前髪女っ!」
「うわっ!暴れないでよ、降りれないでしょ!」
「響、捕捉完了よ!」
「了解。ツインバスターライフル、チャージ100%」
遥か上空では響のガンダム・ヴェールフェニックスがツインバスターライフルを合体させ照準修正を行っていた。しかし、阿武隈たちも黙ってはおらず内側から攻撃をしていた。
「このバリア、内側からならビームは抜ける筈!」
「あーなるほどねぇ」
ビルドストライクガンダムノワールとヘビーアームズバスターガンダムはビームライフルをバリアに向かって放ったが、しかし――――
「あ、あれ!?ビームが通らない?」
2機の放ったビームはバリアを通り抜けることなく打ち消された。そして、ツインバスターライフルの銃口は阿武隈たちへと向いた。
「ロックオン完了……ウラァー!」
響はツインバスターライフルの引き金を引いた。黄色の巨大なビームが阿武隈たちのガンプラに向かって一直線に飛んでいく。
「バリアに向かってビームを撃つなんて、あの子ってもしかして馬鹿なの?」
「大井っちそれは流石に言い過ぎだよ……ん?」
「さっきと違って、ビームが内側から通らない?あれ…」
(ビームを防ぐバリアに向かってビームを撃つ?)(ビームが内側から通らない?)
その時。北上と阿武隈、2人の中で何かの違和感が思い浮かんだ。そして、それが何なのか気づいた時、2人は―――
「「外側からなら通るんだぁー!!」」
そう叫びながら、大井のガンプラも含む3機纏めてツインバスターライフルのビームに飲み込まれたのだった。
「Battle Ended!」
その後、バトルが終了したので阿武隈たちに声を掛けようとした暁と響だったが、阿武隈対北上&大井の全力口喧嘩が始まったため声をかけるのは諦めてその場から退散した。会場からの帰り道、響が口を開いた。
「阿武隈さんたち、チームワークはよかったけど…」
「響…無理して言わなくていいと思うわ?」
「う、うん」
阿武隈たちに気を使おうとした響を暁が制止した。こうなると響は無理に話を進めようとすることを暁はわかっていたからである。暁たちはそのまま宿泊先である選手村へ戻った。選手村に着いた2人はその入り口で、よく知り顔の少女を見つけた。
「雷じゃないか。雷も全国大会に来てたんだね」
「もしかして暁たちの応援に来てくれたの?」
「それもあるけど、電の応援もしなくちゃいけないでしょ!」
少女の正体は雷だった。電たちとの地区予選決勝でのバトルに敗退してしまった雷だったが、他の姉妹全員が参加する全国大会ともなると1人ジッとしていられることなど出来なかったのだ。
「玄関で話すのもなんだし、暁たちの部屋に行きましょ!」
「そうだね。雷、案内するよ」
選手村に入っていった暁と響は雷を部屋に案内した。そして、部屋に着くと3人は中へ入った。しばらくはくだらない会話などをしていた3人だったが、やがて響が切りだした。
「雷、ここに来たのは応援って言ってたけど…本当の目的は別なんだよね?」
「流石、響ね。ってその顔は暁もわかってた感じね」
「まあ、ね……雷も、電の事が気になってここに来たんでしょ?」
「………うん」
暁たちの言葉に、肯定の返事を返す雷。雷本人も、今回の全国大会までに何度か電と顔を合わせていて電の変化に気づいていたのだ。そして、姉妹全員が集まることの出来る場所「ガンプラバトル全国大会」へやって来たのだ。
「それで雷、何か考えはあるのかい?」
「ううん。電、自分の変化について何も言わなかったから…」
「そうね…合宿の時も何も話してくれなかったし」
「あの時は私たちも聞こうとしなかった。当然と言えば当然だよ、暁」
「そ、それはそうだけど!」
響の言葉に暁が少し荒げた声を上げたが、すぐに俯いてしまった。それに釣られて雷も俯いてしまった。部屋の中は静寂に包まれ、3人の誰も口を開こうとしなかった。しかし、表情一つ変えずにいた響が口を開いた。
「でも、私たちに何も出来ない訳じゃない。手はあるよ」
「「本当!」」
響の言葉に暁と雷は同時に声を上げた。そして、響は2人の顔を一弁するとコクリと頷き、そして口を開いた。
「暁、合宿の時、電が黒野深海提督に会ったって言っていたのを覚えているかい?」
「うん、覚えてるけど…でもあれは電の勘違いって、響言ってたじゃない」
「あの時は話を逸らす為にそう言ったんだよ。でも私は、電の言葉は本当の事だと思っているんだ」
「雷はその場にいた訳じゃないからわからないけど、電が嘘をつくなんて今までなかったもんね…雷は電の言葉、信じてもいいと思うわ!」
「そうね…暁たちの大切な妹だもんね。暁も信じる!それで響、どんな作戦なの?」
響は自身の帽子をクイッ、と上げるとガンプラバトルをする時のような真剣な顔になって話始めた。
「まず、電の話から推測すると黒野深海提督は電の事を何か知っている筈だ。だから、深海提督に会えば何かわかると思うんだ」
「でも、深海提督って今は行方不明なんじゃなかった?響、そんな簡単に会えると思ってるの?」
「残念だけど思ってるよ。理由もちゃんとある」
「やっぱり響って何においても抜かりないわね…雷も見習いたいな」
「じゃあ、響の言うその理由って何なの?」
「理由は全国大会初日に私たちの前に現れた2人の女の子だよ。確か、雨葉と白って電が言ってたかな」
暁は少し首をひねって考えると、すぐにハッとした顔になった。響が更に言葉を続ける。
「あの2人。何処かで見たことあると思って、少し調べてみたんだ。そしたら
「ビンゴって?」
「あの2人。雨葉と白は、黒野深海提督の娘と妹だったんだよ」
「……ええっ!!」
響の言葉に驚きを隠せない暁。すると響は、ポケットからスマートフォンを取り出すと1本の映像を流した。それは、黒野深海が最初にして最後の公共の場に姿を見せた「終戦の日の演説」の映像だった。その映像に喰らい着くように見入る暁と横からそれを見る雷。そして見つけた。
「ほ、ホントだわ!雨葉と白が映ってる!」
深海の後ろに雨葉と白の姿が映っていたのだ。そして、映像の終盤に深海は自分の家族である彼女たちを紹介したのだ。
「凄いわね響。まさか、こんなに人探しが旨いなんて…」
「まあね…ともかく、この2人を追いかければ…きっと深海提督に辿り着くはずだ」
「よーし!そうと決まったら、早速探すわよ!」
「ちょっと!それ暁が言う台詞なんだけど!」
「暁、雷、喧嘩は駄目だ。この作戦は、電にも感づかれちゃ駄目なんだから」
こうして、3人の作戦は動き出したのだ。
続く
1週間投稿を開けてしまって申し訳ありませんでした。今日から再び投稿を再開しますので、よろしくお願いします。
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